クオリア44さん
私が考える「夢」のある選択とは、自分自身のポテンシャルが上がった時に、ソレに応えてくれるだけの特性があると信じられる根拠というか、特徴を何か ひとつでも備えていると思える事です。
その予算では、ヒルクライムに有利と言える軽量さ は絶対に得られないので、せめて伸びやかな高速巡航が予感出来るエアロ特性は、文句無しにデザインがカッコいい事も含めて、「夢」だと思うのです。
ソレで、安いフレームは、必然的にエントリーユーザー向け、或いはレースじゃない使い方を想定して、ヘッドチューブが長くなっていますが、この場合、楽に高速巡航したいと思って、またはレースに出てみたいと思ってハンドル位置を下げようとした場合、ステムの選択肢が非常に限られ、軽量なパーツを選べないし、何より不自然なスタイルでカッコ悪いので、可能性が限定されちゃうから、私はこのヘッドチューブ長が長いフレームは絶対に選びません。
まあ、シングルスピードの安い車体ならば、無理矢理感が好きなので、全然気にしないポイントですが。
あとは、完全な成熟市場でのブランドビジネスとしてのロードバイクという商品は、現在では、ブランディング戦略としての意味合いもあって、あるレベル以上のグレードでは、印象的で特徴的な造形をフレームの全体、或いは一部に取り入れるのが当然になっていて、コレはカーボンフレームの設計の自由度が初めて可能にした恩恵とも言うべきものですが、やっぱり、そういう心惹かれるモノが無いと寂しいと思います。
が、安いカーボンフレームは、多分、製造コストの問題で、この様な魅力的な特徴が無い事が殆どで、ソレがヘッドチューブが長くてフォークが寝てる間延びしたフォルムと相まって、どうしても安物だと一目で分かっちゃう。
それなら、25万円くらい出して、トップグレードと同じ型で出来たミドルグレード、ブランドによってはトップグレードのフレームを無理して買った方が良いのに、と私は思うのです。
で、この構造を根底から吹き飛ばす選択が前述のプラネット Xですが、まあ、無理であれば、例えば ペンナローラとかだとトップグレードでも20万円台半ばで、BBもBSAなので面白いと思います。
因みに、私が挙げたプラネット Xのエアロフレームは、別に無責任に面白いと思った訳じゃなくて、多分、タイミングが合えば自分でも買ってたと思います。期待値が高いギャンブルとして。