けものフレンズBBS NEO

文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 287

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亡き人 2018/08/05 (日) 20:19:49

悪魔と奇跡とハンターを 最終話
〈計画以上で計画通り〉

ヒグマ「傷が……治ってる……?」

クマデ「ああ、俺にはまだ魔力が残ってたもんだからな、魔装時のオプションだ」

心臓部に空いた穴がなくなっていた。
というか、疲労も傷も何もかもが治っていて、いつもより健康な状態になっている。

ドクター「魔装……先ほどより火力が増してるなら注意ものだな」

ヒグマ「クマデ……行けるか……?」

私が慎重に聞く、
なんせいつもなら、慎重に言わないと何も聞いてくれないから、
だけど、今は違った。

クマデ「するなら自分の心配をしろ、魔力に耐えれるかどうかもわからねぇからな」

ヒグマ「クマデ………フッ……わかったよ」

私は少しニヤつく。

ドクター「フレンズが耐えれない可能性を秘めている量………実に強大で恐ろしい響き。だが、三対一ではなく、一対一のタイマンだ。勝率は十分にある。いいだろう、かかってこい」

キンシコウ「そうはいきませんよ…」

ドクター「そうか……なら勝率を下げ………えぇ…(困惑)」

ヒグマ「キンシコウ!それにリカオン!」

クマデ「あれ?死んでたっけ?」

先ほどまで倒れていた二人が起き上がって来た。

毒牙「馬鹿者、理不尽なトマト野郎に置き去りにされてただけじゃ、ちゃんとこれも計画内」

如意棒「……まさかあのクマデと上級契約を果たすとは……」

リカオン「ドクター!見事なくらいに作戦にハマってくれて感謝してますよ!」

キンシコウ「ここからは私たちの番ですよ!!」

二人が私の方を見て頷く、
私は大声で言った。

ヒグマ「みんな!!今夜は食べ放題行くぞ!!」

キンシコウ「え?」

リカオン「ん?」

ドクター「は?」

ヒグマ「へ?」

しばらく沈黙が続く。

毒牙「フッ……最高じゃな!」

如意棒「そうしましょうか」

クマデ「プッ………ブハハハハハハハ!!!」

ヒグマ「な……なんだよ!!」

クマデ「こうなったらやけ食いだな。よっしゃ行くぞぉ!!!尼供!!!」

ハンター「おう!!」

【推定挿入歌・シリウス】

三人が一斉にドクターの元へ走り出す。
まず先にキンシコウが攻撃を加える。

ドクター「一度負けたにもかかわらずなぜ諦めが悪い!?」

その攻撃はドクターの手に防がれたが、

キンシコウ「何を言ってるんですか?私たちは諦めが悪いで評判なんですよ?そんな私たちを敵に回してとても不幸ですね、来世の先まで呪ってあげますよ」

手を弾き、片足で蹴り飛ばした。

ドクター「何をふざけたことを……ぐはっ!」

今度はリカオンが背中を思いっきり引っ掻く。

ドクター「鬱陶しい……!ふざけるなぁ!!」

ドクターがリカオンに対して手を前に出す。
が、何も起こらない

ドクター「な……何故だ!?セルリアンが……反応しない!?」

リカオン「どうやら作戦は成功のようですね」

ドクター「貴様!!私に何をした!!」

毒牙「毒だよ」

ドクター「毒ぅ!?」

毒牙「先程倒れていた時間はお前に効く毒を作ってたんじゃ、セルリアンとフレンズは対になる関係なら、フレンズの血液で作った毒がお前に効かないわけがない、だから、リカオンから大量の血液をもらっていたわけじゃ、つまり今のリカオンは…………」

リカオン「あとは……任せましたよ……」
バタンッ……

倒れた後ろから、私が走ってくる。

如意棒「本当はリカオンが倒れている間、キンシコウが時間を稼ぐ予定だったが、なんか急に飽きたとか言い出すからな……だがしかし!今のお前は……」

キンシコウ「さっきよりも弱い!罪滅ぼしのためにも!オーバーに!!」

ヒグマ&クマデ「ぶっ殺す!!!」

ドクター「うわっ!やめろ!!」

キンシコウがドクターの背後に立ち

キンシコウ「伸びろ!如意棒!!!」

ドクターの背中部分で如意棒を伸ばせ、ヒグマの方まで押して行く。

キンシコウ「ヒグマさん!今です!!」

私も迫ってくるドクターに対して、私も走り近く。

ガッ!!

ヒグマ「うおおおぉぉぉ!!ラァッ!!」

クマデが勢いよく当たり、弾いた。

ドクター「ぐぁはっ!!!」

如意棒は止まり、ドクターは倒れる。

辺りが静かになる。
息を切らす音だけが鳴り響き、

ヒグマ「勝ったの……か……?」

また沈黙が訪れる。
外の音か何かは知らないが、少しずつ、サイレンの音が近づいてきている。

キンシコウ「どうやら、勝利のようですね…」

サイレンの音が鼓膜を揺らす。
振り返ると救急車にパトカー、6台ほどあった。

あれから、ドクターは一応病院に搬送されたところ、まだ生きていたらしい。
定期的に毒を打ち込んで、牢屋に入れることが決められた。
(ジトの強い意志からこうなった)
ミカは一応、家なし子な訳だし、当分のないだ警察寮で私たちと一緒に暮らすことになった。
リカオンは貧血のため入院している。
そのため、食べ放題は行けなかったものの、退院したら食べに行くことを約束した。

そして、今
あれから4日が経つ。

ヒグマ「ところでクマデ、食べ放題ってどこがいい?」

クマデ「食べ放題ねぇ……和食さ○とか?」

ヒグマ「それ前行ったろ……」

クマデ「じゃあシュラ○コ」

ヒグマ「それ結構高いだろ……」

クマデ「えぇ……じゃあかっ○寿司」

ヒグマ「たしかに最近食べ放題になったけど……それ昼しかやってないから……」

クマデ「えぇ……ほかにどこあるんだよ……」

キンシコウ「焼肉キ○グとかでどうですか?安いし、いつでもやってますし」

ヒグマ「そうか、それでいいか」

クマデ「俺も文句なし!あそこはうまいぜ」

ヒグマ「え?味とかわかったの?てっきりわかんないと……」

クマデ「わかるわ!」

如意棒「まぁ、穴が開いて、そこに放り込むだけだからな、そう思うのもわかる」

ヒグマ「まぁいいや、じゃあキ○グに決定だな」

クマデ「文句なし!」

キンシコウ「大丈夫ですよ」

如意棒「構わないぞ」

今の生活は、前よりも楽しく、充実している。
それは首を締めてたあの灰がなくなったからか?
わからないが実に幸せだ。

警報のサイレンがなる。

ミカ「皆さん!セルリアンが!」

ヒグマ「おっと、仕事の時間かな?」

キンシコウ「行きましょうか」

如意棒「準備は満タンだ」

クマデ「よっしゃ!行くぞ!!」

一同「おーー!!!」

悪魔と奇跡とハンターを 完

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