けものフレンズBBS NEO

文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ)

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ここはジャパリ文庫
SSシリーズを投稿するスレです。
多分何言ってるかわからんと思うからざっくり説明すると、

出版社みたいにここでたくさんの作者さんがSSを投稿し、みんなを楽しませる感じのスレ、
個人で出すよりこういう感じで出した方が知名度も上がるかもしれないし、何より人気投票とかも取るつもりだから(取らないかもしれないけど)みんなももっともっとSSという存在に触れられると思うんだ。
だけど作者さんが傷つくようなことは言うなよ、おかしいと思ったらおかしいっていうのは悪いことじゃないがアドバイスって形で言ってよな

自分の作品を投稿して、君もスターになろう!!

《【現在連載中の作品】》

・【アラフェネぶらり旅〜まんまるを探して2周目〜】(完結)

・【サバずきんちゃん】

・【アナザーワールド・サンドスターストーリーズ】

・【けものフレンズ2】

・【虫喰いでないフレンズ】

亡き人
作成: 2018/06/01 (金) 23:47:38
最終更新: 2019/02/20 (水) 20:41:19
通報 ...
280
亡き人 2018/07/30 (月) 16:44:59

ヒグマ「逃げてなるもの……かぁ……」

ドクター「ん?」

ヒグマ「こんな場所で……こんな死に方で……この【今】から……逃げてなるものかぁ……」

私は両手を広げる。
可能な限り、ビシッと
強く、大きく。

クマデ「ヒグマ…………お前……」

痛い
痛い。
触手が深く刺さってくる。
血が止まらない。

ヒグマ「ほら……まだ死んでないぞ……やれよ……もっとやれよぉ!!………足らねぇぞ?」

ドクター「やってる途中なんだけどなぁ……仕方ない、特大なのをくれてやる」

視界がぼんやりとした中でも、その大きな触手はくっきりと見える。

私は目を閉じニヤリと笑った。

まだ終わりじゃない……と、強く願い。

パッカァァァァァーーーン!!!!

何が……起きた……?
私はゆっくり目を開ける。

ハァァ!!お前……

ヒグマ「クマデ……?」

勝手に動いて、勝手に倒している。
ありえない光景。
驚きしかなかった。

クマデ「なんだよ…ヒグマ、お前めちゃくちゃかっこいいじゃねぇか……」

ヒグマ「え……?」

クマデ「俺を手に取れ、お前の首を締めてた灰を全部壊してやるから」

ヒグマ「でも……お前……」

私は怒ると思ってた。
手に取れって言ったのに一向に取らない自分を。
だが、違った。

クマデ「いま、お前がミカの手を取るために必要な手はあまりにも貧弱すぎる。だから、俺がお前の手になる。お前がお前の力で俺の手を使ってくれ、そして、アイツという恐怖を笑いに変えてしまえ。契約したろ?」

こんな……都合のいい時だけ契約とかいうのは悪い癖だ。
だが、悪くない。
私は両手で目の前のクマデを掴んだ。

クマデ「行くぞ……ヒグマ!!」

ヒグマ「……ああ……クマデ!!」

ドクター「なんだと……?」

私の周りを黒いオーラが包む
いつしかそれはうっすらと服のような形になっていった。

ヒグマ「魔装!!!!」

クマデ「邪熊ノ手(じゃくまのて)!!!!」

最終話へ続く……

282
ヘキサノイック 2018/08/03 (金) 14:19:06 修正

こんにちは。
初めて連載もののSSを投稿しようと思います。
タイトルは『虫喰いでないフレンズ』です。
内容はタイトルからわかる人がいるかもしれませんが、『ジョジョの奇妙な冒険』とのクロスオーバーです。
舞台はオリジナルのどこかの島なのでわかりにくいかもしれません。
第一話は書き上がっているのですが、三話以降の細かい流れが固まり次第投稿しようと思います。
なかなか何かを完成まで漕ぎ着けるのが遅い性分ですが自身への訓練のためにもやり遂げたいとおもいます。
よろしくお願いします。
(ここのSSあまり読めてなくてすみません…)
※追記
タイトル訂正しました
みなさんありがとうございます…!

283
お粥 2018/08/03 (金) 14:24:09 >> 282

頑張って下さい👍

284
~ぶらり旅~ 作者 2018/08/03 (金) 14:27:28 c36f4@3652f >> 282

ようこそSSの沼へ…

負けないんだからー!

285

頑張れ!

286
名無しのフレンズ 2018/08/03 (金) 16:19:02 修正 c36f4@3652f

前の話>> 256 >> 268>> 270
【アラフェネぶらり旅〜まんまるは見つけた〜 EXステージⅡ】
 [12.?9話]ふぇすてぃばる Aパート

ざわ… ざわざわ…

ヒグマ「・・・」

リカオン「周囲1Kmにセルリアン姿はありませんでした」

キンシコウ「場内にも異常はありません」

ヒグマ
「分かった。しかし、こういうフレンズが集まる場所で一番危ないのはパニックが起こることだ。
 新人の2人は問題なくこなしたと聞いている。警戒を怠るな」

リカコウ「・・・」(相変わらずヒグマさんはお堅いなぁ)

わーーーーーーー!


<みなさん、ようこそ! PPPふぇすてぃばるへ!

おーーーーーーー!

観客A「可愛いー!」

マーゲイ「ありがとー!」

観客B「ヤマアラシちゃんとアルマジロちゃんはー?」

マーゲイ「ぺぱぷらいぶで頑張ってくれたから、今日はお休みだよー」

観客C「今日はペパプが出ないってホントなの!?」

マーゲイ
ペパプは出ないけど・・・あとのお楽しみね。
 今はとりあえず・・・」

観客D「なになにー?」

マーゲイ「ジェンツーペンギンのジェーンです。いっしょうけんめい頑張ります!」 (ブリっ娘)

観客A「お〜似てるー!」 観客B「可憐だー」 ヒュー <(゜ε゜)> ♪~

マーゲイ「では続きまして、コウテイ。わたしが神だ!」 キメ顔(`・ω・´)キリッ

👏 パチパチ 👏 観客C「あんなこと言ってたっけ?」 観客D「ほら、次回予告のヤツよ」

マーゲイ「次、イワビー。ロックに行くぜ〜!」圧

(ノ`・ω・)ノ゙ ぅおー! (/・ω・)/ 

マーゲイ「一挙に2人を。ふるる〜。何ペンギンか言うのよ!ふんぼるとぺんぎんっ」

アハハハハ 観客E「あんなに声使い分けられるなんて、すっご〜い!」 観客G「フルルさいこー!」

マーゲイ
「では最後に・・・・・・
(黒セルリアンの声まね)「ぐぉーーーーー!」

観客「ギャーー!」 わーーーー!! 観客「逃げろーー!」 

マーゲイ(やり過ぎた…) ポツン

♪~ OP「ようこそジャパリパークへ」

ぷりぷりヒグマ
「やっとみんな落ち着いたか... まったく人騒がせなMCだ。 お前たちも早く持ち場に戻れ」

リカオン「まあまあ、セルリアンじゃなかったんですから。」

キンシコウ「今日ぐらいはリラックスして、出し物でも見ましょうよ」

ヒグマ「お前らなぁ…」

わーーーーーーーーーー!

マーゲイ「パントマイムの語源は『全てを真似る人』『役者』を意味する古典ギリシア語 pantomimos であり…

ヒグマ「すっごーい!! 見たか、お前たち! こう、かばんがヒューッって…」

キンシコウ「にやにや」( ´ー`) 

リカオン「によによ」( ̄ー ̄)

ヒグマ「コホン まあ、たまには息抜きするのもいいか...」

観客H「ゴツメぢゃ゙~ん゙(低音)」 (この人↑も脱いだら凄そう♡)

観客E「コツメちゃんカッコいいー!」

ののののののののののののののののののの

マーゲイ
「お次は『しーくれっとげすと』1組目! PPPからのスピンオフコンビ。
 『ちくたむ』で『どうぶつ!よーいドン!』」

<♪~ 位置について、よーいドン! 今日はフレンズたちによる…

観客C「わたしの名前出た」 観客A「わたしも… 結構早かったんだ」
観客G「ふるるー!」 \(^ω^\)( /^ω^)/

♪~ ・・・手をつないで 明日っていうゴールへ ~♪

ののののののののののののののののののの

マーゲイ「ここで前半終了です。 QK時間は10分でーす!」

287
亡き人 2018/08/05 (日) 20:19:49

悪魔と奇跡とハンターを 最終話
〈計画以上で計画通り〉

ヒグマ「傷が……治ってる……?」

クマデ「ああ、俺にはまだ魔力が残ってたもんだからな、魔装時のオプションだ」

心臓部に空いた穴がなくなっていた。
というか、疲労も傷も何もかもが治っていて、いつもより健康な状態になっている。

ドクター「魔装……先ほどより火力が増してるなら注意ものだな」

ヒグマ「クマデ……行けるか……?」

私が慎重に聞く、
なんせいつもなら、慎重に言わないと何も聞いてくれないから、
だけど、今は違った。

クマデ「するなら自分の心配をしろ、魔力に耐えれるかどうかもわからねぇからな」

ヒグマ「クマデ………フッ……わかったよ」

私は少しニヤつく。

ドクター「フレンズが耐えれない可能性を秘めている量………実に強大で恐ろしい響き。だが、三対一ではなく、一対一のタイマンだ。勝率は十分にある。いいだろう、かかってこい」

キンシコウ「そうはいきませんよ…」

ドクター「そうか……なら勝率を下げ………えぇ…(困惑)」

ヒグマ「キンシコウ!それにリカオン!」

クマデ「あれ?死んでたっけ?」

先ほどまで倒れていた二人が起き上がって来た。

毒牙「馬鹿者、理不尽なトマト野郎に置き去りにされてただけじゃ、ちゃんとこれも計画内」

如意棒「……まさかあのクマデと上級契約を果たすとは……」

リカオン「ドクター!見事なくらいに作戦にハマってくれて感謝してますよ!」

キンシコウ「ここからは私たちの番ですよ!!」

二人が私の方を見て頷く、
私は大声で言った。

ヒグマ「みんな!!今夜は食べ放題行くぞ!!」

キンシコウ「え?」

リカオン「ん?」

ドクター「は?」

ヒグマ「へ?」

しばらく沈黙が続く。

毒牙「フッ……最高じゃな!」

如意棒「そうしましょうか」

クマデ「プッ………ブハハハハハハハ!!!」

ヒグマ「な……なんだよ!!」

クマデ「こうなったらやけ食いだな。よっしゃ行くぞぉ!!!尼供!!!」

ハンター「おう!!」

【推定挿入歌・シリウス】

三人が一斉にドクターの元へ走り出す。
まず先にキンシコウが攻撃を加える。

ドクター「一度負けたにもかかわらずなぜ諦めが悪い!?」

その攻撃はドクターの手に防がれたが、

キンシコウ「何を言ってるんですか?私たちは諦めが悪いで評判なんですよ?そんな私たちを敵に回してとても不幸ですね、来世の先まで呪ってあげますよ」

手を弾き、片足で蹴り飛ばした。

ドクター「何をふざけたことを……ぐはっ!」

今度はリカオンが背中を思いっきり引っ掻く。

ドクター「鬱陶しい……!ふざけるなぁ!!」

ドクターがリカオンに対して手を前に出す。
が、何も起こらない

ドクター「な……何故だ!?セルリアンが……反応しない!?」

リカオン「どうやら作戦は成功のようですね」

ドクター「貴様!!私に何をした!!」

毒牙「毒だよ」

ドクター「毒ぅ!?」

毒牙「先程倒れていた時間はお前に効く毒を作ってたんじゃ、セルリアンとフレンズは対になる関係なら、フレンズの血液で作った毒がお前に効かないわけがない、だから、リカオンから大量の血液をもらっていたわけじゃ、つまり今のリカオンは…………」

リカオン「あとは……任せましたよ……」
バタンッ……

倒れた後ろから、私が走ってくる。

如意棒「本当はリカオンが倒れている間、キンシコウが時間を稼ぐ予定だったが、なんか急に飽きたとか言い出すからな……だがしかし!今のお前は……」

キンシコウ「さっきよりも弱い!罪滅ぼしのためにも!オーバーに!!」

ヒグマ&クマデ「ぶっ殺す!!!」

ドクター「うわっ!やめろ!!」

キンシコウがドクターの背後に立ち

キンシコウ「伸びろ!如意棒!!!」

ドクターの背中部分で如意棒を伸ばせ、ヒグマの方まで押して行く。

キンシコウ「ヒグマさん!今です!!」

私も迫ってくるドクターに対して、私も走り近く。

ガッ!!

ヒグマ「うおおおぉぉぉ!!ラァッ!!」

クマデが勢いよく当たり、弾いた。

ドクター「ぐぁはっ!!!」

如意棒は止まり、ドクターは倒れる。

辺りが静かになる。
息を切らす音だけが鳴り響き、

ヒグマ「勝ったの……か……?」

また沈黙が訪れる。
外の音か何かは知らないが、少しずつ、サイレンの音が近づいてきている。

キンシコウ「どうやら、勝利のようですね…」

サイレンの音が鼓膜を揺らす。
振り返ると救急車にパトカー、6台ほどあった。

あれから、ドクターは一応病院に搬送されたところ、まだ生きていたらしい。
定期的に毒を打ち込んで、牢屋に入れることが決められた。
(ジトの強い意志からこうなった)
ミカは一応、家なし子な訳だし、当分のないだ警察寮で私たちと一緒に暮らすことになった。
リカオンは貧血のため入院している。
そのため、食べ放題は行けなかったものの、退院したら食べに行くことを約束した。

そして、今
あれから4日が経つ。

ヒグマ「ところでクマデ、食べ放題ってどこがいい?」

クマデ「食べ放題ねぇ……和食さ○とか?」

ヒグマ「それ前行ったろ……」

クマデ「じゃあシュラ○コ」

ヒグマ「それ結構高いだろ……」

クマデ「えぇ……じゃあかっ○寿司」

ヒグマ「たしかに最近食べ放題になったけど……それ昼しかやってないから……」

クマデ「えぇ……ほかにどこあるんだよ……」

キンシコウ「焼肉キ○グとかでどうですか?安いし、いつでもやってますし」

ヒグマ「そうか、それでいいか」

クマデ「俺も文句なし!あそこはうまいぜ」

ヒグマ「え?味とかわかったの?てっきりわかんないと……」

クマデ「わかるわ!」

如意棒「まぁ、穴が開いて、そこに放り込むだけだからな、そう思うのもわかる」

ヒグマ「まぁいいや、じゃあキ○グに決定だな」

クマデ「文句なし!」

キンシコウ「大丈夫ですよ」

如意棒「構わないぞ」

今の生活は、前よりも楽しく、充実している。
それは首を締めてたあの灰がなくなったからか?
わからないが実に幸せだ。

警報のサイレンがなる。

ミカ「皆さん!セルリアンが!」

ヒグマ「おっと、仕事の時間かな?」

キンシコウ「行きましょうか」

如意棒「準備は満タンだ」

クマデ「よっしゃ!行くぞ!!」

一同「おーー!!!」

悪魔と奇跡とハンターを 完

288
亡き人 2018/08/05 (日) 20:24:10

やった!終わったよ!ありがとうございました!!

289
名無しのフレンズ 2018/08/05 (日) 20:29:09 99902@71308 >> 288

🎉🎉🎉
まだ読んでないけどとりあえずお疲れ様でした!
あとでじっくり読ませていただきます…

290
ヘキサノイック 2018/08/05 (日) 20:57:26 >> 288

お疲れ様です!
全部は読めてなくてこの話だけになりますがみんなの力で敵に打ち勝ったというのが良いと思います。
(早くこなせるスキルが羨ましい…)

291
ヘキサノイック 2018/08/06 (月) 12:32:57 修正

虫喰いでないフレンズ
けものフレンズ×ジョジョの奇妙な冒険クロスオーバー

第一話 ドブネズミは虫喰いでない

「ルームに搬入完了しました」
………………………………………
「精製サンドスター放出準備完了」
……………………………
「サンドスター放出開始まで5秒前」
……………………
「3」
……………
「2」
………
「1」

わたしは負けた

わたしは敵に負けた

わたしは自由だった

わたしはもっと自由に生きたかった

わたしは…わたしは…

「わたしは……?」

「アニマルガール化、成功しました」
「ついにアニマルガールを人類が…」
「いや、スタンド使いの方がまだ未解明だ」
「今回もサンドスターという存在を虫が食ったくらいの大きさの穴から覗き見ただけに過ぎん。アニマルガールの意図的な誕生は人類に利益と成り得るのかはこれから調べればよい…」
「アニマルガール・ドブネズミが目覚めました」

黒いヤツがわたしに撃ったものが命中し苦しんだ記憶が蘇る。
周りを見回すとわたしは威圧感のある鋼鉄とガラスの窓(なぜ知ってる?)に囲まれていることが確認できた。
狭いところは嫌いじゃないが自由がないところは嫌いだ。
再び自由を得るために壁をブチ抜いて此処から出ようとした。

「…しかし、なぜこれほどまでに危険な動物の死体しか残っていないのでしょうか?」
「オランウータンやボストンテリアのイヌやハヤブサがいたそうですがいずれも損傷が激しく保存が困難であったそうです。DNAを採取してあるのはこのうちボストンテリアのみで、そのほかは死体の在りかすら不明です」
「しょうがないだろ、スタンド使いの戦いは熾烈を極めるというからな。死体すら遺らないなんてのは人間対人間でもよくあるんじゃないか?」
「サンドスターに負けず劣らず謎だらけなスタンドについて調べるスピードワゴン財団が平和的に我々に協力しているのは奇跡のようなものだ。『セルリアン』の脅威に対抗できるのはアニマルガールとスタンド使いだけだから、あながち分からなくもないが。」

『セルリアン』?
脅威ということは『そいつ(セルリアン)』は敵なのか?
外に『そいつ』がいるのか?
尚更外に出たくなった。
『そいつ』を排除してわたしは自由を得る。
それが当面の目的だ。
まずは出口を作る!

『ラット』!

「おい!アニマルガールがスタンドを出してるぞ!壁を攻撃するつもりか?」

「なんだと!?そいつの攻撃には絶対に近づくな!触れただけでもヤバい!」

ガラス窓の向こうの奴らがなにやら騒いでるがわたしには関係ない。
ラットで弾を円く壁に撃ち込み穴を開けた。
壁は厚かったがわたしにはなんてことはない。
ラットに溶かせない物はないのだ。
壁の向こうは左右に渡る通路らしきところであったが本能の赴くまま反対側の壁も溶かし出口を作った。
実は通路のどちらに行っても奥へ奥へと進み出られなかったのだが、自由を求めるドブネズミには関係なかった。
壁という壁を溶かしつつも追っ手を撒くために関係のない壁も溶かして廻り、元から迷路のような研究所を迷宮へと作り替えた。
やがて建物外と隔てる壁を溶かし外に脱出した。

「ここで奴らを撒くための策を行使するとするか」

『ラット』!

ここでドブネズミはラットの砲身を起こす力だけで飛び上がり壁を超えてまんまと脱出した。
ドブネズミはさらに距離を稼ぐため走りだした。
物陰から自らを観察する者がいるとも知らずに…

←━to be continued…/\┃

二話>> 303

のののののののののののののののののののののの

虫喰い・虫喰いでない・ラットについての解説のリンク

292
yuta(辰年ver) 2018/08/06 (月) 12:37:53 >> 291

イギーをフレンズ化する人とかいそうだなーと思っていたら、虫食いがフレンズ化するとは…期待

293
ヘキサノイック 2018/08/06 (月) 12:39:44 >> 291

補足
本作はクロスオーバーですので、ジョジョの奇妙な冒険の第四部に登場するスタンド使いのネズミについての知識を必要とします。
ドブネズミのスタンド・ラットの姿は特に頭に入れておいて欲しい情報です。
読まれる方で原作を知らないという方は解説をお読みください。

299

気づけていなくてすみません……
お詫びの気持ちを込めまして、一覧用説明のところでしばらく(更新があっても)タイトル名を書かせていただきます。
以後気をつけます……

294
名無しのフレンズ 2018/08/09 (木) 10:15:08 修正 c36f4@3652f

>> 286
 アラフェネぶらり旅
[12.?9話]ふぇすてぃばる Bパートー1

てくてく…

ギンギツネ「思ったんだけど『みずべちほー』って『ゆきやまちほー』のnearじゃないわよね」

キタキツネ「でも『としょかん』や『ろっじより』は近いよ」

ギン(へりくつ...) 「温泉の宣伝としては弱いんじゃないかしら・・・」

キタ
「だってアソコはこんなにキャパないし、そもそも寒いからお客さん集まらないだろうし。
 なにより客が増えたらげぇむの待ち時間が長くなるし、だらだらも出来なくなる...」

ギン「あなたねぇー」

てくてく…


 ( ._. ) 「こんにちは…」

アルパカ「いらっしゃ~い。いやぁ待ってたゆぉ~。『ジャパリめいどカフェ』へ ようこそ~」

ギン「あなたたち何? その格好は」

外部コンテンツ
アルパカ「いやぁ恥ずかしいねぇ~。 でもお客さんを喜ばせるためだからね~」

キタ「はい、着替えて着替えて」

ギン「ちょ… なんでわたしだけ。 聞いてないわよぉ・・・」 しゅるしゅる

キタ「わたしはこのあとイベントがあるし」

お客F「ふっくらジャパリまんをおねがいします!」

キタ「ほら注文だよ?」

ギン「え? え!?」

キタ「踊ってギンギツネ」

ギン
「分かったから押さないで。 やればいいんでしょ?
 ♪~ ふんふふ ふふふふ・・・  °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° 
 ・・・て、なによ! ただのジャパリまんじゃない!」

お客F  Σd(≧▽≦*) キタ  ( ̄ー ̄)b

観客A「ウユニの塩」


「そんなの置いてるわけないでしょ!?」

観客A「塩対応…」( ´ω`)マンゾクケ

トキ中毒者F「地獄の産声カレー!」


「お待たせ~」

トキ中毒者F「アハ アハハ― 冥土が見える…」(´∀`)  (´∀:;.:… サラ… (´:;….::;.:.サラサラ :::;.

ギンギツネ「なにコレ…?」 (´・ω・`)
ののののののののののののののの

画像<またBパートからの登場なのだ...

フェネ
「まったく! この作者は悪ノリが過ぎるものがあるね~。 ( ̄▽ ̄#)
 せっかくアバンに挿入する予定だったものを前回Eパートに突っ込んだはずなのに、この仕打ち…」

作者「申し訳ありません!!」 m(─ ─)m

アライ「もしかして『ふぇすてぃばる』は終わっちゃたのか?」

ジャイペン「よっ! 今はQKだよ。 次じゃないのかい?君たちの出番は」

アライ「あ! ジャイアント先輩! おはようございますなのだ」

フェネ「こんにちは~、先輩。 おかげでジャパリまん100ヶ集められたよ~」

ジャイアント「しっしっしっ。 いいってことよ。 かばんちゃんとサーバルによろしくな」

ののののののののののののののの

マーゲイ
「お次は流しの芸人、アラフェネの二人羽織。 アライさんが熱々のうどんを食べます。
 でもただ食べるだけじゃなくて・・・? どうぞ!」

アライ
「あっつ! あつ! そこは口じゃないのだぁ!!」
 いい感じなのだフェネック、そのままアライさんのほっぺにうどんを当てるのだ

フェネ「・・・」

アライ
「もうギブアップなのだ、フェネックぅ!!」
うけてるからもう少し引っ張るのだ

アハハハハ 
観客B「アライさーん、またやってしまったねー!」

マーゲイ「じゃあ次は、ぐつぐつに煮え滾った味噌煮込みうどんに替えますね」

アライ「え・・・?」
フェネック、ちょっと待つのだ
 
アライ「熱! あっっつ!!」
シャレにならない熱さなのだ

マーゲイ「お汁も残さないようにね。 あ、これ鍋つかみです」 ゴソゴソ(装着)

アライ「や、やめるのだフェネック… の・・・のだーーーーー!!」

ののののののののののののののの

マーゲイ(さっきは ちょっとやり過ぎたかしら)
「えー、では気を取り直しまして・・・
 じゃんぐるちほーで発掘してきた野生のダンサー。 インドゾウさんです!」

クジャ・マキ・マニア・ピ
「おーーーーー!」 「じゃんぐるちほーの力を見せてやれーー!」

わーーーーーーーー!!
すっっっごーーい!!!

ののののののののののののののの

295
名無しのフレンズ 2018/08/09 (木) 15:44:25 修正 c36f4@3652f

アラフェネぶらり旅
[12.?9話]ふぇすてぃばる Bパートー2

マーゲイ
「ではここで『しーくれっとげすと』の2組目、ギンギツネとコウテイです!」
 このお2人に私とフルルさんが加わって・・・
 デモンストレーションとして『ボンバーマン』を紹介します」

観客C「わーい、コウテイーー!」

ギン「なに? 私もなの?」

観客D「おー、メイドさんだー!」

マーゲイ「操作方法はこう、こうで・・・

ギン「え? え??」

マーゲイ「ではスタート!」

 💣
💣💣  ⇒  💥
 💣

ギン (´・ω・`)

アハハハハハハ

ののののののののののののののの

マーゲイ(イケボ)
「これよりー メインイベントを行います。
 赤コーナー 百獣の王ライーオンーー!!」

おーーーーー!

オーロックス「大将ー!」
オリックス「頑張ってくださーい!」
ツキノワ「すごーい!」

ライオン「なんで居るんだ?アイツら」

キタ「ふふふ。 私が招待したんだよ。 身内が見に来ると恥ずかしくて力が発揮できないだろうと思ってね」

ライオン「なるほど、盤外戦術まで使って勝とうとは。 だが全力で向かってくるヤツは嫌いじゃないな」

マーゲイ
「青コーナー げぇむマスター キタキツーネーー!」

わーーーーー!

ギン「キタキツネー! 頑張りなさいよー!」

観客D「あ、メイドさん!」

キタ「・・・」

ライオン「くく… 互角に戻ったようだな」

マーゲイ
「では雌雄を決するげぇむは・・・・フレンズタワー!」

おーーーーーーーー!

マーゲイ「ルールは簡単。落ちてくるフレンズを積み上げ、崩れた方が負けです」

スタート!
マーゲイ
「まず落ちてきたのはミンミ。 ライオン選手、慎重に置きます。
 続いて来たのは、アライさん・・・

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マーゲイ「あーっと、ミンミの丸い背中でバランスが取れず、崩れたーーー!」

あーーーーー!
観客「アライさーん! またやってしまったねー!」
あははははは!

マーゲイ
「代わってキタキツネ選手の方には、パンサーカメレオン。そしてスナネコ・・・

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マーゲイ「おーーっと! 風船が割れてしまったーー!」

キタ「えーー!? ダメなの!?」

ひそひそ・・・
もしかして2人ともhtksなんじゃ…
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マーゲイ「残念! また失敗!」
ざわざわ…
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観客A「つまんないね」
観客B「帰ろうか…」
ヒグマ「観客が居ないんじゃ警備の必要も無いな。あとは頼んだぞ新人」
オーロックス「了解」
キンシコウ「ごめんなさいね」
オリックス「お気になさらず」
リカオン「あー、待って下さいよー」
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マーゲイ(このままではマズい…)
「ここでルールを変更させて頂きます。
 えー、PK方式で1つでも上に積んだ方が勝者ということにします。
 先攻キタキツネ選手!」

マーゲイ「サーバルの不安定な形の腕の上に・・・重心のズレた指差しアミメキリン・・・
画像
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マーゲイ「やはりバランスを崩してしまったー!」

ギン「あー、惜しい」

マーゲイ「後攻ライオン! ーと、これは不運! 背中にコブのあるコンカヴェナトルだ!」

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マーゲイ「しかしライオン選手はあきらめていない! そして来たのは・・・イクチオヴェナトル!」
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マーゲイ「ライオン選手、これを回転させる。 これは・・・もしかして? 」
画像
マーゲイ「積んだーー! 優勝はライオーーン!!」

( ・`ω・´)八(゚∀゚ )

キタ「負けた…」 _| ̄|○

アライ「おーー!」

オーロックス・オリックス・ツキノワ「やったーー!」

パンカメ・フェネック「・・・」

マーゲイ「観客が7人しか居ない…」

ギンなにこれ (´・ω・`)

ののののののののののののののの

ライオン「いい勝負だった。 また勝負しよう」

キタキツネ「次は負けないんだから…」
( ・`ω・´)⊃⊂(._.〃)握手

クスクス「祝勝会だー」

ツキノワ「ほらカメちゃんも」

パンカメ「拙者もでござるか?」

ライオン「よーし行くぞ!」

ギン「じゃあ私たちは残念会ね。 おいしいジャパリまんでも食べましょう」

キタキツネ「ふっくらジャパリまんなら食べる...」

ギン「もう、やめてよぉ」

アライ「アライさんは熱いものを食べ過ぎて舌がベロベロなのだ...」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
マーゲイ「わたしも温泉に行こうかな」

ギン「どうぞどうぞ」

キタ「なかなか上手かったから、一緒にげぇむしよう」

アライ「い…今のはダジャレじゃないのだ!」

フェネ「アライさ~ん、またやってしまったね~」

アライ「ふぇねっくぅ~!?」

♪~ ED「僕のフレンド」

~Cパート~

画像
スナドリネコ「今度こそリベンジしてやる」

サモエド(もう迂回すればいいのに…)

てくてく…

マーゲイ
(黒セルリアンの声まね)「ぐぉーーーーー!
スナドリ「おわっ!」

画像<スナドリ「・・・」💢

~to be continued~

296
~ぶらり旅~ 作者 2018/08/09 (木) 15:55:26 修正 c36f4@3652f >> 295

けものフレンズBBS NEO
名無しのフレンズ 2018/05/26 (土) 06:21:02 ebefc@3add9 >> 126

アラフェネで二人羽織あつあつうどん

「あっつ!あつ!そこは口じゃないのだぁ!!(いい感じなのだフェネック、そのままアライさんのほっぺにうどんを当てるのだ)

「もうギブアップなのだ、フェネックぅ!!(うけてるからもう少し引っ張るのだ)


名無しのフレンズちゃん

『けもフレ古代の生き物部in BBS NEO』スレ内
ジャパリを歪める永遠の神ちゃん、CEL-682ちゃん

スナドリ絵師ちゃん
ありがとうございました。

297
らくがき参謀ゆがみネコ 2018/08/09 (木) 16:08:32 >> 296

此方こそありがとうございます😊

298
名無しのフレンズ 2018/08/10 (金) 23:51:02 修正 99902@71308 >> 295

おっ また登場してる
懲りずに何度も挑戦する感じがとても らしいですねw

メイドパートがほっこりして好きです
うちのオリフレを使って頂いてありがとうございましたー😆

続きも頑張って下さいネ

304
〜ぶらり旅〜 作者 2018/08/11 (土) 16:53:30 df5cd@cb22a >> 298

実を言うと、
当初のプロットでは、今回を想定した出演依頼のつもりでした。

ところが12.28話の構想途中で「とある事情」で
プロットを練り直すことになり、
急遽スナドリちゃん達の出番が増えた、という経緯がありまして・・・
おかげで、むしろ良くなったと思っています。

まぁ、そんな裏事情はこっちに置いといて。
ご協力ありがとうございました。

300
ヘキサノイック 2018/08/11 (土) 15:19:50

>> 299
いえいえ、こちらこそ更新情報を載せてくださりありがとうございます。
こちらからのお詫びなのですが、一話にてルールのクロスオーバーであることを示すのが抜けていたため、一話を修正し今後もタイトル下に同様に掲示していくつもりです。
以後気をつけます…

301

大丈夫ですよ、クロスオーバー作品だということを事前に告知しておりましたので……

302
ヘキサノイック 2018/08/11 (土) 15:55:25 >> 301

わかりました!
それでは二話を投稿させて頂きます。

303
ヘキサノイック 2018/08/11 (土) 16:11:55 修正

虫喰いでないフレンズ 
二話   アフリカゾウに会う
ののののののののののののののののののの

前回(>> 291)までの虫喰いでないフレンズ

スタンド使いだったドブネズミの遺体にサンドスターを人工的に浴びせてフレンズが生まれた!
そのフレンズは生まれてすぐ施設を脱走し外の世界を見ることになるのだった…

ののののののののののののののののののの

ドブネズミは飢えていた。
ドブネズミの食料になるのは主に動物のタンパク質で、人間の生活圏内で暮らしていれば困ることはなかった。
だが、疲れるくらい走っても林が続くばかり。
ドブネズミは食料の匂いを探すが慣れない土地の匂いだらけでそれどころではなかった。

「出て来ちまったけど、ここは何処なんだ……?ったく、草や茎は気が進まんが飢えて果てるよりはマシか」

覚悟を決めて草を食べ始めようとしたそのとき、ドブネズミを制止するように横から何かが差し出された。

「ギッ!?」

驚いて後ずさり、見上げた視線の先には…

「どうしたの?草なんて私でももう食べないよ?それにジャパリまんじゅうの方がおいしいよ」

「だだだだ…誰だ!」

「私?私はアフリカゾウ。」

「あ?」

「もう、そんな怖い顔しないでよ。これを食べて元気になってほしいのに」

「くれるのか!?…なんて、そんなストレートな罠にこのわたしが掛けられるわけないだろ」

「疑ってるね…でもまあ、あそこから出てきたのなら無理もないか」

「あそこだと?お前なにか知ってるのか!?…あ」グゥー

「あーあ、お腹鳴らしちゃって。我慢しないでいいんだから。それに、毒なんか入ってないよ。いつも食べてるんだから。」

「貰おうか…」

「はい、どうぞ」

ドブネズミは飢えによって突如現れたアフリカゾウなる者を怪しむことができなかった。

だが、後にこれこそが自らの命を救うことになると思い知ることになる。

アフリカゾウから受け取ったものは最初硬い葉のような食感と無味であり中に柔らかい物があるとドブネズミは感じた。

ドブネズミの食べ物への鋭い勘はその外側が包みであることを理解し、瞬く間にそれを歯で破って『本体』を取り出した。

「袋ごといっちゃうのにそこからジャパリまん取り出すなんて、珍しいね。何故外側が食べられないとわかったの?」

「当たり前だ。何が食えるか食えないか判断するのは必須スキルの一つだからな」

ドブネズミはネズミの食べ方のように両手で持ち袋を千切りながら少しずつまんじゅうを咀嚼していった。
そんな単純な速さで言えば非効率的な食べ方をしていたかと思えば見る見るうちに完食してしまった。

「うわっ。食べるの速いね」

「おい、さっきのあそことやらをまだ聴いてないぞ」

「ああ、それは私についてくればわかるよ。だいぶかかるけどね」

「だいぶってどのくらいだ?あとそもそもついていくってなんだ!?」

「ふふん、後でわかるから。というか、お願い!あなたに着いてきてほしいの!なぜかはちょっとずつ教えるから!」

「あのな、わたしは振り回されるのは嫌いなんだよ。自由に生きられないのは御免だ!」

「ええと…言い方が悪かった。私はあなたに『ついていく』」

「なんだと?わたしについてくるってどういうこと…」

「そういうこと。まずはあなたの名前を教えてくださいな」

「だからどういうことだよ……名前はなんて言ったか、ドブネズミって呼ばれたのを憶えてるけど」

「じゃあ決定!あなたはドブネズミちゃん!宜しく!」

「はいはい、宜しく。それじゃあ早速、えぇっと」

「アフリカゾウ。」

「アフリカゾウ、わたしは全然満足してない。もっとあれをくれ」

「ジャパリまんね。さっきので最後」

「え?今ので最後?ここに入ってるんじゃあ…」

「ひゃん」

「な、何だよ。そんな声だすなってうわっっ」

「ドブネズミちゃんたら大胆だこと。
という冗談はここまでにして、あれ、ジャパリまんは『ボス』達から貰うものです。私の分も必要なのでボスを探しましょう。ということでいざしゅっぱーつ」

「さ、さっきのジャパリまんっての探すのか?おい、突き飛ばしといておいてくなよ。嫌だったんなら悪かったって。気をつけるから待ってくれよぉ。さっきはわたしの方についていくって言ったのに!」
(さっきはどこから出したんだあのジャパリまん…)

恥ずかしさから言葉がちょっと固くなったアフリカゾウはドブネズミをおいて何処かに行きそうになった。
早足なアフリカゾウについていくため駆け足気味でドブネズミは歩くのだった。

(わたしは自由になりたいと思って抜け出してきたのに振り回されているんじゃあないか?食料の為には仕方ないかもしれないがより不自由なことにならないためにはついていくのが最適か…)

←to be continued…

305
ファンタグレープ_炭酸GIGAMAX@ふるるーになりたい 2018/08/12 (日) 16:24:47

@kakaomame
提案なんだけど、ssだけじゃなくて漫画も投稿できるようにすればどう?

306

漫画を投稿できる人も少ないだろうし、その発想はなかったです。
ですけど、一応このスレのイメージは文芸社なので……

307
ファンタグレープ_炭酸GIGAMAX@ふるるーになりたい 2018/08/12 (日) 16:35:09 >> 306

いや、ssを漫画化させて広告やるって呈で……まあいいや。
ところで、スクロール大変なので

良いと思いますよ。

308

このスレ立てた当時はそんな知恵がなかったもんですから……
追加ルールに足しておきます。

309
名無しのフレンズ 2018/08/14 (火) 14:43:30 修正 c36f4@3652f

私たちは いつでも一緒だった・・・
だから「ジャパリパークを巡る旅」は、どちらも大変だったけど楽しかった。
そしてこの「ろっじ」での事件は、一生忘れることはないだろう…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ................. .............. ................. ..............
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
 [12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-1 
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

きこきこ… きこきこ…
アライ「ろっじに とうちゃーく! なのだー」

フェネ「は~いよっと」

アライ「今日は事前に予約を入れておいたのだ。 大船に乗った気分でいるのだ!」

フェネ「おお~、泥舟じゃないといいね~」

アライ「アライさんはタヌキじゃないのだぁ!」

フェネ「よく『かちかちやま』のことだと分かったね~」

アライ「ふはははは。 『かばんさんの読み聞かせ会』で培った知識はダテじゃないのだ!」

からん からん~
アリツカゲラ「いらっしゃ~い。 ようこそ『ろっじアリツ…ッカ』へ~」

アライ「ん? 今ツッカえなかったか?」 フェネ「・・・」

アリツ
「もう! タイリクオオカミさんが私のことを『アリツさん』って呼ぶものですから、つい・・・
 コホン 今日はどうされましたか~?」

アライ「何を言ってるのだ。 お泊りに決まってるのだ」

アリツ「あらまぁ。 ですが今日は生憎と満室でして...」

フェネ「アライさ~ん、まt…
アライ「そんなはずないのだ! ちゃんとボスネットで・・・」

アリツ「ご予約のお名前は?」

アライ「アライさん、で2名様なのだ」

アリツ「アライさ…ん...と。 確かに承っておりますが、すでにいらしてチェックインを済ませてますよ?」

アライ「えぇ... なのだ…」 
フェネ「・・・」 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

310
~ぶらり旅~ 作者 2018/08/14 (火) 14:54:03 修正 c36f4@3652f >> 309
311
名無しのフレンズ 2018/08/14 (火) 15:56:23 c36f4@3652f >> 309

アライ
「・・・そうなのだ! そいつはニセモノに違いないのだ。 アライさんはアライさんだけなのだぁ!」

フェネ「まあまあ、落ち着いて~」

アリツ「ですけど、顔は確かにアライさんでしたし… そう言えば、おキレイな方でしたね」

アライ「アライさんだって毎朝ちゃんと顔を洗ってるし、身体も毎日ぴっかぴかなのだー!」

フェネ(意味を取り違えてるね~) 
「予約が2人だったのに、1人で来たんだよね~」

アリツ
「そういうことは時々あることなので… 増えると困りますけど。
 でもこちらから『ご予約のアライさまですね』って話しかけたら驚いているようだったので、
 その時にきちんと確認するべきでしたね。 すみません」

フェネ「さて、どうしようか~」

アリツ「! 思い出しました。 お部屋『のざらし』にご案内しますので、しばらくお待ち下さい」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そう言うとアリツさんは、1階の倉庫のような場所に来た。
ガチャガチャ… ぎーーーーーぃ
アリツ「え~と、確かこの辺りに・・・」
ごそごそ…

フェネ「ずいぶん古そうな倉庫だね~」

アライさんは外で何やら している。「くんくん…」

アリツ
「建物自体が古いですから~。 あちこち建て付けが悪かったり、鍵が壊れてたりで…
 今度ビーバーさんとプレーリーさんに改修を頼もうかと・・・あ、ありました!」

そう言うと何か折り畳まれたモノを持って外にやってきた。
アリツ「じゃあ手伝ってもらえますか?」

アライ「楽しそうなのだー!」

アリツ「まずこの棒を立てて、次にこの布を・・・」

フェネ「は~いよっと」

アリツ「じゃ~ん! 『てんと』の完成です~」

フェネ「へ~ こんなのがあるんだ~」

アリツ「以前かばんさんたちが『きゃんぷ』をしてみたいとおっしゃって…」

フェネ「それって言いだしっぺは博士たちじゃ...」

アリツ「はい、博士&と助手さんもいらしてましたね。 皆でカレーを作って・・・楽しかったですよ?」

アライ「早速中に入ってみるのだ!」
ごそごそ
アライ「あ! 床が破けて地面が見えてるのだ!」

アリツ「あ~、それはサーバルさんが爪研ぎをしてしまって… 端っこなので大丈夫かと…」

アライ「アライさんは細かいことは気にしないのだ」

アリツ「ではこちらのお部屋でよろしいですか?」

アライ「アライさんはココでいいのだ」

フェネ「いつも野宿みたいなものだったからね~。 むしろ屋根と壁があるなんてセイタクだよ~」

アリツ(ほっ)「では、ごゆっくり~」

アライ「ほらフェネックも入るのだ」

フェネ「まだ寝るには早いよ~」

アライ「じゃあ荷物を置いて、ろっじの中を探検するのだ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

312
名無しのフレンズ 2018/08/15 (水) 20:24:49 df5cd@cb22a >> 309

フェネ「はいよ〜・・・と言いたいところだけど、ちょっと気になることがあるんだよね〜」

アライ
「そうなのか? じゃあフェネックはそ『気になること』を片付けるのだ。
 アライさんは1人で探検してるのだ。 実はさっきからお宝の匂いがするのだ!」

フェネ「そうか〜。 でもあんまり遠くに行っちゃダメだよ〜」

アライ「分かったのだー!」…走

内心ホッとしていた。
どう単独行動に持っていくか、考えあぐねていたからだ。
こういう時「いつも一緒に行動」しているので難しい。
実は『ぺぱぷらいぶ』で見掛けた時から「キレイなアライさん」の存在は気掛かりだった。
SFではないが、2人のアライさんを引き合わせると「良くない事が起こる」ではないか、と。
だから、まずは情報収集だ。

フェネ「アライさんなら真っ先に会いに行っちゃうんだろうな〜」 (⌒-⌒; ) クス

まずフロントにやって来た。

アリツ「あら、お1人ですか?」

フェネ「まあね〜。 ちょっと『キレイなアライさん』のことで訊きたいんだけどね〜」

アリツ「そう言えば先程いらして、おかしなことを聞かれましたねぇ」

フェネ「! なんて?」

アリツ「本当に、このパークにアライさんは1人しか居ないのかしら? ーと」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

313
名無しのフレンズ 2018/08/16 (木) 14:37:10 修正 c36f4@3652f >> 309

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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2 
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サロンにやってきた。

画像<あなたは! 
画像<・・・フェネックじゃない。 相方はどうしたの?

タイリク「確かに。 珍しいこともあるものだね」

フェネ「・・・ 別行動だよ~。 ところでキレイなアライさんについて聞きたいんだけど…」

アミメ
「あなたはヤギね! って言ったら、 ( ´_ゝ`)『そうかもね、ふふ…』って返されたわ。 怪しい...」

フェネ「・・・」

タイリク
「わたしも、このロッジで寝ると夢の中に紫色のセルリアンが・・・と振ってみたんだが
 (´・∀・`)『あら、怖い』と軽く躱されてしまった。 いやぁ、いい顔を頂き損ねてしまったよ」 

フェネ「・・・」

他のフレンズにも聞き込みをしてみた。

もぶフレンズA「確かにキレイな人だったなぁ。 言葉使いも丁寧で...」

もぶフレンズB「私も訊かれたよ。 他のアライさんを見てないか、って」

ツチノコ
「どうやら目的地を間違えたらしい、と言ってたな。 タウンがどーのこーの... 
 ところでアライグマのヤツは? いや、会いたいとかじゃねぇよ、面倒だし」

スナネコ
「ケンカでもしたんですか? え? キレイなアライさん? 
 ちょっと慌ててるみたいだったよ。 『こうしてはいられない』とかなんとか…」

どうやら思っている以上に、私たちはコンビとしての印象が強いらしい。
こう見えて、私にも独りだった時期がある。
でもアライさんと出会ってからは、どこに行くにもずっと一緒だった・・・

アリツ「あら、フェネックさん」

曲がり角でぶつかりそうになってしまった。

フェネ「おっと、考え事をしていてね~。 なにかな~?」

アリツ「実は『例のアライさん』が、突然宿泊をキャンセルをしてしまいまして・・・」

フェネ「!」

アリツ「お部屋が空いたので移られてはどうかと。 ちょっと雲行きが怪しくなってきましたし~」

よく見ると、まだ午後なのに窓の外が暗い。 風も出てきたようでガタガタ言っている。

フェネ「じゃあアライさんに・・・」

アリツ
「アライさんにはすでにお伝えしました。 すると、
『アライさんはココが気に入ったのだ。 だからフェネックは1人で部屋を使うといいのだ』
 とおっしゃていました。 それとコレ。 お預かりしておいたフェネックさんの荷物です」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんなことは初めてだった。
気が付くとベッドに横たわっていた。
倒れた訳じゃない。
ちゃんと荷物も受け取ったし、自分の足で部屋に向かい、ベッドに横になり、
今もこうして何をやるでもなく、眠るでもなく、ゴロゴロしている。

考えも ちっともまとまらない。
キレイなアライさんは何者だったのか?
なんの目的でアライさんを探しているのか?
元々はそれが気がかりのはずだったのに・・・

アライさんは、どうして自分と距離を置こうとしているのか?
いや、そういうことじゃない……と思う。
アライさんの考えていることが分からない・・・

ただ『らしくない』行動なのは確かだ。
じゃあアライさんらしい行動とは何か・・・?
いや、今は自分の方こそ『らしくない』ことをしている気もする。

こんな感じでずっと、頭の中は堂々巡りを続けていた。

フェネ「ねぇ、アライさ~ん」

何もない空間相手に呟いてみた…
その声は静寂に吸い込まれていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつもなら夜中でもアライさんはゴソゴソしていたり、寝相が悪かったり、寝言を言ってたりする。
そんな物音が、私にとっての安眠材料だったと、今更ながら思い知らされた夜だった。
その晩はほとんど寝れなかった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

314
名無しのフレンズ 2018/08/17 (金) 16:56:57 c36f4@3652f >> 309

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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-1 
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朝、と言うより明け方。
「のざらしの間」と言うか、テントが目の前にある。
アライさんは普段お寝坊さんだから、まだ眠っているはずだ。
それならそれでいい。 
一目寝顔を見れたら、この気持ちも落ち着くだろう。

ぽすぽす…
フェネ「アライさん、起きてる~?」

念のため小さく声を掛ける。 
ノックも声を掛けるのも、単なるアリバイ作りだ。

アライ「ヘ…へねっくぅ!? ま…マズいのだ…

フェネ「!?」 
起きてるなんて全くの想定外だった。

ジーーー
ファスナーを一部だけ開けてアライさんが顔だけを覗かせた。

画像<どうしたのだ? フェネック・・・

フェネ「!!??」

一晩とは思えないほど、その顔はやつれていた。
声を絞り出して、なんとか軽口を叩いてみる。

フェネ「お…おはよ~、アライさ~ん。 目の下にクマができてるよ~」

アライ「そ、そんなことないのだ。 アライさんは元気が取り柄なのだ」

やはりおかしい。
いつもなら「アライさんはクマじゃないのだ!」などと返していたはずだ。
恐らく昨夜は一睡もしていないのだろう。
このままでは伝統芸の危機なのだ。

フェネ「アライさん、ちょっと中に…」

アライ
「ダメなのだ! えっと、ほらアライさんはちょっとカゼ気味で... 感染(うつ)すと悪いのだ。
 ちょっと横になれば治るから心配は要らないのだ」

そう言うと顔を引っ込め、ファスナーを閉じてしまった。
私は呆気に取られると同時にショックで頭の中は真っ白だった。
私に対して明らかなウソをつき、頼る気もない、ということに・・・

私はフラフラとその場を離れた。 そのことを認めたくなかったからだと思う。
無かったことになる筈もないのに。
後ろでアリツさんの声が聞こえた気がする。

アリツ「アライさん、朝ごはんをお持ちしました~。 どうしたんですか、その顔? 大丈夫ですか?

ポツ… ポツポツ... サーーー
一歩早く空に泣き出されたので、私は泣く機会を失ってしまった・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

315
名無しのフレンズ 2018/08/18 (土) 16:29:21 c36f4@3652f >> 309

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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2 
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雨と風が強くなってきた。 台風が近付いているらしい。
私はサロンに居た。

目の前ではアリツさんからアライさんの様子を聞いたフレンズたちが、各々好き勝手なことを言っていた。
もちろん悪気があるとは思っていない。
むしろ、いつもなら自分もそこに加わって、ある事ない事、茶々を入れていたことだろう。

でも今はとてもそんな気分にはなれない。
かと言って部屋に引き篭もっていても、考えが悪い方にしか向きそうにないので仕方なかった。

アリツ「アライさんは顔を押さえながら『軽いガンだから心配いらないのだ』と言ってましたが・・・」

ツチノコ「ツッコんでいいのか、真剣に受け取るべきなのか反応に困るな…」

タイリク「呪いのアイテムでも拾ったのかもしれないよ」

物理的にも精神的にも立ち直りの早い、ある意味「無敵」なアライさんが、
病気や呪いでどうにかなるとは信じられなかったが、前例が無いのでなんとも言えない・・・

スナネコ「何か悪いものでも拾い食いしたのではー?」

アライさんは、ああ見えて『ぐるめ』だ。 感覚も鋭い。
毒のあるものや腐ったものは感覚的に避けているし、触われば確実に分かるらしい。
原作の頃の感覚がフレンズ化で更に研ぎ澄まされているらしい…

アミメ「やはりキレイなアライさんが・・・」

ツチノコ「でも2人は接触してないんd・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目の前では「あーでもない、こーでもない」と議論が始まっていたが、ほとんど耳に入ってこない。
また頭の中で「考え」が独り歩きし始めた。

アライさんは「あんな」だからすぐどこかへ飛び出す。
アリツ「食料庫から食材が1つ無くなっていたのですが・・・関係ありますかね?」
それを見失わないよう、私はいつもアライさんを視界に捉えていた。
スナネコ「それは野生のイノシシかシカじゃないんですか?」
アミメ「犯人はヤギね!」
そう、いつもアライさんは前を見ていた。
そして私はその背中を追いかけていた。
タイリク「害獣に扮したセルリアンかもしれないよ?」

アリツ「でしたらハンターさんを呼ばないと…」

でも今ここにアライさんの姿は無い。
どこを見回しても・・・

ふと床が波打ったように感じた。 違う、体の方がフラついているのだ。
足元がおぼつかない。

アリツ「大丈夫ですか? フェネックさん」

タイリク「顔色が悪いな」

どうやら私は周りから計算高いとか、頭が切れると思われているらしい。
でも今まで余裕ぶって、強キャラを演じられていたのは・・・アライさんが居たからだ。
アライさんが居ないと、こんなにも自分は弱い。
不安」 そんな得体の知れないものが津波のように押し寄せてきたように感じた。

怖い。
このままアライさんが居なくなってしまったら・・・

怖い!

私は思わず駆け出していた。

ツチノコ「おい! どうした!」

とにかくその場から・・・すべてから逃げ出したかった。 

アライさんを助けたいのに誰もアテにならない。 
なにより自分自身の役立たずぶりに無力感を覚えた。
こんな時、頼りにできるのは・・・ 

一瞬ボスが、視界に映った。 
乱暴に引っ掴み、ボスネットを掛ける。

・・・相手はなかなか出ない。
イライラして、思わず悪態を付きそうになった。 
時間だけが過ぎる・・・

博士「どうしのです? 緊急回線など使って」 

助手「何か用なのですか?」

フェネ「かばんさんを! 今すぐ かばんさんを『ろっじ』に呼んで!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

316
亡き人 2018/08/20 (月) 16:32:04
317
ヘキサノイック 2018/08/21 (火) 13:31:48 修正

虫喰いでないフレンズ
三話 セルリアンとラッキービースト

のののののののののののののののののののの

前回(>> 303)の虫喰いでないフレンズは

・自由を求めて外に出てきた。

・腹を空かせているところにアフリカゾウに出会い、初めてジャパリまんじゅうを貰う。

・ドブネズミは当面の食料となりそうなジャパリまんじゅうの安定確保のためアフリカゾウに探させることにしたが自分の方が振り回されているかもしれないことに若干の不安を抱くのだった…

のののののののののののののののののののの

二人は林の中を歩いていると木が開けたところに出た。

ドブネズミ「アフリカゾウ、喉が渇いた。川も探そう」

アフリカゾウ「あー、お水飲みたいの。川の近くのボスを探してみるね。お、早速はっけーん」

ドブネズミ「ん。ほんとだ、川の音がする。あとなんか聞き覚えのない音がするのは何だ?」

アフリカゾウ「このピョコピョコはー、ボスだね」

ドブネズミ「いよいよボスか。ボス達といっていたけどどんなヤツらなんだ」

ピョコピョコ
   ピョコピョコ
      ピョコピョコ

ドブネズミ「お、山盛りのジャパリまんだ。この下のがボスか」

アフリカゾウ「ふふん、そうだよ。ドブネズミちゃんの勘の鋭さには驚かされるばかりだよ。ボス、六つ貰うよ」

一つのボスと呼ばれる青いものはバスケットに袋入りジャパリまんじゅうを載せて歩いてきた。
下を覗き見る。
その不可思議な動物は短足で目は細く縦長で、腕らしいものが無く、ボディの上にある耳なのか角なのか判別できない部位だけでバスケットを支えている。
ドブネズミはその動物らしからぬ容姿とは裏腹に警戒心も敵対心も沸かず、それどころか親しみやすさを抱き始めた自分に困惑した。
やがて見ているうちにそんな違和感も消え去りジャパリまんを食べることを意識し始めた。
ドブネズミはバスケットのジャパリまんを取りつつその場でモリモリ食べ始める。
するとその食事の横でアフリカゾウの首から長いものが伸び、見慣れぬ動きをしているのを目の当たりにした。

ドブネズミ「アフリカゾウ?それ、なんだ?」

アフリカゾウ「うん?これはマフラー。伸ばして物を取ったり巻いてジャパリまんを仕舞っとけるんだよー。はい、ジャパリまん」

ドブネズミ「ありがとう。あぁ、そこにジャパリまんを…」

ドブネズミはあのときの謎が解決して納得した。
二つ目のジャパリまんにむしゃぶりつこうと口を開けたとき、つんざくような音が響いた。

ビーーーーーーーーーービーーーーーーーーーーービーーーーーーーーーーー

ラッキービースト
「セルリアン情報
セルリアン情報
本エリアでのセルリアンを確認
本エリアでのセルリアンを確認
場所はエリアA西部
場所はエリアA西部
観測情報では中型から小型の中規模の集団のもよう
観測情報では中型から小型の中規模の集団のもよう
対応可能なフレンズは来襲に備えてください
対応可能なフレンズは来襲に備えてください
以上」

アフリカゾウ「えー、今?なんかやだなー」

ドブネズミ「アフリカゾウ、セルリアンってどんなヤツなんだ」

アフリカゾウ「目が一つ付いてててどこを見てるかわからない変な塊。」

ドブネズミ「だいぶ雑だな…要するに敵っぽいやつなんだな?」
(今のアフリカゾウがさっきまでと違う感じだ…やっぱり何か怪しいが疑うのは良くない気がする。でも一応頭の片隅にでも置いとこう)

アフリカゾウ「そ。まだこっちには来ないと思うから水飲みたいならそこの川で飲んできな。直ぐにね。」

ドブネズミ「うん…そうしとくか」

ドブネズミは川辺に行き顔から水面に近づけた。
口から冷たい水を吸い上げる。

ドブネズミ「ふぅ、水はやっぱり最高だ」

アフリカゾウ「ドブネズミ。周りを見るんだ」

ドブネズミ「おい、急に何だって…」

アフリカゾウ「セルリアンが来たようだ」

ドブネズミ「えっ」
(アフリカゾウがさっきよりもっと変だぞ!どうなってるんだ?)

アフリカゾウ「林の中、向こうに見えるのが奴らさ。」

ドブネズミ「わたしには見えない。変わったものが来てるのなら匂いがするんじゃないか?」

アフリカゾウ「基本奴らの匂いはしない。匂いは奴らに取り込まれたフレンズだけがわかるという。」

ドブネズミ「なんだって?取り込むのか?フレンズってわたし達のこと…」

アフリカゾウ「私達を喰うのは生き物らしいといえばそうかもしれないが、此方はまっぴら御免だろ。」

ドブネズミ「まあ、喰われたくない気持ちは分かるけどなんでそこまでガラッと変わるんだ?」

アフリカゾウ「? 悪いがその話は後にした方が良さそうだ。君にもそろそろ見えるだろう。」

ドブネズミ「あれか?」
(何だアレは…アフリカゾウの言ってた通りだがそんなに速くないみたいだ。)

アフリカゾウ「ああ。セルリアン共はもっと奥にも連なって群れているみたいだ。サイズは大きくないが数いるから大変かもしれない。ドブネズミは戦えるか?」

ドブネズミ「わたしだってここで終わりたくはない。だがまず逃げることは出来ないのか?」

アフリカゾウ「そういえばまだ言ってなかったか。ここのルールはヤツらを潰し、私達フレンズの縄張りを死守すること。戦わないのは余程不利な時だけだ。」

ドブネズミ「マジか……仕方ない。わたしも戦う」

アフリカゾウ「そうだ。その答えが欲しかった。ではこちらから先制攻撃をお見舞いしてみようか」

ドブネズミ「え、ちょっと大胆にもほどが…」

アフリカゾウは手頃な大きさの石を拾い上げマフラーに持ち替え、構えの姿勢をとった。
狙いを定めマフラーを振るって石が飛ぶと木の間をすり抜け先頭のセルリアンの上部にヒットした。
コンッという音を響かせたセルリアンはその場で虹の光と化し消えた。

アフリカゾウ「今のはお手本だ。石を投げてヤツらの頭の頂点に当てると近づく前に倒せる。頭上に弱点があるからな。やってみるんだ。」

ドブネズミ「なるほど、そういうことなら石は要らない。自分だけで攻撃できるからな」

『ラット!』

ドブネズミはスタンドを発現させ、照準を合わせるため地面に伏せて照準器の部分を覗き込む。
ラットの射程距離は射撃するスタンドにしては短いのだがその範囲内に対象がいることを確認しているからスタンドが使えた。
ラットが発射した弾丸、トゲのついた毒の塊はセルリアンの頭の頂点目掛けて一直線に飛び…頭上を通過していった。
その横では目で追えないほどの速さの石が飛びセルリアンが消滅している。
ボスの警報音鳴り響くなかで集中して狙撃するのは難しいとドブネズミは思った。

ドブネズミ「この距離は無理があるか」

アフリカゾウ「ドブネズミ、早くしないと直接殴りにいくことになるぞ。囲まれると有利でなくなる。」

ドブネズミ「そうだな…じゃあこうすればいいか」

ドブネズミは作戦を変えた。といっても、弱点には当たらないのでボディを狙って当てるだけである。
大まかにボディの中心の目に照準をあわせすぐに発射する。
弾はセルリアンに命中し、全体がセルリアンの体にめり込んで止まった。
撃たれたセルリアンはお構い無しに前進するが全身がみるみる溶け、虹色の光となって爆ぜた。

アフリカゾウ「それがどうなっているか分からないがやるな。しかしあと少しですぐそこまで迫ってくる。少しでも数を減らしときたいが、いけそうか?」

ドブネズミ「ああ」
(それ?ラットが見えているというのか?アフリカゾウはスタンド使いだったのか?)

ドブネズミはアフリカゾウの反応から疑問が浮かんだがこの場で聞くのは無理そうだと判断し後回しにした。
やがて二人の正確な投石と狙撃は前線のセルリアンの数を確実に削り、後ろに控えるやや大きめな個体が見えてきた。
ドブネズミにはそのセルリアンはアフリカゾウ(フレンズ)より明らかに大きく見えた。

ドブネズミ「でかいのがいるけど、小さいのと同じような弱点は見当たらないぞ?どうする?」

アフリカゾウ「あれはまだデカい方とは言えないが脅威には違いない。弱点は背後にあるから私が注意を引く。それを君が攻撃してくれ。」

ドブネズミ「なに、ヤツに向かっていくのか!?」

アフリカゾウはセルリアンへ歩きだした。
残っていた足下のセルリアンは蹴られてはじき飛んだり、踏まれて平べったくなったり、捕まり投げられて宙を舞ったりした。

ドブネズミ「何なんだ、あの剣幕で向かっていくなんて幾らなんでもおかしい。もしかしたら、アフリカゾウがセルリアンにここまで攻撃的になるのは、ただ敵だからとかじゃないのかもしれない」

圧倒されそうな程の激しい攻撃を目にしたドブネズミはアフリカゾウの隠された何かに近づいた気がした。
そうしているうちにアフリカゾウが目標のセルリアンに到達しそうになった。
セルリアンもただやられるわけが無く、腕を生やして押さえにかかる。
しかしアフリカゾウはそれをマフラーで受け止め、右腕でアッパーをかました。
怯んでいるうちにアフリカゾウはジャンプして背後に立ち、回し蹴りで転がした。
強力なキックを打ち込まれたセルリアンは、転がされて興奮状態になり、完全にアフリカゾウにターゲットを絞っている。
ドブネズミの方に来る気配もない。

ドブネズミ「さっきジャンプしたとき、アフリカゾウの目が光っていたように見えた…あれをやると強くなるのか?わたしもフレンズだというのだからどうにかすればできるかもしれないが、これも後回しか」

ドブネズミはアフリカゾウに言われた通りにして背中を見せているセルリアンの凸になっている部分にラットの照準を合わせようとした。
しかし、激しく動いていて狙いが定まりにくい。
そこでドブネズミはラットの連射で当てることにした。

ドブネズミ「ここで万が一失敗したらアフリカゾウに当たってしまうかもしれないが、わたしはもう失敗しない」

三発連続で発射された弾は真っ直ぐな軌道を描き一発が弱点に当たって溶けた。
他の二発は表面に穴をあけて溶け、周りを崩れ落ちさせる。
弱点の石が溶かされたセルリアンは咆哮をあげながら爆散した。
その直後、最後のセルリアンが倒されたらしくラッキービーストの警報音は止まった。

アフリカゾウ「ふぅ、やっと終わったね。ありがとう。」

ドブネズミ「ああ、疲れた。ってあれ、もう戻ってる?」

アフリカゾウ「うん?そうだね。言わなくて悪かったけど、この後もセルリアンに遭ったらあんなふうになるからよろしくね」

ドブネズミ「わかった。でも、他人を詮索するのは良くないとは思うけどさ、質問いいかな?」

アフリカゾウ「いいよ。なあに?」

ドブネズミ「さっきみたいになることといい、わたしが出てきたところを知っていることといい、アフリカゾウは何か隠しているんじゃないかと思ったんだ。わたしはそれを知りたい。言える範囲で教えてくれないか?」

アフリカゾウ「そうだった。戦いも終わったし、ひとまずは落ち着けそうだから話そうと思ってたの。遅れちゃってごめんね」

ドブネズミ「いや、それならいいんだ。セルリアンとやらが急にやってきてゆっくり話す時間が無かっただけだからな」

アフリカゾウ「うん、ありがとう。今から話すから聞いててね。私はね、あそこのヒトたちからあなたが来るっていわれたの」

ドブネズミ「……」

アフリカゾウ「あなたがここに慣れるように、いずれ外に出たら友達になってあげた方がいいんじゃないかって」

ドブネズミ「そんなことが…」

アフリカゾウ「あとね、あなたのラットっていうのは、なんでかはわからないんだけど、ボスがいるところだと誰にもいるのがわかるの。
スタンドっていうのを感じられるようにすることができるんだって。だからあなたがスタンド使いだってこともわかるんだ」

ドブネズミ「そうなのか」

アフリカゾウ「そうなの」

ドブネズミ「…いきなり色々出て来て、全部受け入れるのはきついが、そんなことならわたしはいいぞ。
助けてくれるつもりがあったんだろ?それに、セルリアンが来たとき言ってくれなかったらわけも分からずアフリカゾウを撃っていたかもしれない。ジャパリまんだってくれた恩人なんだし、これからもわたしの面倒をみる覚悟があるらしいことはわかる。
スタンドがわかるのは複雑だが、ラットの攻撃が危険だということをわかってくれないとわたしも困るしな」

アフリカゾウ「そうね。ほかに何か今聞きたいことはある?」

ドブネズミ「なんでわたしはここに連れてこられたか知らないか?」

アフリカゾウ「うーん、そのスタンドさんに何かあるらしいんだよね。何かは言われてないんだけどね」

ドブネズミ「ラットが?そうか…あ」

アフリカゾウ「ドブネズミちゃん?」

ドブネズミ「腹が減った。ジャパリまん食べるか。ほかに何かあったらまた後でいいや」

アフリカゾウ「そうだね。ジャパリまんの時間にしようか」

戦闘を終え、いくらか謎が明らかになって力が抜けてきたところに空腹が襲ってきた。
残り少ないジャパリまんをラッキービーストから取ろうとするとラッキービーストは今日二度目のセルリアン情報音声を発した。

ラッキービースト
♪~
セルリアン情報
セルリアン情報

先ほどのセルリアンはフレンズによって殲滅されたことが確認されました
先ほどのセルリアンはフレンズによって殲滅されたことが確認されました

先ほどの襲撃に対応したフレンズはエリアAの総合研究所へお越しください
先ほどの襲撃に対応したフレンズはエリアAの総合研究所へお越しください

以上
~♪

ラッキービーストを見つめながらドブネズミは少し考え、決意を表明した。

ドブネズミ「アフリカゾウ、わたしはわたしが行きたいところに行く。まずはわたしが出てきたところに戻って、ここに連れてこられたワケをヒト達から聞き出したい。閉じこめられる気がして出てきてしまったが、今はあそこに行かなくてはならない気がするんだ。」

アフリカゾウ「そう、なんだね。ドブネズミちゃんがそう言うなら私は付いていくよ。実は、ボスがさっき言ってた総合研究所ってところがあなたが出てきたところなんだ。ボスはさっき『私達に用事があるからあそこへ行こう』っていうことを言ってたんだ」

ドブネズミ「そうなのか。じゃあこちらから出向くとしよう。どうせヒトと会うことになるみたいだし」

アフリカゾウ「そうかもね。じゃあ、行こっか」

二人は来た道を戻り、ドブネズミの求める情報を得るため研究所へと向かうことにした。
その頃研究所ではラッキービーストからの映像を解析し、フレンズの観察記録が付けられていた。

??「やはり、あのフレンズはスタンドでセルリアンに応戦し善戦した可能性が高いか…これは興味深い。是非とも会ってみたいところだな。此処へ来るか?
ドブネズミ君よ」

←to be continued…

318
ヘキサノイック 2018/08/21 (火) 14:13:33 >> 317

あとがき
遅くなってしまいました…
更新し続けることの凄さが身をもってわかってきました。
話の方向性がまだよくわからない感じなのは、未熟者ゆえだと思います。
分かりやすく書くことを意識して書けたらいいな…

319
ふぇねっくー 2018/08/21 (火) 14:28:46

>> 317
少し長すぎるので数コメントに分けるかラベルで畳むと良いと思います。
次回からで構いませんが。

320
ヘキサノイック 2018/08/21 (火) 15:48:53 >> 319

了解しました!
これからは幾つかに分けていこうと思います。

321
名無しのフレンズ 2018/08/21 (火) 17:43:13 修正 c36f4@3652f

................. .............. ................. ..............
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-3 
............... .............. ................. ..............

ピカッ! ゴロゴロゴロ・・・……
稲光が一瞬芸の影絵を披露し、一拍おいて雷鳴は余韻たっぷりの重低音を奏でていた。

・・・・・・
取り乱してしまった。 
しかし気持ちを吐き出したことで少し持ち直したのも事実だ。
こんな悪天候の中では、かばんさんは来れないだろう。 今はジャパリバスもない。
どこにいるか分からないが、距離的な問題もある。

そもそもちゃんと事情説明もせず、ただ呼び付けるなど身勝手にもほどがある。
これまで通り自分でなんとかするしかない。

アリツ「こんなところにいたんですか…」

壁|ω・`) ツチノコ「大丈夫かぁ?」

フェネ「ちょっとした気分転換さ~」

アリツ「・・・ アミメキリンさんが『犯人が分かった』と。 サロンに戻りましょう」

私は苦笑しながら続いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アミメキリンが腕組みをしながら不適な笑みを浮かべていた。

アミメ「ようこそ容疑者の皆さん」

芝居がかった口調で言う。 ホラー探偵ギロギロの一節だろうか?
私は読み聞かせ会には参加していないので、よくは知らない。
アライさんがいたら「りあくしょん」していたのかもしれない。

ツチノコ「容疑者はオレたちだけか? 他にもモブの宿泊者がいただろ?」

アリツ「皆さんご自宅が心配だとかでお帰りになりましたので」

早く言いたくてウズウズしていたのだろう。 もったいぶることもなく言い放つ。

アミメ「犯人はこの中に居ない!」

思わずズッコケそうになった。
皆も一様に「えぇ…」みたいな顔をしている。
アミメキリンは慌てて付け加えた。

アミメ「犯人はキレイなアライさんです!」

シラケたムードが広がる。
結局2人の間には接触が無かったはずなので、危害を加えられたとは思えない。
つまりアリバイがあるし、納得のいく動機も考えられない。

タイリク「そもそもアライさんに何を使ってやつれさせた、と言うんだい?」

アミメ「毒です。 青酸カリのような・・・」

ツチノコ「死んでまうわ!」

あまりの暴言にキャラが崩壊している。
それにも構わず迷探偵は推理モドキを続ける。

アミメ「そしてアライさんはセルリアンとの双子だったのです」

わからん、意味がぜんぜんわからん…

タイリク「フレンズ、つまりアライさんのフリをしたセルリアンだったとでも言うのかい?」

先生の方は付き合いがいい。 なんとか食らい付いていく。

アミメ「そう! それです」 (食い気味)

行き当たりばったりな推理というより、即興創作劇の様相を呈してきた。

「本物のアライさんの座を巡って骨肉の争い・・・タウンなら三つ子もかのー、いっそ四つ子でも!」

画像<それだあああぁぁあぁ!

タイリク「きみたち、熱くなりすぎだよ」

ツチノコ「お前ら!落ち着けよ!」

スナネコ「ア、ハイ」

支離滅裂だった。

322
名無しのフレンズ 2018/08/21 (火) 17:55:10 c36f4@3652f

アミメ「では、こういうのはどうでしょう?」

ツチノコ「どうでしょうってなんだよ?」

タイリク「ここはプロット会議か?」

アミメ「ちょっと売れていい気になった漫画家の仕業だったのです」

タイリク「・・・ おいおい、動機は?」

アミメ「愉快犯です」

タイリク「私は人をおちょくったりしたことはないよw」 ┐(´~`)┌

一同「・・・」

長い間、放置してしまってから言うことではないが、こんな茶番に付き合っている場合ではない。
何か手を打たなければ…そう思いつつ、ただグズグズ手をこまねいていた。

ガタ… ガタガタッ
徐々に強くなる一方の雨風に、窓ガラスも抗議の声を上げている。

私はこの流れを変える「何か」を、ずっと待っているようだった。
だがすぐにそれを否定した。 バカバカしい。
さっき「自分でなんとかするしかない」と思ったばかりじゃないか。 
こんな台風の中、来るわk…

???「はいはーい! 元主人公が通りまーす!」
 
一同「!?」

底抜けに明るい声が部屋に入ってきた。

サーバル「どいてください、元主人公でーす!」

アミメ「さては、あなたが犯人のヤギね!」

サーバル「ぜんぜんちがうよ~」

アミメ「じゃあ、台風の名前はヤギね!」

ツチノコ「14号はそういう名前だったらしいけどな…」

目の前では新展開とはいえ、コントが続いている。
 でも、この子が来たということは・・・
バタン!

???「お待たせしました!」

フェネ「まさか・・・」

かばん「遅くなってすみません、フェネックさん」

フェネ「どうして…?」

かばん
「お友達が困ってたら来るに決まってるじゃないですか!
 実は『ゆうえんち』に向かう途中だったので、結構近くに居たんですよ」

そうは言うものの、ところどころ服が濡れている。

かばん「それよりどういう状況か教えてもらえますか?」

私は気を取り直して、コトの経緯をかいつまんで説明した。

かばん「なるほど…」

そう言うと一旦言葉を切り、頬に手を当て、斜め上に目を向け考えにふけっている。
しかしその顔は真相に辿り着くため、というよりは
答えは出ていて、それをどう説明しようかと思いを巡らせているようだった。

かばん「・・・分かりました!」

アリツ「え? もう?」

サーバル「えっへん! かばんちゃんは すっごいんだから!」

スナネコ「なぜサーバルがエラそうなんですか?」

かばん「犯人は・・・・・・」

タイリク「ほら、しっ」

かばん「アライさんです!」

サロンの空気が止まった…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

323
名無しのフレンズ 2018/08/25 (土) 12:54:28 c36f4@3652f

................. .............. ................. ..............
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-4 
............... .............. ................. ..............

画像<私の言った通りね!

かばん「あ、いえ。 ここにいる方のアライさんです」

画像<そうなの?

フェネ「どういうこと!?」

思わず声を荒げてしまった。

かばん「実はさっき、ここに来る前にアライさんに直接、お話を伺ったんです」

アリツ「どうしてアライさんが『のざらし』の間に居ると?」

かばん「玄関先にキャンプの時に使った『テント』があったので。 何かな?と思って」

サーバル「かばんちゃんが『先に行ってていいよ』って言ってくれたから、私は直接ここに来たけどね」

かばん
「最初はテントから顔だけ出して、右胸を押さえながら
 『持病の心臓病が、なのだ』なんて言ってたんですけど…」

スナネコはツチノコの尻尾にじゃれついている。 サーバルもそっちの方に興味津々だ。

スナネコはツチノコのフードを捲ろうとしている。 ツチノコは鬱陶しそうに手で払っている。

かばん
「でも『当初の目的は達成できたのだ』と。 
 あと・・・あ、これは黙ってて欲しいって言われたんだっけ…」

そうか・・・しつこく訊けば良かったんだ。 どうしてそんな簡単なことを見落としてたんだろう…

アリツ「食材が無くなっていたのは、そういう事だったんですね」

スナネコは とうとう寝てしまった。
ツチノコは毛布を掛けてやりながら「そんな話もあったな・・・」と呟いた。

アミメ「そんな所に推理のヒントが…」

かばん
「ぼくはそれをボスネットで博士さんたちにお話してみました。
すると『バラムツ』という魚だということが分かりました」

タイリク「だとすると、テントの中は今頃・・・」

かばん
「それは大丈夫だと思います。 
 まずフレンズさんはヒトと比べて身体能力が高いこと。
 それと以前サーバルちゃんが破いたところから地面に穴を開けて・・・」

サーバル「かばんちゃん!?」

かばん「あ、この話は内緒なんだっけ。 ごめんね」

アリツ
「博士たちがその食材をくれた時は『フェネックは頑丈なので多めに分けてあげるのです』と・・・

フェネ「へぇ~。 元凶は博士たちってことかな~?」 ( ̄▽ ̄#)

アリツ「あ…コレ、もしかしてオフレコだったんですかねぇ」

タイリク
「つまりアライくんは禁断の魚『バラムツ』に手を出してしまった。
 その呪いで腹を下し、やつれてしまった。
 それを見聞きした私たちが早合点しただけだった。 そういうことか」

かばん  (´・∀・`)  
「ま、まぁ。 まだちょっと違う点はありますが、そういうことです。 ね? アライさん」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

324
名無しのフレンズ 2018/08/25 (土) 14:30:12 修正 c36f4@3652f

壁|ω・`) 
アライ「「みなさん、お騒がせして申し訳なかったのだ」

アリツ「お体は大丈夫なんですか?」

アライ「今はスッキリしてるのだ。 勝手に全部食べてしまって、ごめんなさいなのだ」

フェネ「アラ…」

アライ「フェネック、心配掛けて済まなかったのだ。 一番に相談するべきだったのに…」

フェネ「アライさん…」

私の方こそ もっと歩み寄っていれば良かったのだ・・・

思えば・・・
最初にアライさんが自分で予約を取っていた、
そのことに焦りを感じていたのかもしれない...

アライ
「本当はこの旅が終ったら渡そうと思って、かばんさんには黙ってて欲しいと言ったのだが、
 アライさんは隠してられないから、もう渡してしまうのだ」

そう言うとアライさんは「青く輝く石」を差し出した。

アライ「アライさんがバラムツの中から見付けた『お宝』なのだ。プレゼントするのだ」

アリツ「ロマンティックで良いですねぇ・・・」

アミメ「えぇ… バラムツが体内に呑み込んでたモノでしょ?」

タイリク「呪いの石なんじゃ…」

アライ「失礼なのだ! ちゃんとピッカピカになるまで洗ったのだ!」

フェネ「・・・」  (´。・ω・。`) ウルウル

ツチノコ「本人は喜んでるみたいだからいいんじゃねぇの?」 (゚⊿゚) 

サーバル「いいなぁ…」

かばん(・・・ サーバルちゃん…)

スナネコ「アライさんカラーの石ですねぇ」
ツチノコ「おわっ! 寝てたんじゃないのか!?」

あとで調べてもらうと「アイオライト」という石だったらしい。

スナネコ「ねぇ? わたしにも何かくれないんですか?」

ツチノコ
「どうせすぐ飽きるんだろ? それに一緒に『例の花(ライラック)』を見に行くんだからいいじゃねぇか

スナネコ ( ´ω`)

まったく。 アライさんには敵わないな~
自分と同じことを考えてるなんて思わなかった…

♪~ 特殊ED 「僕のフレンド」 (うた:アライさん&フェネック)

合縁奇縁 一期一会~ ・・・・・・ ・・・・・・

フェネ「実は私も・・・ この旅が終ったら渡そうと思ったモノがあるんだよね~」

スッ

アライ「ズルいのだ! そっちの石の方がカッコいいのだ!」

それは黄色とピンク(紫)のツートンカラーだった。

スナネコ「こっちはフェネックカラーですね。 ねぇねぇ、ツチノコぉ。 わたしにも~」

ツチノコ「分かったよ… 何か探しとくよ」

スネネコ「ツチノコカラーとスナネコカラーの、ですよ?」

ツチノコ「どんな色だよ! それと2つともオレが用意するのかよ!」

フェネ(少しは遠慮したらどうかな~)  (¬д¬。)

アライ「もらっていいのか?」

フェネ「もちろんさ~」

画像
大事にするのだ!
ところでコレはどこで手に入れたのだ?」

フェネ「それはね~」

アライ「その時からずっと持ってたのか?」

フェネ「いつか会ったら返そうかとも思ったけど、もういいよね~。 あの子のってわけでもないし」

かばん「石の交換って『何かの儀式』みたいですね」

画像<ミワホウセキだね!

アラフェネ「「つまりは これからも どうか よろしくね~」 …なのだ」 ~♪

~Cパート~
こうして「ろっじ」での事件は、幕を閉じた。
大変な思いもしたけど、文字通り「雨降って地固まる」
思いが更に通じ合った気がする。
この時のことは、きっと一生忘れることはないだろう。

そして「ジャパリパークをめぐる旅」はこれからも続く。
私たちはいつでも一緒。 これからも・・・

~to be continued~

325
亡き人 2018/08/28 (火) 12:07:36

前回>> 316

326

めちゃくちゃ急展開定期のとまと仮面がお送りしました。

327
ヘキサノイック 2018/08/28 (火) 18:34:10

虫喰いでないフレンズ 四話
三話は>> 317

328
ヘキサノイック 2018/08/28 (火) 18:44:21 >> 327

言い訳ばかりなのでラベルに畳みます

329
亡き人 2018/08/29 (水) 15:39:59

前回>> 287

330
名無しのフレンズ 2018/08/30 (木) 16:15:11 修正 c36f4@3652f

♪~ BGM「黒セルリアンのテーマ」

【アラフェネぶらり旅】 「せるりあん」 アバン
フェネックは紫色の巨大セルリアンに呑みこまれ、その体内を漂っていた。

アライ「ふぇねっくぅ~」 (´・ω・) 

意識を失っているらしいフェネックに、その声は届かない…

アライ「なんとかしなくては…なのだ」

ふと、大きな木が目に入った。
~♪ (BGM終了) 

♪~ OP「ようこそジャパリパークへ」 ~♪

【アラフェネぶらり旅】 「せるりあん」Aパート

アライ「アライさんは ここに提言するのだ! 『困難は群れで分け合うのだ!』と」

一同「おぉーー~」 パチパチパチ・・・

その数刻前、
アラフェネたちによる、紫セルリアン対策会議が行われていた。

アライ「さて具体的な作戦なのだが・・・

フェネック参謀の方から。 よろしくなのだ」

フェネ
「はいよ~。
 セルリアンは明るいものに引き寄せられるみたいなので~
 まず私とアライさんで「ばすてき」のライトを使って海まで誘導するよ~」

一同「ふむふむ」

フェネ
「ヘラジカさんとシロサイさんはルート上にいるフレンズの避難誘導と、
 作戦中フレンズが近付かないよう見張っててね~」

ヘラジカ「心得た」

シロサイ「任せなサイ」

フェネ「マイルカさんはセルリアンが船に乗ったところで海に沈めてね~」

マイルカ「わかった!」

アライ「いざとなったら『ボスネットえまーじぇんしー』を使ってタイトルロゴに来てもらうのだ!」

ボス「マカセt…
アライ「これで上手くいくのだ! アライさんにお任せなのだ!」

一同「おーーーー~!」

ボス「・・・」💢

♪~ BGM「黒セルリアンのテーマ」

紫セルリアンの前に「ばすてき」を乗り付けた。

きこきこ…
バックで動き出すとライトが点いた。
セルリアンがゆっくりこちらに意識を向け・・・ 襲い掛かってくる!
バック走を続けながら右に左にハンドルを切り、間一髪でセルリアンの攻撃を避け続ける。

フェネ「お~、今日はカッコいいね~ アライさ~ん」

アライ「アライさんはいつでもカッコいいのだ!」

ーと、セルリアンは体ごと倒れて体当たりをかましてきた。

どっすーーん!
その衝撃で「ばすてき」は横倒しになり、2人は車外に放り出されてしまった。
咄嗟にフェネックはアライさんとボスに体当たりして吹っ飛ばす!
そこにセルリアンが襲い掛かり・・・

~ ♪ ~ 

フェネックは紫色の巨大セルリアンに呑みこまれ、その体内を漂っていた。

アライ「ふぇねっくぅ~」 (´・ω・)

意識を失っているらしいフェネックに、その声は届かない…

アライ「なんとかしなくては...なのだ」

ふと、大きな木が目に入った。

アライ「今助けるのだ! フェネック」 (`・ω・´)

~ ♪ ~
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

331
亡き人 2018/08/30 (木) 17:10:58

前回>> 325

332
亡き人 2018/08/30 (木) 19:30:48 修正

〈新作SS情報〉

359

>> 332
wktkします!