ボス
「アワワワ…」
かばん
「大丈夫ですか!? プリンセスさーん!」
周りの声はかろうじて聞こえるが、目の前は
サーバル
「かばんちゃん、バスに乗せて、としょかんに連れて行こう...
ってボスがまた…」
タイリク
「頭を強く打っている可能性がある。 下手に動かさない方がいい」
アミメ
「じゃあ、ボスウォッチで博士たちを呼びましょう...
ってボスがまた…」
体が異常にだるく、思うように動かせない。
かばん
「アミメさん、チョークでプリンセスさんの周りを囲わないでください。
サーバルちゃんも番号札を立てないで...」
何が間違っていたんだろう?
時間を巻き戻すことが出来たなら・・・
そんな思いが脳裏を巡る。
走馬灯とやらは見えなかった。
コウテイ
「プリンセス! プリンセスー!」
お芝居でも それぐらい真に迫った演技をしなさいよ、とか
こんなのなんでもないわよ、とか言ってあげたいが、声が出ない。
タイリク
「コウテイくん、あまり体を揺するな」
こんなに取り乱したコウテイは初めてで、こんな時だというのに おかしかった。
そんなどうでもいいことが頭をよぎる...
かばん
「そうだ、コウテイさん。 僕が昨日お貸ししたボスウォッチを持ってますか?
それで博士を呼びましょう」
コウテイ
「分かった。 取ってくる」
ボスウォッチ…?
コウテイは、かばんからそれを借りて、何をするつもりだったのかしら…?
今更そんな疑問が思い浮かんだが、
考えは まとまらない まま
意識は暗転した...
・・・・・・・・・・・・・・・
通報 ...