skogenさん
私の書き込みでミスリードしてしまった部分があるので、返事をしておきます。
レンズ磨きの話ですが、レンズの性能を測定しているのは測定器では無いですか?加工技術と測定がごっちゃになってませんか?それらは分けて考えた方が良いのでは無いでしょうか。
・人の感覚で制御されている加工技術を、機械で再現することは難しい。
・人の感覚量を簡単な測定器で定量化することは難しい。
(人の感覚量の数値化は、人が行う加工技術を機械に行わせる場合に必要となります)
こんなところでしょうか。
人の感覚だけでレンズの精度を出している訳ではありません。誤解を恐れずに言えば、人は単なる磨く道具です。専用の磨く機械を作るより、人が磨いたほうが細かな調整ができるから。卓越した技能者と適切な性能評価技術を組み合わせると、道具だけでは達成できない最終性能を出せます。また、現在、人の手で達成している精度領域は、現代の精密技術が取り組んでいない領域でもあります。ですが、性能を検証しているのは測定器です。
科学技術を支える仕事には、そういうのって沢山あります。ですから、科学技術的手法のほとんどで、高度な技能者や研究者を必要とします。道具が勝手に結果を出している訳ではありません。
ですが、測定器が無いと現在の科学技術を支えている精度は出せません。人の卓越した技巧と測定器の両方が必要です。そうで無いと、それこそオカルトになってしまいます(残念ながら、適切な検証がされていない、たくさんのオカルトもあります)。
人の手を必要とし、かつ、高精度の測定機器を使う分野を経験した事があれば、こういう状況は誰でも経験していることなので、すぐに分かると思います。人の技能の素晴らしさとか、測定器の素晴らしさとか、どちらも十分に敬意を払うべきで、その結果をは尊重すべき対象です。
曜変天目茶碗は自然現象の中で作り上げられるものですから、再現するのは極めて難しいでしょうね。ですが、それがどういうものかを測定する技術はあります。上の方で書きましたが、最終性能だけを数値化しても、途中の状態や、どのような加工手法が採られたかは分かりません。「人の技術」と「計測技術」には限界があります。