まただ。 ダイヤ、ダイヤ。
こっちに来てから皆ダイヤを求めている気がする。
確かに「ダイヤモンド」は重要なキーワードのようだが、
「お話」は、そう簡単ではない気がする。
ちょっと考えさせて、と外に出てはみたものの手詰まり感は否めなかった。
「どうした? 泳げるくせに浮かない顔だな。
いや、飛べない=浮かないか...」
プリンセス
「またあなたなの?」
声を掛けてきたのは時任博士だった。
上手いこと言った、と『どや顔』しているわけでもない。
時任
「そこまで必要とされるなんて、お前の望み通りの展開じゃないのか?
それとも話が上手すぎて不安か?」
こちらの話は全く聞かず、それでいて見透かしたようなことを言う。
どうしてそこまで私のことが分かるのだろう?
ストーカーだろうか?
時任
「言ったろ? お前のことは知っている、と。
だが、お前はオレの趣味じゃない。
オレが追っかけてるんじゃなくて、お前がオレを
プリンセス
「だから地の文を読まないでって!」
それに・・・なんだろう? その意味深なセリフは・・・?
でもそこを深く考えるのは まだイヤだったので話題を変える。
プリンセス
「あなたまでダイヤが欲しい、とか言い出すつもり?」
時任
「ダイヤに引っ掛かりを覚えているのは お前だけだろ?
それとも『ダイヤを持ってきたら
相変わらず、顔色も声色も変えない。
せめて『 』内くらい棒読みはヤメてくれないだろうか?
時任
「そう言えば『1.21ジゴワット』は、元々giga→jigoというスペルミスだったらしいな。
向こうのヤツは
日本人の研究者が#イチョウ(銀杏)の学名を『Ginkyo』って書いたのに、
『Ginkgo』で登録したりな。 しかも後で指摘されても訂正しないっていう…
本当に向こうのヤツらは『過ち』ってのを認めないよな。 なんのプライドなんだか・・・」
何か恨みでもあるのだろうか?
そして その妙なトリビアは何なのだろう?
時任
「まあ、時間を止めるぐらいならオレにも出来るけどな」
プリンセス ( ゚д゚)
「え? え!?」
話の展開が急過ぎて付いていけない・・・
時任
「THE FREEZE」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ロイヤル
「・・・」
サーー さわさわ…
葉が風に吹かれて そよいでいる。
場の空気は凍った気はするが、時間は止まっていなかった…
そりゃ、少しは声を張らないと世界も応えてはくれないだろう。
ロイヤル
「そこは『THE WORLD』じゃないの?
スタンドも出てなかったし...」
時任
「ちっ ノリが悪いな」
ノリで時間は止まらないだろう。
ドッキリじゃあるまいし。
プリンセス
「何か助言をしに来てくれたんじゃないの?」
時任
「何を甘えてるんだよ。 オレはお前を助けない。
お前を助けられるのはお前だけだ」
軽薄なアロハシャツ男みたいなことを言う...
だったらこの人の存在意義は何だろう?
どんな役を与えられたというのか?
時任
「
良いことも悪いことも口にすると、その通りになっちまうんだとよ。
最近では よく『フラグ』って言われてるな。
だったらネガティブな恨み言を吐くよりは、
たとえ『綺麗ごと』と言われてもポジティブなことを口にした方が、心にも体にも良いと思わないか?」
プリンセス
「・・・」
時任
「ほら、言ってたら。 早速お客さんだぜ?」👈
そう言うと私の背後を指差す。
気配を感じて振り返ると、
💎