クオリア44さん
上半身に痛みが出やすい、というのは、ペダリングで上半身が上手に使えていない、と言う面もあると思われます。ロードバイクは、思っ切り加速する時は踏み込むトルクで体が浮き上がってパワーがロスしない様にハンドルを引きつけてペダリングしますが、ソレ以外で巡航する時はいつも、ハンドルを押してペダリングします。
コレは常にハンドルを押しているのじゃなくて、引き脚でトルクがかかるペダリングの位相で、上半身がオフセットされたクランクにより、パワーが逃げるのを防ぐために、クランクの回転面よりオフセットされたパワーを受け止めているサドルと回転面の反対側のハンドルを押して、上半身が引き脚で沈み込んでパワーがロスしない様に、ペダリングに合わせて交互にハンドルを押すのが効率的で、筋肉の負荷、緊張を避けるのにも有効に機能します。
具体的には、せり上がる膝に合わせて、その側のハンドルを押します。正確に言えば、ハンドルを押しながら、膝を引き抜く様に引き脚のパワーをかけます。この時、腰のローリングとソレに伴う背骨の左右への湾曲もシンクロさせると、楽に大きなパワーが安定して出せます。
がしかし、こんな事しなくても、ハンドルをガシッと掴み、上半身をブレない様に腕を突っ張っても、心肺機能と筋力が有れば、ソコソコには走れちゃうので、こうやってハンドルを交互に押し込みつつ、上半身をペダリングに上手にシンクロさせて走る人は少数派です。
が、確実に筋肉の緊張を招くので、時に痛みが出ます。
この様なハンドルを交互に押し込みつつ、上半身をペダリングにシンクロさせて左右に揺らしながら走るのは、パワーが少な目な人が速く効率的に走ろうとする時に、必然的に行き着く技術で、例えば、ホビーレースとかでも、しなやかに上体を揺らしつつ、腕を交互に押しながら、私を追い抜いて行く速い女性を見送ると、惚れ惚れしちゃったりします。
この様な動作は、トルクが出るペダリングの位相で、タイヤの接地面と体の方重心、ソレにペダルにかけるパワーを出来るだけ一直線にするのが、最も効率的にパワーを推進力に変えられる事を本能的に選んでる結果で、ダンシングで車体を左右に振るのも、タイヤの接地面に向かってパワーをかけるのに、クランクの回転軸を動かして直線にしてるのだし、上体を左右に大きく振ってヒルクライムを走るのも、体の重心の方を動かして、タイヤの接地面とクランクを踏み込むトルクの向きを揃える為です。
で、ハンドル位置を低く手前にすると、自然に懐を深く取って膝を動かし易い様にする為に、上半身がペダリングにシンクロする様に促されるので、筋肉の硬直が避けられて痛みが出難いと考えられます。
私の経験だと、負荷装置を稼働させて固定ギアで3本ローラーを回すと、必然的にこの技術に行き着くのですが、まあ、色々と考えてペダリングすると、根本的な解決に近づくと思います。