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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
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[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Aパート-2
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サロンにやってきた。
<あなたは!
<・・・フェネックじゃない。 相方はどうしたの?
タイリク「確かに。 珍しいこともあるものだね」
フェネ「・・・ 別行動だよ~。 ところでキレイなアライさんについて聞きたいんだけど…」
アミメ
「あなたはヤギね! って言ったら、 ( ´_ゝ`)『そうかもね、ふふ…』って返されたわ。 怪しい...」
フェネ「・・・」
タイリク
「わたしも、このロッジで寝ると夢の中に紫色のセルリアンが・・・と振ってみたんだが
(´・∀・`)『あら、怖い』と軽く躱されてしまった。 いやぁ、いい顔を頂き損ねてしまったよ」
フェネ「・・・」
他のフレンズにも聞き込みをしてみた。
もぶフレンズA「確かにキレイな人だったなぁ。 言葉使いも丁寧で...」
もぶフレンズB「私も訊かれたよ。 他のアライさんを見てないか、って」
ツチノコ
「どうやら目的地を間違えたらしい、と言ってたな。 タウンがどーのこーの...
ところでアライグマのヤツは? いや、会いたいとかじゃねぇよ、面倒だし」
スナネコ
「ケンカでもしたんですか? え? キレイなアライさん?
ちょっと慌ててるみたいだったよ。 『こうしてはいられない』とかなんとか…」
どうやら思っている以上に、私たちはコンビとしての印象が強いらしい。
こう見えて、私にも独りだった時期がある。
でもアライさんと出会ってからは、どこに行くにもずっと一緒だった・・・
アリツ「あら、フェネックさん」
曲がり角でぶつかりそうになってしまった。
フェネ「おっと、考え事をしていてね~。 なにかな~?」
アリツ「実は『例のアライさん』が、突然宿泊をキャンセルをしてしまいまして・・・」
フェネ「!」
アリツ「お部屋が空いたので移られてはどうかと。 ちょっと雲行きが怪しくなってきましたし~」
よく見ると、まだ午後なのに窓の外が暗い。 風も出てきたようでガタガタ言っている。
フェネ「じゃあアライさんに・・・」
アリツ
「アライさんにはすでにお伝えしました。 すると、
『アライさんはココが気に入ったのだ。 だからフェネックは1人で部屋を使うといいのだ』
とおっしゃていました。 それとコレ。 お預かりしておいたフェネックさんの荷物です」
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こんなことは初めてだった。
気が付くとベッドに横たわっていた。
倒れた訳じゃない。
ちゃんと荷物も受け取ったし、自分の足で部屋に向かい、ベッドに横になり、
今もこうして何をやるでもなく、眠るでもなく、ゴロゴロしている。
考えも ちっともまとまらない。
キレイなアライさんは何者だったのか?
なんの目的でアライさんを探しているのか?
元々はそれが気がかりのはずだったのに・・・
アライさんは、どうして自分と距離を置こうとしているのか?
いや、そういうことじゃない……と思う。
アライさんの考えていることが分からない・・・
ただ『らしくない』行動なのは確かだ。
じゃあアライさんらしい行動とは何か・・・?
いや、今は自分の方こそ『らしくない』ことをしている気もする。
こんな感じでずっと、頭の中は堂々巡りを続けていた。
フェネ「ねぇ、アライさ~ん」
何もない空間相手に呟いてみた…
その声は静寂に吸い込まれていった。
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いつもなら夜中でもアライさんはゴソゴソしていたり、寝相が悪かったり、寝言を言ってたりする。
そんな物音が、私にとっての安眠材料だったと、今更ながら思い知らされた夜だった。
その晩はほとんど寝れなかった・・・
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