自転車道場

ピスト(固定ギア)で基礎を叩き直すプランの指南 / 186

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ディープインパクト 2024/08/14 (水) 11:19:39

 軽部さん
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【Wabi Cycles Classic】 【Aventon Mataro】 【Fuji Track PRO】
自分はシングルスピードしか持ってないし、あんまし乗ってる人がいない自転車ばかり所有してるので、その紹介。
【Wabi Cycles Classic】
今年一番乗ってた自転車。
米国の新興シングルスピードバイクメーカ"Wabi Cycles"の基本モデル。
非常に良心的お値段で(フレームセット450ドル)、ちょっと高級なレイノルズ725クロモリパイプを用いて軽量に仕上げられている。全ての内管まで塗装されており、表面クリアーも厚く丁寧な仕上げ。

完成車でも850ドルで、オプションで選択できるホイールによっては車重8kgを切るような構成も可能。
ウチのは、写真の状態で8.5kgくらい。しかもタイヤはチューブレスで乗り心地最高。

32cまでのタイヤが装着可能で、ロードバイク寄りのジオメトリーを持ち、シングルスピードバイクの代名詞ともいえるサーリーのスチームローラーと立ち位置が被る。スチームローラーよりも軽量で硬さがないため、長距離ライド用にカスタマイズした。当然ながら、同じ距離を走るなら軽いほうが消費エネルギーが少なくて済むし。ギア比は55t/17tの3.235程度で、そこそこ高速で巡行できるようにセッティングしてある。軽いし、乗り心地良いし、乗ってて楽しい。

【Aventon Mataro】
通勤用にしていたチャリ。
固定ギアクリテリウム競技などでも活躍する米国Aventon社のフラッグシップがマタロー。
カスタマイズは汗をかかない低ケイデンスで30km/h巡行ができるってのがコンセプト。

自分が住んでるところは見渡す限り平地で、通勤距離20kmの間に信号が2か所しかなく、シングルスピードでも全く問題ない。むしろメンテが面倒な多段ギアを選択するほうがどうかしている。

ギア比は58t/16tの3.625と、ストップアンドゴーが多くなる都市部で乗るには重すぎるセッティングにしてある。アルミコラムの重いフォークを艶消し黒のフルカーボンにしたいと思ってたが、リーダーバイクと間違われるとイヤなので換装を留まっている。超短いチェーンステイとか、スタイリングは抜群にカッコイイ。

エアロ形状に見えるが、空力的にはなんちゃってエアロだと思われる。翼断面形状ではなく、後端切り落とし形状になっているため、これだと乱流が生じて抵抗が大きいはず。でもカッコイイからイイじゃんか。タイヤがシートチューブにめり込んでいるように見えるが、ココはフェンダー状に抉られてタイヤが収まるようになっている。

【Fuji Track PRO】
筋トレ用。スプリントで汗をかく。
スギノBIG ZEN 66tなどという超デカいチェーンリングが入る数少ないフレームの一つ。
66t/15tの4.4という、固定ギアでは普通やらないギア比にしてある。しかし車重がかなり軽いので意外と乗出しも大丈夫だったりする。ご覧の通り一番金かかってるチャリだが、乗る距離は一番少ない。30分乗ると限界だ。
ハンドル廻りを3Tで固めているのは単にカッコイイからで、性能的な要求からではない。オリジナルのフォークは硬くてフレームも硬くて、路面の衝撃でイヤんなるレベル。
せめてもの外乗り仕様として、タイヤはチューブレスにしている。チューブレスタイヤは漕ぎ出しが明らかに軽い。そしてディープリムと相まって失速しにくい。油断してバンプで抜重しなくてもリム打ちパンクしない。多少のカットパンクはシーラントで塞がる…外乗りスポーツ自転車はチューブレスが正義だろう。日本じゃなかなか普及しないけど…

現在は冬支度と分解メンテ準備で乗れないためブレーキは外してあるが、コイツで高速ダウンヒルすることがあるので(登りは押して歩く)、普段はちゃんと8000番アルテグラが付けてある。
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【Charge Bikes GRATER】 【Crazy Sheep Moonlight】

【Charge Bikes GRATER】
グラベル用、冬季用、各種装備実験用のバイク。アルミ製なので、水気の多い道でも安心さ!
Charge Bikes自体、あんま乗ってる人見かけないが、創業当初はタンゲのクロモリパイプを使ったこだわりのチャリを作るメーカーとして一躍有名になった。ロードバイクはそれほど力を入れていないようだが、ピストブームの頃はかなり質の高いトラックフレームを出していた。あ、でもトリック用ピストのほうが有名かな? 自社の製品に生活雑貨やキッチン用品の名前を付けるのが特徴。

で、このグレーター(すりおろし器)の自出はシングルスピードクロスバイクだが、このSサイズモデルはジオメトリがグラベルロードやアドベンチャーロードといった最近流行のオフ系ロードバイクに近く、タイヤも45cくらいまで呑み込めるため、結構適当なパーツをごった煮してもそれなりに面白い乗り物が出来上がる。雪道や泥中や砂利道を走るため、ギア比は42t/20tの2.1にしてある。

どうでもいいが、イギリス人の平均身長からいって、この大きさのフレームをSサイズとしてしまうのはちょっと違和感あるのだが、バカでかいゲルマン人への対抗意識の表れなんだろうか…今年はライザーバーと固定ギアで冬道を走ろうと思っていたが、以前頼んでいたリッチーの幅広フレアドロップハンドルが届いたため、そっちで組むかもしれない。

【Crazy Sheep Moonlight】
ボロい中古のフレームを入手してレストアした。街乗り用ピストバイクとして特筆するような特徴もないフレームだが、手間がかかったので愛おしくなった。とりあえずクロモリ製(コロンバス4130相当らしいので、安価モデルだ)だが重い…硬い…

元MTB日本代表ライダーの高松健二氏が立ち上げたブランドで、「レース向けバイクばかり乗ってきたけど、日常乗る自転車にそこまで気を使うのも面倒だよね(意訳)」みたいな、本職のだった人のオフ向け発想でわりとユルい車種がラインナップされている。ピストバイクは現行製品にはないようだが、このムーンリッジがラインナップされていた頃はピストブームだったため、時流に乗ったのだろう。

海外メーカーだとMサイズかSサイズになってしまう530mmサイズが最大で、自分が入手したのもこれだが、まあ、小さいのに重い。とはいっても、完成車重量は街乗りピスト界のコモンセンスであるFujiのFeatherとそう違わなかったみたいなので、エントリー向けシングルギアとしては普通なのだろう。
小サイズフレームも大サイズフレームもヘッドチューブ長が同じだったり、かなりコスト削減に精を出した設計みたいだが、おそらくホリゾンタルになっている530mmが原設計のはず。なのでフレーム特性的にはこれがオリジナルであろう。…硬い。
でも小さいフレームのほうが取り回しが良く、操縦性も良い。ウィリーもしやすいぜ!
…硬いけど。

元はフラットブラックだったようだけど、擦れて艶が出て来てる部分やサビが浮いてるボロフレームだったので、完全再塗装した。色はオリジナルにはない少しブルーがかったガンメタ。渋めの仕上がりになった。オッサンがお散歩代わりのポタリングで乗るにはちょうどいい。
ギア比はトリック向けに46t/19tの2.42程度にしてある。ギア比低いんだけど、車重があるためか漕ぎ出しはそれほど軽く感じない。…硬いし。

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