ここはジャパリ文庫
SSシリーズを投稿するスレです。
多分何言ってるかわからんと思うからざっくり説明すると、
出版社みたいにここでたくさんの作者さんがSSを投稿し、みんなを楽しませる感じのスレ、
個人で出すよりこういう感じで出した方が知名度も上がるかもしれないし、何より人気投票とかも取るつもりだから(取らないかもしれないけど)みんなももっともっとSSという存在に触れられると思うんだ。
だけど作者さんが傷つくようなことは言うなよ、おかしいと思ったらおかしいっていうのは悪いことじゃないがアドバイスって形で言ってよな
1・まず宣伝をする。
「漫画雑誌とかでいう読み切りみたいなの、ざっくりとしたあらすじとか書いたらいいと思う。[近々公開]とか[○月○日公開予定]とかも書いていいよ(これは好きな時に書いてね)」
2・投稿する。
「書いた自分の作品を投稿しよう。長さはどんだけでもいいしクロスオーバーでもいい、面白い作品を作ろう(読者さんは感想などを書こう。作者さん、喜ぶよ)」
3・続きを投稿する
「続きは一週間後くらいに投稿しよう。予定や気分で投稿できないなら作者かわかるようにしてから[今回は投稿できません]と書いておこう」
自分の作品を投稿して、君もスターになろう!!
・すでにSSスレで投稿している作品でも、こちらで投稿しても良いとする。(ただし、SSスレとここと両立されて投稿すること)
・すでにSSスレで投稿している作品をこちらで投稿する場合、すでに書いている話を一気に投稿しても良いとする
・一人につきSSは何作品も投稿しても良いとする
(投稿できないなどのことは自己責任でお願いします)
・クロスオーバー作品を書く場合はなんの作品とのクロスオーバーなのかを明確にする。
(タイトルの横に「けもフレ×???」という形で書いておくなど…)
・最新話を上げる時、前回のアンカー付けを忘れずに
・SSの最後に予告をつけてもいいとする。
又はつけなくてもいいとする。
・書けるSSは、けものフレンズのSSのみとする。
・ SSを投稿する場合は
ラベルをつけて投稿すること
《【現在連載中の作品】》
・【アラフェネぶらり旅〜まんまるを探して2周目〜】(完結)
・【サバずきんちゃん】
・【アナザーワールド・サンドスターストーリーズ】
・【けものフレンズ2】
・【虫喰いでないフレンズ】
ヒグマ「逃げてなるもの……かぁ……」
ドクター「ん?」
ヒグマ「こんな場所で……こんな死に方で……この【今】から……逃げてなるものかぁ……」
私は両手を広げる。
可能な限り、ビシッと
強く、大きく。
クマデ「ヒグマ…………お前……」
痛い
痛い。
触手が深く刺さってくる。
血が止まらない。
ヒグマ「ほら……まだ死んでないぞ……やれよ……もっとやれよぉ!!………足らねぇぞ?」
ドクター「やってる途中なんだけどなぁ……仕方ない、特大なのをくれてやる」
視界がぼんやりとした中でも、その大きな触手はくっきりと見える。
私は目を閉じニヤリと笑った。
まだ終わりじゃない……と、強く願い。
パッカァァァァァーーーン!!!!
何が……起きた……?
私はゆっくり目を開ける。
ハァァ!!お前……
ヒグマ「クマデ……?」
勝手に動いて、勝手に倒している。
ありえない光景。
驚きしかなかった。
クマデ「なんだよ…ヒグマ、お前めちゃくちゃかっこいいじゃねぇか……」
ヒグマ「え……?」
クマデ「俺を手に取れ、お前の首を締めてた灰を全部壊してやるから」
ヒグマ「でも……お前……」
私は怒ると思ってた。
手に取れって言ったのに一向に取らない自分を。
だが、違った。
クマデ「いま、お前がミカの手を取るために必要な手はあまりにも貧弱すぎる。だから、俺がお前の手になる。お前がお前の力で俺の手を使ってくれ、そして、アイツという恐怖を笑いに変えてしまえ。契約したろ?」
こんな……都合のいい時だけ契約とかいうのは悪い癖だ。
だが、悪くない。
私は両手で目の前のクマデを掴んだ。
クマデ「行くぞ……ヒグマ!!」
ヒグマ「……ああ……クマデ!!」
ドクター「なんだと……?」
私の周りを黒いオーラが包む
いつしかそれはうっすらと服のような形になっていった。
ヒグマ「魔装!!!!」
クマデ「邪熊ノ手(じゃくまのて)!!!!」
最終話へ続く……
こんにちは。
初めて連載もののSSを投稿しようと思います。
タイトルは『虫喰いでないフレンズ』です。
内容はタイトルからわかる人がいるかもしれませんが、『ジョジョの奇妙な冒険』とのクロスオーバーです。
舞台はオリジナルのどこかの島なのでわかりにくいかもしれません。
第一話は書き上がっているのですが、三話以降の細かい流れが固まり次第投稿しようと思います。
なかなか何かを完成まで漕ぎ着けるのが遅い性分ですが自身への訓練のためにもやり遂げたいとおもいます。
よろしくお願いします。
(ここのSSあまり読めてなくてすみません…)
※追記
タイトル訂正しました
みなさんありがとうございます…!
頑張って下さい👍
ようこそSSの沼へ…
負けないんだからー!
頑張れ!
前の話>> 256 >> 268~>> 270
【アラフェネぶらり旅〜まんまるは見つけた〜 EXステージⅡ】
[12.?9話]ふぇすてぃばる Aパート
ざわ… ざわざわ…
ヒグマ「・・・」
リカオン「周囲1Kmにセルリアン姿はありませんでした」
キンシコウ「場内にも異常はありません」
ヒグマ
「分かった。しかし、こういうフレンズが集まる場所で一番危ないのはパニックが起こることだ。
新人の2人は問題なくこなしたと聞いている。警戒を怠るな」
リカコウ「・・・」(相変わらずヒグマさんはお堅いなぁ)
わーーーーーーー!
<みなさん、ようこそ! PPPふぇすてぃばるへ!
おーーーーーーー!
観客A「可愛いー!」
マーゲイ「ありがとー!」
観客B「ヤマアラシちゃんとアルマジロちゃんはー?」
マーゲイ「ぺぱぷらいぶで頑張ってくれたから、今日はお休みだよー」
観客C「今日はペパプが出ないってホントなの!?」
マーゲイ
「ペパプは出ないけど・・・あとのお楽しみね。
今はとりあえず・・・」
観客D「なになにー?」
マーゲイ「ジェンツーペンギンのジェーンです。いっしょうけんめい頑張ります!」 (ブリっ娘)
観客A「お〜似てるー!」 観客B「可憐だー」 ヒュー <(゜ε゜)> ♪~
マーゲイ「では続きまして、コウテイ。わたしが神だ!」 キメ顔(`・ω・´)キリッ
👏 パチパチ 👏 観客C「あんなこと言ってたっけ?」 観客D「ほら、次回予告のヤツよ」
マーゲイ「次、イワビー。ロックに行くぜ〜!」圧
(ノ`・ω・)ノ゙ ぅおー! (/・ω・)/
マーゲイ「一挙に2人を。ふるる〜。何ペンギンか言うのよ!ふんぼるとぺんぎんっ」
アハハハハ 観客E「あんなに声使い分けられるなんて、すっご〜い!」 観客G「フルルさいこー!」
マーゲイ
「では最後に・・・・・・
(黒セルリアンの声まね)「ぐぉーーーーー!」
観客「ギャーー!」 わーーーー!! 観客「逃げろーー!」
マーゲイ(やり過ぎた…) ポツン
♪~ OP「ようこそジャパリパークへ」
ぷりぷりヒグマ
「やっとみんな落ち着いたか... まったく人騒がせなMCだ。 お前たちも早く持ち場に戻れ」
リカオン「まあまあ、セルリアンじゃなかったんですから。」
キンシコウ「今日ぐらいはリラックスして、出し物でも見ましょうよ」
ヒグマ「お前らなぁ…」
わーーーーーーーーーー!
マーゲイ「パントマイムの語源は『全てを真似る人』『役者』を意味する古典ギリシア語 pantomimos であり…
ヒグマ「すっごーい!! 見たか、お前たち! こう、かばんがヒューッって…」
キンシコウ「にやにや」( ´ー`)
リカオン「によによ」( ̄ー ̄)
ヒグマ「コホン まあ、たまには息抜きするのもいいか...」
観客H「ゴツメぢゃ゙~ん゙(低音)」 (この人↑も脱いだら凄そう♡)
観客E「コツメちゃんカッコいいー!」
ののののののののののののののののののの
マーゲイ
「お次は『しーくれっとげすと』1組目! PPPからのスピンオフコンビ。
『ちくたむ』で『どうぶつ!よーいドン!』」
<♪~ 位置について、よーいドン! 今日はフレンズたちによる…
観客C「わたしの名前出た」 観客A「わたしも… 結構早かったんだ」
観客G「ふるるー!」 \(^ω^\)( /^ω^)/
♪~ ・・・手をつないで 明日っていうゴールへ ~♪
ののののののののののののののののののの
マーゲイ「ここで前半終了です。 QK時間は10分でーす!」
悪魔と奇跡とハンターを 最終話
〈計画以上で計画通り〉
ヒグマ「傷が……治ってる……?」
クマデ「ああ、俺にはまだ魔力が残ってたもんだからな、魔装時のオプションだ」
心臓部に空いた穴がなくなっていた。
というか、疲労も傷も何もかもが治っていて、いつもより健康な状態になっている。
ドクター「魔装……先ほどより火力が増してるなら注意ものだな」
ヒグマ「クマデ……行けるか……?」
私が慎重に聞く、
なんせいつもなら、慎重に言わないと何も聞いてくれないから、
だけど、今は違った。
クマデ「するなら自分の心配をしろ、魔力に耐えれるかどうかもわからねぇからな」
ヒグマ「クマデ………フッ……わかったよ」
私は少しニヤつく。
ドクター「フレンズが耐えれない可能性を秘めている量………実に強大で恐ろしい響き。だが、三対一ではなく、一対一のタイマンだ。勝率は十分にある。いいだろう、かかってこい」
キンシコウ「そうはいきませんよ…」
ドクター「そうか……なら勝率を下げ………えぇ…(困惑)」
ヒグマ「キンシコウ!それにリカオン!」
クマデ「あれ?死んでたっけ?」
先ほどまで倒れていた二人が起き上がって来た。
毒牙「馬鹿者、理不尽なトマト野郎に置き去りにされてただけじゃ、ちゃんとこれも計画内」
如意棒「……まさかあのクマデと上級契約を果たすとは……」
リカオン「ドクター!見事なくらいに作戦にハマってくれて感謝してますよ!」
キンシコウ「ここからは私たちの番ですよ!!」
二人が私の方を見て頷く、
私は大声で言った。
ヒグマ「みんな!!今夜は食べ放題行くぞ!!」
キンシコウ「え?」
リカオン「ん?」
ドクター「は?」
ヒグマ「へ?」
しばらく沈黙が続く。
毒牙「フッ……最高じゃな!」
如意棒「そうしましょうか」
クマデ「プッ………ブハハハハハハハ!!!」
ヒグマ「な……なんだよ!!」
クマデ「こうなったらやけ食いだな。よっしゃ行くぞぉ!!!尼供!!!」
ハンター「おう!!」
【推定挿入歌・シリウス】
三人が一斉にドクターの元へ走り出す。
まず先にキンシコウが攻撃を加える。
ドクター「一度負けたにもかかわらずなぜ諦めが悪い!?」
その攻撃はドクターの手に防がれたが、
キンシコウ「何を言ってるんですか?私たちは諦めが悪いで評判なんですよ?そんな私たちを敵に回してとても不幸ですね、来世の先まで呪ってあげますよ」
手を弾き、片足で蹴り飛ばした。
ドクター「何をふざけたことを……ぐはっ!」
今度はリカオンが背中を思いっきり引っ掻く。
ドクター「鬱陶しい……!ふざけるなぁ!!」
ドクターがリカオンに対して手を前に出す。
が、何も起こらない
ドクター「な……何故だ!?セルリアンが……反応しない!?」
リカオン「どうやら作戦は成功のようですね」
ドクター「貴様!!私に何をした!!」
毒牙「毒だよ」
ドクター「毒ぅ!?」
毒牙「先程倒れていた時間はお前に効く毒を作ってたんじゃ、セルリアンとフレンズは対になる関係なら、フレンズの血液で作った毒がお前に効かないわけがない、だから、リカオンから大量の血液をもらっていたわけじゃ、つまり今のリカオンは…………」
リカオン「あとは……任せましたよ……」
バタンッ……
倒れた後ろから、私が走ってくる。
如意棒「本当はリカオンが倒れている間、キンシコウが時間を稼ぐ予定だったが、なんか急に飽きたとか言い出すからな……だがしかし!今のお前は……」
キンシコウ「さっきよりも弱い!罪滅ぼしのためにも!オーバーに!!」
ヒグマ&クマデ「ぶっ殺す!!!」
ドクター「うわっ!やめろ!!」
キンシコウがドクターの背後に立ち
キンシコウ「伸びろ!如意棒!!!」
ドクターの背中部分で如意棒を伸ばせ、ヒグマの方まで押して行く。
キンシコウ「ヒグマさん!今です!!」
私も迫ってくるドクターに対して、私も走り近く。
ガッ!!
ヒグマ「うおおおぉぉぉ!!ラァッ!!」
クマデが勢いよく当たり、弾いた。
ドクター「ぐぁはっ!!!」
如意棒は止まり、ドクターは倒れる。
辺りが静かになる。
息を切らす音だけが鳴り響き、
ヒグマ「勝ったの……か……?」
また沈黙が訪れる。
外の音か何かは知らないが、少しずつ、サイレンの音が近づいてきている。
キンシコウ「どうやら、勝利のようですね…」
サイレンの音が鼓膜を揺らす。
振り返ると救急車にパトカー、6台ほどあった。
・
あれから、ドクターは一応病院に搬送されたところ、まだ生きていたらしい。
定期的に毒を打ち込んで、牢屋に入れることが決められた。
(ジトの強い意志からこうなった)
ミカは一応、家なし子な訳だし、当分のないだ警察寮で私たちと一緒に暮らすことになった。
リカオンは貧血のため入院している。
そのため、食べ放題は行けなかったものの、退院したら食べに行くことを約束した。
そして、今
あれから4日が経つ。
ヒグマ「ところでクマデ、食べ放題ってどこがいい?」
クマデ「食べ放題ねぇ……和食さ○とか?」
ヒグマ「それ前行ったろ……」
クマデ「じゃあシュラ○コ」
ヒグマ「それ結構高いだろ……」
クマデ「えぇ……じゃあかっ○寿司」
ヒグマ「たしかに最近食べ放題になったけど……それ昼しかやってないから……」
クマデ「えぇ……ほかにどこあるんだよ……」
キンシコウ「焼肉キ○グとかでどうですか?安いし、いつでもやってますし」
ヒグマ「そうか、それでいいか」
クマデ「俺も文句なし!あそこはうまいぜ」
ヒグマ「え?味とかわかったの?てっきりわかんないと……」
クマデ「わかるわ!」
如意棒「まぁ、穴が開いて、そこに放り込むだけだからな、そう思うのもわかる」
ヒグマ「まぁいいや、じゃあキ○グに決定だな」
クマデ「文句なし!」
キンシコウ「大丈夫ですよ」
如意棒「構わないぞ」
今の生活は、前よりも楽しく、充実している。
それは首を締めてたあの灰がなくなったからか?
わからないが実に幸せだ。
警報のサイレンがなる。
ミカ「皆さん!セルリアンが!」
ヒグマ「おっと、仕事の時間かな?」
キンシコウ「行きましょうか」
如意棒「準備は満タンだ」
クマデ「よっしゃ!行くぞ!!」
一同「おーー!!!」
悪魔と奇跡とハンターを 完
やった!終わったよ!ありがとうございました!!
🎉🎉🎉
まだ読んでないけどとりあえずお疲れ様でした!
あとでじっくり読ませていただきます…
お疲れ様です!
全部は読めてなくてこの話だけになりますがみんなの力で敵に打ち勝ったというのが良いと思います。
(早くこなせるスキルが羨ましい…)
虫喰いでないフレンズ
けものフレンズ×ジョジョの奇妙な冒険クロスオーバー
第一話 ドブネズミは虫喰いでない
「ルームに搬入完了しました」
………………………………………
「精製サンドスター放出準備完了」
……………………………
「サンドスター放出開始まで5秒前」
……………………
「3」
……………
「2」
………
「1」
…
わたしは負けた
わたしは敵に負けた
わたしは自由だった
わたしはもっと自由に生きたかった
わたしは…わたしは…
「わたしは……?」
「アニマルガール化、成功しました」
「ついにアニマルガールを人類が…」
「いや、スタンド使いの方がまだ未解明だ」
「今回もサンドスターという存在を虫が食ったくらいの大きさの穴から覗き見ただけに過ぎん。アニマルガールの意図的な誕生は人類に利益と成り得るのかはこれから調べればよい…」
「アニマルガール・ドブネズミが目覚めました」
黒いヤツがわたしに撃ったものが命中し苦しんだ記憶が蘇る。
周りを見回すとわたしは威圧感のある鋼鉄とガラスの窓(なぜ知ってる?)に囲まれていることが確認できた。
狭いところは嫌いじゃないが自由がないところは嫌いだ。
再び自由を得るために壁をブチ抜いて此処から出ようとした。
「…しかし、なぜこれほどまでに危険な動物の死体しか残っていないのでしょうか?」
「オランウータンやボストンテリアのイヌやハヤブサがいたそうですがいずれも損傷が激しく保存が困難であったそうです。DNAを採取してあるのはこのうちボストンテリアのみで、そのほかは死体の在りかすら不明です」
「しょうがないだろ、スタンド使いの戦いは熾烈を極めるというからな。死体すら遺らないなんてのは人間対人間でもよくあるんじゃないか?」
「サンドスターに負けず劣らず謎だらけなスタンドについて調べるスピードワゴン財団が平和的に我々に協力しているのは奇跡のようなものだ。『セルリアン』の脅威に対抗できるのはアニマルガールとスタンド使いだけだから、あながち分からなくもないが。」
『セルリアン』?
脅威ということは『そいつ(セルリアン)』は敵なのか?
外に『そいつ』がいるのか?
尚更外に出たくなった。
『そいつ』を排除してわたしは自由を得る。
それが当面の目的だ。
まずは出口を作る!
『ラット』!
「おい!アニマルガールがスタンドを出してるぞ!壁を攻撃するつもりか?」
「なんだと!?そいつの攻撃には絶対に近づくな!触れただけでもヤバい!」
ガラス窓の向こうの奴らがなにやら騒いでるがわたしには関係ない。
ラットで弾を円く壁に撃ち込み穴を開けた。
壁は厚かったがわたしにはなんてことはない。
ラットに溶かせない物はないのだ。
壁の向こうは左右に渡る通路らしきところであったが本能の赴くまま反対側の壁も溶かし出口を作った。
実は通路のどちらに行っても奥へ奥へと進み出られなかったのだが、自由を求めるドブネズミには関係なかった。
壁という壁を溶かしつつも追っ手を撒くために関係のない壁も溶かして廻り、元から迷路のような研究所を迷宮へと作り替えた。
やがて建物外と隔てる壁を溶かし外に脱出した。
「ここで奴らを撒くための策を行使するとするか」
『ラット』!
ここでドブネズミはラットの砲身を起こす力だけで飛び上がり壁を超えてまんまと脱出した。
ドブネズミはさらに距離を稼ぐため走りだした。
物陰から自らを観察する者がいるとも知らずに…
←━to be continued…/\┃
二話>> 303
のののののののののののののののののののののの
虫喰い・虫喰いでない・ラットについての解説のリンク
イギーをフレンズ化する人とかいそうだなーと思っていたら、虫食いがフレンズ化するとは…期待
補足
本作はクロスオーバーですので、ジョジョの奇妙な冒険の第四部に登場するスタンド使いのネズミについての知識を必要とします。
ドブネズミのスタンド・ラットの姿は特に頭に入れておいて欲しい情報です。
読まれる方で原作を知らないという方は解説をお読みください。
気づけていなくてすみません……
お詫びの気持ちを込めまして、一覧用説明のところでしばらく(更新があっても)タイトル名を書かせていただきます。
以後気をつけます……
>> 286
アラフェネぶらり旅
[12.?9話]ふぇすてぃばる Bパートー1
てくてく…
ギンギツネ「思ったんだけど『みずべちほー』って『ゆきやまちほー』のnearじゃないわよね」
キタキツネ「でも『としょかん』や『ろっじより』は近いよ」
ギン(へりくつ...) 「温泉の宣伝としては弱いんじゃないかしら・・・」
キタ
「だってアソコはこんなにキャパないし、そもそも寒いからお客さん集まらないだろうし。
なにより客が増えたらげぇむの待ち時間が長くなるし、だらだらも出来なくなる...」
ギン「あなたねぇー」
てくてく…
( ._. ) 「こんにちは…」
アルパカ「いらっしゃ~い。いやぁ待ってたゆぉ~。『ジャパリめいどカフェ』へ ようこそ~」
ギン「あなたたち何? その格好は」
外部コンテンツ
アルパカ「いやぁ恥ずかしいねぇ~。 でもお客さんを喜ばせるためだからね~」
キタ「はい、着替えて着替えて」
ギン「ちょ… なんでわたしだけ。 聞いてないわよぉ・・・」 しゅるしゅる
キタ「わたしはこのあとイベントがあるし」
お客F「ふっくらジャパリまんをおねがいします!」
キタ「ほら注文だよ?」
ギン「え? え!?」
キタ「踊ってギンギツネ」
ギン
「分かったから押さないで。 やればいいんでしょ?
♪~ ふんふふ ふふふふ・・・ °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
・・・て、なによ! ただのジャパリまんじゃない!」
お客F Σd(≧▽≦*) キタ ( ̄ー ̄)b
観客A「ウユニの塩」
「そんなの置いてるわけないでしょ!?」
観客A「塩対応…」( ´ω`)マンゾクケ
トキ中毒者F「地獄の産声カレー!」
「お待たせ~」
トキ中毒者F「アハ アハハ― 冥土が見える…」(´∀`) (´∀:;.:… サラ… (´:;….::;.:.サラサラ :::;.
ギンギツネ「なにコレ…?」 (´・ω・`)
ののののののののののののののの
<またBパートからの登場なのだ...
フェネ
「まったく! この作者は悪ノリが過ぎるものがあるね~。 ( ̄▽ ̄#)
せっかくアバンに挿入する予定だったものを前回Eパートに突っ込んだはずなのに、この仕打ち…」
作者「申し訳ありません!!」 m(─ ─)m
アライ「もしかして『ふぇすてぃばる』は終わっちゃたのか?」
ジャイペン「よっ! 今はQKだよ。 次じゃないのかい?君たちの出番は」
アライ「あ! ジャイアント先輩! おはようございますなのだ」
フェネ「こんにちは~、先輩。 おかげでジャパリまん100ヶ集められたよ~」
ジャイアント「しっしっしっ。 いいってことよ。 かばんちゃんとサーバルによろしくな」
ののののののののののののののの
マーゲイ
「お次は流しの芸人、アラフェネの二人羽織。 アライさんが熱々のうどんを食べます。
でもただ食べるだけじゃなくて・・・? どうぞ!」
アライ
「あっつ! あつ! そこは口じゃないのだぁ!!」
いい感じなのだフェネック、そのままアライさんのほっぺにうどんを当てるのだ
フェネ「・・・」
アライ
「もうギブアップなのだ、フェネックぅ!!」
うけてるからもう少し引っ張るのだ
アハハハハ
観客B「アライさーん、またやってしまったねー!」
マーゲイ「じゃあ次は、ぐつぐつに煮え滾った味噌煮込みうどんに替えますね」
アライ「え・・・?」
フェネック、ちょっと待つのだ
アライ「熱! あっっつ!!」
シャレにならない熱さなのだ
マーゲイ「お汁も残さないようにね。 あ、これ鍋つかみです」 ゴソゴソ(装着)
アライ「や、やめるのだフェネック… の・・・のだーーーーー!!」
ののののののののののののののの
マーゲイ(さっきは ちょっとやり過ぎたかしら)
「えー、では気を取り直しまして・・・
じゃんぐるちほーで発掘してきた野生のダンサー。 インドゾウさんです!」
クジャ・マキ・マニア・ピ
「おーーーーー!」 「じゃんぐるちほーの力を見せてやれーー!」
わーーーーーーーー!!
すっっっごーーい!!!
ののののののののののののののの
アラフェネぶらり旅
[12.?9話]ふぇすてぃばる Bパートー2
マーゲイ
「ではここで『しーくれっとげすと』の2組目、ギンギツネとコウテイです!」
このお2人に私とフルルさんが加わって・・・
デモンストレーションとして『ボンバーマン』を紹介します」
観客C「わーい、コウテイーー!」
ギン「なに? 私もなの?」
観客D「おー、メイドさんだー!」
マーゲイ「操作方法はこう、こうで・・・」
ギン「え? え??」
マーゲイ「ではスタート!」
💣
💣人💣 ⇒ 💥
💣
ギン (´・ω・`)
アハハハハハハ
ののののののののののののののの
マーゲイ(イケボ)
「これよりー メインイベントを行います。
赤コーナー 百獣の王ライーオンーー!!」
おーーーーー!
オーロックス「大将ー!」
オリックス「頑張ってくださーい!」
ツキノワ「すごーい!」
ライオン「なんで居るんだ?アイツら」
キタ「ふふふ。 私が招待したんだよ。 身内が見に来ると恥ずかしくて力が発揮できないだろうと思ってね」
ライオン「なるほど、盤外戦術まで使って勝とうとは。 だが全力で向かってくるヤツは嫌いじゃないな」
マーゲイ
「青コーナー げぇむマスター キタキツーネーー!」
わーーーーー!
ギン「キタキツネー! 頑張りなさいよー!」
観客D「あ、メイドさん!」
キタ「・・・」
ライオン「くく… 互角に戻ったようだな」
マーゲイ
「では雌雄を決するげぇむは・・・・フレンズタワー!」
おーーーーーーーー!
マーゲイ「ルールは簡単。落ちてくるフレンズを積み上げ、崩れた方が負けです」
スタート!
マーゲイ
「まず落ちてきたのはミンミ。 ライオン選手、慎重に置きます。
続いて来たのは、アライさん・・・
マーゲイ「あーっと、ミンミの丸い背中でバランスが取れず、崩れたーーー!」
あーーーーー!
観客「アライさーん! またやってしまったねー!」
あははははは!
マーゲイ
「代わってキタキツネ選手の方には、パンサーカメレオン。そしてスナネコ・・・
マーゲイ「おーーっと! 風船が割れてしまったーー!」
キタ「えーー!? ダメなの!?」
ひそひそ・・・
もしかして2人ともhtksなんじゃ…
マーゲイ「残念! また失敗!」
ざわざわ…
観客A「つまんないね」
観客B「帰ろうか…」
ヒグマ「観客が居ないんじゃ警備の必要も無いな。あとは頼んだぞ新人」
オーロックス「了解」
キンシコウ「ごめんなさいね」
オリックス「お気になさらず」
リカオン「あー、待って下さいよー」
マーゲイ(このままではマズい…)
「ここでルールを変更させて頂きます。
えー、PK方式で1つでも上に積んだ方が勝者ということにします。
先攻キタキツネ選手!」
マーゲイ「サーバルの不安定な形の腕の上に・・・重心のズレた指差しアミメキリン・・・
マーゲイ「やはりバランスを崩してしまったー!」
ギン「あー、惜しい」
マーゲイ「後攻ライオン! ーと、これは不運! 背中にコブのあるコンカヴェナトルだ!」
マーゲイ「しかしライオン選手はあきらめていない! そして来たのは・・・イクチオヴェナトル!」
マーゲイ「ライオン選手、これを回転させる。 これは・・・もしかして? 」
マーゲイ「積んだーー! 優勝はライオーーン!!」
( ・`ω・´)八(゚∀゚ )
キタ「負けた…」 _| ̄|○
アライ「おーー!」
オーロックス・オリックス・ツキノワ「やったーー!」
パンカメ・フェネック「・・・」
マーゲイ「観客が7人しか居ない…」
ギンなにこれ (´・ω・`)
ののののののののののののののの
ライオン「いい勝負だった。 また勝負しよう」
キタキツネ「次は負けないんだから…」
( ・`ω・´)⊃⊂(._.〃)握手
クスクス「祝勝会だー」
ツキノワ「ほらカメちゃんも」
パンカメ「拙者もでござるか?」
ライオン「よーし行くぞ!」
ギン「じゃあ私たちは残念会ね。 おいしいジャパリまんでも食べましょう」
キタキツネ「ふっくらジャパリまんなら食べる...」
ギン「もう、やめてよぉ」
アライ「アライさんは熱いものを食べ過ぎて舌がベロベロなのだ...」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
マーゲイ「わたしも温泉に行こうかな」
ギン「どうぞどうぞ」
キタ「なかなか上手かったから、一緒にげぇむしよう」
アライ「い…今のはダジャレじゃないのだ!」
フェネ「アライさ~ん、またやってしまったね~」
アライ「ふぇねっくぅ~!?」
♪~ ED「僕のフレンド」
ジェーン「呪い(?)の洋館で倒れるアライさん」
プリンセス「奇怪な言い伝えと、混迷を極める事件現場」
イワビー「そんな中、かけるフェネック」
フルル「叡智の頭脳、でかいケツ、その名は名探偵かばん!
コウテイ「次回ろっじ」
~Cパート~
スナドリネコ「今度こそリベンジしてやる」
サモエド(もう迂回すればいいのに…)
てくてく…
マーゲイ
(黒セルリアンの声まね)「ぐぉーーーーー!」
スナドリ「おわっ!」
<スナドリ「・・・」💢
~to be continued~
アラフェネで二人羽織あつあつうどん
「あっつ!あつ!そこは口じゃないのだぁ!!(いい感じなのだフェネック、そのままアライさんのほっぺにうどんを当てるのだ)」
「もうギブアップなのだ、フェネックぅ!!(うけてるからもう少し引っ張るのだ)」
名無しのフレンズちゃん
『けもフレ古代の生き物部in BBS NEO』スレ内
ジャパリを歪める永遠の神ちゃん、CEL-682ちゃん
スナドリ絵師ちゃん
ありがとうございました。
此方こそありがとうございます😊
おっ また登場してる
懲りずに何度も挑戦する感じがとても らしいですねw
メイドパートがほっこりして好きです
うちのオリフレを使って頂いてありがとうございましたー😆
続きも頑張って下さいネ
実を言うと、
当初のプロットでは、今回を想定した出演依頼のつもりでした。
ところが12.28話の構想途中で「とある事情」で
プロットを練り直すことになり、
急遽スナドリちゃん達の出番が増えた、という経緯がありまして・・・
おかげで、むしろ良くなったと思っています。
まぁ、そんな裏事情はこっちに置いといて。
ご協力ありがとうございました。
>> 299
いえいえ、こちらこそ更新情報を載せてくださりありがとうございます。
こちらからのお詫びなのですが、一話にてルールのクロスオーバーであることを示すのが抜けていたため、一話を修正し今後もタイトル下に同様に掲示していくつもりです。
以後気をつけます…
大丈夫ですよ、クロスオーバー作品だということを事前に告知しておりましたので……
わかりました!
それでは二話を投稿させて頂きます。
虫喰いでないフレンズ
二話 アフリカゾウに会う
ののののののののののののののののののの
前回(>> 291)までの虫喰いでないフレンズ
スタンド使いだったドブネズミの遺体にサンドスターを人工的に浴びせてフレンズが生まれた!
そのフレンズは生まれてすぐ施設を脱走し外の世界を見ることになるのだった…
ののののののののののののののののののの
ドブネズミは飢えていた。
ドブネズミの食料になるのは主に動物のタンパク質で、人間の生活圏内で暮らしていれば困ることはなかった。
だが、疲れるくらい走っても林が続くばかり。
ドブネズミは食料の匂いを探すが慣れない土地の匂いだらけでそれどころではなかった。
「出て来ちまったけど、ここは何処なんだ……?ったく、草や茎は気が進まんが飢えて果てるよりはマシか」
覚悟を決めて草を食べ始めようとしたそのとき、ドブネズミを制止するように横から何かが差し出された。
「ギッ!?」
驚いて後ずさり、見上げた視線の先には…
「どうしたの?草なんて私でももう食べないよ?それにジャパリまんじゅうの方がおいしいよ」
「だだだだ…誰だ!」
「私?私はアフリカゾウ。」
「あ?」
「もう、そんな怖い顔しないでよ。これを食べて元気になってほしいのに」
「くれるのか!?…なんて、そんなストレートな罠にこのわたしが掛けられるわけないだろ」
「疑ってるね…でもまあ、あそこから出てきたのなら無理もないか」
「あそこだと?お前なにか知ってるのか!?…あ」グゥー
「あーあ、お腹鳴らしちゃって。我慢しないでいいんだから。それに、毒なんか入ってないよ。いつも食べてるんだから。」
「貰おうか…」
「はい、どうぞ」
ドブネズミは飢えによって突如現れたアフリカゾウなる者を怪しむことができなかった。
だが、後にこれこそが自らの命を救うことになると思い知ることになる。
アフリカゾウから受け取ったものは最初硬い葉のような食感と無味であり中に柔らかい物があるとドブネズミは感じた。
ドブネズミの食べ物への鋭い勘はその外側が包みであることを理解し、瞬く間にそれを歯で破って『本体』を取り出した。
「袋ごといっちゃうのにそこからジャパリまん取り出すなんて、珍しいね。何故外側が食べられないとわかったの?」
「当たり前だ。何が食えるか食えないか判断するのは必須スキルの一つだからな」
ドブネズミはネズミの食べ方のように両手で持ち袋を千切りながら少しずつまんじゅうを咀嚼していった。
そんな単純な速さで言えば非効率的な食べ方をしていたかと思えば見る見るうちに完食してしまった。
「うわっ。食べるの速いね」
「おい、さっきのあそことやらをまだ聴いてないぞ」
「ああ、それは私についてくればわかるよ。だいぶかかるけどね」
「だいぶってどのくらいだ?あとそもそもついていくってなんだ!?」
「ふふん、後でわかるから。というか、お願い!あなたに着いてきてほしいの!なぜかはちょっとずつ教えるから!」
「あのな、わたしは振り回されるのは嫌いなんだよ。自由に生きられないのは御免だ!」
「ええと…言い方が悪かった。私はあなたに『ついていく』」
「なんだと?わたしについてくるってどういうこと…」
「そういうこと。まずはあなたの名前を教えてくださいな」
「だからどういうことだよ……名前はなんて言ったか、ドブネズミって呼ばれたのを憶えてるけど」
「じゃあ決定!あなたはドブネズミちゃん!宜しく!」
「はいはい、宜しく。それじゃあ早速、えぇっと」
「アフリカゾウ。」
「アフリカゾウ、わたしは全然満足してない。もっとあれをくれ」
「ジャパリまんね。さっきので最後」
「え?今ので最後?ここに入ってるんじゃあ…」
「ひゃん」
「な、何だよ。そんな声だすなってうわっっ」
「ドブネズミちゃんたら大胆だこと。
という冗談はここまでにして、あれ、ジャパリまんは『ボス』達から貰うものです。私の分も必要なのでボスを探しましょう。ということでいざしゅっぱーつ」
「さ、さっきのジャパリまんっての探すのか?おい、突き飛ばしといておいてくなよ。嫌だったんなら悪かったって。気をつけるから待ってくれよぉ。さっきはわたしの方についていくって言ったのに!」
(さっきはどこから出したんだあのジャパリまん…)
恥ずかしさから言葉がちょっと固くなったアフリカゾウはドブネズミをおいて何処かに行きそうになった。
早足なアフリカゾウについていくため駆け足気味でドブネズミは歩くのだった。
(わたしは自由になりたいと思って抜け出してきたのに振り回されているんじゃあないか?食料の為には仕方ないかもしれないがより不自由なことにならないためにはついていくのが最適か…)
←to be continued…
@kakaomame
提案なんだけど、ssだけじゃなくて漫画も投稿できるようにすればどう?
漫画を投稿できる人も少ないだろうし、その発想はなかったです。
ですけど、一応このスレのイメージは文芸社なので……
いや、ssを漫画化させて広告やるって呈で……まあいいや。
ところで、スクロール大変なので
こうして投稿した方が
良いと思いますよ。
このスレ立てた当時はそんな知恵がなかったもんですから……
追加ルールに足しておきます。
私たちは いつでも一緒だった・・・
だから「ジャパリパークを巡る旅」は、どちらも大変だったけど楽しかった。
そしてこの「ろっじ」での事件は、一生忘れることはないだろう…
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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1
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きこきこ… きこきこ…
アライ「ろっじに とうちゃーく! なのだー」
フェネ「は~いよっと」
アライ「今日は事前に予約を入れておいたのだ。 大船に乗った気分でいるのだ!」
フェネ「おお~、泥舟じゃないといいね~」
アライ「アライさんはタヌキじゃないのだぁ!」
フェネ「よく『かちかちやま』のことだと分かったね~」
アライ「ふはははは。 『かばんさんの読み聞かせ会』で培った知識はダテじゃないのだ!」
からん からん~
アリツカゲラ「いらっしゃ~い。 ようこそ『ろっじアリツ…ッカ』へ~」
アライ「ん? 今ツッカえなかったか?」 フェネ「・・・」
アリツ
「もう! タイリクオオカミさんが私のことを『アリツさん』って呼ぶものですから、つい・・・
コホン 今日はどうされましたか~?」
アライ「何を言ってるのだ。 お泊りに決まってるのだ」
アリツ「あらまぁ。 ですが今日は生憎と満室でして...」
フェネ「アライさ~ん、まt…
アライ「そんなはずないのだ! ちゃんとボスネットで・・・」
アリツ「ご予約のお名前は?」
アライ「アライさん、で2名様なのだ」
アリツ「アライさ…ん...と。 確かに承っておりますが、すでにいらしてチェックインを済ませてますよ?」
アライ「えぇ... なのだ…」
フェネ「・・・」
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本作は(特に今回)演出にこだわっておりますので、畳みラベルの使用は控えさせて頂きます。
今後は(外部コンテンツの埋め込み等)必要に応じて使おうと思います。
ご了承ください。
アライ
「・・・そうなのだ! そいつはニセモノに違いないのだ。 アライさんはアライさんだけなのだぁ!」
フェネ「まあまあ、落ち着いて~」
アリツ「ですけど、顔は確かにアライさんでしたし… そう言えば、おキレイな方でしたね」
アライ「アライさんだって毎朝ちゃんと顔を洗ってるし、身体も毎日ぴっかぴかなのだー!」
フェネ(意味を取り違えてるね~)
「予約が2人だったのに、1人で来たんだよね~」
アリツ
「そういうことは時々あることなので… 増えると困りますけど。
でもこちらから『ご予約のアライさまですね』って話しかけたら驚いているようだったので、
その時にきちんと確認するべきでしたね。 すみません」
フェネ「さて、どうしようか~」
アリツ「! 思い出しました。 お部屋『のざらし』にご案内しますので、しばらくお待ち下さい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そう言うとアリツさんは、1階の倉庫のような場所に来た。
ガチャガチャ… ぎーーーーーぃ
アリツ「え~と、確かこの辺りに・・・」
ごそごそ…
フェネ「ずいぶん古そうな倉庫だね~」
アライさんは外で何やら している。「くんくん…」
アリツ
「建物自体が古いですから~。 あちこち建て付けが悪かったり、鍵が壊れてたりで…
今度ビーバーさんとプレーリーさんに改修を頼もうかと・・・あ、ありました!」
そう言うと何か折り畳まれたモノを持って外にやってきた。
アリツ「じゃあ手伝ってもらえますか?」
アライ「楽しそうなのだー!」
アリツ「まずこの棒を立てて、次にこの布を・・・」
フェネ「は~いよっと」
アリツ「じゃ~ん! 『てんと』の完成です~」
フェネ「へ~ こんなのがあるんだ~」
アリツ「以前かばんさんたちが『きゃんぷ』をしてみたいとおっしゃって…」
フェネ「それって言いだしっぺは博士たちじゃ...」
アリツ「はい、博士&と助手さんもいらしてましたね。 皆でカレーを作って・・・楽しかったですよ?」
アライ「早速中に入ってみるのだ!」
ごそごそ
アライ「あ! 床が破けて地面が見えてるのだ!」
アリツ「あ~、それはサーバルさんが爪研ぎをしてしまって… 端っこなので大丈夫かと…」
アライ「アライさんは細かいことは気にしないのだ」
アリツ「ではこちらのお部屋でよろしいですか?」
アライ「アライさんはココでいいのだ」
フェネ「いつも野宿みたいなものだったからね~。 むしろ屋根と壁があるなんてセイタクだよ~」
アリツ(ほっ)「では、ごゆっくり~」
アライ「ほらフェネックも入るのだ」
フェネ「まだ寝るには早いよ~」
アライ「じゃあ荷物を置いて、ろっじの中を探検するのだ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
フェネ「はいよ〜・・・と言いたいところだけど、ちょっと気になることがあるんだよね〜」
アライ
「そうなのか? じゃあフェネックはそ『気になること』を片付けるのだ。
アライさんは1人で探検してるのだ。 実はさっきからお宝の匂いがするのだ!」
フェネ「そうか〜。 でもあんまり遠くに行っちゃダメだよ〜」
アライ「分かったのだー!」…走
内心ホッとしていた。
どう単独行動に持っていくか、考えあぐねていたからだ。
こういう時「いつも一緒に行動」しているので難しい。
実は『ぺぱぷらいぶ』で見掛けた時から「キレイなアライさん」の存在は気掛かりだった。
SFではないが、2人のアライさんを引き合わせると「良くない事が起こる」ではないか、と。
だから、まずは情報収集だ。
フェネ「アライさんなら真っ先に会いに行っちゃうんだろうな〜」 (⌒-⌒; ) クス
まずフロントにやって来た。
アリツ「あら、お1人ですか?」
フェネ「まあね〜。 ちょっと『キレイなアライさん』のことで訊きたいんだけどね〜」
アリツ「そう言えば先程いらして、おかしなことを聞かれましたねぇ」
フェネ「! なんて?」
アリツ「本当に、このパークにアライさんは1人しか居ないのかしら? ーと」
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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
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[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
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サロンにやってきた。
<あなたは!
<・・・フェネックじゃない。 相方はどうしたの?
タイリク「確かに。 珍しいこともあるものだね」
フェネ「・・・ 別行動だよ~。 ところでキレイなアライさんについて聞きたいんだけど…」
アミメ
「あなたはヤギね! って言ったら、 ( ´_ゝ`)『そうかもね、ふふ…』って返されたわ。 怪しい...」
フェネ「・・・」
タイリク
「わたしも、このロッジで寝ると夢の中に紫色のセルリアンが・・・と振ってみたんだが
(´・∀・`)『あら、怖い』と軽く躱されてしまった。 いやぁ、いい顔を頂き損ねてしまったよ」
フェネ「・・・」
他のフレンズにも聞き込みをしてみた。
もぶフレンズA「確かにキレイな人だったなぁ。 言葉使いも丁寧で...」
もぶフレンズB「私も訊かれたよ。 他のアライさんを見てないか、って」
ツチノコ
「どうやら目的地を間違えたらしい、と言ってたな。 タウンがどーのこーの...
ところでアライグマのヤツは? いや、会いたいとかじゃねぇよ、面倒だし」
スナネコ
「ケンカでもしたんですか? え? キレイなアライさん?
ちょっと慌ててるみたいだったよ。 『こうしてはいられない』とかなんとか…」
どうやら思っている以上に、私たちはコンビとしての印象が強いらしい。
こう見えて、私にも独りだった時期がある。
でもアライさんと出会ってからは、どこに行くにもずっと一緒だった・・・
アリツ「あら、フェネックさん」
曲がり角でぶつかりそうになってしまった。
フェネ「おっと、考え事をしていてね~。 なにかな~?」
アリツ「実は『例のアライさん』が、突然宿泊をキャンセルをしてしまいまして・・・」
フェネ「!」
アリツ「お部屋が空いたので移られてはどうかと。 ちょっと雲行きが怪しくなってきましたし~」
よく見ると、まだ午後なのに窓の外が暗い。 風も出てきたようでガタガタ言っている。
フェネ「じゃあアライさんに・・・」
アリツ
「アライさんにはすでにお伝えしました。 すると、
『アライさんはココが気に入ったのだ。 だからフェネックは1人で部屋を使うといいのだ』
とおっしゃていました。 それとコレ。 お預かりしておいたフェネックさんの荷物です」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんなことは初めてだった。
気が付くとベッドに横たわっていた。
倒れた訳じゃない。
ちゃんと荷物も受け取ったし、自分の足で部屋に向かい、ベッドに横になり、
今もこうして何をやるでもなく、眠るでもなく、ゴロゴロしている。
考えも ちっともまとまらない。
キレイなアライさんは何者だったのか?
なんの目的でアライさんを探しているのか?
元々はそれが気がかりのはずだったのに・・・
アライさんは、どうして自分と距離を置こうとしているのか?
いや、そういうことじゃない……と思う。
アライさんの考えていることが分からない・・・
ただ『らしくない』行動なのは確かだ。
じゃあアライさんらしい行動とは何か・・・?
いや、今は自分の方こそ『らしくない』ことをしている気もする。
こんな感じでずっと、頭の中は堂々巡りを続けていた。
フェネ「ねぇ、アライさ~ん」
何もない空間相手に呟いてみた…
その声は静寂に吸い込まれていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつもなら夜中でもアライさんはゴソゴソしていたり、寝相が悪かったり、寝言を言ってたりする。
そんな物音が、私にとっての安眠材料だったと、今更ながら思い知らされた夜だった。
その晩はほとんど寝れなかった・・・
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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
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[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1
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朝、と言うより明け方。
「のざらしの間」と言うか、テントが目の前にある。
アライさんは普段お寝坊さんだから、まだ眠っているはずだ。
それならそれでいい。
一目寝顔を見れたら、この気持ちも落ち着くだろう。
ぽすぽす…
フェネ「アライさん、起きてる~?」
念のため小さく声を掛ける。
ノックも声を掛けるのも、単なるアリバイ作りだ。
アライ「ヘ…へねっくぅ!? ま…マズいのだ…」
フェネ「!?」
起きてるなんて全くの想定外だった。
ジーーー
ファスナーを一部だけ開けてアライさんが顔だけを覗かせた。
<どうしたのだ? フェネック・・・
フェネ「!!??」
一晩とは思えないほど、その顔はやつれていた。
声を絞り出して、なんとか軽口を叩いてみる。
フェネ「お…おはよ~、アライさ~ん。 目の下にクマができてるよ~」
アライ「そ、そんなことないのだ。 アライさんは元気が取り柄なのだ」
やはりおかしい。
いつもなら「アライさんはクマじゃないのだ!」などと返していたはずだ。
恐らく昨夜は一睡もしていないのだろう。
このままでは伝統芸の危機なのだ。
フェネ「アライさん、ちょっと中に…」
アライ感染 すと悪いのだ。
「ダメなのだ! えっと、ほらアライさんはちょっとカゼ気味で...
ちょっと横になれば治るから心配は要らないのだ」
そう言うと顔を引っ込め、ファスナーを閉じてしまった。
私は呆気に取られると同時にショックで頭の中は真っ白だった。
私に対して明らかなウソをつき、頼る気もない、ということに・・・
私はフラフラとその場を離れた。 そのことを認めたくなかったからだと思う。
無かったことになる筈もないのに。
後ろでアリツさんの声が聞こえた気がする。
アリツ「アライさん、朝ごはんをお持ちしました~。 どうしたんですか、その顔? 大丈夫ですか?」
ポツ… ポツポツ... サーーー
一歩早く空に泣き出されたので、私は泣く機会を失ってしまった・・・
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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
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[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
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雨と風が強くなってきた。 台風が近付いているらしい。
私はサロンに居た。
目の前ではアリツさんからアライさんの様子を聞いたフレンズたちが、各々好き勝手なことを言っていた。
もちろん悪気があるとは思っていない。
むしろ、いつもなら自分もそこに加わって、ある事ない事、茶々を入れていたことだろう。
でも今はとてもそんな気分にはなれない。
かと言って部屋に引き篭もっていても、考えが悪い方にしか向きそうにないので仕方なかった。
アリツ「アライさんは顔を押さえながら『軽いガンだから心配いらないのだ』と言ってましたが・・・」
ツチノコ「ツッコんでいいのか、真剣に受け取るべきなのか反応に困るな…」
タイリク「呪いのアイテムでも拾ったのかもしれないよ」
物理的にも精神的にも立ち直りの早い、ある意味「無敵」なアライさんが、
病気や呪いでどうにかなるとは信じられなかったが、前例が無いのでなんとも言えない・・・
スナネコ「何か悪いものでも拾い食いしたのではー?」
アライさんは、ああ見えて『ぐるめ』だ。 感覚も鋭い。
毒のあるものや腐ったものは感覚的に避けているし、触われば確実に分かるらしい。
原作の頃の感覚がフレンズ化で更に研ぎ澄まされているらしい…
アミメ「やはりキレイなアライさんが・・・」
ツチノコ「でも2人は接触してないんd・・・」
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目の前では「あーでもない、こーでもない」と議論が始まっていたが、ほとんど耳に入ってこない。
また頭の中で「考え」が独り歩きし始めた。
アライさんは「あんな」だからすぐどこかへ飛び出す。
アリツ「食料庫から食材が1つ無くなっていたのですが・・・関係ありますかね?」
それを見失わないよう、私はいつもアライさんを視界に捉えていた。
スナネコ「それは野生のイノシシかシカじゃないんですか?」
アミメ「犯人はヤギね!」
そう、いつもアライさんは前を見ていた。
そして私はその背中を追いかけていた。
タイリク「害獣に扮したセルリアンかもしれないよ?」
アリツ「でしたらハンターさんを呼ばないと…」
でも今ここにアライさんの姿は無い。
どこを見回しても・・・
ふと床が波打ったように感じた。 違う、体の方がフラついているのだ。
足元がおぼつかない。
アリツ「大丈夫ですか? フェネックさん」
タイリク「顔色が悪いな」
どうやら私は周りから計算高いとか、頭が切れると思われているらしい。
でも今まで余裕ぶって、強キャラを演じられていたのは・・・アライさんが居たからだ。
アライさんが居ないと、こんなにも自分は弱い。
「不安」 そんな得体の知れないものが津波のように押し寄せてきたように感じた。
怖い。
このままアライさんが居なくなってしまったら・・・
怖い!
私は思わず駆け出していた。
ツチノコ「おい! どうした!」
とにかくその場から・・・すべてから逃げ出したかった。
アライさんを助けたいのに誰もアテにならない。
なにより自分自身の役立たずぶりに無力感を覚えた。
こんな時、頼りにできるのは・・・
一瞬ボスが、視界に映った。
乱暴に引っ掴み、ボスネットを掛ける。
・・・相手はなかなか出ない。
イライラして、思わず悪態を付きそうになった。
時間だけが過ぎる・・・
博士「どうしのです? 緊急回線など使って」
助手「何か用なのですか?」
フェネ「かばんさんを! 今すぐ かばんさんを『ろっじ』に呼んで!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男「……無様なフレンズよ」
無残に散らばった机、パソコン、椅子。
その上に赤く染まったライオン。
男「ナーチャが住むのもわかる。こんな出来損ないのフレンズにはお似合いだ」
ガッシャァァ---ン!!!
ヘラジカ「大丈夫か!ライ……オン……?
窓から割って入り(物理的に)私とヘラジカは血に濡れたライオンを見る。
ナーチャ「ゲッ……お前は……」
そこには私がよく知るものがいた。
男「え?ナーチャ?なんでいるの?」
ヘラジカ「ナーチャ、こいつを知っているのか?」
その声は若干震え気味で、
ナーチャ「あ……ああ、知り合いだ……」
ヘラジカ「じゃあ、名前はなんていうんだ?」
ナーチャ「え?そんなん聞いて……」
ヘラジカ「そういうのはいい、早く」
ナーチャ「……キャーチャ、私の先輩だ………」
ヘラジカ「キャーチャ……そうか……」
ヘラジカはキャーチャは近づき、
ナーチャ「お……おい!何する気だ!」
ヘラジカは無視して進む。
ヘラジカ「おい、キャーチャと名乗る者よ」
ナーチャ「名乗ってない……」
キャーチャ「名乗ってないが……なんだ?」
ヘラジカは立ち止まり、
ヘラジカ「正々堂々、私と勝負しろ」
ナーチャ「!?」
キャーチャ「正気か……?」
ヘラジカはキャーチャをじっと見つめている。
ナーチャ「バカ!お前あったばかりのやつにそれはないだろ!!」
キャーチャ「気にするところそこなのね」
ヘラジカ「ライオンの仇は私が打つ、一対一の戦いだ」
ナーチャ(あ…ダメだこいつ)
キャーチャ「一対一で勝てると?ただのフレンズがか?俺は人間じゃないんだぞ?」
ヘラジカ「ん?そうなのか…」
キャーチャ「知らなかったとは驚きだ」
私もこんなつまらないことで家の一つを失うわけにはいかない、
ナーチャ「ヘラジカ!お前が勝てるわけないんだよ!フレンズだろ?私たちは妖精族なの!お前らよりよっぽど優れているんだよ!諦めて謝れ!」
キャーチャ「そうだ、ナーチャの言う通り、お前が太刀打ちできる立場ではない、諦めて……」
ヘラジカはこっちを向き
ヘラジカ「ナーチャ……」
ナーチャ「あ?」
ヘラジカ「私に勝って欲しくないのか?」
ナーチャ「は?」
ヘラジカはキャーチャの方を向いて、落ちていたパイプを拾い、大きく声をあげ殴りに行った。
その容姿はまるで野獣のようで、森の王と言う名がふさわしく。
ヘラジカの攻撃は私の予想してたよりももっと素早く俊敏であった。
が、それはキャーチャにはかなわず、何度も殴り、蹴られ、血を流すほど、
ヘラジカ「ぐっ……ウゥ……!」
あ、ヘラジカが膝をついた。
もう終わりだ。
ライオン「お……グオォラァ!!!」
あ、ライオンが背後から突撃した。
まだ生きてたんだ。
ヘラジカ「ライオン……!…うおおぉぉぉぉーー!!!」
あ、ヘラジカが立ち上がった。
まだやるつもりなの?
ただ、血を流す。
すべてを賭けて
ケッ……つまらない
たたく、蹴るしかできないの……?
いや…….
キャーチャ「ハハハハハ!なんだ?」
私は
キャーチャ「そんなものだよなぁ?」
【たすケたい】?
キャーチャ「え?」
なんで唐突に
キャーチャ「なんだ?」
そんなこと思ったんだろう?
《【ゴブッ】》
ヘラジカ「な……ナーチャ……」
ライオン「ナーチャ?」
これが……
キャーチャ「ナーチャ……」
偽善に則った【欲】
ナーチャ「私、分かったよ、《限りのある欲を守り抜く》、これが、私の【欲】であることを…」
キャーチャ「はぁ?」
私は振り返り、
ナーチャ「私に案がある」
多分最終話へ続く……
虫喰いでないフレンズ
三話 セルリアンとラッキービースト
のののののののののののののののののののの
前回(>> 303)の虫喰いでないフレンズは
・自由を求めて外に出てきた。
・腹を空かせているところにアフリカゾウに出会い、初めてジャパリまんじゅうを貰う。
・ドブネズミは当面の食料となりそうなジャパリまんじゅうの安定確保のためアフリカゾウに探させることにしたが自分の方が振り回されているかもしれないことに若干の不安を抱くのだった…
のののののののののののののののののののの
二人は林の中を歩いていると木が開けたところに出た。
ドブネズミ「アフリカゾウ、喉が渇いた。川も探そう」
アフリカゾウ「あー、お水飲みたいの。川の近くのボスを探してみるね。お、早速はっけーん」
ドブネズミ「ん。ほんとだ、川の音がする。あとなんか聞き覚えのない音がするのは何だ?」
アフリカゾウ「このピョコピョコはー、ボスだね」
ドブネズミ「いよいよボスか。ボス達といっていたけどどんなヤツらなんだ」
ピョコピョコ
ピョコピョコ
ピョコピョコ
ドブネズミ「お、山盛りのジャパリまんだ。この下のがボスか」
アフリカゾウ「ふふん、そうだよ。ドブネズミちゃんの勘の鋭さには驚かされるばかりだよ。ボス、六つ貰うよ」
一つのボスと呼ばれる青いものはバスケットに袋入りジャパリまんじゅうを載せて歩いてきた。
下を覗き見る。
その不可思議な動物は短足で目は細く縦長で、腕らしいものが無く、ボディの上にある耳なのか角なのか判別できない部位だけでバスケットを支えている。
ドブネズミはその動物らしからぬ容姿とは裏腹に警戒心も敵対心も沸かず、それどころか親しみやすさを抱き始めた自分に困惑した。
やがて見ているうちにそんな違和感も消え去りジャパリまんを食べることを意識し始めた。
ドブネズミはバスケットのジャパリまんを取りつつその場でモリモリ食べ始める。
するとその食事の横でアフリカゾウの首から長いものが伸び、見慣れぬ動きをしているのを目の当たりにした。
ドブネズミ「アフリカゾウ?それ、なんだ?」
アフリカゾウ「うん?これはマフラー。伸ばして物を取ったり巻いてジャパリまんを仕舞っとけるんだよー。はい、ジャパリまん」
ドブネズミ「ありがとう。あぁ、そこにジャパリまんを…」
ドブネズミはあのときの謎が解決して納得した。
二つ目のジャパリまんにむしゃぶりつこうと口を開けたとき、つんざくような音が響いた。
ビーーーーーーーーーービーーーーーーーーーーービーーーーーーーーーーー
ラッキービースト
「セルリアン情報
セルリアン情報
本エリアでのセルリアンを確認
本エリアでのセルリアンを確認
場所はエリアA西部
場所はエリアA西部
観測情報では中型から小型の中規模の集団のもよう
観測情報では中型から小型の中規模の集団のもよう
対応可能なフレンズは来襲に備えてください
対応可能なフレンズは来襲に備えてください
以上」
アフリカゾウ「えー、今?なんかやだなー」
ドブネズミ「アフリカゾウ、セルリアンってどんなヤツなんだ」
アフリカゾウ「目が一つ付いてててどこを見てるかわからない変な塊。」
ドブネズミ「だいぶ雑だな…要するに敵っぽいやつなんだな?」
(今のアフリカゾウがさっきまでと違う感じだ…やっぱり何か怪しいが疑うのは良くない気がする。でも一応頭の片隅にでも置いとこう)
アフリカゾウ「そ。まだこっちには来ないと思うから水飲みたいならそこの川で飲んできな。直ぐにね。」
ドブネズミ「うん…そうしとくか」
ドブネズミは川辺に行き顔から水面に近づけた。
口から冷たい水を吸い上げる。
ドブネズミ「ふぅ、水はやっぱり最高だ」
アフリカゾウ「ドブネズミ。周りを見るんだ」
ドブネズミ「おい、急に何だって…」
アフリカゾウ「セルリアンが来たようだ」
ドブネズミ「えっ」
(アフリカゾウがさっきよりもっと変だぞ!どうなってるんだ?)
アフリカゾウ「林の中、向こうに見えるのが奴らさ。」
ドブネズミ「わたしには見えない。変わったものが来てるのなら匂いがするんじゃないか?」
アフリカゾウ「基本奴らの匂いはしない。匂いは奴らに取り込まれたフレンズだけがわかるという。」
ドブネズミ「なんだって?取り込むのか?フレンズってわたし達のこと…」
アフリカゾウ「私達を喰うのは生き物らしいといえばそうかもしれないが、此方はまっぴら御免だろ。」
ドブネズミ「まあ、喰われたくない気持ちは分かるけどなんでそこまでガラッと変わるんだ?」
アフリカゾウ「? 悪いがその話は後にした方が良さそうだ。君にもそろそろ見えるだろう。」
ドブネズミ「あれか?」
(何だアレは…アフリカゾウの言ってた通りだがそんなに速くないみたいだ。)
アフリカゾウ「ああ。セルリアン共はもっと奥にも連なって群れているみたいだ。サイズは大きくないが数いるから大変かもしれない。ドブネズミは戦えるか?」
ドブネズミ「わたしだってここで終わりたくはない。だがまず逃げることは出来ないのか?」
アフリカゾウ「そういえばまだ言ってなかったか。ここのルールはヤツらを潰し、私達フレンズの縄張りを死守すること。戦わないのは余程不利な時だけだ。」
ドブネズミ「マジか……仕方ない。わたしも戦う」
アフリカゾウ「そうだ。その答えが欲しかった。ではこちらから先制攻撃をお見舞いしてみようか」
ドブネズミ「え、ちょっと大胆にもほどが…」
アフリカゾウは手頃な大きさの石を拾い上げマフラーに持ち替え、構えの姿勢をとった。
狙いを定めマフラーを振るって石が飛ぶと木の間をすり抜け先頭のセルリアンの上部にヒットした。
コンッという音を響かせたセルリアンはその場で虹の光と化し消えた。
アフリカゾウ「今のはお手本だ。石を投げてヤツらの頭の頂点に当てると近づく前に倒せる。頭上に弱点があるからな。やってみるんだ。」
ドブネズミ「なるほど、そういうことなら石は要らない。自分だけで攻撃できるからな」
『ラット!』
ドブネズミはスタンドを発現させ、照準を合わせるため地面に伏せて照準器の部分を覗き込む。
ラットの射程距離は射撃するスタンドにしては短いのだがその範囲内に対象がいることを確認しているからスタンドが使えた。
ラットが発射した弾丸、トゲのついた毒の塊はセルリアンの頭の頂点目掛けて一直線に飛び…頭上を通過していった。
その横では目で追えないほどの速さの石が飛びセルリアンが消滅している。
ボスの警報音鳴り響くなかで集中して狙撃するのは難しいとドブネズミは思った。
ドブネズミ「この距離は無理があるか」
アフリカゾウ「ドブネズミ、早くしないと直接殴りにいくことになるぞ。囲まれると有利でなくなる。」
ドブネズミ「そうだな…じゃあこうすればいいか」
ドブネズミは作戦を変えた。といっても、弱点には当たらないのでボディを狙って当てるだけである。
大まかにボディの中心の目に照準をあわせすぐに発射する。
弾はセルリアンに命中し、全体がセルリアンの体にめり込んで止まった。
撃たれたセルリアンはお構い無しに前進するが全身がみるみる溶け、虹色の光となって爆ぜた。
アフリカゾウ「それがどうなっているか分からないがやるな。しかしあと少しですぐそこまで迫ってくる。少しでも数を減らしときたいが、いけそうか?」
ドブネズミ「ああ」
(それ?ラットが見えているというのか?アフリカゾウはスタンド使いだったのか?)
ドブネズミはアフリカゾウの反応から疑問が浮かんだがこの場で聞くのは無理そうだと判断し後回しにした。
やがて二人の正確な投石と狙撃は前線のセルリアンの数を確実に削り、後ろに控えるやや大きめな個体が見えてきた。
ドブネズミにはそのセルリアンはアフリカゾウ(フレンズ)より明らかに大きく見えた。
ドブネズミ「でかいのがいるけど、小さいのと同じような弱点は見当たらないぞ?どうする?」
アフリカゾウ「あれはまだデカい方とは言えないが脅威には違いない。弱点は背後にあるから私が注意を引く。それを君が攻撃してくれ。」
ドブネズミ「なに、ヤツに向かっていくのか!?」
アフリカゾウはセルリアンへ歩きだした。
残っていた足下のセルリアンは蹴られてはじき飛んだり、踏まれて平べったくなったり、捕まり投げられて宙を舞ったりした。
ドブネズミ「何なんだ、あの剣幕で向かっていくなんて幾らなんでもおかしい。もしかしたら、アフリカゾウがセルリアンにここまで攻撃的になるのは、ただ敵だからとかじゃないのかもしれない」
圧倒されそうな程の激しい攻撃を目にしたドブネズミはアフリカゾウの隠された何かに近づいた気がした。
そうしているうちにアフリカゾウが目標のセルリアンに到達しそうになった。
セルリアンもただやられるわけが無く、腕を生やして押さえにかかる。
しかしアフリカゾウはそれをマフラーで受け止め、右腕でアッパーをかました。
怯んでいるうちにアフリカゾウはジャンプして背後に立ち、回し蹴りで転がした。
強力なキックを打ち込まれたセルリアンは、転がされて興奮状態になり、完全にアフリカゾウにターゲットを絞っている。
ドブネズミの方に来る気配もない。
ドブネズミ「さっきジャンプしたとき、アフリカゾウの目が光っていたように見えた…あれをやると強くなるのか?わたしもフレンズだというのだからどうにかすればできるかもしれないが、これも後回しか」
ドブネズミはアフリカゾウに言われた通りにして背中を見せているセルリアンの凸になっている部分にラットの照準を合わせようとした。
しかし、激しく動いていて狙いが定まりにくい。
そこでドブネズミはラットの連射で当てることにした。
ドブネズミ「ここで万が一失敗したらアフリカゾウに当たってしまうかもしれないが、わたしはもう失敗しない」
三発連続で発射された弾は真っ直ぐな軌道を描き一発が弱点に当たって溶けた。
他の二発は表面に穴をあけて溶け、周りを崩れ落ちさせる。
弱点の石が溶かされたセルリアンは咆哮をあげながら爆散した。
その直後、最後のセルリアンが倒されたらしくラッキービーストの警報音は止まった。
アフリカゾウ「ふぅ、やっと終わったね。ありがとう。」
ドブネズミ「ああ、疲れた。ってあれ、もう戻ってる?」
アフリカゾウ「うん?そうだね。言わなくて悪かったけど、この後もセルリアンに遭ったらあんなふうになるからよろしくね」
ドブネズミ「わかった。でも、他人を詮索するのは良くないとは思うけどさ、質問いいかな?」
アフリカゾウ「いいよ。なあに?」
ドブネズミ「さっきみたいになることといい、わたしが出てきたところを知っていることといい、アフリカゾウは何か隠しているんじゃないかと思ったんだ。わたしはそれを知りたい。言える範囲で教えてくれないか?」
アフリカゾウ「そうだった。戦いも終わったし、ひとまずは落ち着けそうだから話そうと思ってたの。遅れちゃってごめんね」
ドブネズミ「いや、それならいいんだ。セルリアンとやらが急にやってきてゆっくり話す時間が無かっただけだからな」
アフリカゾウ「うん、ありがとう。今から話すから聞いててね。私はね、あそこのヒトたちからあなたが来るっていわれたの」
ドブネズミ「……」
アフリカゾウ「あなたがここに慣れるように、いずれ外に出たら友達になってあげた方がいいんじゃないかって」
ドブネズミ「そんなことが…」
アフリカゾウ「あとね、あなたのラットっていうのは、なんでかはわからないんだけど、ボスがいるところだと誰にもいるのがわかるの。
スタンドっていうのを感じられるようにすることができるんだって。だからあなたがスタンド使いだってこともわかるんだ」
ドブネズミ「そうなのか」
アフリカゾウ「そうなの」
ドブネズミ「…いきなり色々出て来て、全部受け入れるのはきついが、そんなことならわたしはいいぞ。
助けてくれるつもりがあったんだろ?それに、セルリアンが来たとき言ってくれなかったらわけも分からずアフリカゾウを撃っていたかもしれない。ジャパリまんだってくれた恩人なんだし、これからもわたしの面倒をみる覚悟があるらしいことはわかる。
スタンドがわかるのは複雑だが、ラットの攻撃が危険だということをわかってくれないとわたしも困るしな」
アフリカゾウ「そうね。ほかに何か今聞きたいことはある?」
ドブネズミ「なんでわたしはここに連れてこられたか知らないか?」
アフリカゾウ「うーん、そのスタンドさんに何かあるらしいんだよね。何かは言われてないんだけどね」
ドブネズミ「ラットが?そうか…あ」
アフリカゾウ「ドブネズミちゃん?」
ドブネズミ「腹が減った。ジャパリまん食べるか。ほかに何かあったらまた後でいいや」
アフリカゾウ「そうだね。ジャパリまんの時間にしようか」
戦闘を終え、いくらか謎が明らかになって力が抜けてきたところに空腹が襲ってきた。
残り少ないジャパリまんをラッキービーストから取ろうとするとラッキービーストは今日二度目のセルリアン情報音声を発した。
ラッキービースト
「♪~
セルリアン情報
セルリアン情報
先ほどのセルリアンはフレンズによって殲滅されたことが確認されました
先ほどのセルリアンはフレンズによって殲滅されたことが確認されました
先ほどの襲撃に対応したフレンズはエリアAの総合研究所へお越しください
先ほどの襲撃に対応したフレンズはエリアAの総合研究所へお越しください
以上
~♪」
ラッキービーストを見つめながらドブネズミは少し考え、決意を表明した。
ドブネズミ「アフリカゾウ、わたしはわたしが行きたいところに行く。まずはわたしが出てきたところに戻って、ここに連れてこられたワケをヒト達から聞き出したい。閉じこめられる気がして出てきてしまったが、今はあそこに行かなくてはならない気がするんだ。」
アフリカゾウ「そう、なんだね。ドブネズミちゃんがそう言うなら私は付いていくよ。実は、ボスがさっき言ってた総合研究所ってところがあなたが出てきたところなんだ。ボスはさっき『私達に用事があるからあそこへ行こう』っていうことを言ってたんだ」
ドブネズミ「そうなのか。じゃあこちらから出向くとしよう。どうせヒトと会うことになるみたいだし」
アフリカゾウ「そうかもね。じゃあ、行こっか」
二人は来た道を戻り、ドブネズミの求める情報を得るため研究所へと向かうことにした。
その頃研究所ではラッキービーストからの映像を解析し、フレンズの観察記録が付けられていた。
??「やはり、あのフレンズはスタンドでセルリアンに応戦し善戦した可能性が高いか…これは興味深い。是非とも会ってみたいところだな。此処へ来るか?
ドブネズミ君よ」
←to be continued…
あとがき
遅くなってしまいました…
更新し続けることの凄さが身をもってわかってきました。
話の方向性がまだよくわからない感じなのは、未熟者ゆえだと思います。
分かりやすく書くことを意識して書けたらいいな…
>> 317
少し長すぎるので数コメントに分けるかラベルで畳むと良いと思います。
次回からで構いませんが。
了解しました!
これからは幾つかに分けていこうと思います。
................. .............. ................. ..............
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3
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ピカッ! ゴロゴロゴロ・・・……
稲光が一瞬芸の影絵を披露し、一拍おいて雷鳴は余韻たっぷりの重低音を奏でていた。
・・・・・・
取り乱してしまった。
しかし気持ちを吐き出したことで少し持ち直したのも事実だ。
こんな悪天候の中では、かばんさんは来れないだろう。 今はジャパリバスもない。
どこにいるか分からないが、距離的な問題もある。
そもそもちゃんと事情説明もせず、ただ呼び付けるなど身勝手にもほどがある。
これまで通り自分でなんとかするしかない。
アリツ「こんなところにいたんですか…」
壁|ω・`) ツチノコ「大丈夫かぁ?」
フェネ「ちょっとした気分転換さ~」
アリツ「・・・ アミメキリンさんが『犯人が分かった』と。 サロンに戻りましょう」
私は苦笑しながら続いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アミメキリンが腕組みをしながら不適な笑みを浮かべていた。
アミメ「ようこそ容疑者の皆さん」
芝居がかった口調で言う。 ホラー探偵ギロギロの一節だろうか?
私は読み聞かせ会には参加していないので、よくは知らない。
アライさんがいたら「りあくしょん」していたのかもしれない。
ツチノコ「容疑者はオレたちだけか? 他にもモブの宿泊者がいただろ?」
アリツ「皆さんご自宅が心配だとかでお帰りになりましたので」
早く言いたくてウズウズしていたのだろう。 もったいぶることもなく言い放つ。
アミメ「犯人はこの中に居ない!」
思わずズッコケそうになった。
皆も一様に「えぇ…」みたいな顔をしている。
アミメキリンは慌てて付け加えた。
アミメ「犯人はキレイなアライさんです!」
シラケたムードが広がる。
結局2人の間には接触が無かったはずなので、危害を加えられたとは思えない。
つまりアリバイがあるし、納得のいく動機も考えられない。
タイリク「そもそもアライさんに何を使ってやつれさせた、と言うんだい?」
アミメ「毒です。 青酸カリのような・・・」
ツチノコ「死んでまうわ!」
あまりの暴言にキャラが崩壊している。
それにも構わず迷探偵は推理モドキを続ける。
アミメ「そしてアライさんはセルリアンとの双子だったのです」
わからん、意味がぜんぜんわからん…
タイリク「フレンズ、つまりアライさんのフリをしたセルリアンだったとでも言うのかい?」
先生の方は付き合いがいい。 なんとか食らい付いていく。
アミメ「そう! それです」 (食い気味)
行き当たりばったりな推理というより、即興創作劇の様相を呈してきた。
「本物のアライさんの座を巡って骨肉の争い・・・タウンなら三つ子もかのー、いっそ四つ子でも!」
<それだあああぁぁあぁ!
タイリク「きみたち、熱くなりすぎだよ」
ツチノコ「お前ら!落ち着けよ!」
スナネコ「ア、ハイ」
支離滅裂だった。
アミメ「では、こういうのはどうでしょう?」
ツチノコ「どうでしょうってなんだよ?」
タイリク「ここはプロット会議か?」
アミメ「ちょっと売れていい気になった漫画家の仕業だったのです」
タイリク「・・・ おいおい、動機は?」
アミメ「愉快犯です」
タイリク「私は人をおちょくったりしたことはないよw」 ┐(´~`)┌
一同「・・・」
長い間、放置してしまってから言うことではないが、こんな茶番に付き合っている場合ではない。
何か手を打たなければ…そう思いつつ、ただグズグズ手をこまねいていた。
ガタ… ガタガタッ
徐々に強くなる一方の雨風に、窓ガラスも抗議の声を上げている。
私はこの流れを変える「何か」を、ずっと待っているようだった。
だがすぐにそれを否定した。 バカバカしい。
さっき「自分でなんとかするしかない」と思ったばかりじゃないか。
こんな台風の中、来るわk…
???「はいはーい! 元主人公が通りまーす!」
一同「!?」
底抜けに明るい声が部屋に入ってきた。
サーバル「どいてください、元主人公でーす!」
アミメ「さては、あなたが犯人のヤギね!」
サーバル「ぜんぜんちがうよ~」
アミメ「じゃあ、台風の名前はヤギね!」
ツチノコ「14号はそういう名前だったらしいけどな…」
目の前では新展開とはいえ、コントが続いている。
でも、この子が来たということは・・・
バタン!
???「お待たせしました!」
フェネ「まさか・・・」
かばん「遅くなってすみません、フェネックさん」
フェネ「どうして…?」
かばん
「お友達が困ってたら来るに決まってるじゃないですか!
実は『ゆうえんち』に向かう途中だったので、結構近くに居たんですよ」
そうは言うものの、ところどころ服が濡れている。
かばん「それよりどういう状況か教えてもらえますか?」
私は気を取り直して、コトの経緯をかいつまんで説明した。
かばん「なるほど…」
そう言うと一旦言葉を切り、頬に手を当て、斜め上に目を向け考えにふけっている。
しかしその顔は真相に辿り着くため、というよりは
答えは出ていて、それをどう説明しようかと思いを巡らせているようだった。
かばん「・・・分かりました!」
アリツ「え? もう?」
サーバル「えっへん! かばんちゃんは すっごいんだから!」
スナネコ「なぜサーバルがエラそうなんですか?」
かばん「犯人は・・・・・・」
タイリク「ほら、しっ」
かばん「アライさんです!」
サロンの空気が止まった…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4
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<私の言った通りね!
かばん「あ、いえ。 ここにいる方のアライさんです」
<そうなの?
フェネ「どういうこと!?」
思わず声を荒げてしまった。
かばん「実はさっき、ここに来る前にアライさんに直接、お話を伺ったんです」
アリツ「どうしてアライさんが『のざらし』の間に居ると?」
かばん「玄関先にキャンプの時に使った『テント』があったので。 何かな?と思って」
サーバル「かばんちゃんが『先に行ってていいよ』って言ってくれたから、私は直接ここに来たけどね」
かばん
「最初はテントから顔だけ出して、右胸を押さえながら
『持病の心臓病が、なのだ』なんて言ってたんですけど…」
かばん「アライさんは聖帝だったんですか? それとも三杉君?」
アライ「なんのことなのだ?」
かばん「どちらにしても そこを出ませんか?」
アライ「いや、それは・・・」
かばん「じゃあ入ってもいいですか?」
アライ「それはもっとダメなのだ!」
かばん「・・・ きっとフェネックさんも心配してますよ?」
アライ
「うぅ…… もう耐えられないのだ!
アライさんはウソをついたり誤魔化すのはヘタなのだ。だから全部話すのだ!」
スナネコはツチノコの尻尾にじゃれついている。 サーバルもそっちの方に興味津々だ。
アライさんはお宝の匂いを感じて、フェネックと別れたあと、鍵の無い部屋に入ったのだ。
すると初めて見る魚があったのだ。
アライさんはその魚が美味しそうだと感覚的に分かって・・・ 我慢できずに全部食べてしまったのだ。
その後、急にお腹の調子が悪くなって、それからずっとココにいるのだ。
スナネコはツチノコのフードを捲ろうとしている。 ツチノコは鬱陶しそうに手で払っている。
かばん
「でも『当初の目的は達成できたのだ』と。
あと・・・あ、これは黙ってて欲しいって言われたんだっけ…」
そうか・・・しつこく訊けば良かったんだ。 どうしてそんな簡単なことを見落としてたんだろう…
アリツ「食材が無くなっていたのは、そういう事だったんですね」
スナネコは とうとう寝てしまった。
ツチノコは毛布を掛けてやりながら「そんな話もあったな・・・」と呟いた。
アミメ「そんな所に推理のヒントが…」
かばん
「ぼくはそれをボスネットで博士さんたちにお話してみました。
すると『バラムツ』という魚だということが分かりました」
博士「バラムツ自体は危険なものではないですし、とても美味しいらしいのです。 じゅるり」
助手「ただし一度に大量に食べると非常に危険なのです。 おかわりするのは待つのですよ」
タイリク「だとすると、テントの中は今頃・・・」
かばん
「それは大丈夫だと思います。
まずフレンズさんはヒトと比べて身体能力が高いこと。
それと以前サーバルちゃんが破いたところから地面に穴を開けて・・・」
サーバル「かばんちゃん!?」
かばん「あ、この話は内緒なんだっけ。 ごめんね」
アリツ
「博士たちがその食材をくれた時は『フェネックは頑丈なので多めに分けてあげるのです』と・・・
フェネ「へぇ~。 元凶は博士たちってことかな~?」 ( ̄▽ ̄#)
アリツ「あ…コレ、もしかしてオフレコだったんですかねぇ」
博士「何か悪寒がするのです。 しばらくかばんの料理は遠慮するのです」
助手「邪悪な気配を感じるのです。 しばらくジャパリまんで我慢するのです」
タイリク
「つまりアライくんは禁断の魚『バラムツ』に手を出してしまった。
その呪いで腹を下し、やつれてしまった。
それを見聞きした私たちが早合点しただけだった。 そういうことか」
かばん (´・∀・`)
「ま、まぁ。 まだちょっと違う点はありますが、そういうことです。 ね? アライさん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
壁|ω・`)
アライ「「みなさん、お騒がせして申し訳なかったのだ」
アリツ「お体は大丈夫なんですか?」
アライ「今はスッキリしてるのだ。 勝手に全部食べてしまって、ごめんなさいなのだ」
フェネ「アラ…」
アライ「フェネック、心配掛けて済まなかったのだ。 一番に相談するべきだったのに…」
フェネ「アライさん…」
私の方こそ もっと歩み寄っていれば良かったのだ・・・
思えば・・・
最初にアライさんが自分で予約を取っていた、
そのことに焦りを感じていたのかもしれない...
アライ
「本当はこの旅が終ったら渡そうと思って、かばんさんには黙ってて欲しいと言ったのだが、
アライさんは隠してられないから、もう渡してしまうのだ」
そう言うとアライさんは「青く輝く石」を差し出した。
アライ「アライさんがバラムツの中から見付けた『お宝』なのだ。プレゼントするのだ」
アリツ「ロマンティックで良いですねぇ・・・」
アミメ「えぇ… バラムツが体内に呑み込んでたモノでしょ?」
タイリク「呪いの石なんじゃ…」
アライ「失礼なのだ! ちゃんとピッカピカになるまで洗ったのだ!」
フェネ「・・・」 (´。・ω・。`) ウルウル
ツチノコ「本人は喜んでるみたいだからいいんじゃねぇの?」 (゚⊿゚)
サーバル「いいなぁ…」
かばん(・・・ サーバルちゃん…)
スナネコ「アライさんカラーの石ですねぇ」
ツチノコ「おわっ! 寝てたんじゃないのか!?」
あとで調べてもらうと「アイオライト」という石だったらしい。
スナネコ「ねぇ? わたしにも何かくれないんですか?」
ツチノコ
「どうせすぐ飽きるんだろ? それに一緒に『例の花(ライラック)』を見に行くんだからいいじゃねぇか」
スナネコ ( ´ω`)
まったく。 アライさんには敵わないな~
自分と同じことを考えてるなんて思わなかった…
♪~ 特殊ED 「僕のフレンド」 (うた:アライさん&フェネック)
合縁奇縁 一期一会~ ・・・・・・ ・・・・・・
フェネ「実は私も・・・ この旅が終ったら渡そうと思ったモノがあるんだよね~」
スッ
アライ「ズルいのだ! そっちの石の方がカッコいいのだ!」
それは黄色とピンク(紫)のツートンカラーだった。
スナネコ「こっちはフェネックカラーですね。 ねぇねぇ、ツチノコぉ。 わたしにも~」
ツチノコ「分かったよ… 何か探しとくよ」
スネネコ「ツチノコカラーとスナネコカラーの、ですよ?」
ツチノコ「どんな色だよ! それと2つともオレが用意するのかよ!」
フェネ(少しは遠慮したらどうかな~) (¬д¬。)
アライ「もらっていいのか?」
フェネ「もちろんさ~」
大事にするのだ!
ところでコレはどこで手に入れたのだ?」
フェネ「それはね~」
アライ「う~ん、う~ん」ガバッ!(起き上がる)
ガサガサッ
アライ「うぁああ!食べないで下さーいなのだ!」
フェネ「食べないよ~」
アライ「え?」
フェネ「悪い夢でも見たのかな~、それと草むらの方も大丈夫だよ~」
アライ「セルリアンに食べられる夢を見たのだ…」
フェネ「それは困るな~」
アライ「フェネックが。本当のことは恥ずかしくて言えないのだ」
フェネ「ひどいよ~、アライさ~ん」耳ピコ
フレンズの声が聞こえる。 それも2人。
フェネ「ちょっと見てくるね」
草むらの影から様子を窺うと、フェッサと「知らない子」だった。
生まれたてのフレンズと『としょかん』に向かう途中だろうか?
フォッサ「ん? 近くに別のフレンズがいるみたいだね。 邪魔しないように静かに行こう」
???「食べられたりしませんか?」
フォッサ「そんなこと、たまーに機嫌が悪い時だけだよ」
フェネ(食べないよ~)
ーと『???』の服からフレンズ化した時のサンドスターのカケラだろうか?
何かキレイな石を落とした。
拾いに行って渡そうか、どうしようか迷っている間に、2人は行ってしまった。
アライ「その時からずっと持ってたのか?」
フェネ「いつか会ったら返そうかとも思ったけど、もういいよね~。 あの子のってわけでもないし」
かばん「石の交換って『何かの儀式』みたいですね」
<ミワホウセキだね!
アラフェネ「「つまりは これからも どうか よろしくね~」 …なのだ」 ~♪
~Cパート~
こうして「ろっじ」での事件は、幕を閉じた。
大変な思いもしたけど、文字通り「雨降って地固まる」
思いが更に通じ合った気がする。
この時のことは、きっと一生忘れることはないだろう。
そして「ジャパリパークをめぐる旅」はこれからも続く。
私たちはいつでも一緒。 これからも・・・
~to be continued~
コウテイ「次回 せるりあん」
前回>> 316
非現実で非常識 最終話
キャーチャ「色々と急展開じゃないかぁ?とまとにナーチャくん」
ナーチャ「ああ、私はしばらくの間この家を出ないつもりでいるからな、それなりの恩返しさ」
ヘリの音が徐々に聞こえてきた頃、
ライオン「さっきまで見てるだけかと思ったらなんだよ……」
ヘラジカ「案ってなんだ?」
二人は並んで立ち上がる。
ナーチャ「私の案はこうだ」
するとライオンとヘラジカを挟むように魔法陣が出現した。
ヘラジカ「お……おぉ……!」
ライオン「妖精ってこんなこともできるのか……」
キャーチャ「……何をする気だ?」
ナーチャ「あれ?知ってると思ったんだけどな…」
私は手を前に出し、パッと拳を握った。
魔法陣は二人を挟み、近づいて行く
ライオン「え!?ちょちょちょちょ!!」
魔法陣が重なり、通り過ぎると、そこには人型に光るなにかが出てきた。
キャーチャ「んん!?融合魔法!?」
私はその光の中へ入ってゆくと光は弱まり、
白髪で、白いツノが生えていて、腰には大きな刀がぶら下がっている。
猫と鹿の尻尾を生やした人型の……
???「えぇーー!!!なにこれ!?どうなってんの!!??」
???「いや……分からん……どうなってんだ……?」
ひとりでに喋り、自問自答をし続ける。
キャーチャ「ナーチャ!!こんなもので勝てると思ってるのか!?」
???「私はナーチャではない…ライオンとヘラジカの力を融合させ、新たな生物を生み出す……
サンドスターの力は無くなるが、二人の力はここにある!」
???「そういや名前ってなんになるんだろ?」
???「たかしとかでいいんじゃないか?」
???「息子の命名じゃないんだから……」
キャーチャ「うるさい!!ナーチャ……貴様だけは裏切らないと思ったのに……!!」
???「最初からお前の味方じゃない!……名前か……」
キャーチャ「悩む暇などない!!」
キャーチャが襲いかかる。
拳を握りしめて、
???「いいのを思いついた!」
私達は刀を握りし、中腰の姿勢をとる
???「【キングズ】てのはどうだ?ほら、ライオンは百獣の王、ヘラジカは森の王だし」
キャーチャが目の前に来ると刀を抜き、キャーチャに向かって横に振る
刀の峰に当たったのか、キャーチャは壁まで飛んで行った。
???「賛成だな」
キングズ「じゃあ、キングズに決定だ」
キャーチャ「ぐっ……貴様ぁ……」
キャーチャは立ち上がり、問う、
キャーチャ「なぜ貴様はこいつらの味方をする……所詮フレンズなどサンドスターの道具に過ぎん……!そんなものに愛着など…湧いたわけじゃないだろうな!!」
キングズ「……お前はフレンズを知らないだけだろ……」
キャーチャ「なにぃ!?」
キングズ「キャーチャ、フレンズはな、人みたいに欲に塗れてないんだよ」
キングズ「ナーチャ?」
キングズ「だって、こいつら欲のあり方をしらねぇんだもん」
キャーチャ「……ふっ……そんだけの理由でか?」
キングズ「ああ、それって素敵なことだろう?自分の欲を忘れて、誰かのために欲を作る。それがフレンズであり、こいつらだ」
キャーチャ「口を開けばペチャクチャと……黙れぇ!」
キャーチャが走り出す。
私たちへ向かって、
大きく拳を上げ大きく雄叫びを上げる。
私たちの目前に彼はいる。
素早く、ゆっくりと拳を振り下げて、
やけくそじみたその拳は、無残にも……
彼の体を刀がすり抜けて、
その拳は力を失った。
キングズ「私たちをなめるなキャーチャ、ツキノワグマの仇は返させてもらった」
キングズ「一騎打ち、勝者はこっちだな、ヘラジカ」
キングズ「一騎……なのか?」
キャーチャは静かに倒れ、息をたった。
・
・
と、思っていた。
あれからキャーチャはどこかへ消えた。
多分家に帰ったんじゃないかな?
救助ヘリが来る頃には私たちは元の姿に戻っていた。
ライオンは骨が2箇所折れていて、軽い貧血状態、ヘラジカも同様に貧血で
ツキノワグマはかなりの重症だったが、フレンズだということもありかなりの速度で回復する。
サンドスターが存在しないのに……何故だろう?
宝くじで当たったお金はビルの修理費に寄付したらしい。
私も少し反対したが、こいつららしいと思い笑顔で答えた。
私はナーチャ、欲を食らう妖精。
欲より美味しいものを見つけました。
それは彼女たちの希望です。
パンサー「おーい!ナーチャ殿ー!写真撮りますぞー!」
ナーチャ「え?今日なんかあったっけ?」
ヤマアラシ「3人の退院祝いですぅ」
ライオン「いいって言ったのに……」
ヘラジカ「まぁ、良いではないか」
ラビオリ「撮るよーハイチーズ!」
カシャッ
そして、欲より大切なものを見つけました。
非現実で非常識 完
めちゃくちゃ急展開定期のとまと仮面がお送りしました。
虫喰いでないフレンズ 四話
三話は>> 317
ドブネズミとアフリカゾウの二人は歩き通して(それほど遠くなかったが)なんとか研究所のすぐ近くに到着した。
二人がセルリアンを撃滅したときは既に夕焼け空であったため30分ほど歩いたときには辺りは暗闇に包まれていた。
ドブネズミ「研究所の匂いを憶えているとはな。わたしよりも鼻が良さそうだ」
アフリカゾウ「うん!ありがとう!匂いを嗅ぎ分けるのは得意なんだ。それに、私がよく行くところだからね」
ドブネズミ「そっか、ここはアフリカゾウの縄張りなのか?」
アフリカゾウ「ううん、ここじゃあないの。本当はずうっと向こうにあるんだ。まぁ、ここも縄張りみたいなんだけど」
ドブネズミ「わたしは縄張りを出て活動するなんて考えられん。縄張りを広げるため移動するのならわかるけど」
アフリカゾウ「ふふふ、どうしてか知りたいでしょ?」
ドブネズミ「ま、まあな。でも今はいい。そろそろアレが見えてきたしな。」
アフリカゾウ「そーだね…っとあの穴はもしかして例の穴?」
ドブネズミ「お、そうらしいな。でもあそこには近づきづらいな」
ドブネズミが研究所の建物を脱出したという話は既にアフリカゾウに暇つぶしがてらにしてあった。
建物を見ると灯りが点いていたためぽっかりと穴があいているのがわかった。
修繕が間に合っておらず応急処置に何かを内側から被せてあるだけの現場がドブネズミの目に映ると、その光景に違和感を覚えた。
(わたしがあんなに壊してきたのに直す素振りも無い?それとも直せないのか?)
(………直す?)
ドブネズミは目の前の光景と一見無関係な何かを思い出しそうになったが、アフリカゾウの声に呼び戻された。
アフリカゾウ「ねえ、ドブネズミちゃん。ここに入りたいなら入り口が有るんだけど」
ドブネズミ「入り口?」
アフリカゾウ「そう。入り口は今いるここの丁度反対側にあるの。私たちは呼ばれたフレンズなんだし入り口から入りましょう。回りこめば入り口だよ」
ドブネズミ「おう」
建物の窓が少ないため漏れ出る光が少ない上に外側に金網のフェンスがあり建物が遠く足下照らすのが月明かりのみであるこの状況にも関わらず、知りたいという欲望によってドブネズミのフレンズは夜道を進んだ。
研究所正門前にたどり着いたときにはドブネズミが小腹が空いたと思うほど時間が経っていた。
正門では看板がライトアップされていて明かりに蛾などの虫が集っているところを見ると…
ドブネズミ「~~~っ……なんて読むんだ?」
アフリカゾウ「これのこと?」
ドブネズミ「んん」
アフリカゾウ「『サンドスター・アニマルガール・セルリアン等先端技術研究センター』、『ジャパリ新半島支所』だってさ」
(下のやつは読めないや…)
ドブネズミ「ながっ」
ドブネズミはアフリカゾウが看板の文字列を読み上げたところでどこからともなく会話に加わろうとする声が聞こえてきた。
??「うんうん、私もそう思う」
ドブネズミ「そうかアフリカゾウ、そう思うだろ」
アフリカゾウ「?私はそう言ってないけど。ここから聞こえてこなかった?」
ドブネズミ「マジ…?」
アフリカゾウ「この黒いところからだよ」
ドブネズミにはインターホンが見えていないようだったが言われてから気付いた。
??「失礼。私の声はここだ。アフリカゾウ、ドブネズミ」
ドブネズミ「どういうことだ…?」
??「まずは『ドブネズミ君に』自己紹介しよう。私は当センターのアニマルガール発生研究の責任者で主任のコノシマ・マイだ」
アフリカゾウ「マイ!」
ドブネズミ「知ってるのか、アフリカゾウ」
アフリカゾウ「うん!そりゃもう、私はマイに『フレンズ化』してもらったんだよ!もしかしなくても、ドブネズミちゃんもマイが『フレンズ化』してもらったんじゃないのかな?」
マイ「ふふ、是非とも話をしたいところだがそこにいてもらうのは良くない。そこで、今から私の部屋に来なさい。建物に入ってからは案内を付けよう。では失礼」
そう言ってマイはインターホンの通話を切った。
アフリカゾウ「うん!ありがとねー!良かったね、ドブネズミちゃん」
ドブネズミ「…アフリカゾウ、今のはわたしをどうしたっていうのか問い詰めることになりそうだ。おまえと『そいつ』は仲がいいみたいだが、わたしは『そいつ』から情報を引き出すため何をするかわからないが止めないでくれよ」
アフリカゾウはドブネズミが釘を刺すしたのにも関わらず、特に返答せず自動で開いた門に入っていった。
ドブネズミ(今のはマズかったか、いやしかしここまで来て引き下がる訳にはいかないんだ)
ドブネズミはアフリカゾウに続き無言で門をくぐった。
門の中は真夜中で人影はなく、音も匂いも無かった。
ドブネズミとアフリカゾウの二人は敷地内の車両通行路を歩いて明かりの点いた入り口へ向かっていた。
ドブネズミはアスファルト舗装路のセンターラインを踏んだり跨いだりして余裕がありそうだったが、アフリカゾウは黙々と歩いている様子であった。
ドブネズミ(アフリカゾウが急に静まり返った…何故かはまた聞くが気になるな)
ドブネズミ「アフリカゾウ、アフリカゾウ!わたしがさっき言ったことで傷ついたならわたしが悪かった。このあとマイ?と会って話をしたいから、マイの友人のおまえにも来てほしいんだ。」
アフリカゾウ「ええっと、私になにかある?『傷ついた』ってなんのこと?」
ドブネズミ「なんだって?」
アフリカゾウ「私になにか言いたいことがあるんじゃないの?」
ドブネズミ「そ、そうなんだ。わたしとアフリカゾウとマイでこのあと話をしたいからアフリカゾウにも来てほしいんだ。おまえが居ないとわたしに良くないから頼む」
アフリカゾウ「そうなの。私はドブネズミちゃんとマイの話を聞いていればいいかな?」
ドブネズミ「そうなるだろう。マイもおまえに会いたいかもしれないからな」
アフリカゾウ「マイといていいのね。ありがとう。ふふん」
アフリカゾウの反応からして、アフリカゾウは傷ついていないばかりか楽しそうにしているように見えた。
『コノシマ・マイ』に会うのが楽しみなのか。アフリカゾウは。
そんなアフリカゾウの様子をみてドブネズミは「心配して損した」とこぼしたがアフリカゾウはこれからの楽しみに浮かれており何も聞こえていないだろう。
そんなことがあるうちに二人はで明るい入り口の目前に立った。
ドブネズミはアフリカゾウが立ち止まったのを見て一緒に立ち止まっていた。
入り口はよく見ると色がなく匂いもしない薄い物に閉ざされていた。
アフリカゾウが二つ並んで浮いている縦長の物に触るとそれがそれぞれ左右に平行移動した。
ドブネズミはなにが起きたか一瞬戸惑い両方のそれを交互に見比べていた。
アフリカゾウ「なにやってるの!あ、そう言えばドブネズミちゃんは『自動ドア』は知らないのか。まぁいいや。早く!」
ドブネズミ「お、おお」
ドブネズミは自動ドアを初めから知らずアフリカゾウの導きで無事通過できたのは幸運というべきことだった。
エントランスに入った二人は立ち止まり辺りの匂いを調べていると幸運の名を冠する者が出迎えた。
アフリカゾウ「あ、ボス」
ドブネズミ「ボス?…え?」
昼間に見たラッキービースト(ボス)が何も持たないでやってきたので一瞬は警戒したが他に変わったところがないため平常通りに接した。
ドブネズミ「ボスって何でここにもいるんだ?」
アフリカゾウ「えっと、それはね、ボスはさっき見てきたこと以外にもいっぱいできることがあるからだって」
ドブネズミ「なるほど、役立つからいると」
(こいつは自分のためにここにいるのか?役立つことが生き残るための手段なのか?)
ラッキービーストⅠ型「こんばんは。ぼくは今からキミたちフレンズを案内するラッキービーストだよ。よろしくね。目的地はコノシマ主任の個室だよ」
ドブネズミ「…なあアフリカゾウ、こいつ今さっきラッキービーストって言ったんだがこいつの名前だよな?なんでボスと呼ぶんだ?」
アフリカゾウ「ああ、それね。ボスって名前の響きがカワイイしラッキービーストって長いじゃん」
ドブネズミ「カワイイ…か?」
ドブネズミがカワイイという概念をはっきりとは理解していなかったということもあるが、アフリカゾウの言いたいことを理解できたのに共感できないと思った。
そのように話しているとラッキービーストは何の合図もなく廊下の一本へ歩き出した。
ドブネズミ「って、あいつあっちに行ってんぞ!」
アフリカゾウ「マッテー」
ラッキービーストは決して速くなかったためすぐ追いつき後ろを歩いた。
その後は一階の角のエレベーターで四階まで上がって長い廊下を歩く。
途中、両側の壁に穴が空いたところがあったがラッキービーストは気にもとめずにガイドに専念したので二人はついて行くしかなかった。
そして遂に、目的地周辺に到着した。
『此島 真一』
ラッキービースト「案内はここまでだよ。右手の部屋が目的地だよ。お疲れ様」
アフリカゾウ「ボスもお疲れさん!ありがとねー」
ドブネズミ「ここは…わたしの目覚めたところじゃあないが」
アフリカゾウ「もう、マイが部屋に来なさいって言ってたでしょ。ほら入るよ」
アフリカゾウはドアを三回ノックをして開けた。
アフリカゾウ「マイ!ただいま!」
マイ「おおアフリカゾウ!お帰り!」
ドブネズミ「…」
マイ「えっと、ドブネズミ君は?」
ドブネズミ「…」
ドブネズミには初めてマイを見た気がしなかった。
だが記憶では目の前にいる『ヒト』は目覚めたばかりのときに一瞬見かけたかどうかという程度だったからか、ほとんど初対面と同じ感覚でマイを見つめた。
マイ「やあ、ドブネズミ君。やっと出会えたね。初めまして、改めて自己紹介しよう」
ドブネズミ「…」
マイ「わたしの名はコノシママイ。君にフレンズとして再び命を吹き込んだ張本人だ」
←to be continued…
言い訳ばかりなのでラベルに畳みます
遂に人間のネームドキャラクターが出てきました
漢字表記の名前がありますが、実を言うと性別をどちらとも解釈できるようになっています。
『マイ』を女性だと思えば女性になり『真一』を男性だと思えば男性になるわけです。
○しゅら男爵のようなことにはなっていないのでどちらかで解釈していただくことにはなります。
なぜこんなことになったかと言うと、『女性研究者』のイメージで作るつもりが書いているうちに女性研究者と思えなくなってしまったからです。
「別に口調関係なく女性研究者にしても良いのでは?」
と言われると気まずいので説明すると、「必ず女性研究者でなくてはならないと思ってはいないから」となります
あと、タイトルの「ラボ」は今回二人が来た研究所と同じところを指しています。
劇中で誰も言ってないのに言い換えるのは良くないかな…と思ったんですがタイトルがどうしても欲しくて勝手に言い換えました
次回も宜しければお付き合いください。
前回>> 287
悪魔と奇跡とハンターを 後日談
ヒグマ「ちょちょちょ!ツチノコさん何ですか!?急に呼び出して!」
ツチノコは家の前で立ち止まり
ツチノコ「呼び出したのは俺じゃねぇ、こいつだ」
家の表札を指差した。
そのには【沢渡】と書かれている
ヒグマ「だ……誰?」
ツチノコ「お前、ジドの本名もしらねぇのか?あいつの名前は沢渡時扉だぞ」
ヒグマ「え?ジドさん?」
リカオン「え?ヒグマさん、知らなかったんですか……?」
キンシコウ「行く途中で気づきましたよ……」
ヒグマ「え?私だけ!?」
ツチノコはため息をつき玄関へ近づく
ツチノコ「ヒグマがそういうのに鈍感なのは今に始まったことじゃない、さっさと来い」
ツチノコが玄関を開けると早く入れと言わんばかりの目つきでこっちを見る。
私たちは玄関で靴を脱ぎ、家に上がる。
クマデ「ん?ジドってだれだ?」
ヒグマ「科学者で私の先輩な、無礼なことはするなよ、あの人は現役だから」
ツチノコ「チッ……」
知ってると思うがツチノコはもう警察をやめ、
と、いうかクビになってる。
リカオン「ヒグマさんが一番無礼なんじゃ……」
ヒグマ「え?」
ツチノコ「……まぁいい、ジドー!連れてきたぞ」
さらに扉を開けると、そこには高級そうな椅子に座っているジドの姿があった。
ジド「やぁ、よくきたね……」
ツチノコ「俺が連れてきたんだよ」
ジド「ちょっと黙った」
クマデ「あー、こいつがジドね」
3人が部屋に入ると、
ジド「ツチノコ、やれ」
ツチノコ「……はいはい」
ツチノコはドアを勢いよく締め鍵を閉めた。
あいにく鍵穴は内側にあるため、
ヒグマ「お……おい!何する気だ!」
ジド「安心しろ……」
リカオン「ちょ……ツチノコさん!!??」
ツチノコは壁にもたれ、
ツチノコ「安心はできないかな」
キンシコウ「……何をする気……?」
座っていたため、ジドは目線を上にし私たちを見つめる。
ジド「ハンター諸君。君たちは実に優れた存在だ」
ヒグマ「え……?ま……まぁ……」
リカオン「照れてる場合じゃないっすよ!」
ジド「契約を結んだ魔具と、さらに上級契約を行う。そうしても体にさほどの負担がかかってない、普通なら魔力に耐えきれなくなり消滅する」
キンシコウ「え?なんで魔具のことを……?」
ジド「簡単に言えば、君たちはストレージが大きいんだよ」
クマデ「ほう、こいつ……俺の知らないことを知ってやがる」
如意棒「知ってて当然だ、知らないお前が無能なだけ」
ジド「ただ、ストレージが大きい分、君たちは損をしている」
ヒグマ「ん?どういうこと?」
ツチノコ「あんた達のストレージが大きくても、それをフルに使えるスペックがないわけ、その分損してるんだ」
ヒグマ「そ…….そんなのどうにもならないじゃ……」
ジド「どうにかなるから呼んだんだ」
毒牙「ほほう、その策、聞かせてもらおう」
ジドは立ち上がり、後ろのホワイトボードを裏面にした。
ジド「君たちはなんのためのフレンズだ?フレンズであればそれを有効活用すれば良い」
キンシコウ「あ……でも、それをどうしたら」
ジド「大量のサンドスターロウを摂取する。今の君たちの体にゃ、ストレージ満タン分の魔力は強大すぎる」
ヒグマ「だ……だけど!サンドスターは無くなったんじゃ………」
ジド「僕が君たちを呼んだのは君たちが優れているため」
ヒグマ「だからなんだって……」
ジド「なら教えてやる。【近い未来のお話だ】」
全ての最後へ続く……
♪~ BGM「黒セルリアンのテーマ」
【アラフェネぶらり旅】 「せるりあん」 アバン
フェネックは紫色の巨大セルリアンに呑みこまれ、その体内を漂っていた。
アライ「ふぇねっくぅ~」 (´・ω・)
意識を失っているらしいフェネックに、その声は届かない…
アライ「なんとかしなくては…なのだ」
ふと、大きな木が目に入った。
~♪ (BGM終了)
♪~ OP「ようこそジャパリパークへ」 ~♪
【アラフェネぶらり旅】 「せるりあん」Aパート
アライ「アライさんは ここに提言するのだ! 『困難は群れで分け合うのだ!』と」
一同「おぉーー~」 パチパチパチ・・・
その数刻前、
アラフェネたちによる、紫セルリアン対策会議が行われていた。
アライ「さて具体的な作戦なのだが・・・
フェネック参謀の方から。 よろしくなのだ」
フェネ
「はいよ~。
セルリアンは明るいものに引き寄せられるみたいなので~
まず私とアライさんで「ばすてき」のライトを使って海まで誘導するよ~」
一同「ふむふむ」
フェネ
「ヘラジカさんとシロサイさんはルート上にいるフレンズの避難誘導と、
作戦中フレンズが近付かないよう見張っててね~」
ヘラジカ「心得た」
シロサイ「任せなサイ」
フェネ「マイルカさんはセルリアンが船に乗ったところで海に沈めてね~」
マイルカ「わかった!」
アライ「いざとなったら『ボスネットえまーじぇんしー』を使ってタイトルロゴに来てもらうのだ!」
ボス「マカセt…
アライ「これで上手くいくのだ! アライさんにお任せなのだ!」
一同「おーーーー~!」
ボス「・・・」💢
♪~ BGM「黒セルリアンのテーマ」
紫セルリアンの前に「ばすてき」を乗り付けた。
きこきこ…
バックで動き出すとライトが点いた。
セルリアンがゆっくりこちらに意識を向け・・・ 襲い掛かってくる!
バック走を続けながら右に左にハンドルを切り、間一髪でセルリアンの攻撃を避け続ける。
フェネ「お~、今日はカッコいいね~ アライさ~ん」
アライ「アライさんはいつでもカッコいいのだ!」
ーと、セルリアンは体ごと倒れて体当たりをかましてきた。
どっすーーん!
その衝撃で「ばすてき」は横倒しになり、2人は車外に放り出されてしまった。
咄嗟にフェネックはアライさんとボスに体当たりして吹っ飛ばす!
そこにセルリアンが襲い掛かり・・・
~ ♪ ~
フェネックは紫色の巨大セルリアンに呑みこまれ、その体内を漂っていた。
アライ「ふぇねっくぅ~」 (´・ω・)
意識を失っているらしいフェネックに、その声は届かない…
アライ「なんとかしなくては...なのだ」
ふと、大きな木が目に入った。
アライ「今助けるのだ! フェネック」 (`・ω・´)」
~ ♪ ~
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回>> 325
非現実で非常識 後日談
アルマジロ「はぁ……今日も疲れましたですよ…….」
パンサー「そうでござるな……フリーターも楽じゃないですござる……」
最近、よくセルリアンが出ると聞く。
パンサー「なんでこんなフレンズにとっては危険な状況なのに仕事はあるのでござるか……」
アルマジロ「セルハーモニー?が発動したとか言ってたです……そうだ、飲み物買ってきましょうです」
何気ない会話を弾ませ、深夜の商店街を行く。
人はおらず、自販機の灯りが輝いていた。
11月20日、午後11時12分。
自販機は、大きな悪魔を映し出す。
光に照らされ見えたのは自分の身長を優に超える。
【セルリアン】であった。
パンサー「あ…」
アルマジロ「あぁぁぁ!!!」
それは人型で、マッシブ体型。
腕を大きくあげると、それを彼女らの方へ振り落とした。
ドゴォォォ--ン!!!
地面は大きく凹む。
彼女らは間一髪避けることができた。
パンサー「な……なにでござるか!!??」
赤い瞳がこちらを見つめる。
アルマジロ「や……やばいって!!逃げるですよぉ!!」
アルマジロがパンサーの手を引き逃げ出す。
が、つかの間。
彼女たちの後ろにまたもや拳が振り落とされ、その衝撃で二人は吹き飛ばされ、倒れ込んでしまった。
アルマジロ「うわぁぁ!!あ……あぁ!!」
それが次の攻撃を構えているのが見えた。
足が震えて動けない。
目を瞑り、下唇を噛む。
空気の重みが次第に伝わって、死を悟る。
パンサー「うっ……!」
空気を切る音がする。
・
・
・
あ、死んだな。
???「キッラァァーーーン!!!!」
パッカァァァン!!!
何事…?
その疑問の答えを得るためにそっと目を開ける。
そこには人が一人……
???「今度から気をつけるのだ。12時まで時間がない……仕方ないがここでお別れなのだ」
それは光を放ち消えた。
この場面を見ただけでは到底、誰かなんて分かりっこない。
だが、彼女らは知ってたらしい。
アルマジロ「か……帰ってきたんだ……!」
パンサー「ぎ……【銀髪のゴーレム】……!!」
全ての最後へ続く……
〈新作SS情報〉
サンドスターが消えた時。
それは約束されていた。
彼女らはその運命に、ただただ身を任せ。
明日も涙もとっくに枯れても。
その命の炎は燃え盛る。
燃え盛る限り、それは輝き続ける。
僕らはフレンズ、キセキの輝き。
明日の炎は僕らが灯す。
・
【アナザーワールド・サンドスターストーリーズ】
近日公開
>> 332
wktkします!