クオリア44さん
ブレーキ操作において、パッドがリムとかディスクに当たってから力を込めてもそれ以上 引けないまでの距離が真の操作範囲なのであって、コレはワイヤーのアジャスターで調整できる遊びの量、レバーの握り幅のアジャスターで調整できるハンドルとの距離とは、直接的には全く関係ありません。
調整出来るのは、単にレバーに指がかかり易くて引きやすくする為の位置関係だけなのです。
なので、レバーを大きく引けるセッティングがブレーキコントロールしやすい訳じゃ無い。
私のセッティングだと、レバーの引き代18mmのうち、バッドがリムに当たってからレバーを目一杯引いて止まるまで10mmですね。この数値はどんな調整をしても変化しません。ま、私のレバーは無段階可変レシオなので、例外的に変化させられますけど。
なので、レバーに指が気持ちよくかかり、引きやすいならば、どんな調整をしてもコントロール性は同じです。まあ、まさにその調整で、操作性は変わるでしょうが。あと、コレは本気でブレーキングする時のブレーキの操作性を問うているので、基本的にブレーキは あまり使わない方が良いと言う事情とも関係ありません。
因みに、ブレーキ操作が下手な人の特徴として、ブレーキレバーを「握り込む」と言う操作をします。
これではレバーに当たる指の位置が変化しちゃうから、微妙な操作は無理で、こうやって急にブレーキをかけると、急激に制動力が立ち上がって、面圧が足りずにロックして滑ったり、ハンドルを的確に支持出来ずに上体がつんのめって前転したりします。
正しいレバー操作は、ハンドルを親指の付け根で支持して、レバーの当たる指の位置を変えずに、第1関節にひっかけてレバーを真っ直ぐに「引く」動作です。こうすれば、車体の動きに関係無く繊細な操作が可能です。
で、私が思うのは、レバーを大きく握り込む事が出来るセッティングは、そのままに間違った「握り込む」レバー操作を誘発しちゃわないか?と言う懸念です。
遊びを大きく取るセッティングだと、この様に正しく「引く」事がやり難い故にパニックブレーキでのロックが結果的に回避出来てるんじゃないか?と思う訳です。
まあ、正しく操作出来ない人にとって実効があるだろう事は否定しませんが。