自転車道場

フレームの話 / 92

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ディープインパクト 2024/10/05 (土) 21:41:54

 クオリア44さん
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85度と極端に角度が立ったジオメトリーの車体は、それに対応した乗り方をすれば、誰でも100%、明確に最高速度が向上します。勿論、競輪に於いても同様で、昔も今も、規則で規制されてる訳じゃ有りません。
このスタイルの元祖とも言える児玉選手は、全盛期にはビッグタイトルを量産して、年間賞金王も獲りました。ほんの数年前までは現役でしたが、警察と検察のメンツの為に仕組まれた刑事事件で、殆ど冤罪の些細なトラブルで有罪になったのを苦にしての自殺で、現役のままこの世を去りました。

では、何故、追随者が少ないのかと言うと、競輪は単独走行での最高速度が勝敗を決める競技じゃなく、重層的なコミュニティのバランスの中で、協調しつつ、邪魔し合いつつ、駆け引きの中で、空気抵抗の負担を分散し合いながら展開するので、咄嗟のハンドルの反応性が大切になるのですが、このスタイルはソレに完璧に対応するのが難しく、落車の原因、誘因になり得るのを嫌う人が殆どだからです。

この児玉選手は、最初のうちは出身地の事情でこのコミュニティのしがらみが薄く、暗黙のルールを無視する新しい地平で、覚悟を持って競走してたので、こう言うスタイルが可能だった様です。
かなり小柄な体格の不利を覆す為と言う事情も有った様ですが、並外れた能力が有ったのも間違い無いでしょう。

あと、TTバイクは、DH バーで肘パッドに上半身を預けて走るのが基本姿勢ですが、トライアスロンバイクと同じ様に見えて別物だったり、ショートディスタンスではやっぱり殆ど同じだったり、事情が複雑でジオメトリーはモデル、目的によって大差が有り、でも確立された区別が有る訳でも無く、非常に分かり辛い状況です。

で、実は私は、このTT バイクのフレームの車体も持ってます。
結構グレードが高い完成車を海外通販で格安で入手して、一度も乗らないでロードバイクに仕立て直したのですが、このフレームではトップチューブ長とシートチューブ角は、便宜的に表記された数字は大して意味を持ちません。

フレームの一部である専用異形シートチューブ的なものにヤグラの前後位置の調整機構が有り、シートチューブ角とトップチューブ長が可変だからです。また、この機能はLook のロードバイクにも普通に装備されていて、カーボンフレームではトップチューブ長はジオメトリーの比較の指標にはならない事態のひとつの要素、証左です。私のケストレルはシートチューブレスなので、トライアスロン以外には使えないと思うのは、見識が足りません。

実は事前申請すれば、使えるのです。何年か前にFuji の車体を使用するプロチームが世界選手権のTTとかで使用して2位を獲得しています。その頃はFuji にTT バイクのラインナップが無かったので、同じ会社のケストレルを使ったのです。

さらに、TTバイクでは良くある仕様ですが、ストレートエンドなんですが、ディレイラーハンガーが無いスペアエンドが付いてきたので、中距離トラック競技のチームパーシュートとかにも使える仕様です。

ロードバイクとしての走行特性は、普通にロードバイクです。購入前に綿密シミュレーションをして、購入を決めて、大改造を実行しました。

見た目とか、ジオメトリー表では、真実が何にも分からない事例として、私のお買い物&通勤用シングル固定ギアの画像をアップしてみます。
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殆どの人が、単にモノフレームのママチャリを無理矢理な改造をしただけと誤解するでしょうが、事情は複雑怪奇です。

元々はbe-all の内装8段変速のママチャリにしか見えないけれど、ママチャリとしたらば非常に高価な車体でした。正体は、ママチャリじゃ無くて本気のコミューターです。結構な値段で有名な通学用自転車のアルベルト2台分よりも高額でした。
最初は奥さんが子供をフレームの窪みに立たせて二人乗りとかして使い倒してましたが、何でか全然乗らなくなったので、私が段階的に改造しました。

ブレーキをローラーブレーキからキャリパーブレーキに、ホイールサイズを26インチのmtb規格から700cに、内装ギアを取り去って、135mmの特殊なシングルハブで固定ギアに、キャリアやマッドガード、カゴ、など全部取り払って、シートポスト、サドル、ステム、ハンドルを交換して、スポーツバイクのポジションに変更して、アルミのフレームも非常に上質なキャメルカラーの粉体塗装を全部削り落として、アルミ専用サフェーサーを吹いた後、ウレタン缶スプレーで全塗装。

で、この過程で判明したのですが、このモノフレームにしか見えないフレームは、実は内部に3本のアルミフレームが隠されており、それを覆う様に2ピースのカバーが溶接され、ガセットで補強され、ソレ自体もまた構造部材として機能すると言う4本のパイプの集合体と言う凝りまくった構造のアルミフレームなので、十分な剛性が有ります。高額なのも当然です。

また、ホイールサイズを変更したのですが、元々このフレームは明らかに700cにも対応する造りになってて、キャリパーブレーキも難なく付きますし、BBハイトが正常?になって、コーナーでのペダルの接地が無くなりました。

つまり、スポーティーなコミューターという本来の素性に戻す方向性での改造なので、何の問題も無いのです。フォークも元々オーバーサイズのアヘッドコラムです。

一度、盗まれましたが、郊外の道路の側溝で発見され、フレーム番号の登録を元に戻って来て、今も現役です。

本気で回しても何も問題無く走りますが、滅多にそう言う使い方はしません。パンク修理キットを積んで無いので、近所を徘徊するだけです。

でも、元の姿での思い出と共に、大改造したので愛着があります。

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