けものフレンズBBS NEO

シン・某作者のSSスレ / 84

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名無しのフレンズ 2019/07/21 (日) 13:45:24 修正 b652b@9a4dd

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第3章 5.5話 ~管理者 Administrator(アドミニストレーター)

💡パパパパッ💡

博士
「この部屋は何でしょう?」

助手
「先ほどの部屋と明らかに(おもむき)が違いますね」

2つ目の部屋に入った途端、待ち構えていたように電気が()く。

さっきは『頑丈そうな作りの、何も置いてない(がらんどうの)部屋』だったが、
ここは研究発表にでも使いそうな、大学の講堂に似た部屋だった。
大量の机と椅子が整然と並び、 
正面には長机と、たくさんのボタンや計器の付いたパネル。
壁にはプロジェクタースクリーンが下がっている。

博士
「ホコリ1つ かぶっていませんね」

人が出入りした痕跡もないのに、なぜか机も椅子も床もキレイだ。

ランペ
「誰かが掃除をしているとでも?」

ロティ
「怖いこと言うなよ」

それを聞いていたかのように、部屋の隅から1体のラッキービーストが出てきた。

助手
「やはりそうでしたか。
 そして、ただの地下施設ではありませんね、ここは」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フレンズたちが地下通路を整然と並んで歩いている。
なかなかにシュールな光景だった。

モブ
「あそこにPPPがいるよ。 声掛けたいけどハンターさんたちに怒られそう」
「フルル、フルルがあんなに近くに」
「これ、どこまでオーディションなんだろ…」
「合格発表は何時(いつ)?」

そんなモブフレたちの囁きを聞きながら、

コウテイ
「どうして? どうやって喋れるように」

コウテイが当然の疑問を口にする。

プリンセス
「コウテイが危ない、と思ったら思わず声が・・・」

ーということにしておいた。

イワビー
「まあ、声が戻って良かったじゃねぇか」

軽い。

フルル
「あのセリフは~?」

プリンセス「ひ、必殺技よ。 舞台で使ったらどうかしら?」
ーと言うことにしておいた。

ジェーン
「ちょっと厨二臭いですかねぇ」

マーゲイ
「私は好きですけど。 ああいうの・・・」

軽い。

もっと突っ込まれるかと思って身構えていたのがバカバカしいほど
簡単に受け入れてくれた。
あとは私が気持ちの整理を付けるだけだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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  • 85
    名無しのフレンズ 2019/07/21 (日) 13:50:56 b652b@9a4dd >> 84

    壁に目をやると、いくつか埋め込まれたモニターの1つに何かが映っている。

    アライ
    「何なのだ? これは」

    フェネ
    「ここの地下道の地図、じゃないかな~
     そっちが入って来た入り口で、今いるのがココ。
     コッチの入り口? も開いてるようだね~」

    アライ
    「さすがフェネックなのだ」

    どの入り口が開いているかも表示されている。
    他のモニターには「としょかん」の様子や地下道の様子がライブで映っているようだ。
    切り替えれば全パークが監視できるのかもしれなかった。

    アライ
    「こっちの部屋は何なのだ?」

    アライさんがラッキービーストに訊きながら指差した奥には、
    意味ありげな『締め切られた部屋』があった。

    フェネ
    「アライさ~ん、ボスに話しかけても答えてくr…」

    ボス
    「そっちの部屋に入るには特別な許可が要るよ」

    アライ
    「シャベッタァァァーーー! なのだーー!」

    フェネ
    「どうしてアライさんが驚くのさ~?
     あとキミはどうしてフレンズと喋れるの~?」

    アドミービースト
    「僕はアドミービースト。 よろしくネ。
     パーク内のラッキービーストは緊急事態対応時のみ、フレンズへの干渉が許可されているけど、
     ここはヒトが用意した『パークの危機』が起こった時のための対策本部指令室だからネ。
     隣にはサイキョーの拒絶タイプが来ても安全な、24層の特殊装甲で守られたシェルターもあるヨ」

    博士
    「なるほど。 
     緊急時専用のラッキービーストと、その秘密基地いう訳ですか」

    助手
    「例の異変の時にも使われていたのかもしれませんね」

    アライ
    「ん? このドクロボタンは何なのだ?」

    アライさんは、そんな重要そう(シリアス)な話もそっちのけで、
    メインパネルの前に移動すると、たくさん並んでいるボタンの1つに目を付けた。
    止める間もなく指を伸ばし、押そうとする。

    ランペ&ロティ ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
    博士 | シュッ
    助手 | シュッ

    フェネ
    「あ、それは~・・・」

    ぽち...

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 86
    名無しのフレンズ 2019/07/21 (日) 13:56:33 b652b@9a4dd >> 84

    リカオン
    「ダイアウルフさん、ありがとうございました」

    ダイアウルフは何も答えない。
    見下すような視線をリカオン、キンシコウに向け・・・ヒグマで止まると、じっと睨みつける。

    ヒグマ
    「・・・」

    セルリアンの殲滅に失敗し、避難もままならなかったことで、
    ダイアウルフの非難に満ちた視線もヒグマは黙って受け入れていた。

    キンシコウ
    「ヒグマさん・・・」

    リカオン
    「あの… 前にもお誘いしましたけど、ハンターチームに…

    ダイア
    「姐さん、どうして姐さんがもっと前に出ない!」

    リカオンの話を遮るようにカバに話しかける。

    ダイア
    「せめて・・・ せめて私に任せてくれたら...」

    カバ
    「・・・」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    カチカチカチ
    アライさんはボタンを連打する。

    アライ
    「なにも起こらないのだ。 壊れてるのか?」

    フェネ
    「アライさ~ん、その辺にしておきなよ~」

    アドミー
    「そういった最重要な決定を下せるのは、園長から上の特別な地位にいるヒトだけだよ。
     その前にAIの許可を得ないといけないけどね」

    フェネ
    「えーあい~?」

    アライ
    「アライさんは『あいきゅー』の高さなら自信があるのだ」 <(`^´)>

    アドミーは部屋の中をうろうろしながら説明を始めた。

    アドミー
    「・・・の元になっているのはスーパーコンピューター(がい)ダヨ。
     3台1組の合議制で意思決定をするんダ。
     ヒトが『過去の経験、現状把握、先行き見通し』で判断するのに(なら)って
     それぞれPAST、CURRENT、FUTUREと名付けられているよ・・・

    ロティ
    「ちんぷんかんぷんだな」

    ランペ
    「博士たちなら理解できるのですか?」

    博士
    「と、当然なのです。 我々は賢いので」

    助手
    「ど、どんとこいなのです。 我々は賢いので」

    アライ
    「さすが長なのだ」

    フェネ
    「へ~」

    博士
    「とにかく、アライグマとフェネックは余計なことをするな、なのです」

    助手
    「おとなしく かばんとツチノコが来るまで待つのです」

    アライ
    「わかったのだ!」

    フェネ
    「はいよ~」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 87
    名無しのフレンズ 2019/07/21 (日) 14:11:18 b652b@9a4dd >> 84

    アナツ(大変なことになっちゃったなぁ…)

    たくさんのフレンズたちと地下道を避難しながら考え事をしていると・・・

    モブフレ
    「あ、あの… 助けて頂いて、ありがとうございました。
     凄く早くてカッコよかったです。
     私、飛ぶのヘタクソだから・・・

    突然、話しかけられて戸惑ったが、

    アナツ(ああ、転んでセルリアンに襲われそうになってた子だ)

    よく見たらトリノコだった。
    選挙活動のように手当たりに声を掛けていたので、咄嗟(とっさ)に名前が出てこない。
    なんとか絞り出して「ニワトリ」のフレンズであることは思い出せた。

    アナツバメ
    「いや、助けなきゃって必死だっただけで。
     お礼ならコウテイさんに…」

    ニワトリ
    「それと、あなたにもらったダイヤも無くしてしまいました。
     ごめんなんさい」

    アナツ(あれ、この子にもダイヤをあげてたんだっけ?)

    選挙活動のように手当たり次第に配っ(これ以上はいけない)
    でも何が言いたいかは分かる。
    入れ替わりの激しい取り巻きの子たちも、一貫してコレで機嫌が直ったからだ。

    アナツ
    「ああ、そういうこと。 
     だったら、まだ持ってるからあげるよ」

    そう言ってダイヤを渡そうと手を伸ばした。
    ・・・でも様子がおかしい。

    ( ゚д゚) → ( > <) → (ノ`ο´)ノ

    ニワトリ
    「そんなつもりで言ったんじゃありません 💢

    そう言って顔を逸らし、胸の前で両手ブロックしながら、走りだした。

    アナツ
    「え? え?」

    キンシコウ
    「そこの子、列を離れないで。 
     !? どうしたの?」

    ニワトリ
    「あ、す、すいません」

    キンシコウ
    「大丈夫?」

    ニワトリ
    「大丈夫です。 走ったりしてごめんなさい。 戻ります」

    モブ
    「ここ、入りなよ」

    ニワトリ
    「ありがとう。 あ、お騒がせしてごめんなさい」

    他のモブ
    「へーきへーき」

    アナツ
    「・・・」

    取り巻きフレンズ
    「泣いてたね」
    「アレはアナツさんが悪いわ」
    「女心の分からないアナツちゃんもいいけどね」

    アナツ(何が悪かったんだろう…)

    プリンセス
    「・・・」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    アドミー (うろうろ)
    「・・・パークのシステムにはA・B・Cと3つの階層があって、
     レベルCはお客様へのパークの基本情報などで、誰でも操作・閲覧できるよ。
     レベルB以上の操作になると、指紋認証orラッキービーストによる
     正職員・正研究者・正パークガイドなどの登録の後、AIの審議を経る必y・・・

    ポーン!
    壁のモニターにどこかのライブ映像が映る。
    どうやら人の気配に反応して作動するらしい。
    地下通路をツチノコ、スナネコ、かばん、ハンター、
    そして大勢のモブフレンズが歩いている様子を映していた。

    アライ
    「たくさんいるーーー!? のだ。
     とても この部屋には入り切らないのだ」

    フェネ
    「モブさんたちには、最初の大部屋に入ってもらってたらどうかな~」

    博士
    「そうですね」

    助手
    「取り敢えず全員無事で良かったのです。
     危機は脱したようですが、まだ一波乱ありそうな雰囲気ですね」

    ポーン!
    今度は『としょかん』の様子が映し出される。

    アミメキリンとアリツカゲラ。
    タイリクオオカミとハシビロコウだ。

    ランペ
    「こちらは私たちが出迎え、ココのことを伝えます」

    ロティ
    「ついでにhaquAの他のメンバーを呼んでくる。
     少しでも多くのフレンズを集めておくべき、だろう?」

    アドミー (うろうろ)
    「・・・パークの存亡に関わる決定にはレベルAの操作資格が・・・

    ~to be continued~

    次回こそ 第4章 スタート!