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人鳥姫[3話]
~あの日の続き~
博士・助手「じーーー」
プリンセス
「さ… さあ、何か使えるものはないかしら?」 がさこそ…
サーバル
「? この箱なんだろー」
ツチノコ
「ダンボールだな」
サーバル
「入れるかな?」
ツチノコ
「入るなよ!」 (*`Д´)っ))
スナネコ
「お~ 確かに入ると落ち着きそうな箱ですね~」
ツチノコ
「なんで落ち着くんだよ!」 (*`Д´)っ))
スナネコ
「あれぇ、中に何か入ってる~」
サーバル
「ほんとだ! ボスがいっぱい居るね!」
かばん
「大量のボスウォッチ…? ラッキーさん、これは?」
ボス
「僕と同じ、ラーキービーストの素体ダヨ。 ピ、ピピ…
どうやら基本的なデータや機能はインストールされてるネ」
博士
「ボディも あればガイド・運搬・施設の補修が出来たのでしょうけど」
助手「やっぱりポンコツなのです」
サーバル「そんなことないよ!」
ちゃかちゃか…
ツチノコ
「まあ、このままでもネットワークでは繋がってるみたいけどな」
かばん
「じゃあ僕が お預かりしてもいいですか? 何か良い活かし方がないか考えてみます」
博士「かばんがそこまで言うなら…」
助手「さっきは言い過ぎたのです…」
ボス「マカセタ」
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通報 ...
ジェーン
「奥では何か見つかりましたか?」
イワビー
「コレだぜ!」 🚲
博士「自転車ですね」
助手「乗り物なのです」
フルル「ばすてきてきなもの?」
イワビー「ややこしいわ!」 (*`Д´)っ))
プリンセス
「あら? なんか書いてあるわね」
コウテイ
「持ち主の名前… だろうか?」
サーバル (。・ω・)ノ
「はいはーい! 私が読んでみたーい!」
スナネコ
「大丈夫なのですかぁ?」
サーバル
「大丈夫だよ!
えーと… ・・・タ… じゃなくてダ? それからイ… ア、ウ…?
・・・ ・・・ダメ。 もう読めないや…」
プリンセス「ダイアウルフ… ね」
かばん 👏
コウテイ
「プリンセスは相変わらず凄いな」
ジェーン
「読みだけでなく書きも完璧なんですよねぇ」
プリンセス
「よしてよ。 コウテイもこれくらい読めるでしょ?」
イワビー
「2人はいつも努力してるから分かるんだけどさ~
フルルが一番デキるってのが、やっぱり納得いかねぇ!」
ジェーン
「要領がいいですよね、 天才肌っていうか」
フルル
「なんか分かっちゃうんだよね~」
プリンセス
「かばんが私たちに『文字』を教えてくれたおかげよ」
コウテイ
「そうだな。 とても助かっている」
かばん
「いえ、そんなぁ。
僕にはこれくらいしか… じゃなくて『僕に出来ること』をやってるだけですから」
プリンセス「・・・」
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サーバルちゃんやフレンズの皆さんの協力で、海に出たものの、
ラッキーさんの電池切れ、そしてマイルカさんと出会った後すぐに嵐に遭ってしまった僕たちは
ゴコクエリアへの渡航中止を決断。
皆に協力してもらってキョウシュウエリアに引き返すしかありませんでした。
おめおめ返ってきた僕を、責めるフレンズさんは誰もいなかったし、むしろ温かく迎えてくれました。
でも、その時の僕は、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
そして「皆のために一層、何か役に立たなければ」という焦りにも似た不安が、僕の中で膨らんでいました。
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僕は、一度さばんなちほーに寄ってサーバルちゃんを送り届けると、
「島からは決して出ないから」という約束をして、単身 パークのいろんなお手伝いをしました。
ジャガーさん、コツメさん、ビーバーさん、プレーリーさんたちと
アンイン橋をバスでも通れるように架け直したり、
ツチノコさんの遺跡調査を手伝ったり、ハンターチームの訓練も受けたりもしました。
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でも、気を抜くと「こんな僕が皆の役に立ててるのだろうか?」という気持ちがふと過 ぎって・・・
その不安は いつまで経っても消えることはありませんでした。
思い余った僕は、カバさんに相談してみました。
カバさんは「一度サーバルに会ってみるといいですわ」と言ってくれました。
本当は「どうすれば不安な気持ちが消えるか」を教えて欲しかったのですが…
サーバルちゃんに会うのは久しぶりでした。
「自立できた、という自信が持てるまで会わないでおこう」と思ったからです。
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あの草原に着くと、サーバルちゃんは独りで紙飛行機を飛ばしていました。
あまり上手に折れなかったのか、すぐに落ちてしまう紙飛行機を。
何度も。 何度も…
僕は思わず駆け寄ってサーバルちゃんを抱きしめていました。
「ごめんね、サーバルちゃん。 ごめんね…」
僕はバカみたいに謝ることしか出来ませんでした
サーバルちゃんは一瞬だけ驚いた顔をして… そして笑うと、
「おかえりなさい、かばんちゃん」
それだけ言うと抱き返してくれました。
「ただいま…」
それから2人で紙飛行機を折ったり飛ばしたりしました。
暗くなるまで...
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次の日、僕たちはカバさんにお礼を言いに行き、その足で博士たちのところに相談に行きました。
すると、
「タイリクオオカミさんが困っているらしい」
「読み聞かせが一人では間に合わない」と言っている、
という話を聞きました。
僕は、絵だけでなく「文字」も使ったらどうでしょう? と提案しました。
文字を覚えれば、いつでも、どこでも、何度でも読めるから、と。
すると
博士「文字を読み書きできるフレンズは限られているのです」
助手「だから お前が教えてやるのです」と言われてしまいました。
かばん
「僕なんかに務まるでしょうか?」
博士
「お前はもっと自信を持つのです。
我々はお前の能力を高く買っているから奨めているのです」
助手
「推薦を断るというのは、長である我々の顔に泥を塗ることになるのですよ」
サーバル
「なんか偉そー」
博士
「偉そう、ではありません。 我々は長なのですから」
助手
「実際偉いのです。 我々は長なのですから」
かばん
「分かりました。 引き受けさせてもらいます」
サーバル
「私も手伝うよ!」
博士「サーバルが手伝えることなど無いのです」
サーバル「え~?」
助手「お前は生徒なのです。 『サーバルでも分かる授業』と銘打てば評判が上がるのです」
サーバル「ひっど~い!」
かばん
「でも、どうしよう? 教えるのなんて初めてだし…」
サーバル
「大丈夫だよ、かばんちゃんなら」
かばん
「・・・そうだね。 じゃあ早速カリキュラムを考えなきゃ…」
サーバル
「頑張って! かばんちゃんは すっごいんだから!」
かばん(・・・ やっぱり慣れないなぁ…)
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博士「あんな感じで良かったのですか?」
??「ええ」
助手「なぜ自分で言わないのです? サーバルには『口うるさい』ではないですか」
??「適材適所ってやつですわw サーバルには何を言っても焼け石に水ですけど…」
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そして・・・
文字だけでなく、いろんなことを教える「先生」になって約1年。
(生まれたのは ずっと後なのに先生という肩書きには まだ慣れませんが...)
フレンズさんの意外な一面にはびっくりすることばかりです。
(スナネコさんが「絶対音感」を持っていたり、フェネックさんの絵が上手かったり)
そしてサーバルちゃんは・・・
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サーバル
「私、読むのも書くのも全然できなくて...せっかくかばんちゃんが教えてくれてるのに」
かばん
「・・・ でも、誰より上手に、遠くまで紙飛行機を飛ばせるようになったじゃない」
サーバル
「えっへん!」
スナネコ
「ばか力ぅですかね…」
サーバル
「そこはせめて『ばか力ぁ』にしてよ~
それと、上手く飛ばせるようになったのは、かばんちゃんの教え方が上手いからだよ~。
あと、今でも一番キレイに折れるのは かばんちゃんだし…」
かばん 「そんなこt… うぅん、そう言ってもらえると僕も嬉しいよ」 ( ´ω`)
(フレンズによって得意なことが違うって、最初に教えてくれたのはサーバルちゃんなんだけどね…)
プリンセス「ねぇ、かばん?」 こそ…
かばん「はい、何でしょうか?」 こそ…
プリンセス「今度時間のある時で構わないから、相談に乗ってくれないかしら? こそ…
かばん「僕なんかでy… いいですよ。 いつでもどうぞ」 こそ…
イワビー
「ーで結局、これ、もらっちゃっていいのかな?」
コウテイ
「持ち主に返すべきだろうか?」
ジェーン
「ダイヤウルフ、でしたっけ?」
プリンセス
「ダイア、ね」
博士
「なんでも#怖ろしいという意味なのです。 我々ほどではありませんが」
助手「そこそこ#強いフレンズだったようですよ。 我々ほどではありませんが…」
フルル
「なんだ『せれぶ』でお金持ちなオオカミじゃないのか~」
イワビー
「なんでお前は そんな言葉、知ってんだ~?」
博士
「挨拶に来た時には そんなこと言ってなかったので、いいのですよ」
助手
「持ち主が取りに来ないなら拾った者がもらえばいいのです」
イワビー
「拾ったわけじゃないけどな」
フルル
「でも ちゃんと乗れる~?」
イワビー
「免許が要らないならラクショーでしょぅ?
って言うか、こっちの話にも もうちょいノってよ…」
プリンセス
「絶対かばんの話に持ってかれてるわよね…」 orz
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