skogenさん
私がこのスレで意図した事は「ジオメトリーの考え方」です。(タイトルそのまんま ^^;)
何を考えるかというと、ジオメトリーの項目の意味です。その効能はたぶん二つあります。
・ジオメトリーの意味が分かると、自転車を選ぶ時の参考になる
・ライディングフォームを決める際の基本方針が定まる
どちらも、私のように自転車歴が浅い者にとってはとても役に立つことです。
さてさて、シートチューブが立った自転車が出てきましたが、これは最初の作図で分かったことから次のように考えることができます。まず、サドル位置(シートチューブ角)を決めるために使った条件は次の二つです。(平面内の点を決めるのに必要十分な2条件)
・3時の位置で力のベクトルが鉛直下向きになる
・6時の位置で足が伸び切らない
シートチューブが立ったフレームは最初の条件が成立しません。つまり、力のベクトルが加わる点が3時の位置では無いことになります。3時とした理由は、重力に逆らって運動をすると考えたからです。もう一つは上半身の前傾角が45度であること、つまり、胴体と太腿が90度となることです。これは大腿骨に付いている筋肉の力を最大にするための条件。
という訳で、シートチューブが立った自転車は次のようなを条件とすることが分かります。
・重力への反力でペダリングしない自転車、つまり平地を疾走するTT/トライアスロンバイク
・ライディングフォームは強い前傾姿勢
最初の項目はやや分かりにくかもしれませんね。
坂道を登る時にペダルを下に押す力は重力の中で上に立ち上がる力の反力で生じます。この力を使って登ると人は少ない筋肉・筋力で登ることができます。リカンベントが登りに弱いのは重力が体重を引っ張る力をペダリングに使えないからです。TTバイクが登りに弱いのも同じ理由ですよね。
また、強い前傾姿勢になるのは空気抵抗を減らすため。前傾姿勢が強くなるので、ペダルを押す力のベクトルが最大になるのは4時とか5時の位置にするのが有利です(胴体との角度)。下死点で膝が伸び切らない、という条件は膝を痛めないために必要なのでそのままです。結果、シートチューブの角度の条件はその分、前に立ちます。
以上、シートチューブが立った自転車は、登坂を含む走り方を条件とするロードバイクには向いていないジオメトリーだろうと思います。トラック競技とかTTとかトライアスロンバイクとかでしょうか(詳しくないので間違ってるかも)。
作図が役に立ったかな。(しつこくじこまん ^^;)
後ろ三角の条件、力学的には長くても短くても同じだと思ってましたが、時間差と掛かり、という表現で意味が少し分かりました。
チェーンステーは加速される時には力が掛かりますが、チェーンの駆動力だけではたぶん変形しません。フレーム全体を歪ませるような力を加える時、つまり、上半身の力や重力を使って(体重を使って)加速するときにはチェーンステーは撓むと思います。ですので、そのような全身を使った加速を何度も繰り返すような乗り方だと、チェーンステーは短くないと違和感がある。
たぶん、どのような変形をするのかが大事。これは難しいのでパス。
この辺り、カーボンフレームですとその固さと撓みを上手く使っているフレームもあると聞いたことがありますが、これは乗らないと分からないでしょうね。
シートチューブ角85度の競輪ピストが理論的にスピードが出せるフレームなら、禁止されるか、シートチューブ角が立ったフレームの割合が高くなると思うんですが、テレビで放送されるG1レースを見ていても、そうはなっていません。
また、競輪は公営ギャンブルですから、道具で優劣が付いちゃうと、ギャンブルとして競技が成立しなくなります。なので道具の性能差は許されないはず。
競輪の場合、UCIトラック競技に使われているフレームは使えませんから、シート角が大事になる理由は、シートチューブとチェーンステーとシートステーが作る三角形が鉄フレームの場合は重要だからだと思います。シート角を立てすぎると、後ろ三角が構造的に弱くなりますよね。(興味がある人は「トラス構造」を調べて下さい)
私が試しているフレームと人体の作図も、基本的には構造的に綺麗な三角形の組み合わせになるよう調整してます。
以上、まずは歴史的に枯れたフレーム形状を選ぶべきで、そこから外すのは問題が生じる可能性がある、形状が異るフレームにはそれが向いている理由がある、という前提で例外として異型のフレームの話をした方が良いと思います。
もし、「シートチューブが真っ直ぐ立ったロードバイクってスピード出るんだって」と短絡思考されて、前傾姿勢を取らずにTTバイクで街中を走ったり(街中で極端な前傾姿勢は危険、前傾姿勢を取らないなら乗る意味なし)、TTバイクで山登りする人が出たりすると不幸ですよね。前荷重で乗車時のバランスも悪いでしょうから、普通の人には危険。
以上、やはり気になったので書き込みます。