クオリア44さん
実は、私のGDRメテオ ハイブリッドには、担当者の署名入りのフレーム精度の検査表が付いて来ました。全品のフレーム精度の検査をしてたと言う事です。つまり、これは特別なことなので、シッカリとアピールして、ブランドの価値を高め、購入者の安心、信頼を得たかったのでしょう。まあ、その成果が出る前に自転車業界からの撤退が決まっちゃったのですが。ところで、私のはカーボンバックのアルミフレームだっただった訳ですが、カーボンフレームの場合には、間違い無く、フレーム精度の全品検査などしていません。
擬似的にフレーム精度の点検が一応出来る丸パイプフレームのアルミフレームに対して、カーボンフレームだと、曲線だらけで左右の非対称が珍しく無いので、フレーム精度を確認する為には、精度の本来の意味である回転部の軸の精度を、ダミーシャフトを通してから、定盤の上で計測器にかける必要があるのは明白ですが、こんな事は絶対に出来無いからです。
因みに、私の数世代前のフラッグシップモデル、LOOK 595 ウルトラは、別に特に何も宣伝していませんでしたが、左右非対称設計のフレームだと、全塗装の為の研磨作業で判明しました。で、もし仮に、こんな検査をすると、パーツの結合部に必ず擦過の痕跡が出来ちゃうのですが、カーボンフレームは現在では基本的にBBは圧入だし、そんな痕跡が有れば、中古だと見られて商品にはなりません。
そもそも、カーボンフレームの精度が必要な他のパーツとの接合部は、切削加工がなされてる訳ですけど、この加工自体、仮想だけど事実上の定盤の上に固定されて、マシニングセンターで加工されてるだろう事が容易に想像出来ると思います。
つまり、製造行程にトラブルが無い限り、全品検査など無意味な訳です。
もちろん、一定の数量毎に詳細な抜き取り検査はしてるのは間違いないでしょうが。なので、フレーム単体の製品が完成車よりも精度が優れてるなんて有り得ない事なので、その様な仮定でフレームを買うのは無意味でしょう。
https://cyclist.sanspo.com/171952
メーカーのカーボンフレーム製造行程を自信たっぷりに公開してる動画がココに紹介されていますが、念入りな抜き取り検査を行なっています。つまり、逆を言えば、全品検査など絶対にしていないという事です。