ディープインパクト
deepimpact
2024/08/05 (月) 14:14:02
鶏 泰造さん
よく「長いステムになるほど、同じ操作量で切れる角度が小さくなる」と言われていますが、私はむしろ、操舵系の重心位置の違いによる操舵モーメントの変化のほうが大きいのではないかと思っています。
自転車のステアリング系の重心位置は、普通は操舵軸より前にあります。だから、自転車を傾けるとハンドルが内側に切れるんですね。ステムを長くすると、ハンドルがブレーキレバーごと前に出ますから、ステアリング系の重心位置は、操舵軸から遠くなります。すると、自転車を傾けたときに生じる操舵モーメントが大きくなります。平たく言えば「ステムを長くすると、自転車を傾けたときにハンドルを切る力が大きくなる」ということです。
一方で操舵系には、ハンドルを直進に戻そうとする力も作用しています。キャスタートレール(操舵軸からタイヤ接地点までの距離)×横力によって決まる力です。同じ操舵角ならば、横力は速度が速いほど大きくなります。平たく言えば「速度が速くなるほど、ハンドルを直進に戻そうとする力が強くなる」ということですね。
両者の関係から言えるのは、「常用速度が高いほど、ステムは長くしたほうがバランスが取れる」ということです。そう考えれば、プロのステムが長めになるのも理解できると思います。
ということで、現状で違和感がないのなら、あえて変える必要はないと思いますけど、いろいろ試すのは経験値を高める上では有意義ですから、試しに変えてみてもいいんじゃないでしょうか。10mm伸ばすぐらいなら、ワイヤリングはそのままで誤魔化せると思いますけど、20mm伸ばすとなると、ワイヤー引き直し+バーテープ巻き直しになりますけど。
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