本文2
カレント「さてと...どうしたものか。何も食べる物がない。」
カレントが歯磨きを終え朝食の事を考えていた時、誰かがノッカーを叩いた。
この家にインターホンが無いことに気付き、カレントは苦笑する。
カレント「いまどきノッカーとはね...」
早朝の来客に違和感を覚えつつも、カレントは玄関を開けた。
カレント「あんたは....」
そこに立っていたのは、ミライとトワだった。
二人とも昨日とは違い、表情が固い。カレントはすぐに察した。何か問題が発生したのだろう。
ミライ「こんな朝早くにすみません。」
カレント「いや、大丈夫だ。それより用件は?」
ミライ「はい、昨日の連絡船での一件の事で少しお話が。」
カレント「そちらの彼も関係が?」
カレントはトワを指さす。
ミライ「はい。これからお話する一件は恐らくお二人、つまり”JPP”の初仕事になります。」
カレントは目を瞑り、軽くため息をはいた。
カレント「・・・・・わかった。上がってくれ。中で話そう。」
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カレントはカウンターの椅子に座った二人にコーヒーを出す。
カレント「インスタントで悪いが、あいにくまだ荷物の整理が出来てなくてね。」
ミライ「いえ、ありがとうございます。」
トワ「ありがとうございます」
そろってコーヒーをすする二人にカレントが切り出した。
カレント「で、その”一件”とは?」
慌ててコーヒーカップを置き、ミライが話し始める。
ミライ「はい。カレントさんも知っての通り、昨日、連絡船が突如セルリアンに襲われました。」
カレント「・・・・・・・・」
ミライ「しかし、カレントさんの活躍により無事セルリアンの撃退に成功。最悪の事態は間逃れました。」
ミライ「ですが、”死傷者0”とまでは残念ながら行きませんでした。」
カレント「どういうことだ?」
ミライ「カレントさんがセルリアンを撃退するより前、数名のスタッフがボートで脱出したのはご存じですよね?」
カレント「あぁ。甲板にいた奴らだ。それが?」
ミライは一呼吸置き、震える声で答えた。
ミライ「彼らの救助ボートが、海上で無人で発見されました。」
カレント「・・・・・・・」
ミライ「乗っていたうち一人は、ボートの真下の海中で発見されましたが、すぐに死亡が確認されました。」
カレントは驚かなかった。何と無く予想は付いていた。
ミライ「こんな事が初仕事になってしまい....申し訳ありません...」
カレント「・・・・・」
トワ「・・・・・・・」
ミライ「カレントさん、トワさん。お二人に”JPP”として、この事件を解決して貰いたいのです。」
To be continued