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ヨハネ「…………この攻撃ではあの総団長は砕けない‥ならば、せめて………(ヘザーの様子を見て)」

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平安名すみれ「……団長に迫り来る攻撃を、全て迎撃する!(触手を構え)

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ヘザー「はぁっははぁ!!この私と!!『執行四脚』の『 UpG. Ver.Ⅱ 』ならァ!!その大層なブリキ人形も形無しの様ね!!」

ヘザー「(足を潰した!直立する人型の形をしている以上、足を一本失えば自重を支えられずに斃れてい……っ!) ガッ……ハ……ッ!?

(高笑いと共に崩れ始める鉄巨神を視界に収め、追撃を加えようと構え直す。)
(しかし、その瞬間……負傷による物か、『 UpG. Ver.Ⅱ 』の反動か。或いは、その両方か)
(口から塊と見紛う程の大量の濁った血を吐き出し、全身が硬直する)

ヘザー「ぐっ、ぶっ……ははっ、驚かせてくれますね、ラタリア博士…!あんな言い方をするのだから、さぞや酷い負荷を受けるのだと身構えていましたが……この程度とは…!」
明らかに致命的な量の吐血。しかし、平然とした表情で両手を『執行四脚』の根本へと添え)

ヘザー「……待ってなさい、この人形を潰した後は……その身体だ……!!」
(四脚の内の二本がバーナーの様に魔力の炎を噴出させ、空中で更に推進力を得る。その勢いを乗せ、残りの二本を鉄巨神の腰部目掛けて再び横薙ぎに振り回し、更に対敵の身体を破壊しに掛かる)

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ゼフィリーヌ 2024/05/05 (日) 21:53:56

ゼフィリーヌ「(肉が潰れる音と、空気が吐き出される音……だけではない。確かに声帯から発された"声"が聞こえた。つまり……まだ、生きて……っ!!)――――ッ!やはりか、こいつ…まだ………!!」

(現在の身体の状態でも、頭部を砕く事は……最低でも、完全に意識を奪い去る事は出来ると想定していた。しかし、想定を超えたガレアの"意地"による肘打ちでの反撃が首へと炸裂し、衝撃で大きくよろめき、体勢が崩れる)

ゼフィリーヌ「――――カ……ッ……!?

(完全に想定外の一撃で体が麻痺し、薄れゆく意識の中……それでもガレアの姿を認め、防御態勢を取ろうとする、が……)

ゼフィリーヌ「……しまっ……はは、っ……ガ、バッ……!

――――ゴ ッ シ ャ ア ァ ァ ! !
(反射的に振り上げた左手は、とうに肘から先が失われている。故に、ガレアの一撃を防ぐ事は当然叶わずに拳が顔面の中心部へと突き刺さり、その勢いで後頭部から派手に後方へと吹き飛ばされ

(踏ん張る事も、受け身を取る事も出来ず……仰向けに倒れた)

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メトロ「 ヒ  ッ゛ ッ゛ ッ゛  (状況把握する間もなく装甲車の窓を塗りたくるように覆った衛兵たちの血肉。そのグロテスクな光景を前に一気に血の気が引き―――)―――――― ァ (絶命するかのように首が項垂れ、気絶してしまった――――)」

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ティネル【レギュレロイド】「―――――――!(疾い…ッ……!)(先程とはまるで異をなすその速度に、あろうことか唖然として反応が遅れてしまう) ッ ッ ッ ッ ッ ッ ゥ ウ … … ! ! ? ( メ ギ ャ ア ア ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! )(そして、思わぬ事態が発生する。今の今まで何者の攻撃も一切受け付けなかったレギュレロイドが激しく振動し、次の瞬間には右脚の付け根から残骸が大きく飛散。痛烈な痛手を受け、鉄巨神の直立が大きく崩れた)」

ティネル【レギュレロイド】「(ここまでの飛躍を得たか…侮りがたいものだ…ッ…!!)ぐゥ……ッ……!!(鉄巨神とのリンクはいまだ健在。コア内部で腰を低くすることで鉄巨神の崩れかける態勢、その反動を和らげようと試みる。だが、付け根からは未だに軋むような音を立てて――それこそ人間でいうところの骨が砕けるようなもの――少しずつ崩落の兆しを見せていた)」

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ガレア【アクエリアス】「んなァ―――――!?(咄嗟の挙動から一瞬で持ち上げられた一連の行動を瞬時に把握できず呆気にとられたところに―――)―――― ガ ァ フ ゥ ァ゛ … ッ゛ … … ! ! ( ブ パ ァ゛ … ッ゛ … ! ! (脳天から大地へ真っ逆さまに叩きつけられ、激しく吐血する。頭蓋が半壊する程に大きな軋みを上げた。脳みそはもはや潰れてもおかしくはないその一撃を受けて一瞬だが意識が飛びかけた)」

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ああ……クソ……こんな時に……―――――――

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「学業も経験も頗る高い。だが、それに見合うだけの実績が乏しい。本番に弱いタイプなのだろうか。」

「……ッ………」

「件のテロ事件に挑んだというあの青年…だったか…。成績としてはあまり芳しいものではないが、あれだけの行動力は現代社会においては求められるものだ。君も精進したまえ、ガレア。」

「…………」

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「な、なんだよお前…っ……?」

「俺はお前を認めない…!ライン・オーレット…!」

「いつかテメェを越えてやる。俺の前を行くというのなら、俺はその二歩先に君臨してやる…!」

「底辺野郎に出し抜かれるほど、俺は落ちぶれていねえからな…ッ!!」

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――――― そのムカつくツラ引っぺがすまで、俺ァ…諦めねえからな……

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ガレア【アクエリアス】「―――――― ン な ァ ッ ! ! ! (激昂の如き叫びを張り上げて、失意の果てに覚醒を迎える。相対するゼフィリーヌがそうであるように、装甲を纏う自身もまた人としての肉体意地に限界点を達していた。それでも己が矜持のために確固たる信念を駆り立てる。何物をも凌駕するための、圧倒的な地震の存在意義の鼓舞を――――)」

ガレア【アクエリアス】「 ヌ゛ ギ ェ゛ ァ゛ ァ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ッ゛ ! ! ! ! (逆さまにめり込んだ状態から繰り出す不意の肘打ちをゼフィリーヌの首筋に炸裂させ、拘束を無理矢理解いた)ズ ザ ザ ァ … ッ … … ―――― テメェ゛も゛ッ゛…あの野郎も゛…ッ゛……!!越えね゛えと……越えて…越えて……ェ゛……!!」

ガレア【アクエリアス】「 俺 の 強 さ を 示 す ん だ ァ゛ ァ゛ ア゛ ッ゛ ! ! ! ! ( ギ ュ ル ル ル ル ル ゥ ッ ! ! ! ! )(跳ね上がるように態勢を整え直すと、激転する両足のエネルギーリングが地盤を抉り削り、猛速で彼女へ肉薄する。そして―――――)―――― ド   ッ゛   グ   ゥ゛   ォ゛   オ゛    ン゛    ッ゛   !  !  !  !  !  (勢い殺さぬ助走をつけた、全身全霊のストレートを、ゼフィリーヌの顔面へと――その拳をめり込ませる程に――叩き込むのだった)」

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ヨールダン「な………っ…………?(ゼレオロイド……いや、違う………?)目標が護衛兵のバカ共を狙ってくれてるが……ヒヨッコ!!一旦離れろ!味方かもしれんが……動きが滅茶苦茶だ!危険すぎる…!」

(護衛兵達の肉片を浴びながらもそれ自体は意に介さずその場で立ち上がり、メトロの装甲車の方向へと駆け寄りながら声を掛け)

ヨールダン「地下壕への攻撃は……止められた形になるのか……?ヨールダンは、連中が……無事だと良いが……」

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ゼフィリーヌ「(彼も恐らくは、自爆で私と刺し違えようとするだろう。だが、逃走の可能性も捨て切れない……今の私に、彼を追うことは出来ないだろうから)」

(踏み込んで来るガレアにも文字通り"動じる事は無く"至極単純な力勝負でその身体の動きを止め続け)

ゼフィリーヌ「(ならば、どうするか?生半な攻撃では、仕留めることは難しいが……私の身体も限界が近い。故に困難であっても尚、確実に彼に致命傷を与えた上で何らかの形で離脱する必要がある。ならばどうするか……)いいや、戯言ではないさ。SUMOUというのは神に捧ぐ神事であり、同時に誇りと礼節を以て立ち合うものだ。私は愛する人のため、彼女にまた会う為……全力を以て君を倒すことを、神の前で改めて示すまでだよ」

(深く息を吸い込んだ直後、さらに鮮血を撒き散らしながら両腕だったものを引き抜き、一瞬で姿勢を低く――――地面に頭が付く程まで屈み込み、ガレアの両足の間に頭を入れ、両腕だったものでその両足を抱える様に持ち)

ゼフィリーヌ「一瞬で、君の半身を砕く……残骸は、捨て去ってしまえば良い……!!」

(ガレアの身体を持ち上げ、"居反り"……プロレスにおけるバックドロップの様に自らの身体を跳ね上げると共に後方へ反らす。その身体能力が故に、まともに動作が完了すれば稲妻の様な速度でガレアの身体は頭部から地面に叩き付けられ、更にゼフィリーヌの放つ魔力が追い打ちの形で襲い掛かるであろう事は、容易に悟ることが出来るだろう)

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ヘザー「精々この一瞬だけ、余裕ぶった面を晒しているがいいわ、ティネル!!その高潔を気取った仮面をォ!この私が……叩き割ってやる!!」

(巨大化した四本の脚全てが猛烈に地面を殴り付け、その勢いで鉄巨神の方向へと、砕けた地面の破片と轟音と共に弾丸の如き速さで"跳ぶ"

ヘザー「―――っはっ……ははぁ!!流石は第二の強化、まるで出力が違う!!今の執行四脚ならァ!!」

(激しい出血による過剰なアドレナリンの放出、更には鎮痛剤の副作用で極度の興奮状態にある中で、気付かぬ内に鼻や目元から血を垂らし、浮かれた様に笑いながら叫ぶ。しかし、その目とガジェットはティネルを正確に捉えており……)

ヘザー「魔力なら有り余ってる!!好きに喰らって、暴れろォ!!!」
(四脚がヘザーから魔力を吸い上げ、それを燃料にして紫色の"炎"を帯びる。同時に突進の勢いを乗せ、鉄巨神の脚の付け根を潰そうと、四本のうち二本を薙ぐ様に振り回す!)

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アリエルΔ「111000111000001110101100111000111000001010100100111000111000001010101011111000111000000110010101111000111000001010010011111000111000000010000010111001001011101110001010111001011000101010101001111000111000000110010001111000111000000110101011111010001010000110001100111000111000000110001111111000111000000110101101

アエリエルΔ「    ガ   ォ  ン  ッッ    (突然自らを抱きしめるように腕を交差させ蹲る。 背のスラスターが一斉に展開し、露出した水晶が緑白色の
光を灯したかと思えば……)  キュ   オ  ッ    (立ち上る黒煙を空間ごと無数に両断しきる光線を放つ)

第0護衛兵(フレーム2)「 ? (上空から弾幕を張り"焦土作戦"を以てアリエルを殲滅しようとしていた兵士達のバイタルが途絶える。最後に残っていた人としての意識の欠片が、無意識に自らを確かめるようにして手を見る。 最初は指、そして腕と"ズレ"が生じ……)

第 /0 /護衛 /兵 「         (血と肉の雨が降り注いだ)

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第0護衛兵「退けば殺れる…… 退けば――――くそッ!!(犠牲、死、名誉。恐怖が狂気に置き換わり、危機感は自らを奮い立たせる生存本能となって死地へ飛び込む。彼らには生存のために戦うという連帯感があった。 巨人を全方位から蜂の巣にできるよう、ワイヤーガンを駆使し、一斉攻撃のタイミングを見計らうが……)
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アリエルΔ「 キ  ン  (右ブロウを振り、立体移動に用いるワイヤーガンを腕に絡め取って芋づる式に第0護衛兵を捕まえる。左ブロウも同様に振るい、瞬く間に自分を方位していた"羽虫"を二手で捉え)
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アエリエルΔ「  ヒュ オ  フォ  ン  フォ  ン   ガッ  フォ ン   ゴ  ッ   フォ ン  (複数の人形が塊になって出来上がった水ヨーヨーを、完全な円を描いて振り回す。道中、それが周囲の建造物やら何やらにぶつかり、中の液体が散らかった気がしたが"お祭り"ではよくあることだ。気に留める必要はない) パッ (手を離し投げ捨てればいいだけ)
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ただの にく かい「 ゴンッ  ビ  チッ  (メトロの駆るデカメロンのメインカメラが赤一色で染まる。 名窯しがたい形状のそれらは眼球が"複数"あり、歯があり、腕が五本ある。それだけの物体だった) 
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―――――――第10のみんなか、レイカさんか。 勝つか、逃げるか。 生きるか、死ぬか。
私に突きつけられた選択は、一つ守り、一つ取りこぼすものばかりだった。
でもそれは、世界という現実が突きつける残酷でリアリティがあるだけの嘘だ。
"全部選べばいい"、何も失わない。その代わり、選んだもの以外を捨てればいいだけなんだ。
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赤が咲く。
赤が咲く。
触れた場所が咲いて、赤が咲く
花火みたいに散っては染め上げていく、とてもきれい
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ロナ『 大丈夫だよおかあさん。 もう私、ちゃんと選べるよ 』

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ロナ『     ………。(――――地平が見えない空、反射する水面の鏡面世界。アリエルのコックピットに居るはずの少女は、閉鎖空間と対局の場所に佇んでいた。) ………。………(両腕を広げ、さざ波を立てて吹きすさぶ風を胸いっぱいに浴び心地よさそうに目を閉じる。 雑音は聞こえない、どこまでも意識は清く澄み渡っていて、思考は鮮明だった。)』
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ロナ『(目を開く。風に流されてきたのか、灰色に濁っていて、それでいて鉄のような質感の花の蕾が水面を漂ってくる。初めは一つ、しかしそれを認識した途端、自分を囲うようにして幾つもの蕾が存在する。それはどんなに灰色で、くすんでいて、焼け焦げていても"命"なのだと実感できた。)―――― うん、もう大丈夫。 』
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ロナ『   ぐッ (水面へ向かって屈んで腕を伸ばす。蕾を、詰み……) 』
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アリエルΔ「  しゃ っ ……取る。 周囲を飛び交う第0護衛兵を、飛び交う羽虫を掴むようにして。 初めは包むように、そして指の感触でそれが"対象"と認識するや……)   ブ ――――
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ロナ『  ―――――   ち  ッ  (手に取った蕾は赤く花開いてどこまでも澄み渡る地上の青空に赤い色彩を滲ませる。蜜が跳ねて頬を掠めた。それを指で拭うと、ふと向こうを見る) レイカさん、みんな。今助けに行くからねっ! (手を振る。相手もまた笑顔で手を振り返した。そこに至るまでの灰色の蕾には棘が生えていて、とても邪魔だった)』
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ロナ『 バシャッ  (今度は手繰り寄せるようにして水面を動かし、浮いた蕾が自分の腕の中に集まってくる。それを抱き寄せると)  ――』
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灰色の蕾『 グババババ バベデグベ ダグ ――――――
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第0護衛兵「 ―――――すけてッ!!助けてッ!!ゆる、許してくれッ!!嫌だ!嫌だ!!死にたくない!!!!父さん!!!!か"あ " ギ  ギ    (巨人の手の中で自らの頭蓋が軋む音を聞いた。思考に異物が混ざる感触が恐怖を駆り立てる、それが脳髄に破片が混ざる感触とは幸い知ることなく、潰れ――― ―  ―    ・    ・    ・    )
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名前なし 2024/04/08 (月) 17:27:43 修正

.     ┣¨  グ   オ   ッ
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――――――本部に隣接する高層建造物が"内部"から爆ぜ、烈火の塔が暗夜を引き裂く。
絶えず火花を散らし鉛の人骨が植物のように足から頭蓋まで成長し、それを白く血の通わない肉が、鉄の表皮が生成され覆う。
炎で照らされた表皮の色が定着し、紅蓮に染め上げられた「火の巨人」が顕現す。
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BGM:Happy Birthday to You

アリエルΔ「 ■■■■■■■■--0-01----01010■■■■0101-----!!! 
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眼に翡翠の炎を揺らめかせ、大気中の塵が発火しては散る程の蒸気を吐き空へ咆哮する。その荒ぶる巨人は、骨格こそ人のそれだが、 レギュレイターが知る"鉄機兵アリエル"とは似ても似つかない異形へ変貌していた。 龍の如き頭部、肋が筋肉を貫通し外部から形を成したような胴体、以前はなかった蛇腹式に連なる尾。 その有り様は―――――
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ナガタ「 ぐァ" ……ッ ……!!??(熱風に煽られ木の葉のように飛ばされる。地下への攻撃は当然失敗。咄嗟にワイヤーガンを倒壊した建造物の鉄筋に巻き付け、突然出現した異形から遠ざかろうとする)――――!? なん、だ……帝国の新兵器……ゼレオロイド、か……!?
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第0護衛兵「ァ……ァ ぅ、ァ うァ ァ ……!(ナガタと轡を並べていた「今も尚正気」の兵の眼から光が奪われる。 狼狽し、蜘蛛の子を散らすようにして撤退を初めた彼らの眼からすれば、町内に潜伏していたゼレオロイドが出現し明確に"敵"として出現したようにしか見えない。それだけで戦意を失うには充分だった)
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第0護衛兵(フレーム2)「 ――ヴ― ヴ  ヴヴヴ…… (AGESと交戦していた複数人が一斉にAGESから間合いを離す。 優先順位が変わったのか、或いは彼らを統率するプログラムに"何か"が介入したのか、踵を返し一斉にアリエルへ向かっていく。さながら、光に吸い寄せられる蝿のように)
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名前なし 2024/04/07 (日) 17:56:30 修正

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9S「なッ゛――――― (団長の警鐘が耳に入る間もなく、全身を覆うように装着していた飛行ユニットが―――)―――― バ ギ ャ゛ ア゛ ァ゛ … ッ゛ … … ! ! ! (――― 一瞬で"分解"されてしまい、瞬く間に残骸と化した部品と共にその身が解き放たれる。スローモーション化した世界の中で対処できないまま、成す術もなくマールーシャに吸い寄せられるように前のめりとなり――――ついに、その"凶刃"に手繰り寄せられてしまった)」

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名前なし 2024/04/07 (日) 17:00:51 修正

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アレックス・ディノ「溶かす!?(となるとあのカートリッジは「塗装」か!)9S!!(部下が突っ込んだのを見て自らも駆け出す。傷の深い彼だけに接近戦をさせるわけにはいかない)」

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マールーシャ「(二方向、カートリッジの交換は間に合わない)(冷静に状況を俯瞰する。高速で隙を貫く刺突、まず躱せない。次にアレックスの追撃が来る。以上の状況から素早く自らの行動を規定する)」

マールーシャ「チィッ(マールーシャの左目を刺突が掠める。血は舞わない。掠めた左目を瞑りながら)」

アレックス・ディノ「─── ギ ュ オ(距離を詰める。到達まで瞬きする間の刹那も掛からない。左目を瞑る敵が見える、右目は確かにこちらを睨んでいるが、手は止められない。追撃、その脇腹に向けてビームサーベルを)」

マールーシャ「(睨視する、瞬間にも満たぬ速度で接近する機影を。狙っているのは接近戦。なるべくカートリッジを使って戦いたいものだが、「塗装」では対応できない)」

マールーシャ「あ り が と うその思考を待っていた。)」

アレックス・ディノ「!?(右手に保持していたはずのサーベルが、右手の一部装甲ごとひとりでに砕ける。いや、砕けるなどという無作為なものではない。これは、一瞬にして武器を「分解」する……)(”あれは「塗装」のカートリッジじゃない”)9S!!離れ……!!」

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マールーシャ「遅いよ(そのまま、鎌を9Sに引っ掛ける)」

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9S【飛行ユニット】「うぐぁぁああああ…ッ゛……!!(ズガァンッ、ボギャアァンッ…!!)(弾ける閃光によって飛行ユニットが大損害を受け、次々と装甲や武装が残骸となって剥がれ落ちていく。その中で本体である自分自身もいくつか被弾してしまい、煙を吹かす飛行ユニットを低空座標まで落としていく)」

9S【飛行ユニット】「く…ッ……!まだ、だ…ッ……!(ジャキィン…ッ!!)(辛うじて健在な右腕のブレード、その部位を帯電させると―――)―――ッハァァアア!!(マールーシャがカートリッジを切り替えた"直後"、その一瞬の隙を突け習うかのように爆発的なブーストダッシュを切ってブレードによる刺突を勢い良く突き出した)」

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       ズ ド ド ド ド ド ォ ッ  !  !  !    
(液体の如く弾けた爆炎の中から光線が飛び出し、アレックスと9Sに襲い掛かる)

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アレックス・ディノ「!?(飛来する無数の光弾を前に、反応できなかった数発を受ける。すぐさま立て直し残りを斬り飛ばし)」

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マールーシャ「“閃滅”(シュプリンガ)。これで『10』、『9』、『8』だ(後述で攻撃手段を述べる。炎が流れ、地面に吸い込まれて消える。そうして見えた地面の中から、まるで液体から這い上がってくるようにコートを焦がしたマールーシャが出現)」

マールーシャ「使い慣れて来た。そして君は余裕がなくなって来たね。そこの彼の数字も」

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アレックス・ディノ「……どうかな。そっちもようやく傷が見えて来たぞ」

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マールーシャ「単なる汚れさ。この程度で図に乗ると脚を掬われるが、いいのかね(再びカートリッジを入れ替える)動き回られると不便だな。次は足を溶かそう」

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ガレア【アクエリアス】「 なんだと…ッ゛…!?(勢いを乗せた怒涛の進撃を、"受け止められた"。だが、ここで退くわけにはいくまいとバーニアの噴射の勢いを殺さず、尚も点火状態を維持して圧倒せんとするが―――)―――知らねえな、これから散りゆく野郎に戯言などッ!!!(ゼフィリーヌの笑みとは対照的に憤るような叫びをあげる。たとえ両腕が抑えられていようが、一歩、また一歩と動かせる足を踏み鳴らしていく)」

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9S【飛行ユニット】「なッ…!?追撃が、全く効いていない…!(続けて何度もレールガンを放つも、まるで受け流されていくマールーシャの身体を前に狼狽する)」

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「────まぁ、とても素敵な香りですね。普段はあまりコーヒーを頂くことがないので楽しみです」

彼女────姫路結莉と名乗った少女は柔らかく微笑んだ。

雨で冷えたであろう体を案じ、僕は彼女にコーヒーを淹れることにした。どうせ店仕舞いをしていたところだ、商売っ気は無しで良いだろう。

飲み慣れていない彼女でも飲みやすいよう豆を選び、ブレンドして挽いていく。

────しかし、姫路か。そう聞いて第一に思い浮かぶのは……玄田財閥、天嶺院グループに並ぶ東部の財界を統べる大企業グループのひとつ、姫路コンツェルンだ。

古くから金融業や不動産業を営み歴史と共に発展してきた質実剛健な玄田と天嶺院に比べると、製造業で近年一気に成り上がった姫路は華やかで豪奢なイメージのあるグループではある。

まさかご令嬢か?身なりは明らかに良いし、所作も上品だ。

そういえば聞いたことがある……姫路の白い髪の女。姫路家の隆盛に併せるようにして稀に生まれるようになったと言われる白い髪の女性。姫路家に幸運を運ぶとか、なんとか。

おとぎ話の類だと思っていたけど、まさか本当に目にする機会があるとは……。

ドリッパーに湯を注ぎ、抽出が終わるまでの間にふと、気になった。常に閉じられた目に、手に持ったステッキ。彼女が盲目であることは殆ど間違いないだろうが……

コーヒーを提供したとして、問題なく飲めるのだろうか?こちらから何かサポートをした方が良いのだろうか?ラテ・アートは無意味か?

抽出を終え、店内にはキャラメルにも似た甘みを帯びたコロンビアブレンド特有の香りが立ち込める。

いや、考えるのは一旦止そう。僕だってこの店でお金を頂いてドリンクを提供している……つまりプロだ。プロならプロらしく、できることを、全て。

泡立てたミルクをコーヒーに勢いよく注ぎ、泡がカップに盛り上がってきたタイミングでミルクを反対方向へゆっくりと流していく────

『お待たせしました、こちらカプチーノ・ハートでございます。お口に合うと良いのですが────』

こちらの逡巡を汲み取ったように、彼女はくすくす笑う。

「まぁ、カプチーノ・ハート……お名前からして、ハート形のラテアートが施されているのですね?えぇ、とても可愛らしいです」

彼女は指で、空にハート形をすいすいと描いて見せる。

「目の見えない私にも、他の人と変わらない仕事をしてくださるのですね。手間も余計にかかるでしょうに……その御心、嬉しく思います」

そう言って彼女は目を開く。白い瞳を軽く揺らめかせ、やや覚束ない動きでそっとカップのハンドルを掴む。どうやら、まったく見えないというわけではないらしい。

緊張しながら、彼女がコーヒーを口に運ぶのを見守る。真っ白な彼女と白いカップ、その中に満たされる黒い液体は、不思議と美しく調和しているように見えた。

「────美味しいです、とても。飲み慣れていないので、貴方の技術的な面での評価はできませんが……心が満たされるような気分です。貴方の心遣いを感じる、良い一杯かと」

彼女はにこりと微笑む。安堵と歓喜が同時に押し寄せ、思わず溜息として出てしまう。それを聞いて彼女はくすくすと笑った。

「楽しい御方。お声からしても、随分とお若いご様子ですね。よろしければ────貴方のお顔に、触れさせていただけませんか?」

突飛な提案にぎょっとする。もしかして、からかわれているのか?

(めしい)の私にとって、手で触れて得た情報は目の代わり。貴方をもっと知りたいのです。よろしいですか?」

微笑み首を傾げる彼女の様子に、こちらをからかったり何かを企む様子もない。気恥ずかしいが、カウンターから出て彼女の横の椅子に座り、眼鏡を外して腕が届くように顔を寄せる。

「では、失礼いたします」

彼女が目を開き、こちらを見つめる。整った顔立ちが、長い睫毛が、コーヒーの残り香すら遠ざかる彼女の香りが、ゆっくりと近づく白魚のような指先が、僕を激しく緊張させる。

彼女の指が、僕の頬に触れる。思わずびくりと体が跳ねる。温かな、柔らかい手の感触が僕の頬を包んでいく。

視線の合わない彼女の瞳が、興味深いものを見るようにまじまじと僕を捉える。恐らく意図せず開いてしまっている小さな口が可愛らしい。

鼻に触れ、形を確かめるような手つきで、上に。目の周りをそっとなぞり、額へ。髪の毛にも軽く触れ、頬に戻り、口元に……。

これほどまでに美しい彼女に、至近距離で、顔に触れられる……嬉しいとか恥ずかしいとか、それ以上になんというか、生きた心地がしなかった。

「はい、失礼しました。ごめんなさい、恥ずかしかったですか?徐々に体温が上がっていましたよ」

手を放し、そう言って彼女は笑う。

「やはりお若いのですね、16歳ほどでしょうか。髪は癖があるのですね?それと、自信の無さそうな表情をしていらっしゃいました。自己評価の低い方なのですね」

面白そうに、手で触れてわかったことを彼女はつらつらと話してみせる。しかしまぁ、顔の造形について何か言われなくて良かった。

これで彼女に辛辣な言葉をかけられようものなら(彼女の性格としてそんなことはあり得ないのだろうが)、自死すら選択肢に入りそうだ。

~♪

突然、スマホの着信音が鳴り響く。彼女は身に着けていたポシェットからスマホを取り出し、耳に当てる。

「────はい。 えぇ、そうなんです……あら、そうですか。ご苦労様です、それでは今から向かいます。────いえ、結構。それくらいは自分で出来ます。では……」

通話を切り、彼女はこちらに向き直る。

「失礼しました。どうやら迎えの者が来たようです。ここを出た路地の先に車を停めているようなので、そちらへ向かいます。本日はご迷惑をおかけしました」

深々と頭を下げる彼女。僕は慌てて頭を上げるように言う。どうせ暇な時間だ、それを素敵な思い出にさせてもらったようなものだ。良ければまたいつでも来て欲しいと告げる。

「では、また機会があればぜひ。ごきげんよう」

去り際に微笑みを残し、彼女は杖を突きながら店から出て行った────

彼女の微笑みが、彼女に触れられた感触が、しばらく頭から離れないでいたのだった。

────────────────────────

これが黒羽蒼葉と姫路結莉の初めての出会い。

無垢なる心を持つがゆえにどこまでも黒く染まっていく少年と、光無き世界に産まれたがゆえにどこまでも穢れを知らぬ、白百合(リス・ブラン)のごとき少女の出会いであった。

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ラーヴァ「(比丘尼の話を聞き)ふふ、そう心配せずともきっと上手くやっているだろうさ。弟子を思うその気持ちは分からんでもないがね。弟子の仕事か……叶うなら、もう荷を下ろして年相応に学校にでも通ってほしいのだが……聞かないだろうな」

ラーヴァ「(ムラクモの話を聞き)私もまさにその方法で弟子に体作りをさせたが、そうか……栄養学……ふむ、今時はそういう観点もあるのか…」

ラーヴァ「ふふっ……さてね(ヴェルサスの言葉にあえて多くを返さず、口元を緩めながら手元のビールをあおる)…………。(ヴェルサス、とんでもないペースで酒を……私も負けていられない……)グビグビ」

ラーヴァ「皆さんの弟子の話か……確かにとても興味深いな。是非とも聞かせてほしい、こう見えて物語には目がなくてね。もちろんウチのも自慢させてもらうとも(全員の顔を見回し、少し砕けた友好的な表情を浮かべながらジョッキを掲げる)」

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ゼフィリーヌ 2024/03/07 (木) 00:46:42

ゼフィリーヌ「—————仕留めた……いや、これは………っ!もう一人の強化…!そういう事も出来るのか…っ!!(また、読み違えた……私が、彼らを…っ!)」

(————完全なる、誤算。キコの最期の一撃を予測していたが故に、ガレアへの対応が遅れ……容易に彼の接近を許す形となり)

ゼフィリーヌ「ぐあ……っ―!!が―――あっ―――――ッ!!!
(常軌を逸した防御力、そしてまともな人間であれば疾うに事切れている筈の負傷……其れでも尚飄々とした表情で立って居たが……既に限界に近付いているのか、ガレアの斬撃を受ける度に鮮血を噴き出し、苦悶の叫びを上げ)

ゼフィリーヌ「(思考が纏まらない、集中する事が出来ない、身体の強化も、治療も、纏まらない……!だが、斃れる訳には行かない、私には、まだ……っ!)まだ……ァ…!
(まさに、苦し紛れ。しかし、確かに、正確にガレアの両腕に向かって、自らの両腕を突き出し……ズタズタの右手、そして肘から先が消し飛んだ左手を"縦"に深々と切り裂かれながらも、彼のリングエネルギーの回転を強引に止め、更にはその動きすらも抑え

ゼフィリーヌ「ガ……ア…ぐ、うっ………はは、ふふっ………君は、"SUMOU"は、好きかな……?」
(相撲で言う、"手四つ"の様にガレアの右腕を自らの右腕に、逆の左腕もまた自らの左腕に、深々と食い込ませて押し合う様な体制となり)
(既に死に体の身体。絶対の自信を誇っていたその顔は血反吐と負傷、そして泥で汚れ、苦痛を滲ませながらも、無理矢理に笑みを浮かべ)

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アレックス・ディノ「効いて……いや、何だ!?火柱が液体に!?(さては”塹壕(トレンチ)”!?こんな使い方が出来たのか!?)」

アレックス・ディノ「だが……!!(そこに文字通り潜伏しているマールーシャに向け、そのどろりと溶ける火を吹き飛ばし払うようにビーム砲を集中。炎がやはり粘性を持った液体の如く変形し、穴が開くように弾ける)」

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そう囁くように告げると、いつもは私が立ち上がるまで見えていたおかあさんが先に腰を上げた。
焚き火と私を置き去りに、コートを翻して霧の向こうへ、暗闇の向こうへ消えてしまった

以降、私はおかあさんに会っていない
だから今日まで"選ばない"事を選んできた
それはきっと欲張りな事
"二択"を迫られた時、私は選ぶか捨てるかを決めないといけない
捨てる事を決めたらきっと引き返せない

でも、それがなに?

引き換えした事なんて今の今まで一度でもあったのかな

ああ、そっか。もう大丈夫だよお母さん だって私―――――――
.
.
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名前なし 2024/03/05 (火) 18:59:59 修正

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おかあさん「――――――――――選択しないという事は、望む全て以外の一切を切り捨て前に進むということだ
.      何度でも前に勧め、十、百、千、お前が選ばず進んだ数だけ理の屍が道標となる
.       それが戦士というものだ。命でも、国でもない、お前を拒む世界を殺してでも歩み続けろ。お前の魂という炎が尽きるまで」

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おかあさん「少し前、全ての暴力を否定しここを旅立った子供がいた
 彼は暴漢から見ず知らずの親子を庇い、そして反撃を選ばず殺された
 だが私はそれでもいいと考えた。いや……考えてはいないか
 彼は選んだ、ただそれだけだ」

おかあさん「その後、全ての暴力を肯定し旅立った子供がいた
 護るものもない、目指すものはない、あるのは渇望だけ
 乾きは潤ったか? それは彼にしかわからないが……
 彼の最後を見るに、あの笑い方は全てを肯定していた
 悪逆の限りを尽くし、その報いを受け惨めに晒し者にされ死ぬにしても、
 やはり彼は『しかたないことだ』と笑いながら逝った」

おかあさん「たった今だ。彼は正義を全うする為悪に堕ちると言ってここを出た
 正しいと信じたことを死ぬまで成し遂げたなら、私が彼という悪を裁く。そう盟約を結んだ上で力を得てから
 私は彼の行く末を知ってる、何度も"繰り返している"。きっとすぐ、私は彼に引導を渡す
 それでもいいと、私は彼の在り方を肯定する」

おかあさん「ロナ、選ばないというならそれでいい。魂の在り方を強制することはない。 けれど"選ばない為"に"選ぶべき時"がきっとくる。それはすぐそこだ」

おかあさん「私はお前の魂の在り方、全てを肯定する」

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―――――――選べなかった
――――――――手を汚すか、心情に従うか。選べるのは二択、けれど私はどちらも選べなかった

.
.
半年ぶりに丸太に腰掛けて前を向いた
ゆらゆら、ゆらゆらはためく火のカーテンの向こう
おかあさんは向かい側の丸太に腰掛けて、膝に肘を乗せ長い白い髪を垂らし腰掛けていた
.
.
.
ロナ「おかあさん、私選べないよ」
.
.
それが私の"選んだ"本音
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叱られると思った、がっかりされると思った、きっと追い出されると思った
でもやっぱり、私は怖かった
ガスマスクの大人が"お父さん" "お母さん"を撃ったあの夜
ガスマスクの大人が真っ赤に染まって、おかあさんと出会ったあの夜
私は今でもあの日の全てが恐ろしい
.
.
.
おかあさん「 君は選んだ その全てを肯定する 」

ロナ「え?」
.
.
けれど返ってきた答えは不思議なほど"何もなかった"
怒りも、失望も、そしてそれ以外の一切でさえも、何もなかった
おかあさんは顔を上げ、灰色に赤の十字架が刻まれた瞳を真っ直ぐ向け初めて"対話"をした

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霧ノ原は広い広い茂みとどこまでも広がる霧、見上げれば星空、進めば"焚き火"か"狩りをする為の森"
望めば"家"がある ご飯と寝る場所には困らない
それだけの……暖かくて満たされる場所だった
.
焚き火の前の丸太に腰を掛けるとおかあさんは現れる
正確には、見えなかったのが見えるようになるだけ
話しかけない限りは何も言わない。他の子供は"教えを乞えば"彼女は何でも教えてくれる
でも、私だけは話しかけると決まって「選んだか」と問いかけるだけだった
私は何を選ばないといけないんだろう? おかあさんは絶対に何も答えてくれなかった
でもそれはきっと必要なこと 私はきっと、自分で見つけて選ばないといけない
.
.
.
ロナ「大丈夫だよおかあさん、きっと私選べるようになるから」

おかあさん「…………。それまでは見守る」

ロナ「うん」
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他愛のないやり取り それが焚き火の前で出会うおかあさんとのやりとり
焚き火の前以外で出会うおかあさんは別人のようだった
"家"では薪の取り方、獲物の捕まえ方、作物の育て方……生きる術を教えてくれる
そんな快活なおかあさんに『何を選べばいいのか』聞いた事がある
おかあさんはまるで、その質問事態に意味がないような言葉を返し首を傾げた
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ある日私はクリームシチューが食べたいと思った
右も左もわからない霧の中、ふらりと家から出て歩けば森の中
何処を向いても自分より小さな、ふと拳を握れば壊れる命がひしめきあっている
私は選べなかった
実のところ"肉"だけはおかあさんが用意してくれる食事には存在しない
食べたかった、満たしたかった、手を汚したくなかった

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ロナ「おかあさん」
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見上げれば月夜、視線を落とせば茂みと砂利、目の前には熱を放ち揺らめき続ける焚き火
巻を入れなくても、私が丸太に腰を下ろせば灯る不思議な焚き火
おかあさんは火を挟んで向かい側の丸太に腰を下ろし、物言わず暖を取っていた
「さむいのか」と聞いたけれど、おかあさんは何も言わず首を横に振るだけだった
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おかあさん「選んだか」
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ロナ「何を?」
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おかあさん「…………」
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BGM:The Driver (feat. Dot Allison)
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寒い寒い雪の日でした
吐息は瞬く間に白く黒に紛れ消えゆく零度の中、私が地面に手をかざすとそこにお花が咲きました
蔦も葉も根もなく、ただ積もった白を染めゆく花弁が開いて広がるだけのお花です
こんなに寒いのに、こんなに凍えて寂しいのに、花は暖かく滴って――――――
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ナガタ「……ッ!(ヨールダンを振り払った際に生じる反動がアラタを貫通し腕を一時的に麻痺させる。苦悶に顔を歪めバランスを崩すが) 目の前だ……!勝利は眼の前……ッ!(ローリングをしヨールダンの脇を潜り抜けワイヤーガンを地下壕付近の建物へ突き刺す。 着地を一切考慮せず最高速度で前進、メトロの駆るデカメロンを飛び越え、ついに……)」

ナガタ「俺は……俺は――――――」
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セイン、エクレイル、散っていった団員達……"殉職者"となれた者達の面影が脳裏を駆け抜けていく。
それらを"超えた"先、凱旋パレードを走行するオープンカーのシートに片足をかけ、歓声を送る人々に手を振り応える。
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ナガタ「俺はッ!!英"雄"に"な"った"ん"だァ"ァ"ア"ァ"ア"ァ"ァ"ァ"――――――ッッッ!!!!(地下壕入口の直上へ到達。トンファー型ガジェットを再装備し、棍をミサイルへ移行。自身が爆発の余波に巻き込まれるであろう距離でも構わず、引き金に指をかけ――――――)

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そんな夢を見た。

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ヴェスパー「      フッ      ぐぁっはやっべ今意識飛んでたッ!!(予想以上の接触で宇宙猫のような顔を浮かべ沈黙、浮遊感の伴う絶頂の後意識を取り戻しハンドルの握力を強める) ええと……そう、そう自走砲は無事処理ね!で、次は……――――――」

第0護衛兵?d~i「 ヴ ヴ  ヴ   ク ン (首を目覚まし時計のハンマーのように痙攣させ、"超人"級に身体能力を増強させたアラタ装備兵が一斉に、フロール達の上空を飛び交って包囲し、装備したライフルによる"オールレンジ攻撃"を仕掛けようとしていた)」

ヴェスパー「しまッ……―――――――――――――   」

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マールーシャ「かはっ……(ランダムシュートが誰にも当たらなかったのがショックだが、そんなこと、言ってる場合じゃ、ないな……)(口から衝撃のあまり息を強く吐き出しながら吹き飛ぶ。自らに衝撃を留めず空中へと逃がそうとする判断。だが、大きく吹き飛んだ先には)」

マールーシャ「……まずいな(ギュルリと空中で縦回転しながら態勢を立て直そうとする。視界の端に撃ち込まれるレールガンを捉え、咄嗟に着地して回避しようとするも)”滅……間に合わんか……!!(カートリッジを入れ替えようとした瞬間、レールガンの一撃が命中。大きく上がる火柱に更にガソリンが投げ込まれ、更に大きく炎上し上空にまで火柱が伸びて周囲を照らす)」

ドロ……(次の瞬間、上がった火柱が不自然にゆらめく。火という実態のないエネルギーが固形化……いや、”液状化”し……)

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首領パッチ「さらにもう1発!(9Sにより火柱に包まれたマールーシャに対して蓋の開いたガソリンの缶を投げ込む)

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ペニーワイズ「…………やったか!?」

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名前なし 2024/03/05 (火) 03:01:08 修正

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ティネル【レギュレロイド】「――――――!!(変形した…否、あの形状は…"進化"…とでもいうべきか…ッ……!)(ヘザーのガジェットの変化を目の当たりにしたことで思わず驚嘆を示す)………フ……何故だろうな… 貴様等は「敵」だというのに……何処か親近感めいたものを感じ始めてきた……だが、戦いに私情は挟まない。それが私のポリシーだ。来るなら斬り落としてやる…――――まとめてくるがいいッ!!!

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* * * * *

軍用の鎮痛剤……強力な麻薬にも等しいそれが染み込んだ、ロリポップ状の薬剤を、もう一本口に咥える。
連続しての摂取は禁忌とされているその行為を、敢えて行う。痛みを取り除く為の本来の用法では無く、無理矢理に昂揚感を沸き立たせ、意識をより鮮明にするために。

血と泥に塗れた姿で、ひしゃげた四脚で、クレーターの中心で立つ。
左脚は義足すらも砕け、残った右脚は以前の負傷で完全に麻痺し、おまけに完全に折れて曲がっている。%%
それ故に、科学者として、尊敬する人物が基礎を作り上げ、信頼出来るメカニックと共に維持し、戦い続けてきた鉄の四脚型ガジェット、『執行四脚《フォーレグ・イグゼクター》』
その四脚を足の代わりとして"立ち上がった"姿で、左脚の義足の接合部に隠したポーチから、ラタリアに託された"それ"を取り出す。

ヘザー「………ラタリア博士、私も………貴方を信じていますよ。科学者として、人間として。

ヘザー「現状の『執行四脚』でさえ、手足の様に動かせるまで時間が掛かった。味方の援護下で、並んで戦って、大出力の新型を乗りこなせるかは不安が残った。それに、遊撃隊《アサルト》やイーティス・センシオンと交戦する前に、嗅ぎ付けられたくは無かった。」

ヘザー「いや、これも……言い訳ね……貴方が命の保証が出来ないというのなら、きっと、そうなんでしょう。情けなくも、私は躊躇っていたんでしょう。この世に未練が山ほど残っているし。けれど」

腰部に巻き付く様に装着された『執行四脚』の基部。丁度身体の正面、臍の部分のメンテナンス用ホルダーを開く。

ヘザー「……目の前のあの『敵』に対処するには、これの力が絶対に要る。――私には団員を守り、任務を果たす責任がある。それを果たす為には、使う以外の選択肢はもう残されていない。そして、もう一つ……」

開いたホルダーに、叩き付ける様に小型円盤デバイスを差し込み、ホルダーを閉じる。

ヘザー「恥ずかしげも無く敵に寝返り、レギュレイターを……私の兵団を滅茶苦茶にしてくれた挙句、大仰に説教を垂れながらこの私を踏み付け、傷付け、汚し、見下しやがるあの女を蹴飛ばしてやらないと……気が収まらないでしょうが!!」

鎮痛剤の過剰摂取で感情のボルテージが一気に上がり、怒りの滲んだ破壊的な笑みを浮かべながら叫ぶ。
それに呼応する様に、ひしゃげていた四脚のそれぞれから文字通り"火を噴き"、『 UpG.《アップグレード》 Ver.Ⅱ 』に依って空間に現出した外付デバイスと合体。鳴り響く金属音と共に変型を始める。

轟音と共に、瞬く間に四脚の一本一本が元の倍以上の全長・直径にまで巨大化し、先端は三本爪のアームへと変形。原型を残しながらも、更に強靭・巨大化した姿へと変わり、本体であるヘザーを抱え上げる様に伸びた所で、ヘザーは再び、叫ぶ。

ヘザー「ロックンロール!!第二ラウンドだ!付き合え、ティネル・カルロウ!!」

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BGM Change:-Crawl- GUILTY GEAR STRIVE ORIGINAL SOUND TRACK VOL.1
https://www.youtube.com/watch?v=U1X5mF1sLRU

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意識が朦朧とする中で、厳格な彼女は自らを律するようにそれでも立ち上がる。
そんな彼女が自らの命の支えとなるガジェット『執行四脚《フォーレグ・イグゼクター》』に視線を落とした時、
ついにその「覚悟」を決める時が来たと悟った――――――

.

.

― ヘザーの回想 ―

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ティネル「我々「レギュレイター」はこれより、反復現象《オーバーラップ》の根絶の延長として、その元凶である「ゼレオロス帝国」の討伐作戦へと移行する!本部への要請は私自らが行うが、遅くても 2日後には突入を決行する! 総員、早急に戦闘態勢準備に取り掛かれ! 解 散 ッ ! !  」

ラタリア「………(深刻化する事態により重くなった空気によりぎこちなく立ち上がるが…)――――― 「ヘザー」、ちょっと…(ここで、彼女を手招いて会議室と隣接している小部屋へ誘導する) 」

ヘザー「……これまで以上に、帰還の保証が出来ない任務になりそうね……その辺りも考慮して……隊を組む必要が……ん…?(深刻な表情で、起立の代わりに一礼。車椅子に座り直そうとした所で呼び止められ)……分かりました、今向かいます…ヨールダン、悪いけどお願いね(腕力で無理矢理椅子から飛び、自らの車椅子に着地。ヨールダンに軽く手ぶりした後、ラタリアの誘導に従って移動する) 」

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* * * * *

.

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ラタリア「(自身とヘザー以外誰もいない小部屋へと誘い、彼女へと振り返る)………渡しておきたいものがあるら。(そう告げると、ヘザーへ小型円盤デバイスをそっと差し出した)」

ラタリア「……それこそが、『 UpG.《アップグレード》 Ver.Ⅱ 』。さっきの会議中では「完成の見込みはまだない」と濁したけど、本当は既に"完成"していたんら。「内通者」が潜んでいる中で、うっかり口を滑らせてしまえば「これ」さえもゼレオロスに利用されてしまう……らから、団長陣の中で最も信頼と実績のある君にだけ託したいんら。

ラタリア「…「UpG. Ver.Ⅱ」は以前のVer.Ⅰとは異なり、既存ガジェットに装着する外付式拡張機能としての役目を持ち、"ブースト"の限界点を越えた火力を引き出せるものになっているんら。合体変形機構によってあまりにも規格外の大きさと破壊力を有しているから、平時はそのデバイスに格納しているんら。発動の際はデバイスを起動すれば、あとは自動的に君のガジェットと合体する。」

ラタリア「度重なるシミュレーションの結果、ゼレオロイドやそれに匹敵する…いや、それ以上の脅威性を誇る起動兵器すらも凌駕する破壊力は獲得している。Ver.Ⅱの強さは保証するら。ただし……ヘザーの場合、ガジェットと使用者が癒着しているタイプだと、それ相応の負荷がかかってしまうら。正直なところ、命の保証はあまり約束できない……らけろ君のことら。是が非でも成し遂げたいことに直面したのなら……この力は、必ず君の役に立つ。

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ラタリア「  私も君を信じて、これを託す  」

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名前なし 2024/03/04 (月) 18:57:30 修正

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キコ【アリエス】「 っ゛ ―――――― ズ ッ バ ン ッ ! ! ! (閃光弾を射出仕切ったその直後、ゼフィリーヌより放たれた鞭の如き機動力を持つレーザーによって胴体を切断され、真っ逆さまに墜落してしまう―――)」

キコ【アリエス】「(ごめんね…ガレアちゃん……お姉ちゃんにしてあげられるのは、もう"ここ"まで――――――)キ ュ オ ン ッ ――――― ビ ィ ヨ ォ ン ッ ! ! ! (最後の力を振り絞るかのように腕を交差し、振り抜くと同時に解き放たれた蒼い閃光。それはゼフィリーヌではなく、ガレアの機体に向けて高速度で追跡し、自身に残された残存エネルギーとして彼に注ぎ込んだのだった)」

キコ【アリエス】「……私は……いつでも……いつまで、も……ガレアちゃんの味方、だから、ね……―――――― ズ ッ ガ ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ン ッ ! ! ! ! (そして、胴体が地面に墜落するよりも前に機体は爆散し、その残骸が花火のように儚げに散っていくのだった――――)」

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ガレア【アクエリアス】「 キ ュ オ ン ッ ! ! ! (キコの残存エネルギーを注がれたことで機体の輪郭が蒼く発光。機体内部で起動音が激しく鳴り響き、全機能が最大出力に到達したことを示していた―――)―――― あとは俺に委ねろ。テメェらの命も、奴の命も…すべて…俺が貰い受ける…ッ!!!( ズ   ド ガ   ァ ン ッ   ! ! )(踵部バーニアが盛大に火を噴き、人型でありながら最高速度を達するバイク形態に比肩する高速移動を獲得し、刹那の内にゼフィリーヌへと肉薄する)」

ガレア【アクエリアス】「 ギ ュ ル ル ル ル ギ ャ リ リ ィ ィ ッ ! ! ! (高速移動の最中に両腕に顕現した斬撃性を伴うリングエネルギー。それは回転式チェーンソーの如き苛烈さを帯び始め――――)―――― ウ オ オ ラ ァ ァ ァ ア ア ア ッ ! ! ! ! ( ズ ギ ャ ギ ャ ギ ャ ギ ャ ァ ァ ア ア ッ ! ! ! )(ゼフィリーヌの周囲を高速旋回しつつ、彼女の屈強な肉体を四方八方から斬りつけていく)」

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ゼフィリーヌ 2024/03/04 (月) 02:51:49 修正

ゼフィリーヌ「ガフッ……ふ、ふふっ…私は………そうは思わないよ。例外なく、生存には痛苦を伴うものだ。だからこそ、苦しんで、戦って……それでも美しく在りたい、愛する誰かの為に生きたい。だから、ここで……君が言う様に楽になる訳には行かないな…!」
(イペリを打ち貫いた右手で、彼女が自爆する直前に再び掌底打ちを放ち、彼女の身体を吹き飛ばす事で、微かにでも爆心地から距離を取り)

ゼフィリーヌ「――ハァ……ハァ……ガッ……ははっ、まだ守るべき物がある、戦う理由がある……!君達を此処で斃し、まだ戦い続けてやろうとも…!」
結果的に右手を捨てる形で自爆の直撃を受け、右肘の先が吹き飛ぶ。それを一瞥もせず、爆風に乗る形で後方へと敢えて吹き飛ぶが……

ゼフィリーヌ「(全員が捨て身で攻撃を仕掛けてきている、恐らく此方に突っ込んで来る黒の個体の援護に、あの緑色の砲撃担当が就いている……もし逃走を企てられれば、今の私が追い掛けるのは難しい、か……)………私の一族の頑丈さを、もう少し信じてみようかな」
(短くなった右手を捨てる様に、ガレアに対して右肩を突き出す様に身体の向きを変え、空いた左手をキコに向け)

ゼフィリーヌ「今の私でも、狙えば仕留められるだろう……『ペネタジオ』
被弾し、身体を文字通り削られながらも…それを意に介さず、キコに人差し指を向け、その指先からレーザー状の魔力弾を放つ。そのまま指先でレーザーの軌道を動かし、その身体を切り裂きに掛かる

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ヘザー「――――――――…………ガッ………フッ……………ああ、生きてる……スペオトス・ベナティカスの、フェスは……」
(鉄巨神の一撃で地面へと叩き付けられた結果……衝撃でクレーター状に陥没した、地面の中心。薄れる意識の中で、鉄巨神に迎撃される団員達が目に入る。)
身体の彼方此方が潰れた、傷だらけの身体。全身からの出血は夥しく、自慢の四脚はひしゃげ、左足の義足は完全に砕けている。動かない右足も膝が逆方向へと折れ曲がっている中で、そっと腰のポーチに手を伸ばし

ヘザー「違う……げいげき…………されている………呆けてる場合じゃあ、ない………しっかり、しろ…」
(ロリポップ状の軍用鎮痛剤をポーチから取り出し、乱雑に口の中に放り込み)

ヘザー「……足が吹っ飛んだ時だってあったのに、へばっている訳には行かないわ……良し、頭が冴えて来た。あいつらを死なせない為に……立たないと…」
(血塗れの顔で、ひしゃげた四脚に目を向け――――)