札学心理学

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1298

【問題1への解答】

「質問紙法」(12章)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep1953/7/1/7_8/_pdf)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/42/3/42_261/_pdf/-char/ja)
 
 
教科書に「質問紙というものは意識的に自分の回答を調節でき、防衛機制が働くことにより、自分の心を隠してしまっているかもしれない」と記載がある。そのため、無意識的な傾向を取り出す方法として面接法が用意されている。
 
質問紙法の問題点として、ひとつの応答には実際にはいくつもの意味をもつものであるため、信頼しうる応答を得るのには不十分な方法。また、劣等感感情のような自己にとって好ましくない問題を取り扱う場合には、一層強められることがわかった。そのため力動的な現象を深いレベルで探るが、信頼性の低い面接による測定が組み合わされた。質問紙法と面接法の組み合わせについて、教科書の「無意識的な傾向を取り出す方法」だけだと、組み合わせた時のメリットが十分に伝わらないと感じた。
 
 
「行動変容」(2章)(https://www.jahbs.info/journal/pdf/vol34_1/vol34_1_2.pdf)
 
行動変容について、教科書には「できないことができるようになる」と記述がある。実際には、自分が直接報酬や罰を経験しなくても、他者の経験を見聞する代理経験を通じても行動変容が起こることが分かった。これは観察学習と呼ばれ、適応的な行動を遂行する他者(モデル)を模倣することを通じて、適応的な行動変容が起こることがわかった。
 
また、行動への動機づけが高まる条件として、期待と自信をあげている。『結果期待』(自分の行動が良い結果に繋がる)と『効力期待』(結果を生み出すために必要な行動をうまくやれる)の二つが関わって行動変容が生じるとした。効力期待は、自己効力感とも呼ばれ、自己効力感が強いほど、行動を遂行しやすい傾向にあることが分かった。

1297

問題1
葛藤(10章)
葛藤とは、同時に達成することが不可能である2つの欲求がぶつかり合い、どちらの欲求を選択すればよいか決めかめている状態のことである。例えば、「服を買いに来たが気に入った商品を2枚見つけてしまった。どちらも欲しいが、服を2枚買えるほどのお金は持っていないためどちらかを選ばなければいけない」と迷っている状態や、「体形維持のために運動しなければいけないがしたくない。だからといって太るのも嫌だ」と苦悩している状況などがこれに当てはまる。1つ目の事例は「接近―接近葛藤」といって、自分にとって魅力的な2つの欲求(服を2枚とも購入したい)を達成したいが、制限(お金が足りない)があるためどちらかを選ばなければいけない状態のことを指す。2つ目の事例は「回避-回避葛藤」といってどちらの選択肢(運動すること、太ること)も自分にとっていやなことであるがこの選択肢から逃れることはできないため、どちらかを選択しなければいけない状況のことである。また、このような葛藤はフラストレーションを生み出すとされている。人間はこれに対し合理化や置き換えなどの防衛機制を使い、フラストレーションを抑えている。

学習障害(11章)
 学習障害とは発達障害の一種で、知的な発達の遅れがないのにも関わらず、学習において重要とされる能力(聞く力、話す力、読む力、書く力、計算する力)が一つまたは複数欠けていることにより部分的な学習の遅れがあることをいう。例えば、英語では好成績を収めているのに、算数または数学の成績だけが極端に悪く勉強してもなかなか成績が上がらない、というケースがある。他の教科は問題ないが算数だけ成績が悪いのだ。これは部分的に学習が遅れるという学習障害の特徴を表している。しかし、この例だけを見てもその子は障害ではなく、単純に算数が苦手な子どもではないかと勘違いしてしまうことがある。だが、学習障害の子どもは、ただの「算数が苦手な子ども」であるならば理解できるような+や-といった記号や数の大小(1より2のほうが大きいという事実)など、基礎的なことを理解する能力を持っていない。根底から数の意味を理解できていないのである。これが「算数が苦手な子ども」との違いだ。上記で紹介したこの症状は、学習障害のなかでも算数障害(計算する力に問題があること)と呼ばれるものにあたる。算数障害以外にも、学習障害には読字障害と書字表出障害が存在する。読字障害は書いてある文字を正確に読むことができないという症状で、文字が理解できないために板書することや小説を読むことが困難となる。書字表出障害は、文字は読めるがそれを書くことができない障害のことで、理解できている記述式の問題を解くことが難しかったり、文字を書けないため、読字障害と同様板書ができないなどの弊害が発生する。
 学習障害は、基本的に人とのコミュニケーションに害を及ぼすことはない。しかし、ADHDや自閉症など他の発達障害と併発した場合には日常会話さえも困難になる場合があるため、そのような場合には特別な援助が必須である。

参照文献
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00808.html#:~:text
http://www.madreclinic.jp/pm-top/pm-symptom/pm-symptom-19/
https://tokyo-brain.clinic/psychiatric-illness/ld/1252

1296

問題1への解答
「手続的記憶について」
教科書に手続的記憶について例以外挙げられていなかったため、実例や事例を踏まえて手続的記憶について論じる。手続的記憶(手続き記憶)とは、道具の使い方や車や自転車の運転方法など同じ経験の繰り返しにより獲得される記憶のことである。私は、手続的記憶の事例として「自転車の運転方法」を挙げる。自転車は、
子供の頃に繰り返し自転車に乗る練習することで乗ることができるようになる。しかし、口で乗り方を説明することは難しい。自転車の乗り方を説明する際に子供の背中や自転車を押してあげることで少しずつ乗る感覚をつかんでいく。そのため、言葉のみで説明するのは難しい。教科書には、道具の使い方や車や自転車の運転方法などが事例として挙げられている。また、インターネット文献によると情報によると手続き記憶は、それが形成される過程ではほかの記憶(エピソード記憶や意味記憶)との相互作用があるが、いったん形成されると自動的に機能し、長期間保持される。実際、私は2年間自転車に乗っていなかったが、2年ぶりに自転車に乗ってもすぐに感覚が戻ってきて乗れるようになった経験がある。そのため、自転車の運転は手続的記憶として獲得されていることが言える。
教科書、インターネット文献と事例を踏まえると手続的記憶とは、自身の繰り返しの経験から体に染みついた記憶であり、長期間保持される記憶のことである。

参照文献
http://www.ieice-hbkb.org/files/S3/S3gun_02hen_14.pdf

「ネガティビティ・バイアスについて」
教科書では、ネガティビティ・バイオレンスについて、対人的な判断についても、ネガティブな情報に引っ張られてしまうネガティビティ・バイオレンスが見られると書かれている。また、文献によると一部のネガティブな要素が他の要素及び全体に与える影響力がポジティブな要素に比べて大きいことが指摘されている。この対人的な判断の事例として、私はアルバイト先で実際に体験したことを挙げる。私は、仕事を覚えるのが遅かったため、店長に「前も同じこと説明してメモを取っていたのに何で覚えていないの、他のスタッフにも迷惑だから」と怒られたことがある。反対に会社の社長に「挨拶やお客様への対応がお店の中で一番良い」と褒められたことがある。しかし、私の中には仕事中に店長に怒られたことやセリフの方が強く残り、店長以外のスタッフと仕事をしていても私と一緒に仕事することで迷惑がかかるとネガティブな考えになっていた。このことから教科書の良い情報と良くない情報が掲示されたときには、よくない情報のほうに重みのかかった印象を形成する傾向があるという説明の実例として正しいと言える。

参照文献
file:///C:/Users/Owner/Downloads/1071_0002_03.pdf

1295

最終レポート
【問題1】「水平伝播」(3章)と「ステレオタイプ」(9章)

― 「水平伝播」(3章) ―
 水平伝播とは同世代個体間で拡散し、脳に蓄えられた情報が同世代の人から人へと伝播していくことである。水平伝播を生じさせる担い手(ミーム)は、主に「人の真似(観察して模倣する)」「言葉によって教える(教わる)」ことである。テキストの説明でも、脳に記録された情報が同世代の個体間で伝達され、「水平に」伝播していくと記載されている。

 水平伝播の事例として、足が速くなりたい少年を挙げる。
 前提として、少年A君とクラスの男子の走る時の服装や靴は全て共通のものとする。
 足の速さがクラスの男子平均(100m)より遅い少年A君がいる。少年A君は我流で走る練習をしているが一向にタイムが縮まらない。そこで、同じクラスで足の速さが男子平均では上位の友人B君の走る時の姿勢や体のバランス、腕の振り方、足の動かし方等を観察して、少年A君は練習の際に友人B君の体の使い方を意識して100mを走った。するとタイムを2秒縮ますことができた。
 以上のように少年A君は、担い手である友人B君の走る時の姿勢や体のバランス、腕の振り方、足の動かし方を観察し、それを意識して練習をしたことから、新たな結果が生まれた。これは、観察による模倣によって水平伝播が生じたと言える。

― 「ステレオタイプ」(9章) ―
 ステレオタイプとは、特定の社会的集団に関する固定観念、イメージ、信念によって構成された知識構造のことである。

 ステレオタイプの事例として、国・地域によるステレオタイプを挙げる。
 日本人は「アメリカ人はとてもフランクで、カロリーの高い食べ物が好き」や「関西の人はお節介」といった印象を多くの人が持っているだろう。少なくとも私含め、周りの人はこのようなイメージを持っている人が多かった。これは、テレビや映画等で見てきた印象の積み重ねによって形付けられたのだろう。この事例において、アメリカ人や関西人に対する印象は、特定の社会集団に関する固定観念であり、ただのイメージである。テキストの説明でも、ステレオタイプはカテゴリーを分類することで、人の性格などを推測すると記載されているため、ステレオタイプの実例と言える。
 この事例内の「日本人は~といった印象を多くの人が持っているだろう」という部分も個人の思い込みによるステレオタイプの一つだろう。

1294

最終レポート
問題1「葛藤(10章)」「学習障害(11章)」

葛藤について
教科書は葛藤について、好ましい物や状況に近づきたい接近欲求と、好ましくない状態から逃れたい回避欲求が拮抗し、同時にこれらの欲求が満たされない場合に葛藤が起こるとしている。教科書には過度な欲求を持ちすぎなければストレスを抱えすぎないと書いてあったが、葛藤の解消についての情報が不足していたため調べた。無藤らは、レヴィン,Kによって葛藤は3つのタイプに分類されたという。接近―接近の葛藤はどちらも魅力に感じていることであるが(例:レストランに入り、好きなメニューで迷う)、思い切って決めてしまえば、葛藤は解消しやすい。しかし、回避―回避の葛藤(例:試験勉強をするのは嫌だが、試験に失敗するのも嫌)といった、嫌なことを選択するため葛藤の場合は、接近―接近に比べて解消されにくい。以上の二つは想像しやすい葛藤であるが、接近-回避葛藤に関しては、例えば交際相手の好きな面と嫌いな面が同じくらいある場合に決断ができないことを理由にあげ、正と負の誘意性の強さが近いほど決めにくいと述べていた。この接近―回避葛藤に関して宮川は、多くの女性は成功して達成感を得たいがそのことで成功しなかった人と親和的な関係になれなくなることを恐れる、といった成功恐怖理論があると述べていた。ジンバルドーによると、成功恐怖理論は1968年にホーナー,Mによって研究されたという。この研究は、男女の白人大学生の達成に関する比較をおこなった。結果として女性は男性よりも成功に恐怖を抱いているかがわかった。女性は62%、男性は9%の成功に対しての葛藤を示した。葛藤理由として女性は男性と同等に社会で競争や成功をしたいという考えをもっているものの、女性が成功すると「女らしくない」というレッテルをはられたり、社会的な拒否にあうという負の結果が生じるというものであった。直近の研究ではないが葛藤は時代や環境も影響している。

参考文献
P.G.ジンバルドー(1997)「現代心理学Ⅲ」サイエンス社.
宮川純(2014)「臨床心理士指定大学院対策心理学編」講談社.
無藤隆・森敏昭・遠藤由美・玉瀬耕治(2013)「心理学」有斐閣.

学習障害について
教科書は、学習障害を発達障害のカテゴリーの1つとして捉えている。カテゴリーは学習障害(LD,SLD)、自閉症(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)の3つである。この中の一つである学習障害とは、学校の教室場面での不適応から生まれた概念で、知的な遅れがないにも関わらず、特定の領域の困難さを持つがゆえに、学校で不適応を起こしているとあった。教科書では、「数」に関する能力や文字を読むことが極端に遅いといった場面について述べられているが、その他のことに触れられていなかったため、調べた。滝川によると、1963年に米国の教育心理学者カーク,S が「学習障害」という概念を提案したという。知的な遅れはなく、意欲がないわけでもなく、生育環境、教育環境に不備があるわけでもなく、読み書き、計算などに著しい不振を呈する状態がみられた場合、この名前で呼ぼうという提言だったようだ。学習障害の主な症状は下山によると「読字障害」、「書字表出障害」「算数障害」があるという。読字障害は、ひらがなの識別に手間どい・拾い読みになる・書かれた単語の意味の把握に困難さを覚えるなどの症状であり、書字表出障害は、文字の左右を反転して書いてしまう・句読点などの使い方がわからない・文法の誤りが多いなどの症状がある。算数障害は、数を正確に数えられない・計算は出来ても文章問題ができない・グラフが読み取れないなどの症状があると述べている。学習障害は知的な遅れがなく、局所的な困難さのために自信が持てなくなり、自己評価が下がる二次障害が起こりやすいといわれている。そういった子どもへのケアとして2006年には学校教育法改定によって、障害に配慮した指導と教育が実施されているようだ。

参考文献
滝川一廣(2017)「子どものための精神医学」医学書院. 
下山晴彦(2012)「面白いほどよくわかる!臨床心理学」西東社. 

193

課題3
取り調べについて

取り調べによる冤罪というのは、捜査上の理由からも冤罪被害者からもリスクと不幸しか生まないと思いました。
特に講義で少し取り上げていた足利事件については、精度が低かったとはいえDNA鑑定が追い風になったのは間違いないですが、何より冤罪とされた人の傾向をそこまで重視しなかったことが大きいと私は思います。
以前私は、司法・犯罪心理学の講義を受講し、この冤罪被害者の方と話したことがある先生の話を聞いたことがあります。そこで私が知ったのは、他の方に比べて、今回の冤罪被害者の方は取り調べに注意がいる点が多かったということです。
性格、話し方、IQに関わる問題等で、その人は厳しい取り調べなどによって事実と異なったことを言ってしまう可能性が高かったということです。

よって私は、質問法なども重要視されるべきではありますが、取り調べではそれよりも被疑者のパーソナリティ把握にもっと力を入れた方がいいのではと思いました。
上述した足利事件では、被疑者特有のパーソナリティに配慮しない、考慮が足りなかったために、適切な情報を引き出せなかったと私は思います。

192

課題2
司法臨床について 「意見」
引用: https://www.kyoto-np.co.jp/articles/amp/753338

まず私は、講義以前から情状酌量には思うことがあるため、これについて否定的です。

というのも、近年精神疾患を疑われる人物による大規模な犯行が続いているためです。
例として引用した京都新聞のサイトには、2019年に起きた京都アニメーション第一スタジオ放火事件の現在について書かれています。
改めて調べてみて、あの事件からもうすぐ4年も経つという気持ちと、未だこの事件が完全に解決したわけではないことに驚きます。
現在、この被疑者がどう言った状況なのかはこの記事から窺い知ることは出来ませんが、鑑定が行われている以上、今も事件当時の不安定な精神状態からの回復はしてないと思われます。

しかし仮に、この被疑者が自身の行動に影響するほどの精神疾患を抱えていたとして、それで罪が軽くなると言われると、どうしても納得できないところがあります。
精神鑑定で無罪や減刑を勝ち取ることが出来るのは、こうし人たちには疾患により責任能力が失われており、「厳罰」より「治療」が求められるためです。
しかし私は、本当に被疑者の人権を尊重するのであれば、健常者の被疑者と同じく刑罰を行うべきだと思います。それが治療の後になろうと、必ず刑罰が下ることをあらかじめ伝えることで、嘘をつくなどのメリットがなくなった被疑者から比較的正確な情報を得られるメリットの方が強いと私は思います。

話を戻しますが、放火事件の被疑者について「個人的観点から見た私」としても、「法律心理学的観点から見た私」としても、公平かつ限りなく平等な量刑を得るためには、やはり精神鑑定の是非に関わらず罰を下してほしいところです。それにより、こうした悲惨な事件の真相や被疑者の人格などがわかりやすくなり、円滑な裁判につながると考えます。

191

課題3  取調べ
 証人は必ずしも犯罪に関する事実ではなく、証人が被告人に偽証をしてくれることもあるからです。それ以外に、必ずしも反省や悔悟を促す機能があるわけではなく、被害者の中には、犯行後に犯行を認める者もいます。また、改心した形跡もなく、被疑者が収監されている間、証人との接点もなかったのですから、全体の経過からして、証人が反省や悔悟を促すことに根拠がないと思います。
 「逐語記録ではなく要約 」について、信用性とは一致しません。一字一字で書かないと、何か重要な手がかりが欠落してしまい、全体としての正確性にズレが生じる可能性がありますし、また、「書いていることが間違っていないか、陳述者に確認する」という能動性もあります。そのため、記録を確認することで陳述者の主観的な誤りを犯す可能性もあり、文書としての信憑性には疑問が残ります。     
 供述を中心とした冤罪を避けるためには、裁判員の任意性、信用性の判断に疑問が残る部分もありますが、裁判員も人間なので絶対的に正確な判断ができるわけではないので、どうしても冤罪が出てしまいます。カメラを通して、取調べ官と容疑者を撮影して、この過程で、容疑者が何らかの形で、心理士が影響を与えて、相手の様々な犯罪行為や心理判断をできないようにすることは可能でしょうか。

190

課題2 「司法臨床」
 被告人の周囲の環境など親戚や友人とのさまざまな関系から、事件を引き起こした原因や更生の可能性を判断します。更生の可能性は、その後の服役期間中の個人の思想観念や、服役中の日常生活によって大きく左右されるので、それほど密接な関係はないと思います。それは、犯罪以前の周囲の環境ではなく、また、それ以前の環境が、その犯罪を引き起こした要因ではありません。
 被告人とそれ以前の母子関係から他の人との関係の不調を推定することはできず、両者の関係は密接に結びついているわけではありません。「誰でも被害者になり得た」ということで、被告人には「次女の上司から人間関係が悪いと指摘された」という衝突がありますから、誰もが被害者になりうるという結論には結びつきませんが、被告人には十分な動機があります。それは、母親のこれまでの捨てられた虐待の様子と、それに加えて、服役している間に少しずつ心が改まっていくとは限らないのです。
 そして被告人が更生した可能性があるかどうかを測定して判断することは困難であり、その可能性は予断を許さないので、更生の可能性があるかどうかを何らかの方法で測ることができる方法があります。この問題は深く考える価値があります。

189

課題1「意見」
捜査心理学について
引用: https://www.npa.go.jp/nrips/jp/fourth/section1.html

資料を読み、心理学者が見る被疑者の鑑定結果には鑑定者の意思が反映しやすいと思いました。
鑑定者も人間であり、いくら心理学を極めたとしても、そこに多少なりとも「個人的な私」が入ってしまうのは難しいというのが、この講義動画と資料を読んでの率直な印象です。
心理学的に「犯罪する確率が低い」という人でも、必要に迫られれば犯罪を犯すかもしれないですし、確率が高いとされた人でも積極的に犯罪行為をするかは分かりません。
仮に確率が高い人と低い人の二人が容疑者だった場合、「Aさんは確率が高いです」「Bさんは可用性が低いです」という調書一つで、人の人生が変わってしまうことを考えると、私は調書などに鑑定者の私見を織り込むのは否定気味です。
しかし同時に、「以上の結果から犯行に及ぶ可能性が高い」とだけ書けば、それを見た捜査関係者の視界が狭まる危険性があります。

そこで私は、ポリグラフや心理検査などから得た結果を匿名でデータバンク化し、現在行った検査内容と酷似する検査結果になった事件を例として取り出せるシステム等があればいいのではと考えた。
これは、犯人であった場合とそうでない場合をいくつか選択することで、そもそもどう言った状況でその結果が出やすいのかが分かれば、被疑者の性格などを掴む一因にもなると考えたからです。
こういうものがあれば、検査技術の向上はもちろん、心理学に詳しくない人でも選択の余地が生まれるのではないかと考え、自分なりにも調べました。
引用した資料によれば、現在のポリグラフは心理学だけではなく、認知神経学などの観点から見た新たな指標を作るなどして、性能の向上に努めているとありました。
私の考えていたような検査結果のデータバンクがあるのかは分かりませんでしたが、こういった改良に使われている検査結果のデータを、もちろん個人名は伏せた状態で捜査関係者がすぐ見つけられるシステム構築などは、結果のみに焦点を当て、鑑定者の私見が極力入らない結果が実現できるのではないかと私は思いました。

188

「最終レポート」
课题1
講義では、「裁決質問への反応が「犯行に関連する記憶を持っていること」に帰属されるようにしないといけない」と書かれていますが、裁判の質問に対する反応はあっても、犯罪に関する記憶を持つとは限らないと思います。そのような経験はあっても犯行には及んでいないという質問者もいるかもしれませんから、なぜこのような必然的なつながりがあるのか、その決断は成り立つのでしょうか。
小田(1997)の提言 「・・・鑑定人は、その問題について心理学的、精神医学的立場からの見解を提出するだけであり、責任能力、行為能力について結論を下すのは裁判官の役割なのである。」について、これは当然のことではないと思います。この2つは心理学と関連していますので、必ずしもこの結論が成り立つわけではありません。また、責任能力や行為能力も事実に基づいて判断されるため、裁判官だけが決めることはできません。
また、精神障害者も正常者も行動の本質は同じであることが多く、精神的に問題があるからといって刑を免除したり、軽減したりするのではなく、精神障害者も正常者も、犯罪行動に問題があるから罰せられるのであり、例えばうつ病の人が犯罪を起こすのです。うつ病になりやすい環境になっているのです。うつ病になりやすい環境になっているのです。うつ病が常態化することは、判決にとって非常に恐ろしいことだと思います。

1293

「再投稿」はあるのかという質問ですか? 再投稿はなし、投稿は各問題一回だけです。「二つ選べ」という問題については、二つを一回の投稿で解答してください。一つずつに分けて投稿するのはなしです。

1292

最終レポートについての質問です。
一つの問題に対して同じ人が複数回答することは可能ですか?
(問題1の場合、同じ人がキイワードを変えて別投稿で2回投稿するなど)

1289

moodleで「最終レポート」の問題を公開しました。取り組んでください。

187

moodleで「最終レポート」の問題を公開しました。取り組んでください。

186

 moodleに「最終レポート」に関するお知らせを公開しました。よく読んでおいてください。
 ここまでの投稿で100点を超えた人は、「最終レポート」を行う必要はありません。というか、しないでくださいww
 100点以上取っても成績表には「100点」としかつきません。また、ここまで60点以上を獲得した人も「最終レポート」を提出しなくとも単位取得はできます。ただしここまでの成績でSからCまでがつきます。それ以上を狙いたい人は「最終レポート」に取り組んでください。

1288

 ここまでで30点以上獲得した人が、「最終レポート」に進めます。各自、自身の点数を確認してください。
 ここまでの投稿で100点を超えた人は、「最終レポート」を行う必要はありません。というか、しないでくださいww
 100点以上取っても成績表には「100点」としかつきません。また、ここまで60点以上を獲得した人も「最終レポート」を提出しなくとも単位取得はできます。ただしここまでの成績でSからCまでがつきます。それ以上を狙いたい人は「最終レポート」に取り組んでください。

1287

moodleに「最終レポート」に関するお知らせを公開しました。よく読んでおいてください。

1286

>> 1118 F22001さんへ
 自分で考えるように言ったところ、ちゃんと考えてくれました。それまでに出された解答を盛り込んでいるともっとよかった。皆さんに考える機会と研究を吟味する機会を提供してくれました。

4点差し上げます。

1285

>> 1082 F22098さんへ
 多くの人に考える機会を提供してくれました。簡単なようで、なかなか難しかったと思います。

4点差し上げます。

1284

>> 992 F22098さんへ
 教科書と資料をよく読み、比較して、疑問点を見つけてくれました。

6点差し上げます。

1283

そのうちです。

1282

 問題5: 質問紙法をかつて学んだときに、内省力が不足している人には適用が難しいという欠点を知ったと思います。子供に「無理をしていませんか?」と尋ねて、子供が自分のあり方を正しく回答できると思いますか。尋ねればわかると考えるのは素朴すぎるのではないかと思います。

3点差し上げます。

1281

最終レポートはいつ頃に投稿されるのでしょうか?

1280

 問題2: 「麺をすする」行為に対する評価がまず書かれています。それは「国や地域によって違う解釈があるために生まれる」とのことですが、そこで止まっています。それと「利用可能性ヒューリスティック+錯誤相関」は同じなのですか、違うのですか。この問いに答えていないと思います。

2点差し上げます。

1279

 問題5: この解答の良くないところは、「子どもの些細な行動」という内容がよくわからない書き方をしているところです。例が挙げてありますが、自傷行為が些細な行動には思えず、例示として失敗していると思います。「合図」については、以前の投稿でも類似の解答がありました。合図を表示できるような環境を作ってあげないと、こういう子供は合図を出すことができないのではないかという疑問を出したと思います。

2点差し上げます。

1278

 問題1: 問題1の力点は「偏見」ではなく、「利用可能性ヒューリスティック」と「錯誤相関」にあります。「利用可能性ヒューリスティック」と「錯誤相関」による偏見は情報処理の結果を指し示したもの、ステレオタイプは「文化や社会において人々に広く共有されている典型的で固定化されたイメージのこと」ということですよね。あなたが提示したステレオタイプの定義はどこから来たものですか。
 問題3: 防衛機制とコーピングの定義を対比して、意識的努力の有無を決定的差異として挙げたのですね。それはいいのですが、この文献をどう読むと、この主張の裏付けになるのでしょうか。

6点差し上げます。

1277

 問題3: 全体的に何が言いたいのか分かりにくい文章です。最初の方は教科書の主張のようですが、それは別にいらないのではないかと思います。教科書で問題となっているのは、「防衛機制がコーピングの一種である」という主張だけではないでしょうか。それを述べた上で、別資料を検討したところ何が言えるのかを書けばよい。加藤・今田(2003)はそうではないと言っていることを根拠にしていますが、どうしてこちらの方が正しい意見だと言えるのですか。両者を突き合わせて吟味が必要だと思います。
 URLが付けられている文献は、加藤・今田(2003)ではなく、下山・金光(2005)でした。
 問題4: 解答が途中で終わってしまっているように見えます。結論がないようです。だからF22098さんの解釈は正しかったのでしょうか。もう一歩進むとよかったと思います。

5点差し上げます。

1276

 問題5: 面談といってもどういう面談をすればいいですか。以前の投稿でもしてきましたしたが、「自分を押し殺して無理をしてしまう」ような子供を、面談というような尋ねることを中心とした方法でうまく発見できるでしょうか。カウンセラーが担当するという解答も答えになっているとは言い難い。どうしてカウンセラーだといいのですか。
 「子」といったら小学生、せいぜい中学生までかなと思いますが、このへんは年齢の違いでしょうか。

2点差し上げます。

1275

 問題2: 犯罪率のように客観的に示されるものを「文化差」と呼ぶべきであるという主張ですか。それはどうしてですか。犯罪率の違いを思考に違いに帰属させていますが、このことは文化差に関連することですか。よくわからないです。

1点差し上げます。

1274

 問題5: 「自分を押し殺して無理をしてしまう」ような子供が、「紙に書いて見せ合う」ようなことができるのか疑問です。「紙に書いて見せ合う」ようなことが気兼ねなく可能な環境をどう作ってやるかを考えないといけないのではと思います。

2点差し上げます。

1273

 問題1: 教科書の情報だけでは判断できないので、特別課題にしたのです。
 問題2: 文化差と呼ばれているものは、すべて実験に裏付けられたものなのですか。裏付けられていないものを文化差と呼んではいけないことになりますが、そうなのですか。
 問題6: アストロサイトの産生メカニズムについては記されていると思いますが、F22001の質問は「出生前の胎児の知的障害を遺伝子を操作」することで障害を未然に防ぐ、あるいは軽減できるかと問うています。遺伝子との関係を述べないといけないと思います。

7点差し上げます。

1272

 問題2: 「文化とはこういうものだ」という主張を、トリアンディスの論文を引用しながら提示しているのだと思います。しかし、ただそれだけです。「利用可能性ヒューリスティック」と「錯誤相関」の結果ではないということを、加えて主張しないと、この問題に解答したことにはならないです。
 「トリアンディス」とは研究者名ですね。この人のどの論文ですか。有斐閣の「社会心理学」に掲載されていた論文ですか。この本の引用文献欄をみて、トリアンディスのどの論文かを特定してください。また、孫引きをすることになると思いますが、その際の書き方は直前の方の投稿を参照してください。有斐閣は出版元なので「有斐閣(2010)」と書くのはおかしいです。著者がいますので、そらちを書くべきです。

2点差し上げます。

1271

 課題3: 本来であれば、Sidle,Moos,Adams,& Cady(1969)やLazarus & Folkman(1984)を直接引用すべきですが、なんらかの事情でそれができない場合は、このように書きます。お手本を示してくれました。コーピングと防衛機制、それぞれがどういうものと定義されているかを文献から特定し、両者の定義が一致しないことを示し、両者を同一視してはいけないという主張を組み立ててくれました。論理展開も適切です。文章の書き方の細かいところには改善の余地がありますが、論文・レポートの書き方(「アカデミックライティング」と言います)をまだ学んでいないと思いますので、今のところは申し分ない書き方だと思います。

10点差し上げます。

1270

 問題3: この書き方もよくないですね。「この文献を読め」的な書き方です。この文献は、すでに別の方によって紹介されていますが、この課題に直接関連するのは、この論文内で引用されている他の文献(Cramer, 1998)です。

2点差し上げます。

1269

 課題3: この文献のどこをどう読むと、あなたの主張が正当化されるのかを示さないといけません。「この文献を読んだらわかる」というような、読み手に委ねる書き方になっています。

2点差し上げます。

1268

 問題6: 「浸透率」に触れて考察してくれました。考察としてはよくなりましたが、「カムケーツーアルファとは脳内の1%を占めているもので」の「もの」とはなんなのですか。これを明確に書いてくれるとなおよかったです。

4点差し上げます。

185

 個々の裁判官はもちろん違いますが、組織体としては統一を持って当たっていただきたいと思います。自由心証主義というものがどういうものか、ちゃんと調べたほうがいいですね。裁判官の性格次第とか、プライドを優先するようにはなっていないはずです、さすがに。心理学は一般的な法則を専門知識として提供し、それをどう特定事件にあてはめるかは自由心証の範疇なのかもしれない。「この人は例外だ」という判決文も、こちらが提供した心理学的な一般法則を自由心証にしたがって、吟味した結果であるのでしょう。だからここにケチをつけたり、個別性に対応できる心理学的方法を開発したりすると、「自由心証を侵害する気か」となるのかも。最近では、大崎事件という昔の事件の再審請求の際、新証拠の提示にスキーマアプローチが使用されました。これを裁判所が好意的に評価したので、法学者や心理学者は結構驚きました。
 刑事訴訟法という法律が、どういう環境として心理学の適用範囲を制約しているか、これは裁判心理学の一つの話題となりそうです。

6点差し上げます。

1267

 問題6: 質問者本人からの投稿ですね。あなたの質問に対して、何人かの人がこれまでに投稿を寄せてくれています。それを読みましたか。「浸透率」という重要な概念を教えてくれた人もいます。それらを考慮しているかな?

4点差し上げます。

1266

 問題3: 両者が異なると言える理由が、これではわからないですね。
 「吉住隆弘・村瀬聡美 2008」という書き方では、引用先が特定できません。出典の書き方を、毎回課題文の冒頭で示してきました。

2点差し上げます。