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闇の女子旅 -森林編-

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元エネミー女子達の冒険物語。
キャラや用語などの詳細はこちらを参照ください。↓↓
https://w.atwiki.jp/chaosdrama2nd/pages/1304.html

※基本ト書き進行で行います。
※主に自演による自キャラ同士の関りを通じ、各キャラクターと過去にお蔵入りしたり披露できなかった設定などの紹介も兼ねた構成のドラマではありますが、誰でも参加は自由です。
※物語やキャラの性質上、過激な下ネタやグロネタ・性的描写が飛び交う場合があります。
※マナー説明にも書いてある通り、勝手に人のキャラを動かしたり、強引に行動を定義するといった『確定ロール』は絶対に止めて下さい。

コウ
作成: 2022/05/04 (水) 17:48:17
最終更新: 2023/07/16 (日) 18:22:02
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泉けん「ワーオ、マジですか!(クトゥリカの反応を見て甲高い声で)」

この男、何が起こるのかもわからずにまんまと乗っかる!彼女の素性を知らぬのか、はたまた己の欲に忠実なのか…!

泉けん「お姉さんと遊ぶためにたくさん花火を用意したんですよ!(予備の花火を点ける)」

この花火、道中の駅のお祭りで大量にもらった余り物である…

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ながつき 2022/08/19 (金) 00:44:29

笠間「(一行の隣の車両から様子を見ていたが、異常な行動を始めた面々を見て慌てて振り返り)ヤバい!難波さん!!ヤバい!!なんか違うベクトルでヤバい奴ら居る!!!しかも行先多分一緒っすよ!!!」

難波「(現実から目を背けスマートフォンと向き合っていたが、笠間の声に観念するように隣の様子を確認)えっ……?花火してる………?何この、何……?(ドン引きしながら呆然とそれを見ていたが)」

難波「……!はっ、そうや、現実的な対応しよう!現実的な!!車掌さん呼んでくる!(バタバタと立ち上がり、逆方向の車両へと車掌を呼びに走る)」

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クトゥリカ「まぁ、それは嬉しいですね♪ では、お言葉に甘えて―――――――(手に持った花火を高く掲げ)――――――― " アグレガーテ " 。」

シュウゥゥゥゥゥゥゥゥッッ………(クトゥリカが呪文を唱えた瞬間、予備の花火の火が全てクトゥリカの持つ花火の先に吸い寄せられ、美しく輝く巨大な火球を形成していく)

リルゥル「あはっ、あはははははっ♪(火球を見て、楽しそうに笑う)」

リディア「え…… えっ……!?(形成されていく火球を見て)な…… 何してるの……? クーちゃん……!?」

ポイゾーネ「Σ(;°ロ°)ハッ!!(クトゥリカを見て、何かを察した様子で)そうか、分かったわ、本当はキレてるのよアイツ!それであのガキを今から吹き飛ばそうとしてるんだわ、跡形もなく……!!」

リディア「Σえぇっ!? ……ま、まさか、そんな事…… だって、ここ列車の中だよ?そんな事したら思い切り目立っちゃうし、い、いくらなんでもそれは…… それにほら、クーちゃん笑ってるよ………?(;゜o゜)σ」

クトゥリカ「クフフフフ……♪ さぁ、遊びましょうか―――――――  (ㅍ_ㅍ)スン…(先程までの笑顔が一瞬で真顔に変わり) たっぷりと、ね……。

クトゥリカは、明確な殺意を込めて言い放った。
普段は穏やかで、誰にでも笑顔を振りまく彼女だが、実は非常に短気で気難しい性質の持ち主でもあったのだった。
同じ教団で共に過ごしていたポイゾーネは、そんな彼女の実態をよく知っていた。

ポイゾーネ「ほら見なさい!やっぱりキレてるじゃないのよ!!(大汗)」

リディア「Σ(; Д) °° いやあああっ!!そんな、ダメ…… やめてクーちゃああんっ!!!(席を立ってクトゥリカに駆け寄ろうとする)」

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泉けん「……ほほう、何とまぁ大きい花火でしょう…僕の花火が跡形もなくなっちゃった(花火が吸い寄せられてもなお能天気に)」

泉けん「………ってその火の玉どうするんです?思いっきり打ち上げるにしてもこんな電車の中じゃ流石に危険ですよ(真顔のクトゥリカを見て状況をおおよそ察したのか後ずさり…)」

泉けん「危険じゃないってなれば………これですよ!(大量の火のついたネズミ花火を彼女らの視界の一面にばら撒いて逃走を図る)」

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(追記)
何とこのおバカ、この密室の電車内で逃げ切るつもりである!

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ながつき 2022/08/19 (金) 23:42:05

笠間「えぇ!?難波さん超ダッシュするじゃないすか!足速くないっすか!?(全力疾走する難波を見送ったあと、再び一行の居る車両に向き直り)」

笠間「うっわぁ!?しかも……アレ思いっ切り攻撃態勢に入ってる!?やっべぇ!電車大変なことになるっすよ、アレ!!(慌てて接続部のドアを思い切り開け、逃走中の泉けんを発見し)うわっ、こいつ……!とにかく、とにかく逃げて!」

笠間「っていうか、ストップ!!ストーップ!!そんなのぶつけられたらこの電車えらい事になるっすから!!マジ!!(慌ててクトゥリカ達の前に身を乗り出しながら)」

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クトゥリカ「ブオッッ――――――― (逃走を図る泉けんに向けて、巨大な火球付きの花火の棒を向け) " フラウォス・メタモーレ " !!」

列車内に響き渡るような声で、クトゥリカが呪文を発した―――――――    その時だった。

    (巨大な火球が、色とりどりの美しい花束に変わり、同時にねずみ花火も可愛らしい小花に姿を変えて散らばっていく)

ポイゾーネ「――――――えっ?( °Д°)(キョトンとした顔で散らばる花々を見て)」

リディア「えっ――――――?(咄嗟に立ち止まり、クトゥリカの手に持たれた花束と、足元に落ちた小花に目を向けて)………こ、これっ、て………?」

リルゥル「あはっ♪あははははははっ♪♪(席を立ち、床に散らばる花に飛びついていく)」

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>>バッグォーン<<

(親方!隣の車両から爆発(演出なので実害はありません)と共にグラサンのやべー幼女が!!)

キャロル「 チキチキ BANBAN(パリピ幼女)
      チキチキ BANBAN(収益化停止のお知らせ)
      チキチキ BANBAN☆BANBANBAN(アカウント永久凍結)
     
      車内で花火ができるとはいい時代になったもんだねー ヨイショヨイショ」

花火(フラワーファイアくん)「おっすおっす」

\ デ デ ド ン /

     画像1

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ポイゾーネ「……は?(°д° )(呆気にとられた様子でキャロルを見て)い…… いやいや、それよりも……… ちょっと貴方、これは一体どういう事ですの?(席を立ち、クトゥリカに詰め寄って)」

クトゥリカ「………( ᵔᴗᵔ )ニコッ(花束を片手に、満面の笑顔を見せ)殺すと思いました?違いますよ~、私のような者に興味を抱いてくださったそこの純真なお子様(泉けん)に、是非とも私の渾身のイリュージョンをお見せしたかった…… それだけの事でございます。(普段通りの穏やかな口調で答える)」

リディア「Σそ…… そう、だったの……? よ…… よかったぁ………。(安堵のあまり、半泣きでへたり込む)」

クトゥリカ「さて……(笠間の方に目を向けて)この度は、私の不注意で多大な誤解を与えてしまったようで…… 誠に、申し訳ありませんでした。(笠間に向けて頭を下げ)」

リルゥル「えひ、いひひひ……。(花を口に咥えながら、クトゥリカの真似をする)」

ポイゾーネ「……はぁ!?∑(||| ̄ロ ̄)(信じられないといった様子でクトゥリカを見て)いやいやいや、めっちゃ殺意ありましたよね?周りに人が来たから止めただけですわよねぇ?ね――――――  ん?(ㅍ_ㅍ )(ふと、笠間の顔を見て)………!(この人、確か駅にいた………何か、私の事チラチラ見てた気がするけど………まさか、感づいていないでしょうね………?)」

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ながつき 2022/08/22 (月) 00:32:42

笠間「ヤバいこれ、あかん、まじであかんやつっすよ!!これ!!皆さんごめんなさーい!難波さん逃げてェ!!(勢いよく車両間の扉を閉め、攻撃からなんとか逃れようとし……)えっ……えぇ………??(可愛らしく散らばる花々、そして闖入したキャロルに呆気に取られ)」

難波「あかんこっちの車両端まで行っても車掌さんおらん……え?(扉に張り付いたまま呆気に取られる笠間、そして隣の車両で繰り広げられる盛大なジョークと狂気を目の当たりにし)」

笠間「あっあの……大丈夫なんで、ちょっとびっくりしちゃっただけなんで……本当……(再び車両間の扉を開け、頭を下げるクトゥリカに逆に申し訳無さそうに)……(まじで冗談だったんすかね、しかも……やっぱこの人達普通じゃないし…)ほら、なにもないみたいなんで…難波さん?」

難波「えっ…ひっ…はい、大丈夫です、本当……(直感で眼前の面々が全員ヤバいことに気づき、自分より10cm以上背の低い難波の後ろに隠れながら)」

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クトゥリカ「いえ、お騒がせしたことは事実ですから…… 今後は、このような事がないように気を付けます。(再び深く頭を下げて)……では、私はこれで…… 戻りましょうか、理留(りる)。(リルゥルの手を取って、座っていた座席へと戻っていく)」

リルゥル「あはっ♪(クトゥリカに連れられて席に戻っていく)」

ポイゾーネ「……………やっぱり、気のせい………?(笠間と難波を見て、小さく呟き)………あ……で、では、私も……… すみませんね、連れがはしゃぎ過ぎちゃって………ちゃんと監視しておくので、ご安心くださいませね?フフフフ………。(2人に軽く謝罪を済ませて、席に戻る)」

リディア「……?(ポイゾーネの様子を見て、少し疑問に思いながらも)……あ、あの、私からも謝ります、お騒がせして申し訳ありませんでした……!(笠間と難波に頭を下げ)……で、でも、クーちゃ……… り、理香さんは決して悪い人じゃないので………今日は、久しぶりの旅行でちょっと舞い上がっちゃったっていうか………ほ、本当は、とっても優しい人なんですけど………。(少しオドオドしながらも、カバンに手をつっこんで)お、お詫びの印に、こ、これ…… 家で作った焼き菓子なんですけど、よ、良ければ、旅のお供に、ど、どうぞ………!」

そう言って、リディアは菓子の入った袋をカバンから取り出して、笠間に手渡した。
袋の中には、色とりどりのマカロンと思わしきものが8つほど入っていた。

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泉けん「あーびっくりした(いつの間にか何事もなかったかのように戻っている)いやぁお姉さん冗談きついですよ〜!」

泉けん「おや、そちらもどこかでお会いしたお姉さん……ふむ(難波の方…一部分を見て目を光らせる)」

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ながつき 2022/08/26 (金) 00:11:00

笠間「い、いえいえ……!お構いなく!旅先ではしゃいじゃう気持ちめっちゃわかるっすから!ね!難波さん!!(此方は人外ゆえの嗅覚で面々のヤバさを確信し、微妙に冷や汗をかきながら必死に営業スマイルを作り)」

難波「はい、うん、そう!つい、な!テンション上がってまうから分かります分かります…うわっ!(泉けんの視線に気付いて笠間を引っ張りながら後ろに下がり)」

笠間「(大人しくて可愛くて言ってるる事はともかくそのかばんの中この流れで見るのは怖ァ……?)(微妙に震える手でマカロンを受け取り)あぇ……?あっ、マカロンっすか、これ?わあっ、かわいい……ありがとうございます(普通にマカロンに感心し、一瞬で緊張が解け)わわっ、ちょっ、難波さんストッ……(泉けんの視線に気付き、すっ…と殺意の混じった眼で泉けんを見下ろし)何か用ですかァ?」

難波「ちょちょちょそんな頂き物なんかァ……っ!あっ、お菓子……マカロン久しぶりに見た……どうもありがとうございます…」

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クトゥリカ「クフフフ、誤解が解けたようで何よりでございます…… あ、これ良かったらどうぞ。(泉けんに花束を投げ渡した後、席に座り)」

ポイゾーネ「………(やっぱ少しおかしい気がする…… 念のため警戒はしておいた方が良いかしら………?)(笠間たちの様子に疑いを持ちつつも、席に座って)まぁ、白々しいこと…… 人が来なかったら絶対殺ってたくせに。(クトゥリカを見て呟く)」

クトゥリカ「……マリちゃん、あんまり言うとリルゥルの遊び相手になってもらいますよ~?( ≖ ≖​)(ジト目でポイゾーネを睨み)」

リルゥル「あはははっ♪(クトゥリカの隣に座り、足をバタバタさせながらポイゾーネを見て)」

ポイゾーネ「え、ちょ、ごめんなさい、もう言わないからそれだけは勘弁してください……(一気に青ざめた表情になり)り、リディアさーん?まだですのー……?(涙目でリディアに呼びかけ)」

リディア「あっ…… ごめん、すぐ行くから!(ポイゾーネに)そ、それじゃぁ、お友達が待ってるので…… 失礼します。(笠間と難波にもう1度頭を下げて、足早に席に戻っていく)」

始発前の列車での騒ぎは一先ず落ち着き、そして……

ピリリリリリリリリリ――――――(早朝のカオス駅に、始発のベルが鳴り響く)

――――――彼女たちの不思議な旅が今、幕を開けるのだった。

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ながつき 2022/09/03 (土) 02:14:15

笠間「(マカロンを受け取って緩い雰囲気になりながらも、泉けんやリディア達との間を遮る様に軽く難波の前に手を出しながら礼を返し)あっ、それじゃあ行ってらっしゃいっす~お互い良い旅が出来るといいっすね、ささ、戻りましょ、難波さん(片手でマカロンを、片手で軽く難波の手を引きながら元居た車両へ戻り、そのまま強引に席に座り)」

難波「お友達か……電車で旅かあ、楽しみですね……ちょちょ、笠間ちゃん…!(笠間に手を引かれて元の車両へ戻り、そのまま笠間の隣席に座らされ)」

笠間「ちょちょ、じゃないっすよ…!一瞬でちょっと"ふわっ…"ってした雰囲気になって油断してどうすんすか!あんなにビビってたのに!奥の人達とかあのクソガキとかもう全然隠れてない別ベクトルでヤバめだったっすよ!!(やや語気を荒げながら、小声で難波に耳打ち)」

難波「た、確かに…!ごめんな笠間ちゃん、マカロンでつい毒気を抜かれたというか……なんか普通に可愛くて……でも確かに奥の人達相変わらず微妙にヤバい雰囲気漂ってたというか……乱入したのも居るし、ちょっと気を付けるわな、ごめ…(こちらも笠間の耳……ウィッグで強引に折りたたんで隠した狐耳に向けて舌打ち)」

笠間「とにかく、これでも私が難波さんを守るって責任が……あっ、ベル……発車っすね」

難波「あっはは………そうやんな、頼りにしてるで、笠間ちゃん(ベルの音に耳を傾けながら、笠間に軽く肩を預け)」

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泉けん「…グフフ、セクシーなお姉さんが……おっと、君には用は…(辛辣)あっ、行っちまったか(車両に戻られ)」

泉けん「いやぁ…セクシーなお姉さんがいっぱいだな…(花束片手にどかっと足を組んで座る)」

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ポイゾーネ「もう、何をチンタラ喋ってますのよ……こっちは危うくエサにされるかもしれませんでしたのに……!(涙目でリディアを睨んで)」

リディア「ご、ごめんね、騒がせちゃったお詫びをしなきゃと思って……(席に座り)え、エサって……何があったの……?」

クトゥリカ「あぁ、それでしたらマリちゃんの勘違いというか、思い込みというか……大したことではございませんよ。(何食わぬ顔で胸ポケットから黄金糖を1粒取り出し)」

リルゥル「あひひ、えひひひひひひ……(何か楽しそうに笑っている)」

ポイゾーネ「思い込みじゃねーわ!真面目に脅してたでしょうが!本ッ当にあんたって人は……!(#`д´)」

リディア「ま、まぁまぁ、2人とも……せっかくの旅なんだから、楽しく……ね?(;´・Д・)」

クトゥリカ「そうですよマリちゃん、旅は楽しまねば…… ほら、これあげますから。好きでしょ?マリちゃん。(そう言うと、『マンチニールキャンディ』と書かれた小袋をポイゾーネに渡して)」

ポイゾーネ「いや誰のせいだと……  !?(クトゥリカから渡された小袋を見て)え…… こ、これって…… 小さい時すごくハマってたけど、食べた人たちを次々に病院送りにしたせいで僅か2週間で発売中止になった、あの伝説の……… ど、どうしましたのこれ!?」

クトゥリカ「4日前くらいに闇通販サイトで見つけましてね、どれ程のものか気になって購入してみたんですよ。いやぁ、想像以上に強烈でしたねこれは…… まさか、この私が1日中寝込む羽目になるとは夢にも思いませんでしたよ…… 今思い出すだけでも口の中がゾワゾワしてきます……。(黄金糖を口に含んで)」

リディア「Σこ、これ……(袋を見た瞬間に、青ざめた表情になり)昔、ポイちゃんにもらって食べた事あるよ………それで、1週間以上入院したっけ……… あの時は、本当に辛かったなぁ………。」

ポイゾーネ「あぁ、そんな事もありましたわね……あの時の貴方の顔、素晴らしすぎて今でもはっきり覚えてますわよ。(リディアに)はぁー…… まさか、また出会えるとは……… マンチニールの果汁と成分を1粒にギュッと凝縮した、あの甘美な味に………♪(かなり上機嫌な様子で袋を見つめ)」

リディア「わ、笑い事じゃないんだけどなぁ……(汗) でも、機嫌治ったみたいで良かった……。」

リルゥル「あはは、あは……。(キャンディーの袋を物欲しそうに見つめながら)」

クトゥリカ「駄目ですよリルゥル、貴方あれを1袋丸ごと食べて部屋中吐瀉物まみれにしたんですから……ほら、代わりにこれでもお食べなさいな。(カオス駅の駅弁をリルゥルに渡し)あ、そうそう…… マリちゃん、例の未開ルートの地図を私にも見せてほしいのですが、よろしいでしょうか?」

ポイゾーネ「ん~?えぇ、よろしくてよ♪(上機嫌な様子でクトゥリカに地図を渡し)では、早速1粒………  はぁぁ、これ、これですわ!この味が本当にたまりませんのよ………♪(キャンディーを1粒口に含み、至福の表情を浮かべ)」

リルゥル「あはっ♪ ガブガブガブガブ……(駅弁の蓋を開け、箸も使わずに食らいつく)」

リディア「ふふ、本当に好きだったんだね…… 良かったねポイちゃん。(微笑ましそうにポイゾーネを見て)Σわっ……! り、リルゥルちゃん、ちゃんと箸使って!こぼれちゃうよ……!」

クトゥリカ「ありがとうございます。(受け取った地図を広げて)………ふむ………なるほど、これは興味深いですね………。」

地図には、4人の目指している『黒林檎の森』の他にあと5つ、印がされているエリアがあった。
1つ目は、強烈な媚薬のような効能を持つ奇妙な水が滾々と湧き出る『淫魔の泉(サッカバス・ファウンテン)』。
2つ目は、年中通してマイナス50℃の極寒であり、内部がクリスタルのように透き通った美しい氷で覆われた洞窟『雪女の巣』。
3つ目は、暗い森の奥にひっそり佇み、迷い人達を持て成す秘密の隠れ宿『銭苔の館』。
4つ目は、凶暴な人食い蟻の住む超巨大蟻塚『血塗られた城(ブラッドキャッスル)』。
そして5つ目は、伝説の武神『ゴルデ・ゾネス』の魂が眠るとされる巨大遺跡『武神の墓』。
どれも一般には公開されていない秘境中の秘境であり、素人では辿り着くことすら困難な場所ばかりであった。

クトゥリカ「………これだけの秘境が点在する大森林の奥地………(広げていた地図を畳み)………ますます、楽しみになって来ましたね………♪」

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ポイゾーネ「言っときますけど、寄り道は致しませんわよ?あくまで目的は黒林檎一択ですので。」

クトゥリカ「分かってますよ、今度姉妹で旅行する時の行き先候補に加えておく事にします。(ポイゾーネに地図を返し)」

リルゥル「えへ、えへへへっ、ひひひひっ……♪(口元を食べかすまみれにして上機嫌に笑っている)」

リディア「ふふっ、リルゥルちゃんご機嫌だね、旅行って聞いて喜んでるのかな?(リルゥルのこぼした食べかすをせっせと片付けて)あっ…… そういえば、あの時聞きそびれてたんだけど…… クーちゃん、サリッサちゃんは元気にしてる?」

クトゥリカ「サリッサですか?えぇ、元気にしておりますとも……(ポケットティッシュでリルゥルの口元を拭きながら)彼女は今、カオス中学二年の生徒として真面目に勉強に勤しんでおりますよ。聞くところでは、お友達もたくさん出来ているみたいですし、最近下級生の子から告白もされたようでして…… あの子も随分社交的になったのだなと、姉としてとても嬉しく思います。」

リディア「Σこ、告白……?(驚きながらも、何処か嬉しそうな様子で)そっか、良かった…… サリッサちゃんが元気で、ここの人たちにも受け入れてもらえて…… 今度、会ってお話ししようっと。」

クトゥリカ「えぇ、そうしてくれるとあの子も喜びますよ。(駅の売店で購入していたミニパックの豆乳にストローを刺して)」

ポイゾーネ「へぇ、あの子が…… 意外な事もあるものですわね。(受け取った地図を綺麗に畳み、カゴに戻して)サリッサか…… 私、あの子とはいまいち反りが合わなかったというか……殆ど口も利かなかったし、会う度にいつも嫌~な視線向けられてた記憶しかないんですよねぇ……。」

クトゥリカ「そりゃぁ、マリちゃんが私に向かっていちいち毒づいたりするのが気に入らなかったんでしょう。あの子はとーーーーっても家族想いな子ですから、幾ら親しい間柄の者であっても、家族を悪く言う人は許せないんですよ。」

リディア「あぁ……そういえば、サリッサちゃん言ってたなぁ……「誰であっても姉様に盾突く奴は嫌いだ」って…… 同じような理由で、シング君もすっごく目の敵にしてたような気がするよ………(汗)」

ポイゾーネ「確かに、あれほど本気で教祖……いえ、シングさんに会う度ガン付けてたのはあの子くらいのものでしたわね。それが原因でメルケデさんやシドさんといったガチ勢の方々を毎回怒らせてましたっけ…… そしてあの子も一切怯まず言い返すものだからもう…… あの時の修羅場の数々は本当に思い出したくありませんわ……。」

リルゥル「あぐあぐあぐ……へひひひひひっ。(ポケットティッシュを食べながら笑っている)」

クトゥリカ「シンちゃんも取り巻きの方々も、人に対する口の利き方がなってませんからね。ああいう礼儀知らずで思いやりの欠片もなく、口も手癖も悪い下劣な輩が一番嫌いなんですよ、サリッサは……(豆乳をストローで啜り)……さて、あの子は今どうしていますかね…… 上手くやれているといいですが………。(窓から景色を眺めながら呟く)」

ポイゾーネ「……?(クトゥリカの様子を見て)そういえば……サリッサさんは今日、どうしても外せない用事があるって言ってましたわよね?それは一体、どういった用事なのでしょうか?姉である貴方や、そこの怪物(リルゥル)の世話を放り出してまで行くなんて、その…… よほどの事ではないかとお見受けいたしますが………(恐る恐るクトゥリカに)」

リディア「Σえっ…… さ、サリッサちゃん、何かあったの……?Σ(・□・;)」

クトゥリカ「ん?何ですかマリちゃん、まるであの子がギャングのアジトにでもカチコミに行くんじゃないかと言いたげな顔して……そんなんじゃありませんからご安心ください、ただのデートですよ、デート。」

ポイゾーネ「あ、なんだ、デートでしたの…… そう、デート…………   ………えっ!?で、デート!?あの子が!?だ、誰と……!?」

クトゥリカ「失礼ですね、そんなに驚くことないでしょうに……ほら、先程言ってたでしょう?下級生の子に告白されたって……その子ですよ。」

リディア「えっ……じゃぁ、サリッサちゃん、オーケーしたの……?」

クトゥリカ「ん~……と言うよりは、私がちょっと強引に背中を押した感じですね…… デートに関しても、私がそっちを優先するように言ったんですよ。だって、こんなチャンス滅多にないじゃないですか、あの子と深い仲になりたいと心から言ってくれる人が現れるなんて……学生の内に、一度はそういう経験を積ませてあげたいなって思ったんです。」

ポイゾーネ「ま、マジですの……? あの子と本気で付き合いたいだなんて、そんな物好きな………(信じられないといった様子で呟く)」

リディア「そっか…… 2人、仲良くなれると良いね。(嬉しそうな様子で)ねぇクーちゃん、その……お相手は、どんな子なの……?」

クトゥリカ「お相手ですか?それはもう——————————  可愛い " 女の子 " でしたよ♪」

リディア「へぇー、可愛い女の………    ……………子………?( °ο°)」

ポイゾーネ「……………え?( °Д°)」

リディア&ポイゾーネ「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?Σ(;°▭°)Σ(;°Д°)

クトゥリカ「何ですか騒々しい……… あ、もうすぐ西の駅に到着するみたいですよ、そろそろ準備なさった方がよろしいのでは?」

リルゥル「あはっ♪( °ワ°)」

35

カオス列車が西の国へ停車しようとしていた、その頃———————

~West・D・Land 荒れ果てた荒野~

黒ローブの人物A「(草木が一本も見当たらない、乾いた風の吹き荒れる地に1人、全身を包む漆黒のローブを靡かせながら立ち尽くしており)………ヒヒヒッ、アイツら遅っせぇナ~……… ズズーーーーッ(ストローで缶コーヒーを啜り)………ったく、いつまでこんなクソみてぇな場所で待たせる気なんだろうナ~………ヒッヒヒヒヒヒヒヒ………。」

声色からして、おそらく若い女性と思われるその人物は、にやけた笑いを交えた口調で不満を述べながら誰かを待っていた。
それからしばらくして、同じく漆黒のローブで全身を包んだ2人の人影が、その人物の元へと近づいてきた。

黒ローブの人物B「お~~~い!ごめんね、待たせちゃって~~~~!(Aに対して、手を振りながら大声で呼びかける。声色からして、同じく若い女性と思われる)ほらほら、アナタも遅れたんだから一緒に謝らなくちゃ!ねっ!(明るく、ハキハキした声で隣の人物に呼びかける)」

黒ローブの人物C「……何で俺が?お前が道に迷うから遅れたんだろうが、俺は悪くない。(Bに対し、辛辣な口調で返す。男口調だが、声色からして同じく女性で、身長の低さからして中身は少女と思われる)」

黒ローブの人物A「ヒヒヒヒ、遅っせぇよオマエらナァ~…… こちとら干からびちまうんじゃねぇかとヒヤヒヤしたんだからナ~…… 勘弁してくれよナァ~…… ヒッヒヒヒヒヒヒ………(飲み切ったコーヒーの缶をポイ捨てして)そんじゃさっさと行こうナ~?こんな草木どころかカビの1つも生えねぇクソみたいな場所に長居したくねぇからナ~…… ヒヒヒ………(そう言って、合流してきた2人を尻目に歩き出し)」

黒ローブの人物B「あ、待ってよ~!(Aの隣まで急いで追いついてきて)も~、久々に会ったんだし、何かお話ししながら行きましょうよ~!私ね、皆に会ったらお話ししたいことい~~~~っぱいあるんだからねっ!(ワクワクしたような口調で)」

黒ローブの人物C「……どうせしょうもねぇ話だろ、却下。(いつの間にか2人に追いついており、Bに対し再び辛辣な言葉で返し)それよりバイキン、ここにはお前1人か?他の奴らはどうした?(Aに対して問う)」

黒ローブの人物A「誰がバイキンだクソチビ、ドクターと呼べっつってるよナ~?いい加減覚えろよサルがナ~、ヒ~ヒヒヒヒヒヒッ……(Cに向けて嘲るような口調で返し)他の奴らはとっくに例のログハウスに集合してるって、ちょっと前に連絡入ったんだよナ~、遅れてんのはウチらだけなんだよナ~、もう確実にリーダーにボコられるだろうナァ~…… ヒヒヒ……♪」

黒ローブの人物C「あ? ……ケンカ売ってんのか、殺すぞテメェ………(Aに向かって喧嘩腰で突っかかろうとする)」

黒ローブの人物B「こーら、ケンカはダメって言ったでしょ~?(Cを後ろから抱き上げて制止し)ドクターもあんまりイジワル言っちゃダメだよ~?とりあえず、着いたらちゃんとリーダーにごめんなさいしましょ、心から謝ればリーダーも分かってくれるわ!大丈夫よ!」

黒ローブの人物C「Σなっ…… おい、離せ!離せよ!!ブッ殺すぞクソアマ!!(抱き上げられ、ジタバタ暴れながら)」

黒ローブの人物A「ヒッ…… 絶対無理だナ~、リーダーは基本手ェ出すまで止まらねぇからナ~…… あ~、マジ嫌なんだナ~……… ヒヒヒヒヒヒヒ………(憂鬱な心情を笑いながら呟き、先へ進んでいく)」

黒ローブの人物B「もう、この子ったら、仲間にそんな言葉使っちゃダメでしょ?お仕置しちゃうわよ~?(軽めの口調でCに言い聞かせ)それなら任せてよドクター!私が皆の分一点に引き受けてあげるから、ねっ?(励ますように話しかけながら、Aに付いて行く)」

黒ローブの人物C「Σお仕置……(突然、ピタッと暴れるのを止め)………わ、悪かった……もうしないから………  せ、せめて、離して………。(Bに抱き上げられたまま、連れていかれる)」

ビュオオオオオオオオオオオオオォォォォォ……………(乾いた風に巻き上げられた砂埃が、去っていく3人のシルエットを覆い隠していった—————)

36

そして、場面はWest・D・Land駅へと移り———————

ウイィィィィィィィィン……… プシュゥゥゥッッ———————(飛行していたカオス列車が駅の線路へと着陸し、停車する)

ポイゾーネ「(手提げカゴを持って列車から降り)うふふ…… 一体何年ぶりかしらね、この危険な国に来るのは……。(懐かしげな様子で周囲を見渡し)」

リディア「よいしょっと……(ガンケースを背負って列車を降り)ふぅ……なんだか、あっという間だったね。」

クトゥリカ「そりゃぁ、最高速度マッハ10を誇る超高性能飛行型列車ですからね…… パクッ(そう言って、黄金糖を1粒口に放り込み)しかし、あれからこの国もそれなりに変わってるのかなと思いましたが、まだまだ一部分だけのようですね…… この辺は相変わらず気持ちの悪い、嫌~な空気が漂ってますこと……… 少しは東の国を見習って欲しいものです。(列車を降りて周囲を見渡すなり、ぶつぶつと不満を漏らし)」

リルゥル「あははははっ♪(クトゥリカの背にしがみついて笑っている)」

リディア「く、クーちゃん、そこまで言わなくても……(汗)」

クトゥリカ「だって事実ですから。」

ポイゾーネ「何言ってますのよ、昔ダークマスター様に接見しにここへ来たとき、「空気が美味しすぎる~」とか「居心地最高ですね!」とか言って一番はしゃいでたの貴方でしょ?しまいには道のど真ん中で裸になって―――――」

クトゥリカ「ギロッ (〈●〉言〈●〉)(凄い形相でポイゾーネの至近距離まで詰め寄り)………それ以上言ったら、マリちゃんといえど許しませんよ?」

ポイゾーネ「ごめんなさい、もう言いませんからそれ以上近づかないでください、怖いです、マジで……( ̄ロ ̄lll)」

リディア「ま、まぁまぁ、2人とも……せっかくの旅なんだから、楽しく……ね?(;´・Д・)」

リルゥル「あひひ、えひひひひひひ……(何か楽しそうに笑っている)」

クトゥリカ「ジーーーーー (〈●〉言〈●〉)(数秒程ポイゾーネを睨みつけた後)………そうですね、私としたことがつい熱くなってしまいました……ごめんなさいね、マリちゃん。(^͜  ^)ニコッ(スッと表情を変えて)」

ポイゾーネ「い、いえ、こちらこそ………(汗)」

クトゥリカ「リッちゃんも、先程はごめんなさいね……せっかくの楽しい空気を壊すようなこと言って。」

リディア「あ、謝らなくても大丈夫だよ、私は全然気にしてないからさ……旅はまだ始まったばかりなんだし、これからたくさん楽しんで行こうよ。」

リルゥル「あはははははははっ♪(3人の周りをドタドタ走り回っている)」

ポイゾーネ「うふふ、あの危険な森の中で楽しむ余裕があるかどうかは知りませんけれど、私はたくさんの黒林檎ちゃんを収穫出来ると思うとそれだけで楽しくて仕方ありませんわ……こうしてはいられません、早く行きましょ皆さん。」

クトゥリカ「くふふふ……そうですね、行きましょう。いざという時は私の魔法で手助けいたしますから、ご心配なく……(そう言って、走り回るリルゥルをヒョイと抱きかかえ)こらこら~、駄目ですよリルゥル、あんまりうるさくすると周りの人が困っちゃいますよ~。(*´▽`(ºワº ゝ(デレデレな態度でリルゥルを撫でながら)」

リルゥル「えへ、えへへへへへへ……(撫でられながら笑っている)」

リディア「うふふ……仲良しだね、2人とも……。(2人の様子を見て、微笑ましそうにしながら)………よし、私も頑張らなくっちゃ。」

ポイゾーネ「お2人とも、頼りにしてますわよ?特にクトゥリカさん、貴方にはそこの小さい悪魔の手綱をしっかり引いていてもらわないといけませんからね……(リルゥルを見て)……それじゃ、出発進行ですわ!(地図を片手に歩き出す)」

リディア「ぽ、ポイちゃんてば……(苦笑) ……何だか、昔を思い出すなぁ……この感じ。(嬉しそうにポツリと呟いた後、ポイゾーネについて行く)」

クトゥリカ「まぁ、悪魔だなんて人聞きの悪い……どう見たって天使じゃないですか、ね~、リルちゃ~ん?(リルゥルを抱っこしながらついて行く)」

リルゥル「あはっ♪(抱っこされながら笑っている)」

こうして、4人は駅を後にした。
何者かに跡をつけられているなど、夢にも思わずに―――――

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駅を後にした4人は、駅から少し離れた農村の跡地と思われる道を歩いていた。
周りには田んぼや畑をしていた跡のような土地が広がり、今にも崩れそうなほどに朽ち果てた空き家や、澱んだ色の溜め池がいくつも存在していた。

リディア「はぁ……こんなに、たくさんの畑や田んぼが………(周囲を見渡して)……きっと、昔はとっても長閑で、きれいな景色が広がってたんだろうなぁ………。」

クトゥリカ「(リルゥルをおんぶして歩きながら)………ふむ、見事なまでの廃村ですね……夜盗にでも襲撃されたんでしょうか?それか、血と性に飢えた暴徒たちによって蹂躙されたとか……。」

リディア「えっ……?(; ゚ o ゚)」

ポイゾーネ「さぁ、普通に過疎化で自滅しただけじゃありませんの?それか伝染病で一気にコロッと……(地図を片手に歩きながら)」

リディア「ふ……2人共、物騒だよぉ……(汗)」

リルゥル「あはははは、あはは……(クトゥリカの背にしがみついて笑っている)」

クトゥリカ「伝染病ですか、それは面白い仮説ですね……  ところでマリちゃん、ちょっとよろしいでしょうか?」

ポイゾーネ「何ですの?その子のおんぶを代われっていうなら絶対お断りですわよ。」

リディア「わ、私なら、代われるよ?これ、手でも運べるから……ほらね。(背負っていたガンケースを左手に持って)」

クトゥリカ「いえ、そうじゃなくてですね……どうも私達、誰かに付けられているみたいです。(後ろを振り返りながら)」

ポイゾーネ「ピタッ(クトゥリカの発言を聞いて、立ち止まり)………何ですって?」

リディア「えっ……!?(慌てて後ろを振り返り)まさか……強盗とかじゃ、ないよね……?」

クトゥリカ「わかりませんよ?ただでさえ治安の悪い国ですから、どんな輩がいたっておかしくはありません、場合によっては命のやり取りも視野に入れておいた方がよろしいかと……。」

リディア「そ、そんな……。」

ポイゾーネ「はぁ……一応、覚悟はしていましたけれど……(カゴから毒針を取り出して)……来るならとっとと来なさい、返り討ちにして差し上げますわ!」

リディア「ま、待ってポイちゃん!ここは私が……」

クトゥリカ「いえいえ、ここは私にお任せくださいな。私の手にかかれば、下等な人間風情など動く間もなく一瞬で……」

その時だった。

リルゥル「あは――――――(気配のする方へ狙いを定め)――――――あははははははっ!!!(即座にクトゥリカの背中から降り、とんでもないスピードで走り出す)」

ド ゥ ッ ッ ッ ! ! ! (リルゥルが走った直後に、砂埃を巻き上げるほどの風圧が発生する)

ポイゾーネ「ひぃっ!?(驚きのあまり毒針を落とし)な、何ですの……!?」

リディア「きゃぁっ……!!(風圧によろめきながら)り……リルゥルちゃん……!?」

クトゥリカ「なっ……(突然の出来事に動揺しながら)馬鹿な…… リルゥル、止まりなさい!リルゥル!!!」

リルゥル「あははっ!!あはははははははは――――――――!!!!(クトゥリカの呼びかけにも聞く耳を持たず、猛スピードで気配のする方へ突進していく)」

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ボコッッ———  ビュバババババババッッ!!!!(次の瞬間、地面から夥しい数の触手が出現し、瞬く間にリルゥルの体に巻き付いていく)

リルゥル「あはははは――――――   あはっ?(全身を触手に巻かれ、その場に倒れこむ)」

リディア「しょ、触手!?(ナイフを取り出し)リルゥルちゃん!!(ナイフを手にリルゥルへと駆け寄る)」

ポイゾーネ「リディアさん!ナイフよりもこの触手撃退薬の方が早いですわよ!(リディアに向けて緑色の小瓶を投げ渡し)……本当は助けたくないけど……っ(ぼそっと心の声を漏らしながら)」

クトゥリカ「あの触手は、一体……  ん?今何と言いましたかマリちゃん?ねぇ?(ポイゾーネの肩を掴んで詰め寄り)」

リディア「ありがとうポイちゃん!(小瓶を受け取り)……ごめん触手さん、その子から離れて!(小瓶の中の薬を触手に向けてぶちまける)」

触手「Σビクッッ ズルズルズルズル……(薬に反応し、逃げるように地中に潜り去る)」

リルゥル「あはっ……(触手から解放され、起き上がり)………えへへへへ……。」

ポイゾーネ「え、いや、何も……?(汗) Σあっ!それよりほら、リディアさんのおかげであの子は無事みたいですよっ?」

クトゥリカ「Σはっ…… リルゥル!(ポイゾーネを離し、リルゥルの元へ駆け寄って)……良かった、何処も怪我は無いようですね…… まったく、お姉ちゃんに心配をかけないでください。(リルゥルの頭を撫でながら)」

リルゥル「えひ、ひひひひひ……♪(撫でられて、機嫌が良さそうに笑っている)」

リディア「はぁ……大丈夫みたいだね、良かった……。(安堵した様子で)ポイちゃんの薬のおかげだよ、ありがとね。(笑顔でポイゾーネにお礼を言って)」

ポイゾーネ「別にお礼なんていりませんわよ、それよりもさっきの触手は一体……?」

???「あぁ、ビックリした……(何処からともなく、淡々としたトーンの若い男の声が4人の耳へと入ってくる)いきなりとんでもない勢いで向かってきやがって、怖いったらありゃしない……… 淫乱女に逆レ×プされる男の気持ちって、きっとこんな感じなんだろうなぁ…… あぁ、嫌だ嫌だ……。」

リディア「うーん……野生の触手にしては、動きの統制が取れ過ぎていたような………  !? だ、誰……?(声を聞き、警戒した様子で身構え)」

ポイゾーネ「!(毒針を手に身構えて)……その口ぶり、もしかしてさっきの触手は貴方の仕業かしら?」

クトゥリカ「スッ……(リルゥルの頭から手を離すと同時に、真顔になって)……もしかしなくても、あれは間違いなくそこにいる貴方からの差し金でしょう?(そう言って立ち上がり、リルゥルの向かおうとした方向に目を向けて)速やかに姿を現し、投降するのであれば、命だけは取らないであげますが…… まだ私たちにちょっかいをかけて来るようなら――――  分 か っ て い ま す ね ?(全身からどす黒いオーラを放出しながら、殺意を込めた声色でそこへ潜む " 誰か " に向けて言い放つ)」

リディア「Σひぃっ……  く、クーちゃん、落ち着いて……。」

ポイゾーネ「……えぇ……(クトゥリカの様子にドン引きしながら)……そ、その通り、さっさと出てきた方が身のためですわよ?この人をこのまま怒らせると取り返しつきませんからね……本当ですわよー?」

???「……いじめたも何も、先に仕掛けたのはそっちだろ?変わってないなぁ、そういう理不尽なところ……(まるで以前から知っているかのような口ぶりで、クトゥリカに対し返答を続ける)お前がそうやって何かの拍子に怒る度に、周りの男達のキ×タマは縮み上がり、女達もパンティーがビショになるくらいチビりまくって…… まぁいいや、せっかくの再会だし、顔を出さないと失礼だよな? ……良いよ、今出てきてやるよ―――――

そう言って、声の主と思わしき者は少し離れた茂みの中からその姿を現した。
現れたのは、10代後半くらいの若い男の上半身に、タコの様な下半身を持つ異様な姿の怪物だった。
上半身の肌は血の気が通ってないのかと思うほどに真っ白で、目は朱色と青のオッドアイで、胸元を複数の細い触手で覆ったその怪物は、眼前に立ちはだかる彼女たちを表情1つ変えずにじっと見つめていた。

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ポイゾーネ「………へっ?( ◎ ◎)(手から毒針を落とし、目を丸くしながら怪物の姿を見て)」

リディア「!?(茂みから現れた怪物の姿に驚いて)は……半漁人……?」

クトゥリカ「変わってない?再会?さっきから何を――――――  えっ?(ひどく驚いた様子で、怪物の姿を見て)……貴方は………。」

リルゥル「あはっ♪あははは……♪(怪物の姿を見て、よだれを垂らしながら笑っている)」

???→セイン「おいおい、まさか忘れたなんて言わないよな?俺だよ、俺…… 元『闇の眼球』上位幹部の1人、セイン・ルクテンタスだ。あれだけ一緒にいたってのに、もう俺の声すらも忘れてるのか?だとしたらそれはとても悲しい事だ、ある日何の前触れもなくチ×チ×が勃たなくなって、二度とS●Xもオ×ニーも出来なくなった男の人生くらい悲しい事じゃないか…… なぁ?クトゥリカ…… そして、ポイゾーネ………(意味不明な例え話を混ぜながら、2人に目を向けて)」

リディア「Σチ……(声の主の発言に、顔を赤くしながら)……あ、貴方……ポイちゃんとクーちゃんの仲間だったの?」

クトゥリカ「………! フッ……フフフ………(セインの発言を聞き、呆れたように笑いながら)まさか元教団のメンバーとこんな所で遭遇するとは、なんという偶然でしょうか……ねぇ、マリちゃん?」

ポイゾーネ「………(呆然とした様子で立ちつくし)………そんな、まさか………生きてたっていうの?貴方が………  よりに、よって………(段々と声を震わせていき)」

セイン「お前も知ってるぞ、教祖様の知り合いで、ポイゾーネの友達の…… リディアって言うんだろ?よろしくな。(リディアに)そしてお前、俺の脚は食い物じゃないと何度言えばわかるんだ?お前も全然変わってないな。(リルゥルに)まぁいいや…… 何はともあれ、思い出してくれたみたいで安心したよ。その様子だと、嬉しくてたまらないみたいだな…… そんなに喜んでもらえて、俺も嬉しいよポイゾーネ…… 今にも飼い主と再会した子犬のごとく嬉ションをしてしまいそうなほどにな…… クトゥリカも、ずっと心配してたんだぜ?消滅したとかなんとか噂されてたからさ……… また会えて本当に良かったぜ。」

この怪物…『セイン・ルクテンタス』は、『闇の眼球』上位幹部の中でも一番の新参者にして、指折りの実力を持つ期待のルーキーともいえる存在だった。
他人の生殖器への異常な関心と、日常会話に下品な比喩表現を織り交ぜながら話すという意味不明な悪癖を除けば根は真面目で、忠誠心も高く仲間思いな彼は、触手を自由自在に操る能力と、教団一ともいえるその技のレパートリーを駆使して闇の聖戦を戦い抜いてきた。
混沌世界への侵攻に参加した際、彼は1人迷子になってしまい、仲間の誰とも会わぬまま世界を彷徨い続けて今日にまで至っている。
表情はいたって冷静な真顔だが、瞳は少し爛々としている事から、知人との再会を心から喜んでいるのは確かな様子だった。

しかし、そんな彼の思いに反して――――――

リディア「えっ? う、うん、よろしくね……。(少し戸惑いながらも、笑顔で答えて)……? ポイちゃん……?」

リルゥル「えひひひひひ、ひひひぃ………(よだれを垂らしながらセインを見つめて)」

ポイゾーネ「――――喜んでる、ですって?(明らかな怒気を含んだ声色で、声の主を睨みつけ)ふざけるのも大概にしてくれないかしら?私が……私達がどれだけ、貴方の死を願っていたか分かってないようね……!!」

クトゥリカ「全くです。教団内の誰1人として、貴方を好意的に見る人など存在しなかったというのに…… この私も含めてね。(冷ややかな視線をセインに向けて)」

リディア「………えっ……? ふ、2人共……どうしたの………?」

セイン「……? おいおい、何をそんなに怒っているんだ?俺は何も気に障ることはしてなかったと思うが……。」

ポイゾーネ「お黙りっっ!!!!(ꐦ°᷄д°᷅)(耳を劈く様な怒号をセインに浴びせ)」

クトゥリカ「黙りなさいっっ!!!!(ꐦʘдʘ)(同じく強烈な怒号を、鬼のような形相でセインにぶつける)」

リディア「Σひぃっ……!?ΣΣ(゚д゚lll)」

リルゥル「あひひひひ、あぐぐぐぐ……♪(セインの足にかじりついている)」

セイン「…………えぇ………。(・ ・ )(無表情ながらも、2人の反応にショックを隠せない様子で)」

――――彼は、彼女達から……  いや、教団のメンバー全員から心底嫌われていた。

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リディア「ちょ……ちょっと、お、落ち着いてよ2人共、ど、どうして、そんなに怒ってるの?(゚Д゚;≡;゚д゚) な、何があったかは知らないけど、そんな事言ったら可哀想だよ……。」

ポイゾーネ「可哀想?ふざけないでちょうだい!!本ッ当に可哀想なのは、このクソ野郎に侮辱された"うちの子"たちの方なんだから!!(ꐦʘ言ʘ)」

リディア「Σひっ…… う、うちの子……って、何……?(゚д゚`;)」

クトゥリカ「マリちゃんが自家栽培に成功した毒キノコの事です、それに対してあの不埒物が下劣な名前を付けたんですよ…… 確か、「ハクジンノ」……」

セイン「あぁ、「ハクジンノペ×ス」の事か…… あの件に関しては本当に悪気は無かったって、何度も謝ってるじゃないか……。」

ポイゾーネ「はぁ!?謝って済むと思ったら大間違いよ!!あの栽培「ドクツルタケ」はねぇ、私が苦労に苦労を重ねてようやく生み出した、可愛い可愛い我が子も同然のキノコ達だったのよ…… それを侮辱されただけでも最悪なのに、あんたは他にも私の"子"達を散々侮辱してくれたわよね!?真面目で可愛い後輩だと思って優しくしてりゃぁつけ上がりやがって、あんただけは一生かかっても許してやるもんですか!!」

リディア「え、えぇ………(;´°д°) そ、それは、確かに…… ポイちゃんにとって、凄く嫌な事だったのは分かるけど………。(どうにかして場を収められないか考えを巡らせながら)」

セイン「つけ上がるなんて、とんでもない…… 俺はいつでも皆を支えるつもりで頑張ってたんだぜ?お前の"子"達の事だって、ただ見て思った事をそのまま言っただけで、侮辱したつもりはこれっぽっちも無いんだ、そこは信じて欲しい………   ところで、お前達から何だか良い香りがするのだが、これは人間の女特有のフェロモンの香りだよな?お前達、もしかして人間の女子とヤッてきたのか?」

ポイゾーネ「んなわけあるか!話を逸らすな!!殺されたいのアンタ!?(毒針をセインに突き付けながら)」

リディア「あ、あわわ…… お、落ち着いてポイちゃん……!(ポイゾーネを宥めながら)そ、それってもしかして…… 列車の中で会った人達の……。(列車で会った笠間と難波の事を思い出しながら)」

クトゥリカ「あぁ、あの2人ですか…… と言っても、ほんの少し顔を合わせただけで肉体的接触など皆無だったはずですけど、その程度の相手の残香からそんな妄想が出来るなんて、心底気持ちが悪いったらありゃしませんね…… あなたの事ですよ?「ド下劣クソ触手野郎」さん?(軽蔑の眼差しをセインに向けながら)」

リルゥル「えひひひひ…… ガブガブガブ(セインの足をかじりながら笑っている)」

セイン「その呼び方止めてくれよ、本当に傷つくんだぜ?それはもう、汚いおっさんの臭っさいイチモツを突っ込まれまくる様を全世界に中継されるくらい深~~~く傷つく………  そういや、実際にそういう事やってたヤベー会社があったって聞いたけど本当か?確かフレアなんちゃらかんちゃらとか言う……… おい、食べるなって言ってるだろチビ。怒るぞ。(リルゥルの首根っこを掴んで引き離し)」

リルゥル「あぐっ……  うへっ、へひひひひひひひっ。(首根っこを掴まれながら笑っている)」

クトゥリカ「『フレアチューバ―株式会社』ね…… それが何か?話を逸らさないでいただけませんかね?そして私の妹をぞんざいに扱わないで下さる?非常に不愉快ですので……。(どす黒いオーラを放ちながら、冷ややかな視線をセインに向け)」

ポイゾーネ「ああもう頭がおかしくなりそう…… もうさっさとコイツ始末して森に向かいませんこと?そうよ、その方が良いと思う……!(劇薬入りの瓶を手に取り、セインに迫ろうとする)」

リディア「だ、駄目だよポイちゃん!もう無暗に人を苦しめたり、殺したりしないって、約束したんだから……!(ポイゾーネを羽交い絞めで制止し)」

セイン「おお、怖い怖い……  ん?(何かに反応した様子で、リルゥルを離し)森って…… お前達、あの森に用があるのか?」

リルゥル「がっ。(顔面から地面に落ちて)……あはははははっ♪(鼻血を垂らしながら笑っている)」

ポイゾーネ「離してリディアさん!こいつだけはマジで……  は?(セインの発言を聞き)……だったら何?アンタに関係ないでしょ!?」

セイン「関係ない事はないぞ。このあたりで森と言ったら、あの大森林の事だろう?あそこは俺が教団壊滅以降ずーーーーっと住み続けてる場所でな、今やあの広大な森は殆ど、俺のホームグラウンドも同然だよ…… てか、よく見たらお前が持ってるその地図……(ポイゾーネの片手に持たれた地図を指さして)―――――それ、俺が描いてフリマに出した奴じゃないか。」

ポイゾーネ「―――――えっ?( °Д°)(セインの発言を聞いて、動きを止め)」

リディア「えっ?(;°ο°)(ポイゾーネの方手に握られた地図を一瞥した後、セインの方を見て)……こ、これ……貴方の……?」

クトゥリカ「ほう…… なかなか興味深い事を仰いますね……(リルゥルを抱きかかえて)どういう事か、詳しくお聞かせいただきましょうか?その間は、妹を傷つけた怒りはぐっと抑えて差し上げますので……。(どす黒いオーラを引っ込めて、セインに)」

リルゥル「あはっ?( °ワ°)(クトゥリカに抱えられながら、セインの方を見て)」

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セイン「その間って事は、話が終わったら俺殺されるのか?勘弁してくれよ本当に、あとちょっとでこの国の人間共のチ×ポ写真コンプリート出来そうなんだから…… まぁ、そこはどうにかするとして、その地図な…… それは俺が去年の暮れ辺りに暇潰しで描いた物で、思いのほか良い感じの出来だったから、試しにフリーマーケットに売りに出して見たんだ。そしたら、見るからにそこそこ歳いってるけど結構ガタイが良くて、スゲー巨根をぶら下げてそうなジジイにめっちゃ高値で買ってもらえたんだ。」

リディア「えっ、そ、それって…… ポイちゃんが言ってた、探検家の人かな……?(羽交い絞めを継続した状態でポイゾーネに)」

ポイゾーネ「え…… あぁ、確かに…… 特徴は一致しますわね……… 巨根かどうかは、別にして。(羽交い絞めにされながら)」

クトゥリカ「そこは触れなくて良いでしょう?(ポイゾーネに)というか、先程「暇潰し」と言いましたか?あのとんでもなく精巧な地図を?」

セイン「そうだが、暇潰しの仕方は人それぞれだろ?あんま気にすんなよ…… まぁ何はともあれ、ジジイのおかげで俺は新品の、キ×タマのシワまで超綺麗に撮れるカメラを買えたりと凄く得をしたわけなんだが…… 何でその地図をポイゾーネが持ってるんだ?まさかそのジジイを逆レ×プした挙句薬漬けにして………」

ポイゾーネ「……!! だ、か、らぁ…… してないっつってんでしょ!!いい加減にしなさいよ!?普通に譲ってもらったっつーの!!!Σ(リノ>▭<)ノ ε=ε= (ポ# Д) ° °(' ' セ)(リディアの羽交い絞めから強引に抜け、セインに詰め寄り)っていう事は何?結局、これはアンタが暇潰しに描いた落書きって事?じゃぁここに描いてあるのは全部デタラメだっていうの!?」

セイン「譲った? ……って事は、まさかあのジジイ全部巡って来たのか?俺が印をしておいたとびきりヤベェポイントを……(驚いたような様子で)……確かに、俺からすれば落書きも同然っちゃ同然だが、決してデタラメは描いてないぜ。そこに描いてあるのはぜ~~~んぶ、俺がこの足で巡り、この目ではっきりと見て、そして命からがら抜け出すことに成功した、正真正銘、マジで実在する激ヤバスポットへの道なんだからな…… それを持ってここへ来たって事は、お前達もそのヤバいスポットへ行こうとしてるわけだな?(嘘でない事をアピールするかの如く、真剣な眼差しを向けて)」

クトゥリカ「おぉ。(セインの眼差しに、目を丸くして)そんな目をする事があるんですね…… 初めて知りましたよ。」

リディア「ぽ、ポイちゃん…… 私、分かるよ…… その人、嘘は言ってない…… だから、落ち着いて……。」

ポイゾーネ「な、何を、根拠に………  ……!(いつになく真剣なセインの眼光を見て、先程の言葉に嘘はない事を薄々ながらも感じ取り)………そう、嘘じゃないのね………なら、良かった………  えぇそうよ、これから行くとこだけど…… 文句あんの?」

セイン「………いや、全然。(元の無感情な目に戻り)是非とも冒険を楽しんでくれたらいいさ、なんなら俺が直接案内してやりたいところだが……(タコ足の間からスマホを取り出し)今しがた、「ボス」からの招集が入った…… だから今すぐ行かなきゃならない、せっかくの再会だってのに悪いな。そんじゃまた。  ズボォッッ(そう言うと、瞬く間に地中に潜って消える)」

リディア「Σえっ!?(一瞬の出来事に驚き)……い、行っちゃった……。」

ポイゾーネ「は?ボスって……  Σきゃっ!?(一瞬で潜って消えたセインに驚き、尻もちをついて)痛ったぁ………  い、いきなり消えんじゃないわよ!そしてアンタの案内なんて最初から求めてませんから!!もう二度と、そのツラ見せんなーーーーっ!!!(セインの掘った穴に向けて叫ぶ)」

クトゥリカ「まぁ、逃げ足の速い事で……  クソ、締め上げてやろうと思ってたのに。(穴を一瞥し、小さく呟き)」

リルゥル「ピョイッッ シュタタタタタタッッ……(クトゥリカから離れ、ポイゾーネの隣に走ってきて)ああ゛ーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!( >ワ<)(ポイゾーネの真似をするように、穴に向けて大声を上げる)」

ポイゾーネ「ギャーーーーーーーーーーッッ!!!° °(Д lll)(凄い速さでリディアの背後に隠れて)い、いきなり来るなって言ったじゃんっ……!!(涙目で震えながら)」

リディア「あ、あはは…… 大丈夫だよ、ポイちゃんの真似っこしてるだけだから……(思わず苦笑いしながら)さっきの…… セイン君だっけ、あの人もああ言ってたことだしさ…… 気持ち切り替えて、楽しく行こうよ。ね?(ポイゾーネの頭を撫でて落ち着かせながら)」

ポイゾーネ「……うん………(頭を撫でられ、何処か子供っぽい返事をして)………って、ちょっと!人前でやめてくださいまし!(顔を赤くして立ち上がり)」

リディア「Σあっ、ご、ごめん、ポイちゃん!つい……。」

クトゥリカ「……お2人共、何だか姉妹かカップルみたいですね?いつからそこまで距離が縮まったのやら…… クフフフフ………(2人を見てニヤニヤしながら)まぁ、あんな下等生物に言われずとも、私たちは存分に楽しませていただくつもりですけどね…… それでは、行きましょうか皆さん。リルゥル、私の側に来なさい。(リルゥルに呼びかけ、歩き出す)」

リルゥル「あはっ♪(クトゥリカに付いて行く)」

ポイゾーネ「べ、別にそういうんじゃありませんわ!そして勝手に仕切らないでくださいまし、地図を持ってるのは私なんですからね!ほらリディアさん、行きますわよ!(リディアの手を取り、歩き出す)」

リディア「あっ…… う、うん……(まだ、怖いんだね……リルゥルちゃんが……)(ポイゾーネに連れられる形で、歩いていく)」