自転車道場

ママチャリの整備 / 232

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ディープインパクト 2024/07/26 (金) 11:18:39 >> 227

 クオリア44さん
一応、説明しておくと、私のママチャリレーサー、BRIDGESTONE エブリッジLみたいなアルミフレームのママチャリは、アルミ故の固さを緩和する為に、シートステーが上に膨らんだ形に湾曲してて、このシートステーにプレート方式でキャリパーブレーキ台座を取り付けようとしても、キャリパーブレーキのシャフトがホイールの中心からの仮想直線と垂直にならなくて、取り付けは不可能です。
また、ママチャリとしての体裁を保つ為に、泥除けの設置は不可欠でしたが、この為のスペースの関係もあって、プレート式は見るからに無理でした。シートステーが湾曲して上方の角度が寝ていて、ママチャリ特有の寝てるシートチューブとの関係で、十分なスペースが無いのです。
ま、有っても前述の理由で無理なんですけど。

まあ、微妙な角度をつけたアダプターを削り出しで制作すれば無理矢理に付けられるかもしれませんが、フライス盤の達人でないと無理でしょう。私もフライス盤は使えません。

なので、私のエブリッジLをキャリパーブレーキ化するのは、殆どの人が諦めるだろうと思える程の難題でした。そこで、私の加工技術の範囲内で出来る解決策が、ステムを生かしてブレーキ台座とする事でした。

そして、いくつかの試作を経て、見事にキャリパーブレーキを完璧に機能する様に取り付け出来た訳ですが、今回は泥除け越しにキャリパーブレーキを取り付ける事、そして太い650Aのママチャリ規格タイヤの使用が前提条件なので、最初からロングリーチのブレーキを使用しましたが、仮に700cのロードバイク用ホイールで23cとかに交換しちゃうならば、同じ方式で、どうとでもショートゲージのブレーキも取り付ける事は出来ます。

アルミ製のステムなんか、ディスクグラインダーにステンレス切断用ディスクで、意のままに加工出来ますから。ただ、適合するステムの関係で、非常に重くなる可能性があって、どこまで無理をするか?が判断のしどころです。

変わった寸法のステムは、安物で重いのが多くて、特に可変ステムなんか非常に重いので。

あと、今回は、BRIDGESTONEエブリッジLのシートチューブが短いフレームだからこそ出来た方法で、ホリゾンタルに近いフレームだと、この私の発明した方法は、シートポスト下部からリムまでの距離が長過ぎるので、使えない、或いは重過ぎて無理があると思います。

つまり、私の発明した方法は、従来のプレート挟み込み方式と比較出来る訳じゃなくて、プレート式が使えない場合の一つの突破口となる可能性を示しただけです。

サドル高の調整に、ボルトを二つ余分に緩めては締め込む手間が増えますが、ブレーキの機能としては全く問題ありません。

あと、コストがかかるのは間違いないですが、プレート式が使えない以上、そんな事は問題にはなりません。それに、非常に高い精度で穴空けをしないと、キャリパーブレーキが車体のセンターから歪んで付いちゃうので、技術的に困難なのも確かです。多分、0.5 度でも狂ったら、明らかに違和感が出ると思います。

私はボール盤も持ってますけど、このステムの様な複雑な形のモノに正確に垂直の穴をキッカリとセンターに開けるのは、実はハンドドリルの方が向いています。

やり方は、言葉で説明すると非常に長くなるのでしませんけれど。
と言う訳で、アルミフレームのシートステーが湾曲したママチャリをキャリパーブレーキ化するという特殊な事情でも無ければ、私の真似をする人も、出来る人もいないでしょう。

でも、やる気さえ有れば、どんな改造もなんとかなると言う可能性を示せたとは思います。
あと、私は、過剰な無理矢理な外観が好きで、今回も非常に楽しめましたが、違う価値観も理解はします。
確かに、私も一応は泥除け台座にL字金具でキャリパーブレーキを取り付ける事を検討しました。
何より非常に簡単ですから。

しかしながら、私のBRIDGESTONEエブリッジLはアルミフレームなので、うすくて細い板状の泥除けステーに、ブレーキング時にキャリパーブレーキによるテコの原理で、捻りとる荷重がかかるかかるのが非常に嫌なイメージ浮かび、ヤメておきました。

鉄ならまだしも、確実に金属疲労が蓄積して、いつかは必ず破断が起きると言われるアルミフレームで、どう考えても一番弱い箇所に結構な捻る力がかかるのが、本能的に許せなかったのです。

また、今回はフロント用のキャリパーブレーキをリアに使用してる訳ですが、以前、ダイアコンペのショートゲージのフレームブレーキを、本来の使い方でシングル固定ギアの車体で使用した時に、埋め込みナットの短いモノを使用したり、ワッシャーを少し多めにかましてブレーキのシャフトのねじ切り部分が埋め込みナットとの勘合部から長めに出ちゃう場合に、ブレーキングした時に凄い勢いでブレーキが振動した事があるので、取り付け部分の剛性がいかにも弱いのは、皮膚感覚で気持ち悪いのです。

おそらくはロングアームのブレーキだと、アームがたわむのでショートゲージのブレーキの様なトラブルは起きないだろうとは思いますが、それでも取り付け部分の細く薄いアルミ板を捻る荷重がかかるののはアームが長い程、強くなると考えられて、この案は絶対に採用出来ないと判断したのです。

プレート方式や泥除けステーに無理矢理キャリパーブレーキを取り付けるのは、異音の発生が頻繁する圧入BBに似た心地悪さを、私はどうしても感じます。

広い面積で圧力を分散して荷重を受け止める構造じゃない形状のモノに、ネジの締め込みによるプレートとフレームの変形による僅かな面積での密着による固定で捻る様な荷重をかけるのは、嫌なのです。

その点、私の発明は、荷重が十分に広い面積の最初からそのように設計された勘合部で荷重が分散されるから、私としては心地良い安心感があるのです。

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