ディープインパクト
deepimpact
2024/10/27 (日) 21:18:15
クオリア44さん
自転車のハンドル、ステム、シートポストなど、アルミ製のパーツのグレードは、ほぼそのアルミ合金の素材の違いで決まります。硬いアルミ合金で作れば、肉厚を薄く出来るので、ロードバイクにおいては重大な価値の「軽さ」が大幅に違ってくるからです。概ね、2~3倍の価格差になります。
ところで、この安いアルミパーツの素材である6061アルミ合金と、高額なアルミパーツの素材である7075アルミ合金を、ディスクグラインダーに切削力が高いステンレス用切断ディスクを取り付けて、実際に切削加工してみると、同じだけ削るのに、7075の方は倍以上も時間がかかり、ディスクグラインダーを持つ手に伝わる感触も、7075の方が遥かに硬質だと、誰にでも分かります。少し違うだけ、なんて訳はなく、感覚的には天地ほど違います。
また、こんなに硬さが違うのならば、自転車のアルミパーツに頻発に使用される冷間鍛造に於いても、硬いアルミ合金は加工が簡単では無い事は間違い有りません。また、ステムやシートポストのヤグラ部分とか、高精度な切削加工に必要な時間は、倍ほども違うだろうし、それはモノ造りにおいて、製造コストに直撃する事は明白です。と言う事が、実際に素材の特性に自分の身体を通して向き合うと、瞬時に理解出来る訳です。
私は、このアルミ合金が、その種類によって、どれほどの数値特性が違うのか?なんて、興味はありません。自分の手作業の感触こそが真実の理解により迫れると思っていますし、人が直接操る機械である自転車の本質の理解が出来ると考えています。
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