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某作者のSSスレ / 132

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名無しのフレンズ 2019/03/29 (金) 13:07:04 f2808@d7aa5

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第2章 [アプリ世代]
2話 ~ハカセ登場~

さばんなちほーを出発したバスは、あっという間に『へいげんちほー』を抜ける。

え? 道中ばっさりカットかよ! ...って?
大した伏線もない、だらだら書かれた文章を読むのはツラいだろうし、
そもそも書く方のモチベーションが持たない。

確かにアンイン橋を渡ったところで、サーバルが何か物音に反応していたり、
砂漠バイパスの途中でも何かの気配を感じてたり・・・

迷宮の入り口に興味を示したサーバルたちをミライが怖がらせようとする一方、
スナネコの家に繋がる穴は無かったり・・・

こはんではサーバルが「お水がいっぱいあるね」とか言ってたりしたし、
お城の前で売り出されるという抹茶アイスクリームを『楽しみね』というカラカルと
『苦いのはイヤ』と言っていたサーバルの反応が対照的だったりしたが、
どれも些細な話だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ともかくバスは今、森林を抜けて2番目の分かれ道を右に折れる。
当然、伏線の無い『クイズの森』は通らない。

サーバル
「博士たち居ないね」

カラカル
「あの2人って『長は、長は』って偉そぶる割に肝心な時に居なかったりするわよね」

見慣れた、と言いたいが
建てられたばかりようにキレイなせいで違和感バリバリの『としょかん』に着いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

サーバル
「あれ? ここって…?」

ミライ
「ええ。 女王セルリアン事件後、カコ博士が療養していた施設です」

カラカル
「そう言えば、何度かお見舞いに来たことがあったわね」

ミライ
「今はセントラルパークで研究職に復帰してますよ」

サーバル「良かった~」
カラカル「良かったじゃない」
ミライ 「ええ。 ほんとに…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

到着するやいなや、私は真っ先にバスを降りると足早に建物に向かう。

サーバル「早いよ~」
カラカル「子供じゃないんだから、慌てないでよ」

そう たしなめるられるが、気が逸って仕方ない。

ミライ
「あ、鍵・・・」

ウエストポーチを探りながら、ミライも遅れてやってくる。

ガチャ…

扉が開錠されると中に入り、何かに導かれるように奥に、奥に進む。

『staff only』

そう書かれたドアの前に立ち、開ける・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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  • 133
    名無しのフレンズ 2019/03/29 (金) 13:34:01 修正 f2808@d7aa5 >> 132

    カーテンが閉められ薄暗い部屋の中には、一人の男が佇んでいた... 
    ーというか手足や腰をねじ曲げた妙なポージングで立っている・・・

    そこには敢えて触れずに尋ねた。

    ロイヤル
    「あなたは・・・ 誰?」

    ???(CV:子安武人)
    「みりゃ分かるだろ?」

    いや分からないから聞いてるんだけど。 あと、あまり知りたくもない…

    ???
    「このパークに勤める博士だよ」

    スルーされたにも関わらず、気にする風でもなくポーズを解くと、そう答えた。

    ロイヤル
    「名前は?」

    博士
    「・・・ 『時任(ときとう) 活間(かづま)』かな?」

    ロイヤル
    「自分の名前なのに自信がないの?」

    時任
    咄嗟(とっさ)に思い付きを組み合わせたんでね」

    偽名? それとも私が信用されてないだけ?

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    時任と名乗った男の風貌は一言で「だらしない」だ。
    ネクタイこそ着けているものの首元を緩めているし、
    白衣はしわくちゃで前も開けっぴろげだ。
    髪はボサボサ、無精髭。 
    脛毛まで見えている。

    画像

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    脛毛くらい剃ればいいのに…

    時任
    「毎朝脛毛を剃るヤツなんていねぇよ」

    ロイヤル
    「地の文のボケに突っ込まないでよ!」

    斬新過ぎるでしょ…
    私は警戒を強めながら話を継ぐ。

    ロイヤル
    「あなたはここでどんな研究を?」

    時任
    「時間と魔法だ」

    いかがわしいワードだ…
    どこのフェイナルなファンタジーだろう?

    博士
    「げぇむの話か? 俺はドラゴンなクエスト派だし、赤魔導士でもない」

    ロイヤル
    「だから地の文のボケに… って詳しいじゃない!」

    突っ込まれても顔色一つ変えない。
    やりにくいなぁ…

    ロイヤル
    「どんな需要があるのよ? そこに」

    時任
    「絶滅した動物の時間が巻き戻せたら・・・
     逆に進化の先は・・・?
     それを解き明かせたら最高にハイってもんだろぉ?」

    そう言えば、さっきからボケる時も真顔だ。
    もちろん『キメ顔』でもない。

    時任
    「そもそもサンドスターでフレンズ化なんて魔法みたいなもんだ。 そう思わないか?」

    それには激しく同意できるし、一応辻褄も合う。
    この男を信用していいものなのだろうか?
    私は まだ決めかねていた...

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 135
    名無しのフレンズ 2019/03/29 (金) 13:41:50 f2808@d7aa5 >> 132

    時任
     「お前はさっきから訊いてばっかだな」

    そうだった。 ろくに挨拶もしていない。

    ロイヤル「私は...
     時任「お前のことなら知っている」

    自己紹介をしようとしたのに途中で遮られる。
    しかも『知っている』って何よ? こっちは何も知らないのに。

    時任
     「だから聞くことなんてない。
      じゃあな」

    背中を向けて右手を上げる。

    ロイヤル
    「ちょっ… と待ってよ」

    ここで団長のように去られては、来た甲斐がない。

    ロイヤル
    「私はこれからどうしたらいい?」

    時任
     「丸投げ人生相談かよ? 
      だったら占い師の所にでも行け。 ダチョウとか…」

    一応、振り返って答えてはくれるが、相変わらず つっけんどんだ。
     相談に乗ってあげようなんて気は、さらさら無いらしい。

    ロイヤル
    「何でも知ってるんでしょ? 私のことなら」

    必死で食い下がる。 藁わらにも縋すがる思いだった。

    時任
     「何でもは知らねぇよ、お前の知ってることだけだ」

    今度は三つ編みお下げきょぬーキャラみたいなことを言い出す。
     共通点は眼鏡くらいしか無いじゃない。

    ロイヤル
    「なにを言ってるのか分からない」

    その眼鏡の向こうの表情は見えない。
     考えも全く読めない。

    時任
     「・・・ ちっ! めんどくせぇなぁ」

    ボリボリと頭を掻く。
    まるで物わかりの悪い子供を相手にするような... 
     舌打ちまでして、実に大人げない態度だ。

    時任
     「答えはいつも、お前の中にあるってことだ」

    ロイヤル
    「? 
      私の中...?」

    タイミングによっては名言になりそうなセリフだが、
     今は はぐらかされているようにしか感じられない。

    時任
     「少しは自分の頭で考えてみろってんだよ。 ったく」

    心底 面倒くさそうに言うと、おもむろに棚に手を伸ばす。
    その先に視線を向けると・・・ 
    レコードジャケット…?


    ロイヤル「ありがとう!」

    時任 ((( ̄へ ̄井) 
     「フン!」

    ツンデレなんだろうか?

    時任
     「デレることはあり得ない。 フラグでもない」

    ロイヤル
    「・・・」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 136
    名無しのフレンズ 2019/03/29 (金) 13:47:25 修正 f2808@d7aa5 >> 132

    ロイヤル
    「ミライ!」

    振り返って呼ぶ。
    ミライは部屋の入り口で困ったような顔をしていた。
    サーバルたちも『可哀想なコ』を見るような目で私を見ている。

    私まで疑われるのは心外だが、仕方ないのかもしれない。
    あんな見るからに怪しさ満点の男に相談を持ち掛ける私が、どうかしていたのだろう。

    でも情報を得た今、細かいことには構っていられない。
    「ダイヤよ、ダイヤモンドを探しましょう」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    外に出た。
    ちゃんと筋道だった説明を出来ればいいのだが、
    自分でもダイヤが どう重要なアイテムになるのか、よく分かっていない。
    つまり直感だった。

    ロイヤル
    「何でもいいの。 ダイヤについて何か知らない?」

    ミライ
    「黒いダイヤなら・・・」

    ロイヤル(石炭のこと、だったっけ?)

    ミライ
    「ここに」

    ーとバスの前方に行き・・・

    ロイヤル(バスの動力源は電池だったはずだけど?)

    ボディの下を指差す。

    ロイヤル
    「まんまる、ね...って『黒いタイヤ』やん!」  (*`Д´)っ))

    ミライ
    「いえ、実はパンクしてまして。 直るまで待ってて欲しいんです」

    ロイヤル
    「・・・」

    ~to be continued~

  • 138
    某作者 2019/03/29 (金) 14:01:31 f2808@d7aa5 >> 132

    【すぺしゃるさんくす】

    99902@b0782 様