アライ
「・・・そうなのだ! そいつはニセモノに違いないのだ。 アライさんはアライさんだけなのだぁ!」
フェネ「まあまあ、落ち着いて~」
アリツ「ですけど、顔は確かにアライさんでしたし… そう言えば、おキレイな方でしたね」
アライ「アライさんだって毎朝ちゃんと顔を洗ってるし、身体も毎日ぴっかぴかなのだー!」
フェネ(意味を取り違えてるね~)
「予約が2人だったのに、1人で来たんだよね~」
アリツ
「そういうことは時々あることなので… 増えると困りますけど。
でもこちらから『ご予約のアライさまですね』って話しかけたら驚いているようだったので、
その時にきちんと確認するべきでしたね。 すみません」
フェネ「さて、どうしようか~」
アリツ「! 思い出しました。 お部屋『のざらし』にご案内しますので、しばらくお待ち下さい」
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そう言うとアリツさんは、1階の倉庫のような場所に来た。
ガチャガチャ… ぎーーーーーぃ
アリツ「え~と、確かこの辺りに・・・」
ごそごそ…
フェネ「ずいぶん古そうな倉庫だね~」
アライさんは外で何やら している。「くんくん…」
アリツ
「建物自体が古いですから~。 あちこち建て付けが悪かったり、鍵が壊れてたりで…
今度ビーバーさんとプレーリーさんに改修を頼もうかと・・・あ、ありました!」
そう言うと何か折り畳まれたモノを持って外にやってきた。
アリツ「じゃあ手伝ってもらえますか?」
アライ「楽しそうなのだー!」
アリツ「まずこの棒を立てて、次にこの布を・・・」
フェネ「は~いよっと」
アリツ「じゃ~ん! 『てんと』の完成です~」
フェネ「へ~ こんなのがあるんだ~」
アリツ「以前かばんさんたちが『きゃんぷ』をしてみたいとおっしゃって…」
フェネ「それって言いだしっぺは博士たちじゃ...」
アリツ「はい、博士&と助手さんもいらしてましたね。 皆でカレーを作って・・・楽しかったですよ?」
アライ「早速中に入ってみるのだ!」
ごそごそ
アライ「あ! 床が破けて地面が見えてるのだ!」
アリツ「あ~、それはサーバルさんが爪研ぎをしてしまって… 端っこなので大丈夫かと…」
アライ「アライさんは細かいことは気にしないのだ」
アリツ「ではこちらのお部屋でよろしいですか?」
アライ「アライさんはココでいいのだ」
フェネ「いつも野宿みたいなものだったからね~。 むしろ屋根と壁があるなんてセイタクだよ~」
アリツ(ほっ)「では、ごゆっくり~」
アライ「ほらフェネックも入るのだ」
フェネ「まだ寝るには早いよ~」
アライ「じゃあ荷物を置いて、ろっじの中を探検するのだ!」
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