向こうのBBSにあらすじ載せたら無反応だったと言う時点で才能はお察し下さい
あらすじ
女王事件から半年後...ジャパリパークでは半年前の反省からジャパリパークの治安維持を行う新たな部署
「ジャパリパークパトロール(JPP)」を組織し始めていた
サンドスターやけものプラズムの軍事利用を目論む米軍はジャパリパーク上層部に接触し米軍の駐屯を勧めるが、上層部は
「アミューズメント施設に軍隊を駐屯させる訳には...」と否定
米軍は代わりに現地で職員を指揮、指導する「助っ人」を一人送ることを提案する....
─────────────────────────────
男は一人、連絡船の甲板で湿った潮風を浴びながらタバコを吹かしていた
男、ジャック・カレントに与えられた任務は二つ
JPP隊長として、職員の指揮、指導をすること。そして、
モール(潜伏工作員)として機密情報を盗み出すことだった。
けものフレンズ JPP~ジャパリパークパトロール~
テーマソング Walk This way https://www.youtube.com/watch?v=4B_UYYPb-Gk
エンディング曲 世界を売った男 https://www.youtube.com/watch?v=fregObNcHC8
テーマソングの方に深い意味はありません(笑)ただ、エンディング曲の方は歌詞をストーリーに絡めようと思います。
スレ主のモチベを上げたい!と言う人や、優しい人、じゃんじゃん感想でも意見でもコメントしてください!(必死)
本文3
────────────幼い少年は雨の中、町の路地裏を一人歩いていた。
フラフラと、力なく歩くが、その手には一丁の銃がしっかりと握られていた。
少年の目には、闇が写っていた。底知れぬ深い闇が。
少年は力尽き、ごみ捨て場に倒れ込んだ。
少年は思った。
あぁ、このまま死ぬのだろう。
その時、少年は自分に雨が降ってこない事に気付き、目を開けた。
男が一人、立っていた。
男は少年に傘を差し出していた。自分が濡れるのも気にも留めず。
男の顔はサングラスを掛けていて、よく見えなかった。
男は少年に訪ねた。
こんな所でどうしたんだい?
少年は、泣いていた。もう涙なんて出ないと思っていたのに。
男は微笑み、こう言った。
さあ、行こう。
─────────────────────────
・・・ントさん
・・・レントさん
ミライ「カレントさん!起きてください!着きましたよ!」
カレント「ん...」
どうやら、寝てしまったようだ。
ミライ「ビックリしましたよ。途中で全然返事をしなくなるものですから。」
カレント「すまない。」
ミライ「まぁ、無理もありませんね。連絡船であんな事がありましたし...」
そう言って、彼女は微笑んだ。
だが、彼女はすぐに何かに気付いたように表情を変えた。
ミライ「あれ?カレントさん....泣いてます..?」
カレントは、泣いていた。
カレント「いや...居眠りしていたからな...?今朝は朝イチの連絡船に乗ったから早起きだったんだ。」
カレントはすぐに涙を拭き取り、苦笑した。
ミライ「・・・・そうですか。では、仮眠も取れたようですし、管理センターに入りましょう!」
カレント「あぁ。」
カレントは車から出て、管理センターへ向かう。
管理センターへ向かうカレントの目はまだ眠たそうだったが、カレントの目には光が灯っていた。
揺るぎない信念の光が。
To be continued
BGMを付けないと....死ぬッ!!
ビバップOSTとかこれまたしゃれおつなものを……
ビバップ、ルパン、最近だと血界とか、
その辺りばかり観てきた私が何故けものフレンズにハマったのかは永遠の謎である
そのうち、考えるのを、止めた。
カレント、いくらハワイに行けなかったからって早起きせんでも…
う~ん....ネタバレになるので多くは語りませんが....
少なくともハワイに行けなくて泣いてるのではないです(笑)
きっとハワイに置いてきた彼女がいると考察してみる
みんな何故そんなにハワイに固執するのか(笑)
ウルトラマンオーブのガイさんだって劇場版でハワイに行ってたんだ、きっと主人公キャラにとって物凄く大事な聖地なんでしょう
本文4
ミライ「着きましたよ。ここが、ジャパリパーク管理センターです」
カレント「おもった以上にデカイな...」
そう言ってカレントは目の前の建物を見上げる。
階数は五階ぐらいだろうか。白を基調とし、ガラスを多用したモダンな建築様式はさながら日本の役場と言った所だ。
ミライ「さあ、入りましょう。」
中に入るとまずエントランスがあった。
待機用のソファーに窓口が分かれた長いカウンターと内装もかなり役場に近い。
カウンターの奥では、職員達が慌ただしく働いている。
ミライ「ここで待っていてください。私は手続きや連絡を済ませてくるので...」
カレント「わかった。」
ミライはそれだけ言い残すと走って行ってしまった。
取り残されてしまったカレントが一服しようとタバコをとりだすと、『禁煙』のポスターが目に入る。
カレント「・・・・・・はぁ」
渋々たばこをポケットに突っ込みソファーに座り込んだ。
ふと時計に目をやるともう午後十時を回っていた。
カウンターの奥では、相変わらず職員達が慌ただしく働いている。
カレント「・・・・・・ご苦労な事で」
突然、電話の音だけが鳴り響いていたエントランスに叫び声が響いた。
???「ほんとうなのだーーーッ!」
職員「はいはい、わかったから」
血相変えて必死に話す一人の少女を職員がなだめている。
少女には、特徴的な耳と尻尾があった。
カレント「あれが"アニマルガール"か?」
なにやら揉め事らしい。
???「アライさんは本当に見たのだ!鳥のフレンズの形をしたセルリアンが海の方から飛んできたのだ!」
職員「うんうん、わかったわかった。こんど調べておくから」
アライさんという少女は職員に出口へ引っ張られて行く。
アライさん「よろしくお願いするのだ!このままではパークの危機なのだァーーッ!!」
そのまま少女は職員に引っ張られて出ていってしまった。
カレント「"パークの危機"ねぇ...」
ミライ「カレントさ~ん!手続き終わりました。」
丁度彼女と入れ違いで事務室の方からミライが書類を持って走ってきた。
ミライ「これにサインをお願いしますね。」
カレント「わかった。」
ミライ「それでは、お仕事の説明をしますので、会議室の方へ。」
そういってミライはエントランスの端の方のドアを指差した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
会議室のドアを開けると、ツンとシンナー臭いにおいがする。
ミライ「まだ建てられたばかりなのでやっぱりちょっと臭いますね...」
ミライが少し嫌そうな顔で電気をつけ、中に入る。カレントも続けて中に入った。
ミライ「さてと...では簡単にカレントさんのお仕事の内容を説明させて頂きます」
カレント「よろしくたのむ」
カレントはいよいよパークでの仕事が始まった事を実感していた。
ミライ「ではまず、カレントさんには今回新しく創設された部署『JPP』の隊長に就任して頂きます。」
カレント「ポッと出の俺がいきなり隊長ね..」
ミライ「またまたそんな事言って!カレントさんは現役の兵隊さんだとお聞きしましたよ?」
カレント「ん?あぁ..まあそうだが..それでその『JPP』の仕事は?」
ミライ「JPPの仕事は、このジャパリパークの治安維持です」
カレント「具体的には?」
ミライ「そうですね..具体的には、『パーク内のパトロール』『セルリアンの駆除』が主な仕事内容です。」
カレント「なるほど」
ミライ「これまで、セルリアンの駆除などはフレンズさん達と連携して行ってきたので人間だけで駆除を行う取り組みは今回が初めてです。そこで、実戦経験のあるカレントさんを教官および隊長としてお呼びしました」
カレント「それはそれは、光栄なものだな。それで、『JPP』はどのくらいの規模なんだ?」
ここで流暢に説明していたミライが初めて言葉に詰まった。
ミライ「そ、それが...」
カレント「ん?どうした?」
ミライ「志願者、一人だけなんです...」
ミライはそう言ってバツが悪そうに苦笑いする。
カレントはニッコリと微笑んでこう言った。
「はぁ?」
カレント「舐めてるのか?」
ミライ「スミマセン...」
カレント「一体どうゆう事だ?」
ミライ「カレントさんが来る数ヵ月前から志願者を募ったのですが...」
カレント「その結果志願者が一人だったと?」
ミライ「はい..」
カレント「・・・・・はぁ。」
カレントはガックリとうなだれる。
ミライ「なので...カレントさんには管理センターと連携しつつ、その方と一緒にパトロールをお願いしようかと...」
カレント「この広い敷地を"二人"で?」
ミライ「はい.....お願いできますか?こちらも、もっと積極的に志願者を募るので...」
カレントはしばらく黙りこんだあと、シンナー臭い空気を深々と吸い込んでため息をつき、
カレント「・・・・・・わかった。」
ミライ「ありがとうございます!」
カレント「そのもう一人は今ここにいるのか?」
ミライ「はい!ちょっとまって下さい。連れてきますね!」
そう言うと、ミライは何処かに行ってしまった。
カレント「まったく!この広い敷地を二人でパトロールだと!?警察ごっこじゃないんだぞ!」
カレント「だが、その”もう一人”...一体どんなヤツが..」
勢いよくドアが開き、ミライが顔をのぞかせる。
ミライ「おまたせしました!カレントさん!この方です!どうぞ!トワさん!」
そう言ってミライに促され入って来たのは...
???「し、失礼します。」
カレント「き、君は!?」
中肉中背の、何の特徴も無い男だった。
あえて特徴を挙げるとするなら、羽のついたテンガロンハットと、右目にかけたモノクルぐらいだろうか。
ミライ「紹介します。今回JPPに志願してくださった、トワさんです。」
彼..トワは少しこわばった笑みでこう言った。
トワ「よろしくお願いします。」
To be continued
アプリ版のアライさんかな?
アライさんは平常運転でひたすら安心した
お知らせ的な何か
忙しイエァァッ!!
・・・・・・大変失礼しました。取り乱しました(笑)
え~、私用の方がだいぶ落ち着いてきましたのでボチボチ更新ペースを上げていこうと思います。
信じるなよ、ソイツの言葉を!文章力皆無の作者が必死こいて綴るこのSSですが、
これからも何かのついでに軽い気持ちで読んで頂ければ幸いです。
自分のペースでゆっくりしてってぇ〜!byアルパカ・スリ
そのまままっすぐ行け!byヘラジカ
最初から支援以外してないからな
そのまま気楽にまっすぐ行け!
本文5
カレント「あ、あぁ..ジャック・カレントだ。よろしく..」
予想外の人物の登場に、カレントは困惑していた。
誰も引き受けたがらない危険な仕事に、たった一人志願した人物だ。よほど屈強な男だと思っていのだが...
目の前の青年はハッキリ言ってどこにで居そうな普通の青年だ。
だが、もしかしたらとんでもない人物かもしれない。そんな淡い期待を抱きカレントは問いかける。
カレント「彼は前はどんな役職を?」
ミライが得意気に答えた。
ミライ「それがですねカレントさん!なんとトワさんはここの"園長"なんです!」
予想以上の答えにカレントは思わず眉をひそめる。
カレント「園長ぉ!?」一職員 です!ちょっとミライさん!」
トワ「いえ!違います!ただの
トワが慌てて訂正する。どうやら冗談のようだ。
ミライ「でも、半分本当のことじゃないですか?」
カレント「と言うと?」
ミライ「なにを隠そう、このトワさんは例の”女王事件”の時に、パークを救った英雄なんですよ!」
”女王事件” カレントは大佐からJPP発足のきっかけとなった大規模なセルリアン襲撃事件とだけ聞かされていた。
ミライの発言が本当かは分からないが、本当だとすれば実に心強い。
カレント「ほぉ、本当かね?"園長"さん?」
トワ「か、からかわないでください。そうですね...正しくは、"救ったメンバーに同行していた"ですね..」
カレント「十分すごいじゃないか。」
ミライ「そうでしょう!それに、”同行”じゃなくトワさんが中心となってパークを救ったんです!」
カレント「なるほど、"園長"と言うのはその功績に対してか?」
カレントは安堵していた。最初に一目会ったとき、彼がとても戦闘経験など積んでいなさそうだったからだ。
だが、この青年はパークを脅かしていたセルリアンを倒せるほどの才能をもっているらしい。
その体格でいかにセルリアンを倒したのか、カレントは興味があった。
カレント「で、君はどうやってセルリアンを倒したんだ?」
すると、トワは苦笑いし、
トワ「いえ、僕の力で倒した訳じゃないですよ。」
その言葉はカレントには理解出来なかった。いまいち会話が噛み合っていないのを感じた。
トワ「フレンズの皆さん”と”倒したんです。」
カレント「あぁ..なるほど..いや、そう言う意味じゃない。君の戦闘方法の事だよ。」
トワは少し返答に困ったように、
トワ「いや、僕はセルリアンと戦ってません。」
カレント「どういう....意味だ....?」
パークを救った”英雄”が戦っていない?カレントはいよいよ混乱してきた。
トワ「フレンズのみんなに戦って貰いました。」
その一言で、カレントは自分の血管が切れたのが分かった。
ようやく言っている事が理解できた。こいつ、アニマルガールに”指示だけ出している”
自分より小さな少女達に戦わせていたのだ。
それなのにこいつ、のうのうと「皆さん”と”倒した」なんて言っている。
カレントの気も知らずに、ミライが呑気に力説する。
ミライ「トワさんは行く先々で、セルリアンによって引き起こされた問題を解決して来たんですよ」
違う、問題を解決に導いたのはこいつかもしれないが、実際に戦い、傷ついたのは彼女達 だ。
カレント「ハハ...それはスゴいな...だがトワ、一ついいか?」
トワ「なんでしょう?」
そう言ってトワは屈託のない笑顔で聞き返す。
自分が一切危険を犯さず、アニマルガールを危険にさらしてきたことを悪びれる様子もない。
そんなことを意識した事もないのだろう。
自分が危険を犯さずに指示だけ出して英雄扱いされる。
まるで軍の司令官だ。と、カレントは思った。
カレントは感情を押さえ込み、静かに、震える声で言った。
カレント「トワ、”司令官”って知ってるか?」
トワ「司令官?」
カレント「今のお前の様なヤツのことだ。」
トワ「は、はぁ...?」
何の事か分からず困惑するトワを見て、カレントは失望した。
”司令官”と言う言葉を自分と照らし合わせて察してくれると期待していた自分を嘲笑いたい気分だった。
カレント「・・・・まぁ、いい....トワ、すまないが今日は帰ってくれるか?色々あって少し疲れていてね...」
トワ「・・・・・分かりました!これからよろしくお願いしますね!」
トワが手を差し出す。カレントは、何かに耐えるように握手に応えた。
カレント「よろしく....」
トワ「でも、とても優しそうな方で良かったです。軍の方だと聞いた時にはどんな人かと...」
トワはニッコリと笑っていた。カレントも青筋を浮かべたまま微笑む。
トワ「では、また...」
カレント「・・・・・・・・・」
ミライ「カレントさん。私はトワさんをお送りして来ますので。」
カレント「わかった....」
二人が出て行き、部屋にはカレント一人となった。
カレント「大佐...あんたの言う通りだ...”普通に食われる肉””人間より強いからと言って少女達だけを戦わせる事に疑問を抱かないやつら”....何だかこの場所は”嘘臭い”」
カレントのこの施設に対する疑念は大きくなっていた
カレント「だが、まあいい。俺の下で働くからには”指示だけ出す”なんて事が出来ると思うなよ」
カレント「根性を叩き直してやる!」
To be continued
女の子を戦わせるゲームに対して、ずっと思っていた違和感をバッチリ言ってくれて凄く気持ち良かったです
これ以降、諸事情あってコメント出来なくなるかも知れませんが、応援していますので頑張って下さい
なんとなく存じておりますよよよ
このSSもたまに覗いてやって下さいね!!
支援致します(私のssスレにコメントありがとうございました)
初めてストーリー物書いてみて長文すげー疲れると知ったのでこのボリュームでしっかり更新されてるのが驚愕です
応援しておりますー
おぉ!!わざわざコメントありがとうございます~!!
最近少し私用で忙しく、何とか時間を作って1~2時間程度でパパッと書くのですが、まぁ不備が多い(笑)
結局読み返してみると説明不足だったり、誤字脱字があったり。んで結局修正修正.....
上記の通りの行き当たりばったりなSSなので、深読みせず適当に楽しんで下さい!!
お互い気楽にいきましょう!!
トワのやり方の全貌を見ていないカレントが面白い具合に捻れてきましたね。今後の展開が楽しみです
そうですね~少なくともカレント隊長にとって今のところトワはただのゲス野郎ですからね...
ただ、絶対に言えることはやり方は違えど二人とも絶対的な「正義」として書いていくつもりです。
(さらっとネタバレ)
まったく馬が合わなそうなこの二人がいかに打ち解けるかにホドホドにご期待下さい(笑)
本文6
カレント「遅い...」
カレントは管理センターの外で夜風に当たりながらタバコを吹かしていた。
トワを送ると言ってからしばらく経つがミライが帰ってくる気配が一向に無い。
”送る”と言っていたのは管理センターの出口まででは無く、職場か自宅の事だったらしい。
カレント「遅い...!」
タバコを灰皿に放り込み、いっそのこと街にくり出してやろうか。なんて考えていた時だった。
職員「あの~、すいません。」
中から出てきた職員に声を掛けられた。
カレントが面倒くさそうに応じる。
カレント「・・・・・・なんです?」
職員「ミライさんから伝言です。」
カレント「はぁ..?」
職員がポケットから出した紙切れを読み上げる。
職員「.....え~、『カレントさん申し訳ありません。ちょっと緊急の仕事が入ってしまい、帰れなくなりました。』」
カレント「・・・・・・」
職員「駐車場の30番にカレントさんに使って頂く車が停めてあるので、それに乗ってカレントさんに寝泊まりして頂く”JPP”の本部に行って下さい。」
職員「・・・・とのことです。」
カレント「・・・・はぁ...」
カレントは伝言を聞き終わり、深々とため息をはく。
職員「すいません代わりの者を出せなくて...”女王事件”以来次々と職員が辞めていってしまって、人手不足なんです...」
カレント「いや、一人の方が気が楽さ。」
職員から車のキーと地図を受けとり、30番を探して駐車場をうろつく。
カレント「お、あったぞ!」
30番の駐車スペースを見つけ、これからパークでの職務を共にする相棒の元に駆け寄る。
カレント「ほぉ...こいつは...」
そこに停めてあったのは、真っ白なプントだった。
ドアに手を掛け、語りかける。
カレント「よろしくな。」
エンジンを掛けると、エンジン音と供に車体が振動する。
その小気味良いエンジン音にカレントは思わず笑みを浮かべる。
カレント「イタリア車とは、なかなか分かってるじゃないか」
アクセルを踏むと一瞬体に負荷が掛かるのを感じる。最近の高性能な車では味わえない感覚だ。
カレント「よし、出発だ。」
窓を開け、カレントは職場件自宅へと走りだした。
作者コメントのこーなー
どうもこんばんは~。作者です
今回登場したカレントの車ですが、実は私の愛車です(笑)
数年前に手放してしまったんですが、いい車でした....
めっちゃ止まること以外はッ!(笑)
なんか急に止まって動かなくなるなんて事はしょっちゅうで、いつも振り回されてましたね...
以上、作者の感傷に浸ろうのコーナーでした~
(更新ペース上げるって言った次の日に投稿した内容が、これだけなんて言えない...)
止まるんじゃねぇぞ…
やばい。スランプに突入したぞ。
この展開から構想しているストーリーまでどうやって持って行こう...
たまにはほどほどに休もう 休めたらゆるりと進もう
ありがとう..ストーリー自体はかなり見せ場を作ってはいるんだけど、
そこまでストーリーを持って行くのに時間がかかる(笑)
ちなみにこのSS、
初期(ストーリーの主軸が整って、メインメンバーが全員そろう所まで。フレンズがあまり出ない)
↓
中期(パークでのちょっとしたハプニングや日常。ようやくフレンズの登場頻度が上がる)
↓
後期(張った伏線を本格的に回収。ラスボス判明)
↓
クライマックス(?????)
と言う構成になってまして、今は初期の序盤になっております。
初期は書いてて全然面白くない!でもここをクリアしないとストーリーが進まないんだよな...
ところで・・・・・いつ終わるんだ、このSS...(笑)
本文7
カーステレオで音楽をかけ、夜の街を走る。
一般人のいない夜の街中は交通量も少なく、静かだ。
カレント「本当にこっちで合ってるんだろうな...?」
カレントは地図が示す方向へ向かっているが、どんどん街から外れている。
だんだん建物を建設中のものが増えはじめ、自動車一台通っていない。もう少し進めば草原に出てしまうだろう。
カレント「くそ..腹が減ってきた...」
それもそのはずで、カレントは連絡船で昼食を摂って以来何も口にしていない。
気付けば街を抜け、草原に入っていた。
カレント「どうする...今さら街中に戻るのも面倒くさいな...」
辺りにコンビニでも無いかと見回すが、あるのは外灯と”セルリアン注意”の看板だけだ。
カレント「なんでこんな街外れに本部を建てるんだ!おかしいだろ!」
なかなか着かない苛立ちと空腹でカレントがぶつぶつ文句を言い出した時だった。
カレント「ん..?なんだ?」
だだっ広い草原の中にポツンと一軒だけ建物が見えた。
カレント「お!何かあるぞ!」
カレントは微かな期待と共に車を加速させ、その建物が何なのか確認する。
カレント「ビンゴ!」
カレントの期待通りそこは一軒のバーだった。看板には「Bar Chronus」と書いてある。
木材を多用し、間に合わせで作ったかの様な雑乱とした出で立ちは西部開拓期を彷彿とさせる。
だだっ広い草原の中にポツンと一軒だけ。かなり異常だが空腹のカレントにはどうでも良かった。
そそくさと駐車し、中に入る。
マスター「....いらっしゃい」
無愛想なマスターが表情一つ変えずに迎えてくれる。
内装もまさに西部劇の一コマをそのまま切り取ったような印象だ。
中では数人の客が特に騒ぐわけでもなく、静かに飲んでいた。
客の中にはヒトだけではなくアニマルガールもいる。彼女達ににも、一杯やりたくなる時があるのだろうか。
適当にカウンター席に座り、食べ物を頼んだ。
ポケットからタバコを取りだし、一服する。
カレント「ふう...ん?」
カレントの元に、横から氷の入ったグラスが流れてきた。横を向くと男が独りで飲んでいた。
???「それわ私の奢りです。」
若干訛りのある日本語を話す彼は、イタリア人らしかった。
カレント「あぁ..悪いな。」
グラスを手に取り、一口飲む。カレントはその甘く香ばしい香りで、すぐに分かった。
カレント「....バーボンのロックか」
するとそのイタリア人は微笑み。
???「ご名答。」
カレントもニヤリと微笑み返す。
カレント「飲みなれた酒だ。あんた...名前は?」
???「わたしわアバーテ・フィリッポ。パークで研究員をやっています。」
カレント「俺はジャック・カレント。新しい部署、JPPのなんちゃって隊長だ。」
YES!B・G・M!!
本文8
聞き慣れない部署に、フィリッポは首を傾げる。
フィリッポ「JPP?」
カレント「あぁ、新しくできた部署で、なんでもたった二人でこのパーク中をパトロールするらしい。」
フィリッポ「それは...ずいぶんと非現実的な部署ですネ...」
カレント「危険な仕事だからな。人が集まらなかったそうだ。」
マスター「......お待たせしました。」
マスターが無愛想に料理を出してくれた。
カレント「お!キタキタ!」
カレントは出された料理に勢いよくがっつく。
フィリッポ「....バーでそんなにガツガツ食べる人は初めてみまシタ」
そう言ってフィリッポは苦笑する。
カレント「ひょうふぁひふからふぁにもふってなかったんふぁ(今日は昼から何も食って無かったんだ)」
口の中の料理を全て飲み込み、カレントはフィリッポに問いかけた。
カレント「ところで、あんたさっき研究員と言ったな。イタリア人が日本で一体何を研究してるんだ。」
フィリッポ「私は、このパークで”けものプラズム”の研究をしています。」
けものプラズム。その単語でカレントの食事をしていた手が止まる。
カレント「けものプラズムの?あんたが?」
カレントの反応にフィリッポが少し驚いた。
フィリッポ「けものプラズムを知っているのですか?」スィ 、どんな物質にも変化出来る”夢の物質”であるけものプラズムで、事故などによって失われた人体の一部を作り出す研究をしていマス。」
カレント「あぁ、知り合いの職員から聞いた。」
フィリッポ「それなら話が早い。私わ"けものプラズム"の医療利用の研究しています。」
カレント「医療利用?」
フィリッポ「
カレント「そんな事が可能なのか?」
するとフィリッポは口惜しそうにぼやく。
フィリッポ「理論上わ可能デス。しかし、けものプラズムを変化させる事が出来ない。」
カレント「どう言うことだ?」
フィリッポ「けものプラズムを外部からの干渉で変化させる方法が見つかっていないのデス。」
カレント「聞いた話では、”意思の力”で変えられると聞いたが?」
フィリッポ「...それわアニマルガールの話デス。けものプラズムを使うには、サンドスターが必要デス。しかし、ヒトは個人差はありますが、体内にほとんどサンドスターを蓄積しておくことが出来まセン。」
カレント「だったらアニマルガールに頼めばいい。」
フィリッポ「残念ながら誰かに頼まれたから。程度の動機でわ”けものプラズム”を行使することはできまセン。」
カレント「八方塞がりじゃあないか...」
フィリッポ「だからこそ外部からの干渉で変化させる方法を探しているのです。」
カレント「なるほど...」
話もすみ、食事を終えたカレントが立ち上がる。
カレント「それじゃあ、俺は行くよ。これからも頑張ってくれ。」
フィリッポ「グラッツェ、Sig.カレント。」
カレント「それと..」
フィリッポ「?」
カレント「今度会ったら俺が奢ろう。”トロイの木馬”」
その言葉に、フィリッポは表情一つ変えずにカレントに問いかけた。
フィリッポ「....何故分かったんデス?」
カレント「目だ。」
フィリッポ「?」
カレント「あんたの目は”研究者としての目”ともう一つ、”死線を潜り抜けてきた男の目”をしていた。」
それを聞いたフィリッポは満足気に微笑む。
フィリッポ「敵わないデスネ...今日は私が食事代を奢りましょう。」
カレント「悪いな。会えて良かったよ。.....また逢おう。」
フィリッポに手を振り、カレントが店を後しようとした時だった。
フィリッポ「また会いましょう。アメリカーノ!」
そう、後ろから声を掛けられる。カレントはため息を吐き出し、ニヤリと笑った。
カレント「......やれやれ、敵わんな...」
本文9
バーを後にしたカレントはJPP本部へと向かう。地図によるともうすぐらしい。
時刻は0時をまわっていた。もはや周りには何もなく、外灯と車のライトだけが頼りだ。
カレント「もうすぐだな...」
少し進むと、ようやく建物が見えた。だがその佇まいを見て、カレントは困惑する。
カレント「おいおい...これがJPP本部かよ...?」
確かに地図の位置にあるその建物は、どう見てもイギリスの田舎にある様な石造りの民家だ。
とてもJPP本部には見えない。
カレント「とりあえず見てみるか....?」
カレントは近くに車を停め、懐中電灯で辺りを照らしながら家に近付く。辺りでは虫達がけたたたましく鳴いている。
家の玄関を照らし、カレントは絶句した。
カレント「勘弁してくれよ.....」
玄関に吊るされた看板には、しっかり"JPP"と彫りこまれている。
やはり、ここが”JPP本部”のようだ。車の鍵と一緒に付いていた鍵でドアを開け、中に入った。
カレント「お、おじゃましま~す....」
手元のスイッチで電気を点けると内装が良く見えるようになる。
中は以外にも綺麗だった。事務用のデスクの上に固定電話、テレビ、本棚にカウンターキッチン。内装は至ってシンプルだ。
カレント「ふむ...軍の寮に比べれば天国だな。」
デスクにカバンを置き、奥のドアを開ける。奥は寝室のようだ。
カレントはすぐさまベッドに飛び込み、死んだように深い眠りに着いた。
─────────こうして、カレントのジャパリパークでの最初の一日が幕を閉じた。
はい、ようやくパークでの最初の一日が終了しました!
いやぁ.....なげぇ!(笑)
次回からようやくストーリーが進展します。
展開が停滞していたこと、誠にお詫び申し上げます。
でも、これで世界観の説明が一段落したから許して下さい(苦笑)
第一章 エピローグ「ジャスティス」
──────カレントは夢を見ていた。昔の夢を。
ある日、子供だったカレントは庭で一羽のワシを見つけた。そのワシは酷く傷つき、飛べないようになっていた。
カレントはそのワシを必死で手当てし、保護した。
それからカレントとそのワシはいつも一緒だった。日本に渡るときも一緒に渡った。
その後、ワシは怪我も順調に回復し飛べるようなった。体も大きくなり、飼うのが困難になってきた。
カレントは悩んだ末、動物園に引き取って貰うことにした。
飼育員にワシを渡し、逃げるように立ち去る。
ワシは鳴いていた。カレントが見えなくなるまで。
それから間もなく、カレントはアメリカに帰国した。
──────────これは遠い、忘れ去られた昔の夢。
お知らせ的な物
どうも、作者です!
今回このSSがかなり長引きそうだと言うことに気付き、序盤を全てはしょった省略版を公開しました。
こちらのSSもこれからも更新していく予定ですが、
長ったらしい話が嫌いと言う方はこちらをご覧下さい。(最初からパトロールが始まってます。)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885310780
第二章「星条旗はまだなびいているか?」
カーテンの隙間から差し込む朝日でカレントは目を覚ました。
うっすらと目を開くと、見慣れない天井が見える。
カレント「....?ここは?ハワイ....」
カレントは一人納得し、再び寝に入ろうとしたがすぐに昨日の事を思いだし飛び起きた。
カレント「じゃないッ!!」
カレントは思い出した。ここはジャパリパークのJPP本部(笑)だ。
やっとの思いでここにたどり着いたあと、すぐに寝てしまったのだ。
ベッドからのそのそと起きだしカーテンを開け、朝日を体に浴びる。これがカレントの毎朝の習慣だ。
寝室を出てデスクの上に置いたカバンをあさる。中から取り出したのはラジオと歯ブラシ。
カレントはラジオをかけ、歯を磨き始めた。
ジャパリパークで迎える、始めての朝だ。
おはようございます!ジャパリパーク・レディオのお時間です。
本日の目覚めの一曲はこちらの曲です!
遂に本編内でBGMを提供してきやがったw
最近BGMの付けようが無いシーン続いたものですから(苦笑)
ここぞとばかりに付けさせて頂きました(笑)
隠しきれないハワイへの未練
なんかかわいそうになって来たので、今度フレンズ達とハワイに行く番外編でも書こうかな?
なんかここまで未練だらだらだとフラグ過ぎてハワイ行ってもそこでセルリアンが現れたりで結局カレントのバカンスが楽しめない結末とかありえそうw
本文2
カレント「さてと...どうしたものか。何も食べる物がない。」
カレントが歯磨きを終え朝食の事を考えていた時、誰かがノッカーを叩いた。
この家にインターホンが無いことに気付き、カレントは苦笑する。
カレント「いまどきノッカーとはね...」
早朝の来客に違和感を覚えつつも、カレントは玄関を開けた。
カレント「あんたは....」
そこに立っていたのは、ミライとトワだった。
二人とも昨日とは違い、表情が固い。カレントはすぐに察した。何か問題が発生したのだろう。
ミライ「こんな朝早くにすみません。」
カレント「いや、大丈夫だ。それより用件は?」
ミライ「はい、昨日の連絡船での一件の事で少しお話が。」
カレント「そちらの彼も関係が?」
カレントはトワを指さす。
ミライ「はい。これからお話する一件は恐らくお二人、つまり”JPP”の初仕事になります。」
カレントは目を瞑り、軽くため息をはいた。
カレント「・・・・・わかった。上がってくれ。中で話そう。」
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カレントはカウンターの椅子に座った二人にコーヒーを出す。
カレント「インスタントで悪いが、あいにくまだ荷物の整理が出来てなくてね。」
ミライ「いえ、ありがとうございます。」
トワ「ありがとうございます」
そろってコーヒーをすする二人にカレントが切り出した。
カレント「で、その”一件”とは?」
慌ててコーヒーカップを置き、ミライが話し始める。
ミライ「はい。カレントさんも知っての通り、昨日、連絡船が突如セルリアンに襲われました。」
カレント「・・・・・・・・」
ミライ「しかし、カレントさんの活躍により無事セルリアンの撃退に成功。最悪の事態は間逃れました。」
ミライ「ですが、”死傷者0”とまでは残念ながら行きませんでした。」
カレント「どういうことだ?」
ミライ「カレントさんがセルリアンを撃退するより前、数名のスタッフがボートで脱出したのはご存じですよね?」
カレント「あぁ。甲板にいた奴らだ。それが?」
ミライは一呼吸置き、震える声で答えた。
ミライ「彼らの救助ボートが、海上で無人で発見されました。」
カレント「・・・・・・・」
ミライ「乗っていたうち一人は、ボートの真下の海中で発見されましたが、すぐに死亡が確認されました。」
カレントは驚かなかった。何と無く予想は付いていた。
ミライ「こんな事が初仕事になってしまい....申し訳ありません...」
カレント「・・・・・」
トワ「・・・・・・・」
ミライ「カレントさん、トワさん。お二人に”JPP”として、この事件を解決して貰いたいのです。」
To be continued
おろ?タイトル変わってる。失踪確率が下がったのかな?
残念ながら下がっておりませんw
いや、60%にしようかな...?
本文3
しばしの沈黙のあと、カレントはタバコに火を付けた。
煙をゆっくりと吸い込み、吐き出す。
カレント「一つ、聞いていいか?」
ミライ「なんでしょう?」
カレント「何故この仕事をJPPにまわした?行方不明者や死人が出てる。これは立派な刑事事件だ。警察に任せるべきじゃ無いのか?」
カレントは射るような鋭い眼差しでミライを見つめた。
ミライ「それは...」
ミライは、言葉に詰まった。どう答えていいか迷っているようだ。
その様子を見てカレントはタバコの煙を吐き出し、眼力を弱めた。
カレント「ま、いいさ。何はともあれ、あんた達は俺を雇ったクライアント(依頼人)。下手な言及はしない。」
ミライ「ありがとうございます...」
ミライ表情が少し緩んだのが、カレントには分かった。
カレント「で、犯人についてどの程度分かってるんだ?」
ミライ「それが...まだほとんど情報が無くて...」
その言葉にカレントが頭を抱える。
カレント「調査からスタートか....」
ミライ「すみません...情報が入り次第、カレントさんにお伝えしますので...」
カレント「わかった。こっちもできる限りの事はしよう。」
ミライ「あの、それと...」
カレント「なんだ?」
ミライが申し訳無さそうに愛想笑いを浮かべた。
ミライ「パークのパトロールの方も平行してお願いしたいのですが....」
カレント「・・・・・・わかった。」
ミライ「ありがとうございます!では、これを」
先程までとうって変わって、満面の笑みを浮かべたミライがポケットから取り出したのは一枚のワッペンだった。
カレント「これは?」
ミライ「JPP隊員のあかし。JPP部隊章です。仕事の時は、これを付けて下さい。」
カレント「分かった。」
ミライ「あ!あとこれも。」
カレントに、一枚のカードが手渡された。
ミライ「カレントさんのIDカードです。このカードで、セキュリティレベル3までの施設、情報にアクセス出来ます。」
カレント「なるほど...」
ミライ「さてと、用件は以上です。お仕事は明日から始めて頂きますので、今日はゆっくり休んでください。」
カレントは苦笑し、答える。
カレント「そうするよ。昨日はバタバタしたからな。」
すると、突然ミライが何か思い付いたかのように声をあげた。
ミライ「あ!そうだ!トワさん。カレントさんに今日一日、パークを案内してあげてはどうでしょう?」
カレント「え...」
トワ「そうですね!仕事の時も、道が分からないと困るでしょうし、何よりせっかくジャパリパークに来ているんだから、観光しなきゃ損ですよね!」
当のカレントをよそに、ミライとトワは話を進めていく。
カレント「あ、いやー...べつに」
ミライ「カレントさん。私はこのあと仕事があるのでご一緒する事はできませんが、楽しんできてくださいね!」
トワ「さあ、行きましょうカレントさん!」
二人の勢いに気圧され、カレントは渋々承諾した。
カレント「わかった...」
カレントの頭に、大佐の言葉がこだまする。
ハワイに行けなかったのは残念だが、代わりにとっておきのバカンスを用意したぞ
カレントは軽くため息をつき、少し微笑んだ。
カレント「まぁ、たまには動物園観光も悪くないか」
To be continued