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文藝誌 ジャパリ文學(SS総合投稿スレ) / 315

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名無しのフレンズ 2018/08/18 (土) 16:29:21 c36f4@3652f >> 309

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【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
【アラフェネぶらり旅 さすぺんす劇場】
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[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2
[12.ⅹ話]ろっじ Bパート-2 
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雨と風が強くなってきた。 台風が近付いているらしい。
私はサロンに居た。

目の前ではアリツさんからアライさんの様子を聞いたフレンズたちが、各々好き勝手なことを言っていた。
もちろん悪気があるとは思っていない。
むしろ、いつもなら自分もそこに加わって、ある事ない事、茶々を入れていたことだろう。

でも今はとてもそんな気分にはなれない。
かと言って部屋に引き篭もっていても、考えが悪い方にしか向きそうにないので仕方なかった。

アリツ「アライさんは顔を押さえながら『軽いガンだから心配いらないのだ』と言ってましたが・・・」

ツチノコ「ツッコんでいいのか、真剣に受け取るべきなのか反応に困るな…」

タイリク「呪いのアイテムでも拾ったのかもしれないよ」

物理的にも精神的にも立ち直りの早い、ある意味「無敵」なアライさんが、
病気や呪いでどうにかなるとは信じられなかったが、前例が無いのでなんとも言えない・・・

スナネコ「何か悪いものでも拾い食いしたのではー?」

アライさんは、ああ見えて『ぐるめ』だ。 感覚も鋭い。
毒のあるものや腐ったものは感覚的に避けているし、触われば確実に分かるらしい。
原作の頃の感覚がフレンズ化で更に研ぎ澄まされているらしい…

アミメ「やはりキレイなアライさんが・・・」

ツチノコ「でも2人は接触してないんd・・・」

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目の前では「あーでもない、こーでもない」と議論が始まっていたが、ほとんど耳に入ってこない。
また頭の中で「考え」が独り歩きし始めた。

アライさんは「あんな」だからすぐどこかへ飛び出す。
アリツ「食料庫から食材が1つ無くなっていたのですが・・・関係ありますかね?」
それを見失わないよう、私はいつもアライさんを視界に捉えていた。
スナネコ「それは野生のイノシシかシカじゃないんですか?」
アミメ「犯人はヤギね!」
そう、いつもアライさんは前を見ていた。
そして私はその背中を追いかけていた。
タイリク「害獣に扮したセルリアンかもしれないよ?」

アリツ「でしたらハンターさんを呼ばないと…」

でも今ここにアライさんの姿は無い。
どこを見回しても・・・

ふと床が波打ったように感じた。 違う、体の方がフラついているのだ。
足元がおぼつかない。

アリツ「大丈夫ですか? フェネックさん」

タイリク「顔色が悪いな」

どうやら私は周りから計算高いとか、頭が切れると思われているらしい。
でも今まで余裕ぶって、強キャラを演じられていたのは・・・アライさんが居たからだ。
アライさんが居ないと、こんなにも自分は弱い。
不安」 そんな得体の知れないものが津波のように押し寄せてきたように感じた。

怖い。
このままアライさんが居なくなってしまったら・・・

怖い!

私は思わず駆け出していた。

ツチノコ「おい! どうした!」

とにかくその場から・・・すべてから逃げ出したかった。 

アライさんを助けたいのに誰もアテにならない。 
なにより自分自身の役立たずぶりに無力感を覚えた。
こんな時、頼りにできるのは・・・ 

一瞬ボスが、視界に映った。 
乱暴に引っ掴み、ボスネットを掛ける。

・・・相手はなかなか出ない。
イライラして、思わず悪態を付きそうになった。 
時間だけが過ぎる・・・

博士「どうしのです? 緊急回線など使って」 

助手「何か用なのですか?」

フェネ「かばんさんを! 今すぐ かばんさんを『ろっじ』に呼んで!」
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