自転車道場

パリ・ブレスト・パリ / 20

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ディープインパクト 2024/09/13 (金) 09:15:12 修正

PBP中のペースと睡眠に関して
1200自体初めてでしたので極力借金は背負わないつもりで走りました。一説によるとゴールタイムが間に合えば完走認定されるそうなので、それを信じるなら借金を背負いながら走るのもよいかと思います。
当初はルディアック(430/780km)のみで睡眠をとるつもりでした。実際は430/780/1080の三回睡眠をとりました。

日本からPBPに参加すると時差はどうしても無視できません。飛行機は12時間くらいですし、睡眠に苦しめられる人は少なく無いです。理想は早めにフランス入りして時差ボケを無くすことですが、なかなか厳しいです。もし可能なら飛行機の中からリズムを変えていったほうが良いでしょう。またスタート時間が夕方〜夜というのも難しいです。金に余裕があればスタート当日もホテルをとっておき、ギリギリまでホテルで休んでからスタート地点に行くと良いですが、フランスのホテルは安くないのでスタート朝にチェックアウトしてベルサイユ宮殿の庭の芝生で寝てましたがあまり休めなかったです。早めにスタート会場に行きましたが、騒がしかったりテンションが上がってしまってあまり休めませんでした。で21時スタートでしたが22時過ぎまでは緯度やサマータイムのおかげで明るいです。

序盤は抑えていくつもりですがテンションが上がりすぎて初めの通過チェックの130km地点まではアベが25km/hを超えるようなペースで走ってしまいました。通過チェックで補給しましたが、混んでいて一時間半くらい過ごしてしまいました。で、ここからPC1までは80kmくらいですが眠くなります。6時くらいから少しづつ明るくなっていきますが、この時間帯がまずつらくなります。

たしかPC1に6時くらいに着きましたが、ここでは食堂の床で仮眠を取る人が多数いました。
PC1からPC2に向かう途中で日が昇り暖かくなりましたが、すごく眠くなってしまいました。道中に日本人参加者を見つけて話しかけて50kmくらいおしゃべりしながら走って眠気はよくなりしたが、かなりペースは落ちました。

PC2からPC3は40kmほどと短い区間でしたが、何を勘違いしたかこの区間は飛ばして誰にも抜かれないように走ろうなんて馬鹿な真似をしてしまいました。35kmくらい30km/hで走って参加者を抜かしまくりましたが、激しく疲れて次のPCでは床で1時間くらい仮眠してしまいました。強度は変に上げないほうが良いです。そのあとはあまりペースが上がらず22:30くらいに430km(25.5時間)のルディアックに着きました。ここでご飯、シャワー、睡眠をとりました。

睡眠ですがPCには仮眠所があります(全てのPCにあるかはわかりません)。体育館のようなところにずらっとハンモック型ベットが並べてあり、受付で利用料金を払うと何時まで寝るか時計の文字盤を示します。実際にその時間になると起こしてくれます。

毛布は一枚で暖房はたいていないので若干寒いですが、暑いよりは寝やすいです。鼾はいたるところから聞こえましたが、疲れていたのですぐねて気がついたら起こされました。時間は正確でした。
真夜中のリスタートでしたが、ここら辺から復路の方々とすれ違いました。ライトが眩しかったです。明るくなるまでは何度も眠気が来て大変でした。道端や軒先で寝ている人が多数いました。ただ、外は寒いのでよく寝れるなぁというのが正直な感想でした。

たしか12時くらいに600kmくらいにあるブレストに着いています。ブレストですが街に入ってから上りが多いです。復路に入ると皆さん気が緩むのか飛ばす人が増えます。しかし気持ちよく走るとつかれるから注意が必要です。暗くなるくらいにルディアックに戻れるかな?と思っていたのですが、ルディアックの手前のPCを出た辺りでアメリカ人に話しかけられ、お喋りしながら走ることになり、ペースが落ちて予定より1.5時間ほどルディアックへの到着が遅くなりましたが、ゆったりペースのおかげで足はかなり回復しました。
再び飯、シャワー、仮眠(この時は3時間くらい?)をとりリスタートしています。

足はよく回りましたので30km/h弱点で走っていたらロシア人が着いてきて一緒に走ることになりましたが色々大変でした。リカンベントまで登場して足は売り切れてしまいました。またルディアックの次のPCでは往路同様に食堂の床で1.5時間ほど仮眠しました。この日は結構調子がよく1080km地点には23時くらいに着き、飯、シャワー、仮眠(3時間くらい?)をとりました。ただ、この日はやや無理をしたせいでふくらはぎの辺りが痛くなっていました。寝たら良くなること期待しましたが、良くならなかったです。仮眠所で目が覚めると外は雨でした。足の痛みのせいでラスト120kmはキツかったです。ラストのPCでも眠くなり食堂の机で一時間くらい寝ました。

ベルサイユに戻るともの寂しい感じはありましたが88時間でゴールできました。
各PCで食事とトイレに行っていましたが、1-2時間くらいの滞在時間となっていました。目が覚めて元気なときは25-30km/hで走りましたが、眠い時は20km/hくらいまで落ちています。多少借金を背負っても仮眠ポイントでは寝たほうが良いです。

PBPでその他の点

まずフランス語は挨拶くらいはできたほうが良いですが、それくらいで大丈夫です。お店では挨拶しないと相手にされませんから注意してください。英語はホテルでは通じますが、お店などでは通じないことが多いです。ただ、フランス以外の国からの参加者は話せることが多いので国際交流する際に必要になります。
コース上至るところに観客がいます。スタート、ゴール辺りは拍手や声援を送ってくれます。他の場所ではキャンピングカーで見に来ている人、家の軒先に椅子を持ってきて見ている人など居ます。

こちらから挨拶して手を振ると、ニコッとして挨拶や手を振り返してくれます。あとキツイ上り坂を一気に駆け上がった際には道端の婦人から「トレビアーン」を頂き嬉しかったです。日本人は単独で走る人が多いですが、チームなどで走る人も結構います。トレインのタダ乗りは嫌がられますのでローテーションには参加しましょう。仲間と認めてくれると優しくしてくれるようです。

走る時は右側通行です。追い抜くときはインではなくアウトから抜いてください。あと速い人が来たらブロックせず端によって先に行かせないと怒られます。走り方が悪いとフランス人から怒られます。

ブルベは参加者同士の助け合いは問題ないのでタイムアウトしそうな人がいたら引いてあげたり、パンクしている人がいたら助けてあげましょう。あなたも困ったときには助けてもらえます。各PCにはメンテナンスサービスもありますが、腕はマチマチのようです。フロアポンプは借りれます。他でも書きましたがPCではPowerBarやドリンク粉末を売っています。無理に日本から補給食を持っていく必要はありません。

PCには医務室もあります。擦り剥いた時に利用しましたが、消毒や絆創膏をくれます。利用料は寄付という形になります。

フリーwifiは各PCにありました。走行中にもスマホを利用したい場合は国際スマホ、国際ポケットwifiといった手がありますが高いです。安く済ませる場合は現地でSIMカードを手に入れる方法ですが2015の時はベルサイユで探したのですが徒歩圏内の店では通話用のSIMカードしか手に入りませんでした。ショッピングセンターなどには取り扱いがあったようです。空港でも手に入るかと思いますので調べてください。
交通手段ですがベルサイユからスタート地点が変わるので詳細は割愛します。

簡単に説明しますと空港からパリ方面に電車が出ています。で、パリで乗り継ぎが必要になりましたが、期間中に一部路線が改装工事で不通となっていて地下鉄の乗り継ぎも必要で大変でした。タクシーは楽ですが高いです。あとバスもあるようですが使用していないのでよくわかりません。PBP中の荷物預かりですが、後泊も予約していれば預かってくれるところもあるしダメというところもあります。

自分は、他の参加者でご夫婦でいらっしゃって奥様が期間中もホテルを利用されている方の部屋の片隅に輪行箱を置かせていただきました。参加者同士でお金を出して一部屋シェアして荷物置き場にしていた方達もいました。宿泊先にかならず期間中荷物を預かってくれるか確認してください。

で、自分の服装の詳細ですが
タイツ、レーパン、メリノ靴下、シューズカバー、メリノ半袖アンダー、半袖ジャージ、アームウォーマー、高性能ウインドブレーカーでした。
日中暑ければウインドブレーカーは着ないでアームウォーマーは捲っていました。
逆に夜間寒いとウインドブレーカーまで着ていました。
自分は寒さに強く、また発熱しやすいタイプなのでこれで十分でしたが、夜間は走り出しは震えることはありました。

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