自転車道場

完組&手組ホイールスレ / 158

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ディープインパクト 2024/08/17 (土) 12:10:50 >> 156

 skogenさん
YoungWayさん
ご指摘有難うございます。
完全に勘違いしていました。2:1組の左右を逆にしたのがisopulseだと思い込んでました。

左右どちらも10本ですね。

説明を修正します。
Isopulseはアンブレラ側(ノンドライブサイド)のスポーク本数が2:1組より多く、横剛性を高くできる。具体的にはIsopulseは10本で、7本のG3組よりも有利になります。

#クロス組はラジアル組よりも横剛性が落ちますが、せいぜい10%ぐらいの低下なので、10本のクロス組の方が7本のラジアル組より有利です。

G3組についてもう少し見てみると、ドライブサイド(フリー側)のスポークは14本のクロス組、ノンドライブサイド(反フリー側)は7本のラジアルです。ドライブ側の14本のスポークはハブ軸のほぼ中央にあるため、横剛性への寄与は小さくなります。つまり、G3組で横剛性を決めているのは7本のラジアル組のスポークが大事になります。

#リムを横方向に押す力はスポークに沿った力(圧縮・引張力)とスポークに垂直な成分に分解されますが、垂直に近いフリー側スポークに掛かる圧縮・引張力は小さい。

Isopulseでは10本のドライブサイドのラジアル組スポークは横剛性への寄与は小さく、ノンドライブサイドの10本のスポークに大きな圧縮・引張力が掛かります。

駆動力の伝達について考えると、G3は7本のスポークでリムを引っ張りますが、Isopulseは5本です。こちらはG3の方が有利です。そのため、G3は駆動時の剛性が高い(硬く、踏むだけカツンと進む)のに対し、Isopulseは駆動時の剛性はやや落ちますが、スポークの伸びが多いため、脚への衝撃は小さくなります。(私の実感を交えてます)

フランジ幅についてはおっしゃる通りですね。例えば、RS21の剛性が高いのもフランジの寸法に依るところが大きいです。いくつかのホイールで横剛性を計算したのですが、まだ、検証途中なのでそのうち書き込みます。

目下、横剛性マイブーム中。
ということで、検証途中ではありますが、横剛性に関する考察です(使っておられる方が多いRS21目線で書きます)。

リムの剛性のうち、横剛性、つまりリムに横方向の力が掛かった場合、どれぐらい変形するかを計算してみました。フロントリムについて、フランジ幅、フランジ径、リム高、スポーク本数、スポーク断面積、スポーク材質(ヤング率)から計算しています。

変形が大きい順に次のような値になります(数が少ないですが実寸が採れたホイールで比べます)。「値が大きい=変形が大=剛性が低い」となります。

RS010:1.19
RS21:0.96
キシエリ:0.77

計算上はキシエリが最も横荷重に強く、RS21がそれに続きます。

しかし、実測(リムを手で横方向に押した感じ)の結果はちょっと違います。
(測定方法に問題があるので、末尾に参考程度に付けておきます)

スポークの本数が少なくリムが高くないRS21は、フランジ幅・フランジ径を大きくし、スポークを太くして強度を出しています。スポーク本数を20本とすれば、さらに強くなりますが、重量も増えます。今の時代、カタログスペックでは重量が最重要項目なので、たぶん、マーケッティングの都合で仕方なく16本にした(邪推)。

以上です。

ーーーーー
以下、参考情報。
採寸したホイールジオメトリー等(mm単位)

rs21 front
スポーク本数 16本 フランジ幅fw 76mm フランジ径fr 50 リム高rh 23 スポーク断面積sp 1.3*2.9=3.77

rs010 20本 fw 65 fr 46 rh 23 sp 3.14
ksylium elite 18本 fw 66 fr 46 rh 24 sp 1.53.5=5.25
racing zero 16本 fw 71 fr 46 rh 26 sp 2
4=8
以下、測定方法に課題あり
リムを実際に押した感じでは、RS010はRS21よりも横方向の力に強く、レーゼロが最も強い。感覚的な変形量の大小関係はこんな感じ。(変形しているところがリムだけでは無いので、この測定結果は怪しいです)

RS21>RS010≒キシエリ>レーゼロ
計算値と一致しないのは、計算で考慮していないスポークの位相、ハブボディやニップル、そしてリムの強度の差だと思います。たぶんハブの位相とリムが大事。定量化したいんですが測定が難しいんですよね。振れ取り台にセットして横から押して隙間を測ったんですが、ホイールの歪より振れ取り台の支柱の歪みの方が大きい。

床に水平に置いてリムの左右に体重を掛けて押しても、フォークに取り付けて押した場合と似た印象になります。これだとリムが僅かに撓み、リム剛性が大事だと分かります。

なお、レーゼロで計算すると変形は1.33になります。アルミスポークは太いですが、断面積は#14寸胴スポークの2.5倍なので、計算上ではスチールスポークより弱くなります(太さが3倍でスチールと同じ強度)。でも、手で押した強度はキシエリよりずっと高い。

ちなみに、クロス組すると縦剛性、横剛性ともに落ちますから、強度を確保するにはスポークの本数を増やさないといけません。強度の低下は3クロスでも10~20%ですから、スポークが28本あれば十分で、スポークテンションをきっちと上げていれば十分に強い。別観点から、競輪選手の瞬間最大パワーに比べて、一般人のパワーは2/3以下で、しかも瞬間最大パワーを自転車に乗って出すのは一般人にはほぼ無理です。リムが弱い36Hのホイールで競輪がOKなら、普通の人が使うホイールとしては28Hで問題無いと思います。

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