1はフォークとヘッドを正常位置へ持って行くために締めます。WOタイヤのビート落としみたいな感じ。なので正常位置に入れば締まりすぎている場合はゆるめます。このあたりはケースバイケース。
1のねじでステムとフォークを固定するのではないです。2と3のねじで固定します。
2と3のねじで固定すれば1のねじは外しても困らない感じです。
スレッドステムは1のねじだけなので、これでハンドルを固定するという概念が昔から自転車整備をしてきた人たちには特に多く、それをやるとア・ヘッドステムではとても重くなるというのが理解されていません。
スペーサーが回るというのはひとつの指標です。個体差があるので中には回らないものもあるかもしれません。カーボンのスペーサーは平面の水平が出ていないこともあるので、このあたりの精度も回るか回らないかに関係してきます。ゆがんでるスペーサーもあります。
これはひとつの指標で本筋の話は、ハンドルの回転の軽さです。
しかしこの軽さについては数値で表現することはできません。個人的な感覚で重いハンドルになれている人には、本当は軽くなくても、その人は軽いと思っていることが多いです。
自転車の回転の滑らかさとか軽さというのは、比較の話なので、究極まで整備して軽くしたものと比較しない限り、自分の自転車のレベルはわかりません。
端っ子ミツルさんのハンドルもスペーサーが回らないとのことなので、僕が触れば「これ重いなあ」と整備やり直すかもしれません。本気で究極まで整備すると、ほぼ100%スペーサーは回ります、今まで自転車見させてもらってハンドル回りだけは「重いなあ、整備やり直しだ」と思うことばかりでした。
しかし軽すぎると困ることもあります。僕が旅行に使ったアブソリュートは究極に軽くしていますが、荷物をずっしり積んでガタガタの路側を走ると、このハンドルでは疲れるので、旅行中は重くしました。このあたりもケースバイケースなので、どういう走りをするかで最適な重さにすればいいと思います。
フロントブレーキを握って前に押してフォークが動かないようにがっちり固定するのが基本ですが、そこからどこまで回転を軽くするかは、本人の納得いくとこまでとしか言えません。
別にハンドル重くても走ることは可能だし、そのわずかの回転の違いのために1週間ヘッドばかりあーでもないこーでもないと触ってるのは道楽としか言えませんから、忙しい人は適当なところでやめた方がいいと思います。
ただ安全を口実にクランク1回転で止まるのとか、ホイール5秒で止まるのが、正常な整備としてまかり通ってるので、僕は安全かつ性能100%発揮にしたいなあと思っています。
◎最後に自転車でとことん締めなければいけない場所
ハンドルとステムをつなぐクランプボルト、ここはハンドルが絶対動かないように締め込みます。
それとバーエンドバーをつけている場合は、この締め付けボルトも絶対動かないように締めます。いくら締めても動くことがあるので、その時は摩擦を増大させる工夫が必要です。
ハンドルはものすごい力がかかるので、クランプはきっちり締めてください。