けものフレンズBBS NEO

シン・某作者のSSスレ

174 コメント
views
89 フォロー

作品名 :人鳥姫 (完結作品)
公開情報:アフターストーリー ~あなっす~ 

企画情報
今はありません。

第1章

#1話 ~ゆきやまちほー~ へジャンプぅ! 

#4話 ~それぞれの思い~
#4話 ~すれ違う思い~

第2章

第3章

第4章 

#4章1話 ~質疑応答 question-and-answer session~
#4章2話 ~ペパプの声 PPP‘s sonic~
#4章3話 ~縁の下の力持ち backyard staff~
#4章4話 ~もの言わぬ指揮者 director of silence~
#4章4.5話 ~後日談 after story~

#最終話 ~人鳥姫~

某作者
作成: 2019/05/19 (日) 11:21:52
最終更新: 2019/11/22 (金) 13:25:44
通報 ...
1
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 15:44:26 修正 b652b@9a4dd

#前の話 (あらすじはトップ)

~終わる世界~

ダイヤリアン戦・第二ラウンドが始まった。

カラカルが陽動でダイヤリアンの気を引きながら、
サーバルが攻撃することで「へし」の位置移動を促す予定だったが、
ダリヤリアンは なぜかアナツバメばかり執拗に狙う。

アナツ
「なんでぇ~ どうして~?」

アナツバメはダイヤリアンに追われ、逃げ惑う。
仕方が無いのでデコイ役をアナツバメに任せ、隙を見てサーカラが攻撃する作戦に切り替えた。

「へし」の位置は徐々に上がり、今は背中側の首と肩の間、

#大椎穴(冷え性のツボというのは皮肉だったが)
ーの辺りに移動していた。
作戦発動まで、もう少しだ。

しかし疲労の蓄積したアナツバメは足を もつれさせ、転倒してしまう。
その拍子に服のポケットから、さっきのミドリクサ🌿の残りが散乱する。 
アナツバメは起き上がるが、ダイヤリアンの触腕が目の前に迫る。

ニワトリ
「危ない!」

ニワトリが身を投げ出してアナツバメを突き飛ばす。

ニワ・アナツ
「うぅ...」

その拍子にポケットから、今度はダイヤのカケラが転がり出る。 💎

!?
クサを取りに行った時に、ダイヤも拾っていたのか。

ダイヤリアンは そもそも攻撃する意図では無かったらしく、触腕の軌道を変え、ダイヤを掴む。
実は最初から ずっとアナツバメの持つダイヤを狙っていたようだ。

ダイヤリアンは、そのままダイヤを引き寄せ体内に取り込む。
ずももも…

カバ
「なんですの!?」

ダイヤリアンは一回り大きくなり、それにつれ「へし」の周りの肉(?)まで盛り上がり、
体内に埋もれそうになる。

ヒグマ
「このままだと『へし』に攻撃を加えられなくなるぞ」

ダイヤリアンは再びアナツバメに向き直り、攻撃態勢に入る。

アナツ
「ひ…」

どうやら、まだダイヤを隠し持っているようだ。

ミライ
「アナツさん、こちらへ!」

ミライがアナツバメに声を掛ける。
プリンセス「どうするつもり?」

このままでは、ミライまで狙われてしまう。
アナツバメがバスに駆け寄る。

ミライは、そのままアナツバメをバスに引っ張り込み、保護するのかと思いきや、ポケットに手を突っ込む。
「こんなもの!」                💎
そう言うと、鷲掴んだダイヤをバラ撒いた。       💎
                      💎
アナツ
「あぁ…」 (´・△・`)~

ミライ
「今は作戦の完遂(かんすい)が最重要課題です。
 自分の役割を(まっと)うしてください」

アナツ「はい…」 (´・ω・`)

ニワトリ
「カッコいい…」 ///

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:19:04 修正 b652b@d7aa5 >> 1

そしてライブは無事終了した。

コウテイ
「博士、すまないが
 このギターの弦を直しておいてくれないか?」

博士
「いいでしょう、と言いたいところですが、道具が必要そうなのです」

ミライ
「それなら『としょかん』はどうですか?」

助手
「としょかん?」

ミライ
「ええ、カコ博士が療養していた建物です。
 あそこなら道具もいろいろあるかと」

博士
「なるほど。 
 あそこならフレンズたちも顔を出しやすいかもしれませんね」

助手
「では早速 引っ越すのです」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プリンセス
「PPPに誘ってくれてありがとう。 嬉しかった。」

ライブ後の打ち上げ。
私は未練を振り切るように過去形で言った
コウテイは それを察してくれたのか、もう何も言わなかった。
私たちは黙って握手をした。

イワビー「またな」
ジェーン「今度はお芝居で ご一緒しましょう」
フルル「もぐもぐ…」
イワビー「最後くらい空気読めよ!」 (ノ`ο´)ノ

いつの間にか3人も加わってきて・・・ やがて円陣になる。

コウテイが右手を前に出す。
イワビーが、すぐさま その上に手を重ねる。
ジェーンが・・・
そしてフルルが、(ジャパまんを慌てて口に咥え、手を服で拭うと)手を重ねる。

コウテイが、そして他のメンバーも私を見る。
おずおずと手を差し出し、そっと一番上に重ねる。

コウテイ
「ペパプ!」

一同
「おー お、おぉ お~」

こんな時にも息が合わないのが、PPPらしいと言えば らしかった…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カラカル
「PPPって素敵なチームよね」

サーバル
「私たちだって負けてないんだからー!」

カラカル
「だから なんの対抗心よ」

ミライ
「ダイヤモンドの石言葉は『永遠の絆』
 ・・・なんですよね」

心の中で呟いた。
(また5人でライブをしましょう。
 いいえ。今度は私がメンバーを集めるわ。
 いつになるか分からないけど)

トキ
「プリンセスが抜けるなら私たちとコラボしましょ?」

トキたちが売り込みを始めている。

ショウジョウトキ
「これでも歌には自信があるのよ。 聞かせてあげる」 (どやぁ)

コウテイ
「え? えぇ…?」

トキ&ショウジョウトキ
「あ゙~~~ 「あ゙~~~ 」」 (ぼえ゙~゙)

パキャッ…ン
どこかで妙な音と悲鳴が聞こえた。

アナツ
「あ゙――― ダイヤが粉々に~!?」

プリンセス
「・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:24:35 b652b@d7aa5 >> 1

サーバル
「私たちって素敵なコンビだよね、ね?」

カラカル
「もう。 まだ言ってんの?」

サーバル
「だってはぐらかすから。
 私たち、生まれ変わっても、すっとパートナー
 『ずっぱな』でしょ?」

カラカル
「何よそのダサいネーミング。
 それにどうかしら?
 もう出会えないかもしれないし、会えたとしても2000年先かもよ?」

サーバル
「も~。 どうしてそんな いぢわる言うのよ~」

カラカル
「そりゃロマンティックだけどさ、そういうの。
 でも、め~てるポジのアンタはレギュラー確定だけど、
 テツロ~が主人公の世界線では、私はそうじゃないかもしれないでしょ?」

サーバル
「めたいよ…」

カラカル
「アンタが幸せなら私は隣に居なくても構わないし、アンタが誰と組んでたって私は いいのよ?
 とにかく、アンタはシリーズの顔なんだからドンと構えてればいいのよ」

ミライ
「やっぱりサーカラは尊いですねぇ」 (じゅるり…)

プリンセス
「あなたはいいの?」

ミライ
「どういうことですか?」

プリンセス
「あの子たちと離れ離れの未来が待っていても?」

ミライ
「まるで見てきたようなことを言うんですね」

う…
禁則事項に触れてしまった?

ミライ
「それはツラいさんですね。 でも私もカラカルさんに近い意見です」

プリンセス
「え? だって、さっきは『永遠の絆』がどーのこーの…」

ミライ
「・・・
 ヒトは『そんなものは無い』って悟っているから、その不安を押し隠すために。
 そして『そうあって欲しい』という願いを込めて言っているのかもしれませんね」

プリンセス
「言霊ってヤツ?」

ミライ
「もし『私がヒトだから』別れる運命だ、というなら
 フレンズとして生まれ変わってみたいですね。
 そうすれば、ずっとフレンズさんたちと・・・
 ただの我儘(エゴ)かもしれませんけど」

プリンセス
「・・・きっと叶うわよ」

ミライ
「あなたに そう言っていただけると・・・
 なぜか とても嬉しいです」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:26:27 b652b@d7aa5 >> 1

アライ
「あ~~! 活躍の場が終わっているのだ」

フェネック
「やってしまったね~、アライさ~ん。
 ミライさ~ん、どんなだったか だけでも教えてあげてくれないかな~」

ミライ
「はーい。 では。
 あなたとお話しできて良かったです」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミライ
「その時カバさんは言ったんです。
 『困難は群れで分け合いましょう』と」

プリンセス(ん? 意味は大体 合ってるけど、言い方が ちょっと変わってる?)

フェネ
「お~ 名言だね~」

アライ
「いつか使う時のために魂に刻み付けておくのだ」 _〆(゚▽゚*);

フェネ
「良かったねぇ、アライさ~ん。 好きだもんねぇ、そういうの~」

アライ
「こういうのもあるのだ。
 『悪しき言葉は 弱き者の卑しい心の声、
  美しき言葉は 強き者の豊かな心の声』なのだ!」

フェネ
「お~ それも名言ぽいね~ 誰の言葉~?」

アライ
「・・・ 誰だったのだ?」

プリンセス
「・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

9
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:35:53 b652b@d7aa5 >> 1

???
「おいおい、物騒だな。
 何か良いことでもあったのか?」

だから地の文を(ry
でも、この やりとりも最後かと思うと一抹の寂しさを覚えないでもない。

プリンセス
「現れたわね。 っていうのも白々しいわね。
 私が願ったから登場した。 でしょ?」

画像「・・・」
「伏線回収したつもりで『どやっ』てる所を悪いが、
 ダイヤリアンを倒した時の『けもリンク技』 あれなぁ・・・
 死神をジョーカー扱いにしたところでスート(マーク)が揃ってない以上
 ただの『ストレート』だからな」

プリンセス ( ゚д゚) 
「ど、どやってないし・・・ そういう無粋なこと言わないでよ」

前言撤回。 もうこんな やりとりは最後にするべきだ。

時任
「あとは厳密に言うとダイヤモンドのことじゃ無いし、
 Qは女王や妃の意味、プリンセスは王女やお姫様。 全然違うからな」

作者 ( ゚д゚)

プリンセス
「き、きっとネタよ。 φ(╥╥);

時任
「そうか? 泣きながら書いてるぞ?」  

ダメだ。 
一刻も早くコイツを消さないと危険だわ。 物語の今後のためにも。

時任
「処す? 処すのか?」

メタい話は このくらいにしよう・・・
そもそも彼は#初めて会った時から「助けない」と明言していたし、ヒントを教えてくれた と思っていたのは、私だけだったのかもしれない。
彼が お助けキャラだと、いつから勘違いしていた?

そう。 彼は#身分を偽ったり
#セルリアンの出現に関わっていた可能性だってあるじゃないか。

そして、彼の研究対象は『時間と魔法』だと言っていた。
彼こそが私をアプリ世代にタイムスリップさせた張本人にして、
『人鳥姫』に出てきた『セルリアンを使役する悪い魔法使い」だったのでは?


気が付くと、時任博士の体からドス黒いオーラが立ち上る。
ーと、背後からセルリアンが博士を丸のみしたかと思うと、
さらに時任博士がセルリアンを丸のみする・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

10
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:41:15 b652b@d7aa5 >> 1

疑心暗鬼が、私にそんな妄想を見せていたらしい。

私たちは、#動画の最後に出てきた場所で事務机を挟んで向かい合わせに椅子に座っていた。
シュール過ぎる光景だ。

時任
「ここは冠水すると地面が鏡状になって、夜なら上下に星空が映ってキレイなんだとよ」

そんなロマンチックな光景を、こんな男なんかと2人で過ごしたくはなかった。

時任
「ひでぇな…」

プリンセス
「だからぁ・・・」

時任
「読んでねえよ、共有してるんだよ」

プリンセス
「・・・」

この流れにも慣れてきたし、
こういう「設定」でなければ、案外ステキなコンビになれたかもしれない。

プリンセス
「ねぇ、初めて会った時にお話したこと覚えてる?」

時任
「さあな」

プリンセス
「もうちょいノってよ!」

時任
「お前とオレじゃあ、ステキなコンビには なれそうにないな」 ┐(´ー`)┌

プリンセス
「・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プリンセス
「もうネタバラシしてくれてもいいでしょ?
 この世界が何なのかとか、あなたの正体とか」

時任
「言ったろ? オレはお前だって。
 だったらお前も気が付いてるはずだ。
 つまり お前が語っても同じじゃないか」

プリンセス
「どこの世界に そんな主人公がいるのよ?
 物語には『役割』ってもんがあるでしょ?
 スベったお笑い芸人が『これこれ こういうギャグだったんですよ』なんて解説する?」

時任
「よく分からん例えだな。
 推理モノで探偵を差し置いて、犯人がトリックをべらべら喋るようなもんだ、
 って言いたいのか?」

本当に彼=私、なんだろうか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

11
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 16:55:22 b652b@d7aa5 >> 1

しゃあねぇなぁ、 あ~ めんどくせぇ、
とか言いながら、やっと話し出した。

プリンセス
「ちょっと待ってよ!
いくらなんでも端折(はしょ)り過ぎでしょ!?」

時任
「じゃあ名前の由来でも・・・」

プリンセス
「そういうことは#早く言いなさいよぉ」

時任
#ココでの「PPPメンバーの会話に出てきた感じのアナグラムだ」

プリンセス
「誰得!?」

時任
「なんだよ。 知りたがってたみたいだからバラしたのに。
 オレがスベったみたいじゃねぇか」

プリンセス
「もういいわ。
 それより私=あなたってどういうこと?

時任
「そりゃ、さんざん『お前のことは知っている』発言をしてきたし、
 『地の文も読んで』やったろ?」

プリンセス
「ぐ... それにしちゃ『似ても似つかない』ところが多すぎるのは どういうこと!?」

時任
「そりゃ全くの同人格って訳じゃねえよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お前           ⇔ オレ
女            ⇔ 男
身だしなみに気を遣う   ⇔だらしない
基本、丁寧な言葉遣い   ⇔荒っぽい             
喜怒哀楽が顔や声に出やすい⇔表情・口調が変わらない
        
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プリンセス
「なにこれ?」

時任
「何か気付かないか?」

プリンセス
「なぞなぞなんて やってる場合じゃないでしょ?」 💢

ついにキレた私は、思わず立ち上がり、
「あなたは一体、何者なのよ!?」
左手で机を叩きながら、右手で指差す。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼は表情一つ変えず、おもむろに立ち上がると...
右手を机に付き、左手で私を指差しながら
「お前だよ」
と返した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 17:04:15 修正 b652b@d7aa5 >> 1

プリンセス
「・・・
 ...?」

伏線はあったんだけどな。
極め付けはお前が見た妄想の中で#オレが映っていたところだ。

あとは#動画のBGMタイトルが「あなたの」だったり、
ラストシーンのモデルでもある#ウユニ塩湖の別名が「天空の」だったりな。

それもこれも元はと言えば、お前が1章で博士たちからミラーニューロンの話を聞いてたから、なんだけどな。

「そんなの分かんないって!」と言いたかったが、無意識化では気付いたのだろう。
彼は、に映った左右反転の私、なのだから・・・
とんだ自作自演だった。
 
自縄自縛に陥っていたお前は、夢を作り出すと同時に「それまでのやり方で通用しない」と感じたのか、
正反対の存在であるオレを生み出し、頼ろうとした。
所詮、自分は超えられないんだけどな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

13
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 17:12:44 修正 b652b@d7aa5 >> 1

そうか、そうだったのか…

周りの景色が色を失い(モノクロになり)始めていた。

私は夢の中とは言え自分と向き合い「まんぞく…」した・・・
だから、この世界は終わる・・・

まわりの景色はほとんど見えなくなっていた...

今度こそ。
今度こそ逃げちゃだめだ。
コウテイと・・・PPPの皆と向き合おう。
皆は私をどう思っているのか。
自分が どうしたいのか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ありがとう あなたのおかげよ。
もう見えない相手に言う。
オレは何もしちゃいないさ。
お前が自分で何とかしたんだ。
そうだ今、自分は自分に感謝しているんだ。
そう考えると、どこか くすぐったい気がした。

いいか、どうしようもない自分を認めろ。
そして、ここまでやってきた自分を認めてやれ。
他人の評価なんかで承認欲求は満たせない。
それを満たせるのは・・・自分だけだ。

そう言えば、コウテイもそんなことを言っていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、思い出していた。
たまたま「としょかん」で見つけた、あの一枚の写真を。

クールにギターを弾きこなすコウテイの姿を。 4人のメンバーを・・・
あの横に、もし私が立てたら・・・

そうして「夢」を叶えるために私はパークを奔走し、
メンバーを一人一人勧誘・説得して回った・・・

今の自分があるのは、コウテイ、PPPのメンバー、お客さんたち...
そして・・・自分の努力…

そして私は「目覚める」・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

14
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 17:18:51 修正 b652b@d7aa5 >> 1

目を開けた私が見たのは『知らない天井』だった。

辺りを見回す。
ここは・・・ としょかんのベッドの上だった。

カコ博士が療養していた部屋だろうか。

プリンセス
戻ってきた(ずっとここにいた)んだ・・・)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コウテイが入ってきた。
ジェーン・イワビー・フルル(ジャパリまんを咥えている)も一緒だ。

コウテイ「目が覚めたのか!」
ジェーン「どこか痛いところはありませんか?」
フルル「お腹空いてな~い?」
イワビー「まったく心配させやがって」

プリンセス
(ごめんね)

コウテイ
「?」

部屋の中に妙な緊張が走った...

♪~ (めっさヒキが良くなる万能EDのイントロ)

プリンセス(どうしたの?)

コウテイ「もう一度『言って』みてくれ」
プリンセス(どうしたのよ、みんな)

コウテイは私の問いには答えず、慌てた様子で部屋の外へ向かう。

コウテイ
「博士、助手! ちょっと来てくれ!」

15
名無しのフレンズ 2019/05/19 (日) 17:21:31 b652b@d7aa5 >> 1

~Cパート~

博士「あー」
プリンセス(あー)

助手は医学書を(めく)っている。

PPPの面々やお見舞いに来た かばんたちも見守っている。

やがて博士は重々しく宣告した。

博士
「心因性失声症なのです」

助手
「運動機能には問題ないようなので」

コウテイ
「治る… のか?」

博士
「なんとも言えないのです」

助手
「万能サンドスターと言えど、心までは治せないのです」

私は言葉を失った...

~第2章 完~

16
名無しのフレンズ 2019/05/20 (月) 10:09:29 b652b@d7aa5

#最新話
感想はこちら

17
名無しのフレンズ 2019/05/20 (月) 23:52:03 99902@b0782 >> 16

ダイヤリアン結構結構空気の読めるヤツやったんやなって
それにしても時任博士が鏡に映ったプリンセスの幻影だったとは…😲
確かにプリンセスとはすべてが真逆の存在!

そして元の時間に戻ってきたのはいいけど、声が出なくなっている!
どうなっちゃうんすか~~ 心配っすねぇ…
simpai_beaver

18
名無しのフレンズ 2019/05/21 (火) 00:30:28 df5cd@cb22a >> 17

本作サイキョーのセルリアンであるダイヤリアンには、
アプリ版ということでお茶目になってもらいました。

時任博士は初期プロットでは、
もっと おちゃらけたキャラにする予定だったですが、
描いて頂いたイラストを見て、抑えた演技をお願いしました。
本編では、プリンセスでありながら正反対、という難しい役どころでしたが、
良い味を出してくれたと思います。

なんかヒキでいつも心配を掛けているような…w
なるべく早く声を出させるよう、執筆活動を頑張ります。 ( ̄^ ̄)ゞ めた…

19
名無しのフレンズ 2019/05/24 (金) 17:14:45 修正 b652b@d7aa5
20
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:31:32 b652b@d7aa5

👑【人姫】💫

第3章 1話 アバン ~PPPの絆、PPPの覚悟~

#前の話

コウテイ
「かばん、ボスウォッチだ。 もう繋がっている」

かばん
「ありがとうございます。
 博士、助手、聞こえますか?
 ・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

かばん「分かりました。 としょかんに… ですね」
プリンセス「誰!?」

コウテイ「プリンセス?」
プリンセス「・・・」

かばん
「・・・ 譫言(うわごと)のようですね・・・ 
 じゃあ、体をあまり揺らさないようバスまで運んで・・・
 コウテイさんは頭の方に回って... そうです。 脇に手を入れて…
 タイリクさん、足の方を持ってもらえますか?
 サーバルちゃんは『バスの寝床』に何か柔らかいものを敷いてくれる?
 ラッキーさんは いつも以上に安全運転をお願いします」

コウテイ「あ、あぁ」
タイリク「分かった」
サーバル「はーい!」
ボス「マカセテ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~としょかん~

博士
「取り敢えず安静にさせて様子をみるのです」

コウテイ
「手間を掛けさせて済まない」

助手
「これくらい大したことはないのです。 長なので」

イワビー「プリンセスがどうしたって!?」
ジェーン「無事なんですか?」
フルル「むぐぐ~?」
イワビー「お前は食うか喋るか、どっちかにしろ!」  (*`Д´)っ))

コウテイ
「キミたち…」

かばん
「ぼくがボスウォッチで知らせておきました」

博士「なかなか気が回りますねぇ。 では見舞って行くのです」
助手「いいでしょう。 面会謝絶にするほどでもないのです」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

21
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:33:01 b652b@d7aa5 >> 20

~療養室~

博士
「さあ、声を掛けてやるのです」

助手
「眠っていても声は聞こえるのですよ」

コウテイ「すまなかった、プリンセス」 
プリンセス「・・・」

ジェーン「どうか戻ってきてください」
プリンセス「・・・」

イワビー「起きろ、プリンセス!」
プリンセス「・・・」

フルル「もう本番だよ~」
ジェーン「なんですか? それ」
フルル「慌てて起きるかと思って~」
イワビー「お前は慌てたことないだろ?」
プリンセス「・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

22
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:42:38 b652b@d7aa5 >> 20

~別室~

フルル
「結局、目を覚まさなかったね~」 

ジェーン
「博士たちも言ってたじゃないですか。
 命に別状は無いけど、いつ目を覚ますかは分からないって」

イワビー  
「そもそも、どうしてこんなコトになったんだ?
 2人の間に何があったのか、教えてくれてもいいんじゃないか?」
 
コウテイ
「そうだな。 
 ここまで来るとPPP存続に関わりそうだ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

#コウテイは#事の経緯を#かいつまんで話した

ジェーン
「そういうこと、だったんですね」

コウテイ
「分かったのか? 
 プリンセスが なぜ逃げ出したのか」

イワビー
「逆に分かってなかったのかよ」 ┐(´~`)┌

ジェーン
「やっぱり『実質クビ』って言われたと思ったんでしょうか?」

フルル
「それかぁ、辞意表明を迫られた、と思ったのかも~?」

イワビー
「お前は、なんでそんな言葉は知ってんだぁ?」

コウテイ
「そんな・・・」

イワビー
「プリンセスも早とちりしたっぽいからお互い様だろ?
 話せば分かってくれるさ」

コウテイ
「・・・
 いや。 こちらから改めての話し合いは持ち掛けない」

一同「!?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

23
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:45:35 b652b@d7aa5 >> 20

イワビー
「なに意固地になってんだよ。 
 このままだと本当にヤメちまうかもしれないだろ?」

コウテイ
「・・・ それでも構わない、と思っている。
 復帰したところで、また同じことの繰り返しになるかもしれないからな」

ジェーン
「コウテイやプリンセスに『おんぶにだっこ』だった私たちが、
 あまり強く言える立場ではありませんね」

イワビー
「・・・」

コウテイ
「それぞれが変わる努力は すべきだが、人が簡単には変われないのも また事実だ。
 私は彼女に残ってもらいたいとは思っているが、彼女が戻りたいと思っているかは分からない」

フルル
「じゃあどうするの~?」

コウテイ
「様子を見ようと思う。
 もちろん彼女が、もう一度話し合いたい、というなら応じるし、復帰したいというなら歓迎する」

フルル
「チキンレースみた~い」

イワビー
「ペンギンだけどな…」

ジェーン
「逆に、誤解されたまま『ヤメる」って言われるだけかもしれないですけど。
 いいんですか、それで?」

コウテイ
「もしそれで私が悪者になるというなら『その程度』だったということだ。
 その場合、責任を取って私も脱退する。 リーダーに相応(ふさわ)しくないからな」

フルル
「PPP解散の危機なのだ~」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

24
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:51:29 修正 b652b@d7aa5 >> 20

~金剛山~

アライさん
「アライさんのアイデンティティーの危機なのだー!」

フェネック
「どうしたんだ~い、アライさ~ん」

アライ
「・・・ 何でもないのだ。 
 特有の語尾を一度マネされたぐらいで、けもフレにおけるアライさんのニーズは失われないのだ!」

フェネック
「メタいね~。
 それで、どうだ~い? 届きそうかな~?」

博士たちの依頼(おつかい)を受けた2人は、一旦ジャパリカフェまで登り、
樹に()わえたロープでレスキュー隊のように『こうざん』の崖を降下し、#ある食材を採ろうとしていた。

アライ
「もう解体に入っているのだ。 でも崖に へばりついてて、なかなか・・・」

フェネック
「アライさ~ん、あんまり揺らすとロープが切れるよ~?
 ・・・って言わんこっちゃない~」

ブヂッ!

アライさんが身動(みじろ)ぎするたびに、
左右に振られ、崖の(ふち)(こす)れていたロープが・・・
とうとう切れてしまう。

アライ
「獲ったどー! なのだー!」

高い高いをするように『食材』を掲げたアライさんの横を千切れたロープが落ちていく。

アライ
「ん?」

一瞬カートゥーン(トム&ジェリー)のように物理法則を無視したアライさんだったが、
いつまでも万有引力に逆らえるはずもなく、こうざんの崖を真っ逆さまに()ちていく。

アライ
「のだーーー!」

フェネック
「またやってしまったね~。 アライさ~ん」 ┐(´~`)┌

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

25
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 12:59:57 b652b@d7aa5 >> 20

~としょかん 別室~

コウテイ
「あくまでプリンセスの気持ち次第だが、
 もしPPPが解散することになったら、キミたちはどうする?」

イワビー
「そうだなぁ、旅にでも出てみようか… 
 #自転車で」

フルル
「それなら免許が要らないから、好きなだけ乗り回せるね~」

ジェーン
「私は今回のことで演技に興味が湧いてきたので、本格的に そっちの勉強をしてみたいですね」

フルル
「私はパートナー探しでもしようかな~?」

一同 !?

イワビー
「お前がー?」

コウテイ
「誰かアテがあるのか!?」

ジェーン
「まさかアナツバメさんと…」

フルル
「具体的に誰ってことは無いし、アナツちゃんも ありえないな~
 過去はどうあれ、やっぱり一途な人が いいし~」

言いながらファンからもらったという卵形の小石を手の平で転がす。

イワビー
「驚かすなよ。 ーで、コウテイは?」

コウテイ
1人(ピン)になって、誰にも頼らず自分の力を試してみたい」

画像

ジェーン
「自分で言って自分で固まらないでくださいよ」

イワビー
「大丈夫かよ」

フルル
「ジャパリまん食べる~?」

コウテイ
「すまない。 大丈夫だ。
 そして、ゆくゆくは もう一度PPPを組みたい。
 誰もが憧れるアイドルとして。 加入したいと思える魅力あるグループとして。
 その時には自分の足で集めたい。
 この気持ちは変わらず続いていく(Heart goes on)だろう。 
 たとえ世代が代わっても・・・」

一同「・・・」

コウテイ
「だが、このことはプリンセスには他言無用だ。
 自分のせいで解散したとは思わせたくないからな。
 だから解散するにしても、彼女の自立を見届けてからになる。
 それまでは私も責任を持ってリーダーを務めるつもりだ。
 ただ、キミたちにもモチベーション維持を()いることになってしまう。
 もしそれが負担だと言うなら、すぐにでも申し出てくれ。
 脱退すると言うなら止めないし、最大限の支援もする」

イワビー
「あのなぁ。 いい加減 怒るぞ?」

ジェーン
「もっと私たちを信用してください」

フルル
「私たち、PPPが好きなのだ~」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

26
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 13:01:44 b652b@d7aa5 >> 20

~こうざん~

↓ひゅーーー↓

アライ
「誰なのだー! 一度ならずも二度までもアライさんの語尾を取るのはーー!」

???
「おい、なんか落ちてきたぞ!?」

???
「…ティさん、助けてあげてくだs…」

?ティ
「やれやれ、ランp… ・・・・・・ 了ー解!」

ガシィ!  ブラーン…

アライ
「ぐぇっ! どこを掴んでるのだ!? 尻尾が取れるのだ!
 って、お前は…?」

?ティ
「おいおい、助けてもらって、その言い草は無いだろ?
 制裁しちゃうぞ?」

アライ ( ゚д゚)
「あ、ありがとうなのだ。 
 おかげで食材も無事だったのだ」 

ランp
「ご無事でなによりです。
 ところで何を なされてたんですか?」

フェネ
「大丈夫~? アライさ~ん・・・
 って、キミたちは~ …?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

27
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 13:05:22 修正 b652b@d7aa5 >> 20

~ふたたび別室~

イワビー
「一人で背負いこむな。 何のためのチームなんだよ」

ジェーン
「プリンセスさんも、きっと戻ってきますよ」

フルル
「PPPはダイヤモンドより固い絆で結ばれてるんだよね~」

コウテイ
「キミたち…」

イワビー「コウテイはホント、マジメだよなぁ…」
ジェーン「苦労性ですね」
フルル「まぞだからね~」

画像

#前#話へ続く...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

28
名無しのフレンズ 2019/05/25 (土) 14:13:57 修正 df5cd@cb22a

感想はこちら

29
名無しのフレンズ 2019/05/27 (月) 19:54:56 99902@b0782

これは…PPP解散の危機なのだ!イワビーが自転車で旅に出てしまうのだ!
一体どうなってしまうのだー!?あとアライさんを助けた?ティさんとランpさんは何者なのだ~!?

anime_araisan_tsuraisan<続きが気になるのだ

30
名無しのフレンズ 2019/05/27 (月) 20:13:21 修正 df5cd@cb22a >> 29

PPPの運命はプリンセスに委ねられた! (しかし声を失っている…)
ここは主人公力ぅの見せ場ですね。

そしてアラフェネの前に現れたのは・・・?
その正体が明かされるのは まだ先になりますが、乞うご期待!

31
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:26:21 修正 b652b@d7aa5

#前の #話

第3章 1話 ~プリンセスと梅干し~

部屋は重苦しい空気に包まれていた。
ここでダジャレでも言って、ヒゲじいを燃やせば雰囲気も劇的に変わるかもしれないが、
私には、その『喋ること』さえ出来ない。
せっかく夢の世界で前向きな気持ちを手に入れたのに、現実は非情だった。

でも、『何か情報伝達の手段』が無いと、今後の物語に支障が出るのも確かだ。
だからと言って、ここで唐突にアナツバメがミドリクサを持って登場し、ミドリジルの不味(まず)さで声を取り戻す、 
もしくは、#テレパス能力を持った時任博士のような新キャラが現れて通訳してくれる、
ーなんて展開にしてしまったら、ご都合主義+二番煎じの(そし)りは免れないだろう。

進退(きわ)まったか…
そう思っているところに・・・
救世主が現れた。

サーバル
「かばんちゃん、見て見て? 書けたよ」

能天気な声でサーバルが入ってきた。
おかげで空気が少し明るくなる。
みんみ力ぅ… って言うんですかねぇ。
そういうキャラというのは、実は貴重だ。

<<ダイアウノレフ>>

かばん
「うーん、ここは もうちょっと間隔を狭めた方が…」

文字の練習教室が始まってしまった・・・
なんとなく、それをしばらく眺めていたが…

(゜∀゜)ヒラメイタ! 💡 
私はベッドの上で、手を一所懸命バタつかせて周囲の気を引こうとする。

コウテイ
「どうした?」

コウテイが私の様子に気付いてくれて、近寄ってくる。
私は腕を掴むと、指でコウテイの手の平に『エア文字』を書く。

<<スケブ>>

感触で察してくれたコウテイが、
「博士、スケッチブックとペンを貸してくれないか?」
と要請する。

博士「なるほど」
助手「筆談ですね」

かばん
「僕、取ってきます。 サーバルちゃん、練習用の。 借りるね」

サーバル
「はーい」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<<ありがとう。 これで取り敢えず、会話は出来そうね>>

まさか、かばんから文字を教わっていたことが、こんな形で活きてくるとは思わなかった。

コウテイ
「何か欲しいモノは無いか? して欲しいことでも。 
 なんでも言ってくれ」

即座にコウテイが申し出る。
その気遣いは嬉しかったが、これ以上 手を(わずら)わせたくはなかった。

<<あなたたちは『人鳥姫』の練習に戻りなさい。
 博士たちもありがとう。 
 私なら大丈夫だから、しばらく一人にしてくれない?
 何かあったら呼ぶから>>

コウテイは何か言いたげに口をパクパクさせていたが、やがて
「分かった。 博士たち、あとは頼む。 行こう、みんな」
ーと部屋を出て行く。

PPPの面々も、
「そうだな」
「お大事に」
「じゃあね~」
口々に言いながら、帰って行った。

冷たい言い方だったかな、とか
私の居ない練習に意味があるのか、などと思ったが、
彼女たちも気にする素振りは無かった。

そのことに安堵と一抹の寂しさを覚えたが、仕方ない。
コミュニケーション手段を手に入れたとは言え、このままでは舞台には立てないし、
歌もままならない私に、この先PPPでの居場所があるのかも(はなは)だ疑問だ。

かばん
「ボスウォッチをここに置いておきますので、何かあったら遠慮なく呼んでください」

サーバル
「じゃあね、プリンセス」

博士「我々は いつでも協力を惜しまないのですよ。 長なので」
助手「困ったことがあったら相談に乗るですよ。 長なので」

皆それぞれ優しい言葉を残して部屋を出ていく。

パタン…
ドアが閉められ、部屋に一人きりになる。

・・・
私は、初めて声を殺して早起きした…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

32
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:28:56 b652b@d7aa5 >> 31

~みずべちほー~

画像

イワビー
「おいおい、コウテイまで声が出なくなるなんて勘弁してくれよ?」

コウテイ
「すまない、大丈夫だ。 なんとかな…」

ジェーン
「どうしましょう? こんなことになるなんて」

フルル
「声が出ないなんて『人鳥姫』みた~い」

ジェーン
「まさか魔法使いに化けたセルリアンに食べられる、とでも言うんですか!?」

イワビー
「縁起でもないこと言うなよなー」

フルル
「でも~、声が出ないのにPPPに戻ってくるかなぁ? プリンセス~」

コウテイ
「ちょっと待ってくれ。 私も頭が混乱している。 
 まさかこんなことになるなんて… わたしのせいで・・・」

イワビー
「自分を責めるなよ? 不幸な事故だったんだから」

ジェーン
「そうですよ。
 それにプリンセスさんが どういう結論を出しても、
 しばらくは これまでどおり振る舞う、って決めたじゃないですか」

イワビー
「そうそう。 プリンセスも言ってたろ?
 練習しとけ、って」

コウテイ
「分かっている。 分かってはいるんだが・・・」

フルル
「う~ん。 これはライブどころじゃないかも~」 もぐもぐ…

イワビー
「お前も、ちょくちょくナチュラルに煽るなよ…」 (´・ω・`)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~療養室~

出すものを出し切って、多少スッキリした私だが、
そう簡単に気持ちを切り替えられるものでもない。
まさか声を失うなんて思ってもみなかった。

でも、もう逃げないと決めたのだ。
まずは初心に戻ろう。
そう自分を鼓舞しながら、私はベッドを降り、一歩を踏み出した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

33
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:34:05 修正 b652b@d7aa5 >> 31

~資料保管庫~

私はココで初めて昔の資料を閲覧し、PPPの存在を知り、憧れ、
メンバー集めをしたり、復活ライブの実現に奔走した。
それも今では、随分前のことのように思える。

収められた沢山の資料の中から一冊の古ぼけた日記を取り出す。
持ち主の名前は、残念ながら(かす)れて読めない。
PPPの熱狂的なファンだったらしく、様々なライブを追っかけては、その様子を書き記していたらしい。

私は、当時の熱気も感じられるような文章と共に、1枚の写真が添えられた、『そのページ』を開く。

それを見て、私も舞台に・・・ 
クールにギターを弾きこなすコウテイの横に立てたら・・・

そんな夢を見て、何度も読んだページだ。
だから、もう一度 見返して、その時の気持ちを取り戻そうと思ったのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ソレを見た私は目を疑った。
脳が、視神経から送られてきた映像情報の受け取りを拒否しようとする。

なぜ私が映っているのだ!?

やはり私の名前は出てこない。
ところどころアブナい雰囲気なのと、
夢で見た通りのことが、ちょくちょく起こっているようなのが少し気になるが・・・

ただ、なぜ自分が映っているのかは、この日記からは(うかが)えない。
単に、自分の記憶違いだr…

かばん
「起きても大丈夫なんですか?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

34
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:38:22 b652b@d7aa5 >> 31

( ゚д゚)
突然 声を掛けられ、慌てて写真をポケットに仕舞う。
別に悪いことをしていた訳ではないのだが・・・

プリンセス
<<こ、声が出ないだけで、体は問題ないから。 かばんこそ、どうしたの?>>

書き文字まで(ども)ってしまう。
あからさまに怪しい態度を取ってしまったが、かばんは気にも留めず答える。

かばん
「ほら、『人鳥姫』のお話とか、ミライさんのお話とかあったじゃないですか」

#あったなぁ…
はるか3ヶ月くらい前のことのように感じる。

さすがにコスプレにまでは目覚めていないようだが・・・

かばん
「でも、前向きな気持ちには なれると思うので、本当にオススメですよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

35
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:46:17 b652b@d7aa5 >> 31

かばん「フレンズの『得意』が梅干しだったとしたら・・・
プリンセス<<急に何を言い出すの!?>>

かばんのアニメオタクみたいな話に付いていけず、
考え事に(ふけ)っていると、唐突に、かばんが妙なことを言い出した。

かばん
「それって背中にあるんじゃないかなって。
 他人の『得意』は よく見えるけど、自分の『得意』は鏡にでも映さないと気付けない。
 他の人に教えてもらっても、なかなか実感湧かないとは思いますけど、それでも言わせてもらいます。
 コウテイさんは素敵です。プリンセスさんも素敵です」

そんな風に面と向かって、だけど『ふわっと』褒められても反応に困る。 
一方で、コウテイが素敵な人なのは、百も承知だ。 でも・・・

プリンセス
<<コウテイは、私なんか必要無いって・・・>>

かばん
「本当に? そう言ったんですか、コウテイさんが?」

そう言われて#もう一度思い返してみる・・・
言われてみれば、確かにニュアンスが・・・?

プリンセス
<<あなた、何か知ってるの?>>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

36
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 17:55:44 修正 b652b@d7aa5 >> 31

かばん
「コウテイさんは何でも背負い込むプリンセスさんが心配だったんですよ」

かばんは話し出した。

かばん
「だからプリンセスさんに負担を掛けずに、自分たちがレベルアップ出来る方法は無いか?
 -と、相談に来られて・・・

あ・・・
#あの時『としょかん』から出てきたコウテイを見たのは・・・

かばん
#ミラーニューロンの話、覚えてます?」

プリンセス
<<ええ。 ざっくり、見たり聞いたりしたことをモノマネ出来る脳機能、だったわよね>>

かばん
「そうです。
 だからプリンセスさんの練習風景をボスウォッチで録画してもらって、
 各自が それを(マネ)ながら繰り返し自主練習すれば、効率的に振り付けが覚えられるんじゃないかと。
 そう提案したんです」

いろいろ話が繋がってきた。

・・・
そして、どうやら私が勝手に誤解した上での一人相撲だったらしいことも分かってきた。
ただ・・・

プリンセス
<<それ、言っちゃって良かったの?>> 

普通、そういうのは2人だけの内緒の話、とかにするもんじゃないのだろうか?
『物語』のお約束として。

かばん
「そうなんですか? 特に口止めされては無かったんですけど。
 ・・・でも、そうか。 コウテイさんは そのつもりだったのかもしれませんね。
 ただ、どちらにしても僕、隠し事とか出来ないんで」

そう言えばサーバルのつまみ食いを、さらっとバラしてたのよね、この子...

かばん
「それに、黙ってることで擦れ違いやトラブルを起こすくらいなら
 しっかり話し合って解決した方がいいと思いますし・・・」

プリンセス
<<・・・ どこかで聞いたような…?>>

かばん
「ああ、『#嫌邪の贈り物』ですね。 
 あれ、読んで思ったんですけど、
 場外(あとがき)でアレコレ言うなんて作品に自信が無い証拠ですよね」

今度は評論家みたいなことを言っている。

かばん
「逆に、『読者に委ねるエンド』は、投げっ放し! とか言われかねないので
 自信がないと出来ないんでしょうけど、
 続きを観たいって言ってもらえたり、二次創作が盛り上がってるのを見たら、
 さぞ作者冥利に尽きるでしょうね」

何の話をしてるんだか・・・

かばん
「ごめんなさい。 
 また話がズレちゃいましたね。
 とにかく、お二人は それぞれ素敵な梅干しをお持ちなんですから・・・

プリンセス
<<だから。 なんで梅干しに例えるのよ!?  (*`Д´)っ)) >>

思わず絵文字まで書いて、ツッコんでしまった…

今度はマンガか・・・

かばん
SF(すこしふしぎ)要素もありますけど、基本ギャグあり名言ありの ほのぼの日常系です。
 とにかく『優しい世界』なので癒されますよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

37
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 18:01:25 修正 b652b@d7aa5 >> 31

プリンセス
<<今日は他作品の紹介回だったのか…>>

かばん
「つまり『もっと自信を持って下さい』って言いたいんです!」 ( ・`ω・´)ドヤッ

プリンセス
<<そんな話だったの!?>>

でも、かばんの表情は真剣だ。

プリンセス
「ふ… 」

思わず笑みが(こぼ)れた…
心から笑えたのは、いつぶりだろうか。

プリンセス
「かばん、あなたにも付いてるわよ。 美味しそうな梅干しが」

かばん 
「え~? 食べないでくださーいw」 ( ´ω`)

言葉こそ困ったような口ぶりだが、顔は笑っている。

プリンセス
「食べないわよw」 (´ω`)

かばん「あははは…」
プリンセス「ふふふ…」

温かく、柔らかい空気が辺りを包む。

サーバル
「かばんちゃーん、今度はどうかなぁ?」

能天気な声で、スケブを持ったサーバルが入ってきた。

かばん「サーバルちゃん…」
プリンセス「せっかくの雰囲気が…」

ーと思ったら
次の瞬間 大声で叫び、空気を台無しにしてしまった。

サーバル
「って、プリンセスがシャベッテルゥゥゥーーー!?」  Σ(゚Д゚),

~to be continued~

38
名無しのフレンズ 2019/05/31 (金) 18:01:59 b652b@d7aa5

#最新話
感想はこちら

39
名無しのフレンズ 2019/06/03 (月) 21:26:03 99902@b0782 >> 38

うーん なぜ昔のPPPの写真にプリンセスの姿が…
肝心な事は分からないが、プリンセスプリキュアとフルーツバスケットが良い作品であることはわかったぜ!
とりあえず声が回復してよかった!更新ガンバッテ!👍

40
名無しのフレンズ 2019/06/03 (月) 22:11:54 df5cd@cb22a >> 39

うーん なんでだろー?
「ちゃんと」回収するのを忘れかけてたなんて言えない… (^_^;)

この2作品は、マジお薦めなんで。

回収は続く…

41
名無しのフレンズ 2019/06/19 (水) 16:46:16 修正 b652b@9a4dd

#直前の話 (あらすじはトップ)

第3章 2話 ~復活~

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~話は更に(さかのぼ)って、金剛山(ふもと)

アライ
「金剛山って『こうざん』のことだったのか」

フェネック
「この洞穴から遠吠えがするんだって~?」

ショウジョウトキ
「そうよ。
 周りに住んでるフレンズも怯えてるらしいわ」

トキ
「おかげでカフェも#閑古鳥が鳴いてるわ。
 私たちはトキだけど」

グルル… グルルル…

フェネ
「寝てるのかな~? 今ならチャンスかも~」

アライ
「よし、『おつかい』前に、ちゃちゃっと片付けるのだ。
 お邪魔します、なのだー!」

ショウジョウ
「ちょ…
 いきなり入るなんて命知らずね…」

トキ
「機嫌を損ねて、噛まれたりしたらどうするのかしら?」

フェネ
「アライさんだからね~ 首だけになっても、きっと生きてられるよ~」

画像

ショウジョウ
「実際、それくらいの生命力ぅがありそうなのが怖いところよね」

~(⌒(´-ω-`) 💤 グルル… グルルル…

フェネ
「よく寝てるね~」

アライ
「思わず入ってしまったのだ。
 でも起こしてしまうのは、寝起きドッキリみたいで気が引け…」

( ↀДↀ)! ギョロ

アライ
「おわぁ! 起きたのだ!」

アライさんは突然目を覚ましたフレンズに驚いて、すっ転ぶ。

ショウジョウ
「あなたがドッキリさせられてどうするのよ!?」

???
「ふわ~ >< 
 よく寝た。 ん? 何だ? キミたちは」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

42
名無しのフレンズ 2019/06/19 (水) 16:47:45 b652b@d7aa5 >> 41

フェネ
「何者かの遠吠えで周りのフレンズが怯えてるって聞いたからさ~
 その正体を確かめに来たのさ~」

???
「うん? 私はここでずっと寝てただけで・・・
 そうか。 もしかすると寝言で吠えてたのかな?」

トキ
「はた迷惑なフレンズね…」

ダイアウルフ
「悪い悪い。 とりあえず挨拶しておこうか。
 私はダイアウルフ。
 しかし私が目覚めたということは・・・」

アライ
「何なのだ? 何かあるのか?」

ダイア
「パークの危機が迫っている…」

フェネ
「パークの危機ね~」

アライ
「どうして皆、アライさんのセリフを取るのだ? 
 アライさんのアイデンティティーこそ危機なのだー!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

43
名無しのフレンズ 2019/06/19 (水) 17:01:47 修正 b652b@9a4dd >> 41

#直前の話

アミメ
「ん… 」

飛ばし過ぎてしまったフリスビーをタイリク先生が取りに行っているのを待っている間に、
どうやらショートスリープ(うたたね)してしまったらしい。
先生のお散歩に付き合うのも体力が要るのだ。

アミメ
「先生?」

まだ戻ってきていなかった。
よほど遠くまで飛んで行ったのか、他に興味が移って道草をしているのか・・・

アミメ
「仕方ないわね。 探しに行きましょう」

「お散歩で気分転換」も大事だが、どこかで切り上げてくれないと原稿が進まない。
私は早く『ホラー探偵ギロギロ』の新作を読みたいのだ。
『人鳥姫』の件が終わるまでは取り掛かってくれないだろうけど…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アミメ
「先生~ 先生~?」

先生を捜し歩いていると、開けた場所にやってきた。
なんの変哲もない原っぱに見えるが、地面がキラキラしている。
この辺りでは雨が降っていたのか、ところどころに水溜まりがあるのだ。

でも、水溜まり以外の「何か」もキラキラしている。
何だろう?
しゃがんで観察してみると「妙に輝く石粒」だった。 💎
形も独特で、サンドスターとは明らかに違う素材のようだ。
ふと推理欲が疼くが、事件性が感じられないので気分が乗らない。
ツチノコなら興奮して早口になるかもしれないが・・・

ーと何か黒っぽいモノが降ってきて・・・
アミメ「!?」

そのキラキラに当たる。
アミメ「まさか・・・ サンドスター・ロウ!?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ずももも…

先ほどのキラキラが集まり『へし』になる。
そして水溜まりの水が吸い寄せられるように集まり、#人型になっていく・・・

..::;.:. :::;..::: ̄)..:::□ ̄) ( ̄□ ̄ *)  (マイド マイモドッテキタデ)

アミメ
「あ、あなたはヤギね!」

???(え? ちゃうけど…)

アミメ
「黙秘権? 怪しいわね」

???(いや、喋られへんだけなんやけど)

まったく噛み合わない会話をしていると、

タイリク「アミメくん! 逃げろ!」

先生が戻って来た。

ブーン!

アミメ
「ヒッ!」

セルリアンの伸ばした触腕は、硬直したアミメキリンではなく、地面を這って元に戻る。

ボリボリ…

アミメ
「キラキラを食べてる?」

そのセルリアンは、まだ地面に残っていたキラキラを取り込もうとしていた。

タイリク
「なんだコイツは。 初めて見るセルリアンだ」

ずももも…

キラキラを体内に取り込んだセルリアンは、みるみる急成長し・・・
それに伴い『へし』も体に埋もれていく・・・

アミメ
「先生…」

タイリク
「君は逃げろ! そしてハンターたちに、この事を伝えてくれ」

アミメ
「分かりました。 先生も気を付けて!」 …走

┌───────────┐
│じーーーーー
└∨──────────┘
.Λ_Λ_____

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

44
名無しのフレンズ 2019/06/19 (水) 17:08:10 b652b@d7aa5 >> 41

ダイア
「やはりな… サイキョーのセルリアンの復活って訳か」

アライ
「何を言ってるのだ?」

ダイア
「イヌ科フレンズの本来持っている得意技(ほんのう)だよ。 遠くの様子を観察できる」

フェネ
「私も一応イヌ科なんだけど、そんなこと出来ないな~」

ダイア
「そうか。 私が旧世代のフレンズだからかもな」

トキ
「動物だった頃の記憶とかじゃなくて?」

ダイア
「詳しいことはよく分からないが、世代によって得意なことは違うんだろう。
 私は、もしものために永い眠りに就いていたんだ。
 それこそ世代を越えて、ね。
 だが、まさか本当にヤツが復活するとはね…」

アライ
「何を言ってるのか、全然分からないのだ」

フェネ
「・・・」

ダイア
「ところで(あね)さんはどこだ?」

アライ
「姐さん? とは誰なのだ?」

ダイア
「カバ姉さんだよ。
 このことを知らせないと・・・」

フェネ
「カバさんね~ サバンナの水辺かな~?」

ダイア
「分かった。 行ってみる」

アライ
「待つのだ!
 パークの危機ならアライさんたちも行くのだ!」

フェネ
「はいy…」

ダイア
「ダメだ!」 💢

アラフェネ
「!?」

ダイア
「セルリアンに()ったら基本逃げろ。
 そう教わらなかったか?
 ヤツは けもフレ史上サイキョーのセルリアンだ。
 見たところ君たちは、戦闘向きではないだろう。
 こういうことは私たちに任せて、君たちは君たちの出来ることをしろ! …走
 あと、声を荒げてしまってすまなかったな…

フェネ Λ_Λ゙
「・・・」

トキ・ショウジョウトキ
「・・・」

フェネ
「とりあえず、ここは一件落着かな~?」

アライ
「パークの危機はどうするのだ?
 今からでも追い掛けて手伝った方がいいんじゃないのか?」

フェネ
「アライさ~ん、気持ちは分かるけど、今 私たちに出来ることは無さそうだからさ~。
 先に博士たちの『おつかい』を済ませようよ~」
 
アライ
「フェネックが言うならそうするのだ。
 アライさんはフェネックの判断を何より信じてるのだ」

フェネ
「・・・
 トキさんたちは、この事を博士たちとハンターさんたちに伝えておいてくれるかな~?」

トキ
「了解…」

ショウジョウ
「任せなさい!」 どやぁ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

45
名無しのフレンズ 2019/06/19 (水) 17:10:49 修正 b652b@9a4dd >> 41

#直前の話

キンシコウ
「大丈夫ですか?」

アミメ
「私は何ともないけど、先生が・・・」

タイリク
「はあ・・ はあ・・・
 なんだったんだ、あれは…」

ヒグマ
「セルリアンはどこだ?」

タイリク
「君たちか。 ヤツなら逃げたよ。
 地面に落ちていた『何か』を食べ尽くしたら、去って行ったよ」

リカオン
「タイリク先生がそんなに苦戦するなんて・・・
 一体どんなセルリアンだったんですか?」

タイリク
「まったく歯が立たなかった。 ーと言うか、手応えが無かった
 もしかすると無敵なんじゃないだろうか」

リカオン
「脅さないでくださいよ」

タイリク
「いや、信じてもらえないかもしれないが、実際に戦った私だから言えることだ。
 ハンターである君たちの実力は、私も認めるところだが、
 このセルリアンに関しては、博士たちにも知らせて総力を傾けるべきだと思う。
 これは間違いなく『パークの危機』だ。
 早く手を打たないとマズいことになるぞ」

リカオン
「そこまで・・・ 
 どうします? ヒグマさん」

ヒグマ
「・・・」

キンシコウ
「ご忠告ありがとうございます。
 それでセルリアンは、どちらに向かいましたか?」

タイリク
「ゆきやまを迂回して、あれは・・・
 『みずべちほー』の方角だな」

~to be continued~