skogenさん
太いスポークは強く張らないといけない、という理屈はこんな感じですかね?
テンションホイールの場合、スポークの弾性変形の範囲内でテンションを掛け続ける事で荷重を支えます。例えば、上下一対のスポークで瞬間的に100kgfを支えるとすれば、少なくともそれ以上のテンションが必要(たぶん、衝撃や駆動トルクを考えると100kgfぐらいがスポークに掛かる最大の力だと思います)。
高い強度のホイールを求めるなら、リムが座屈しないように、且つ、スポークが塑性変形しないように、できるだけ高いテンションを掛ける、という張り方になります。
もし、スポークを引っ張る力が弾性変形の範囲を超えると、スポークは塑性変形して、うにょーんと伸び切ってしまう(のむラボ風の表現)、あるいはその前にリムが座屈する。
もし、完全剛体に近いスポークを使ったとすると、わずかな変形で強い応力が生じます。太いスポークほど完全剛体に近づくので、ニップルを回転させたときのテンションの増え方が大きく、スポークを高いテンションで揃えるのが難しい。
かと言って、ゆるいスポークテンションで張ると、大きな荷重が車軸とリムに掛かった時にスポークは容易に弾性変形の範囲から外れてしまいます。そうするとスポークはテンションフリーの状態を何度も繰り返すため、振れが出やすく、首折れ部分やニップル部分でスポークが折れやすい。
以上、理屈終わり。
1年ぐらい前に32H OpenProと星の#15スポークで組んだホイールは、90kgfぐらいのスポークテンションで張りました。これまで2000kmぐらい走ってますが、特に振れは出ていません。舗装路しか走りませんし、スピードもあまり出さないのでこれぐらいでも問題は無いみたいです。でも、ちょっとだるい感じもするので、もうちょっと張りたいなって、たまに思います。とは言っても、あと20%ぐらいは強く張れそうですが、それ以上は私の技術では無理。