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ディープインパクト 2024/10/17 (木) 09:29:07

ヘラーマンさん
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Basso VENTA 2018フレームセット510 この価格帯(税抜き定価158,000円)では珍しいメイド・イン・イタリーのフレームです。Bassoのカーボンフレームは、BPD(バッソプレミアムディーラー制)になってから、ほとんどインプレされていないのでVENTA紹介しておきます。

実測重量(510サイズ)
フレーム1055g(シートクランプ込)
フォーク415g(未カット時、カット後390g付近)
ホイールベース実測値約975mm
シートピラー径Φ27.2(JOBのサイトΦ31.8は間違いです)

付属品
・ヘッド小物(上下ベアリング、プレッシャーアンカー、トップキャップ)
・シートクランプΦ27.2用
・ワイヤー小物(アウターワイヤー用ゴム蓋)
・プロテクターシール(チェーンステー用、BB周り用の2種類)

フレームの精度は完璧。要所要所でエッジをきかせた造形や、ブレード形状のエアロフォーク(一応ラウンドフォーク)も凝った作りをしています。塗装の発色も良く塗膜も少々の衝撃では剥がれないぐらい強いです。これが値引き込みだと14万以下で買えるのだからいい時代になりました。ヘッドやBB周り、フォークコラムまでフルカーボンですが、きれいに整形されていて安心して組めます。

組立時の注意点としては、ワイヤリングに尽きます。

ワイヤー内蔵フレームなのでワイヤリングは手間がかかりますが、シフトワイヤーに関しては他社では見ないヘッドチューブからBBまで一直線に通る構造のため、ワイヤー外だしフレームなみに抵抗が少なく、ステンワイヤーで変速が簡単に決まります。その分ハンドルからのワイヤーの取り回しがきつく、ワイヤリングの腕の差がでるフレームだと思います。

リヤはチェーンステーの中を通る構造ですが、出口からRを描く角度がきつくなるので、RDに入るアウターワイヤーは通常より長めにする必要があります。硬いシフトアウターで短いとRDの横方向の動きに影響します。

シフトに関してはワイヤリングでどうにかできるので問題ないのですが、リヤのブレーキワイヤーの内蔵の仕方が唯一の不満で、左からトップチューブに入り左から出ます。通常この流れの内蔵フレームはフルアウターが多いのですが、VENTAはそうではないため、入り口と出口でワイヤーが擦れるようになります。この抵抗を抑えるためにはノーズ付きのアウターキャップが必須で、シマノだとこれだけを買うと結構高いので、結局ポリマーコートケーブルごと買ってしまいました。

私の基準だとインナーピカール磨きの裏技を使ったとしても、ノーズなしステンワイヤーだと引きが重すぎて乗ってられないぐらいの抵抗がありました。なので負けた感ありますが、ブレーキワイヤーのみデュラグレードのポリマーケーブルを使用しています。インナー+アウター+ノーズキャップのセットで3000円程度しますが、ブレーキワイヤーに関してはポリマーの悪影響を受けにくいため対費用効果は十分にあります。

次に、かなり主観の入ったインプレです。
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私のフレーム選択の最重要項目はコントロール性能です。コントロール性能と言ってもハンドリングみたいな単純なことではなくて、ダッシュかけたときに思い通りに加速する反応や、高速から超低速時までの安定性も全て含まれます。レースに出るわけではないですが、ずっと走っていたいと思える気持ち良さを重視するとすべてがそれなりに高い次元でバランスする必要はあります。

道場で評判のクロモリViperはフレームの重さこそあれ、400mmのリアセンターと75度のシート角で意のままに操れるコントロール性能が魅力でした。伸びのある走りも魅力の一つですが、20km/h以下で手放ししながら楽々着替えできるほどの低速時のお尻コントロール性能は外せないポイントでした。

しかし、これをカーボンでとなるとなかなか良いのが見つからず、走るフレームは数多くあれど低速時のコントロール性能や安定性までとなると、フラッグシップモデルでもフラついたり、フラつかなくても微妙に芯に乗れていない感覚になるものが多く、なかなか乗りたいと思えるフレームに出あえませんでした。

それを含めて完全に置き換えできるのがVENTAです。リッツさんが「乗っていることすら忘れるような」と表現されていましたが、乗り味に癖がなくまさしくそれに近いです。普段歩いている感覚で自転車に乗れる感じで、20km/hどころかママチャリなみの速度11~12km/hで手放ししても全くフラつきません。この辺はやはりBassoジオメトリとフレーム精度によるものだと思いますが、完全に芯に乗れている感覚は本当に気持ちいいです。ワイヤリングが少々難しいですが、Viperを上回るコントロールのしやすさでViperからのステップアップや、初めの1台としてもオススメできます。

メカ的にはBB86が惜しいですが、今現在JIS-BBで縛ってしまうとほとんどのフレームが選べないので、比較的安くて耐久性の高いシマノBBが選べるだけ良かったとは思います。

スローピングフレームが多いなか、本国モデル(DIAMANTE,ASTRA,VENTA)はトップチューブが水平に近く見た目も良いですが、その分スタンドオーバーハイトがかなり高めなので、私みたいに足の短い方(汗)は要注意です。適正サイズフレームでも脚付きギリギリ・・(汗)

世間ではカーボンフレームの性能はジオメトリだけでは語れないと言われ、走りに関しては確かにそう思いますが、コントロール性能に関してはやはりジオメトリが最重要だと感じています。欲が出れば出るほどにベストな1台を見つけるのは難しいです。

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