虫喰いでないフレンズ
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「な、なんだってぇぇぇぇぇ!!?!?」
マイ
《その反応は、自分たち自身で明らかに不自然だとは思わないか?》
ハブ
「たしかに、ハブからしたらおまえたちの反応はおーばーだな。よく気づいたな?」
マイ
《ハブか。まあ、始めに考えられることを挙げただけだよ。そういう君はなんともないようだね。それが何を意味するか…》
ドブネズミ
「おぇッ、おぇッ、えほっ、えほっ」
アフリカゾウ
「結構…力込めて叫んだから…喉が…」
マイ
《ヤンバルクイナ君、そういうことだ。君は、自分では気づいていない力をもっている。君の能力は、『他人の反応や行動を過剰にすること』のようだ。能力の射程距離は今のところ周りの1、2 メートルほどといったところか。わたしには及んでいないからな。今後はそれを意識して行動したら良い。何に役立てるかまでは、教えなくてもいいだろう。
では、情報は貰ったからもう失礼するよ》
ヤンバルクイナ
「そ〜なんですね。ありがとうございました〜」
ドブネズミ
「ま…待て!」
マイ
《何か用か?》
ドブネズミ
「わたしは2体のスタンドに既に接触している。それを話さなくていいか?」
マイ
《とんでもない、しっかりと話をしてくれ》
のののののののののののののののののの
【説明中】
のののののののののののののののののの
ドブネズミ
「…ということだ。もう大丈夫か?」
マイ
《大丈夫。では失礼する》
ハブ
「ヤンバルクイナ、なんかすごいことができるらしいな」
アフリカゾウ
「なんだか大変だったね」
ヤンバルクイナ
「すごいことなのかな〜…」
ドブネズミ
「そうだよ、まったく…ふぁ〜〜〜〜」
ヤンバルクイナ
「そういえば、なにしてたの?」
ハブ
「そうだ!じゃぱりまんだ!ボスが来なくて食べられないんだ!」
アフリカゾウ
「アクビが…ふぁ〜〜〜〜。うつっちゃった」
ヤンバルクイナ
「それは大変だね〜…ボスならちょっと前にあっちにいたけどね。ほんとは、それを言いたくて来たんだ」
ドブネズミ
「すげー眠いけど、仮眠ばかりしてはいられないな。先を急ごう」
ハブ
「えっ…ボスがいるのか!?」
ドブネズミ
「なんだぁ、大声出して…それはヤンバルクイナのスタンド能力かもしれないぞ」
ハブ
「もうなんだっていい!ボスはどこにいるんだ!ヤンバルクイナ、探しに行くぞーーーーー!!!」
ヤンバルクイナ
「あ〜れ〜」
アフリカゾウ
「あー、すごい勢いで引っ張って行っちゃったね」
ドブネズミ
「きっと、ボスがいるということを聞いて嬉しいって思うのが増幅されたから何処にどんなボスがいたのかも確認せず突っ走っていったんだろーな。冷静な判断ができなくなるという点では恐ろしいスタンドだ。だが、わたし達が探してるのはスタンド使いのフレンズじゃあない。セルリアンの情報があれば付いていったんだが…スタンド使いのフレンズだって?」
アフリカゾウ
「な、なに自分で言って自分で驚いてるの」
ドブネズミ
「そういや、さっきの夢で会ったやつが言ってたんだ!スタンド使いのフレンズが現れたなら用心しろとかって!曖昧だったから忘れるとこだったが、忘れるなんてとんでもないことだ!」
アフリカゾウ
「それも大事かもしれないけど、ちょっと興奮気味だよ?落ち着いて話してくれないと何が何なのか分かんないよ!」
ドブネズミ
「む…危ない危ない。すまんな。何に気をつけろと言われたのか…」
のののののののののののののののののの
『精神の深層の世界』の回想
夢みるプリンセス
「あなた以外のスタンド使いのフレンズが現れたら、それはセルリアン全体にスタンド能力が浸透しているかもしれないということです。セルリアンというのは、何かを吸収し、模倣し、再現しようとするものでありますから、能力自体は違えども同胞同然の仲間うちに共有されているものだと思うのが自然なのです。しかし、そこからフレンズへ伝わるというのは一見意味不明でしょう。それはわたくしにもよく分からないとしか言えないのですが…。ですがとにかく、フレンズでさえスタンドをお使いになる方たちが急増しているのです。つまり、これからあなたたちが遭遇されるセルリアンは皆スタンド使いなのです。それを頭の片隅にでも置きながら周りなさるのが賢明ですよ。
わたくしですか?わたくしは昔からいましたから…」
ののののののののののののののののののの
アフリカゾウ
「へー、その夢のスタンドって聞けば聞くほど奇妙だね。本体さんってどこにいるの?」
ドブネズミ
「あー、今となっては気になることだが、いろんなこと聞かせてきてな…一通り話が終わったら夢から追い出された。まだねみーってのに起こされたら丁度新手のフレンズ・ヤンバルクイナってのがいたってわけよ。あー喉乾いた」
アフリカゾウ
「そうなの…結局、私たちもじゃぱりまんを見つけないと一つも持ってないよ」
ドブネズミ
「ングング…そういうこったな。ボスを追った二人はどっちへ向かった?」
アフリカゾウ
「あっちだよ」
ドブネズミ
「そうか。じゃあ行くか」
(本当はそれだけじゃあないけど、言う必要はない。
いままで使ってきた『ラット』の跳弾…あんな発想が出来るのはヤツしかいない。
夢でそれを見てきたからわたしにも使うことができた。
もう一人いるというドブネズミのフレンズは…ヤツなのか?
夢のスタンドはそれを忠告しに来たと…)
ののののののののののののののののの
『精神の深層の世界』の回想
ドブネズミは夢である記憶の追体験をしていた。
自分以外のもう一匹のスタンド使いのドブネズミが体験したとある戦闘の記憶だった。
自分より冷静に状況を判断し、優れた知略で奮闘し、敵を翻弄する。
使っているスタンドは自分のとまったく変わらないというのに、敵に次々と命中させていく。
あまりの善戦ぶりに、途中までは自分の精神がその記憶の持ち主に劣っているのではないかとさえ思わされた。
しかしやがてその記憶に終わりのときがやってきた。
本体の意識の消失、すなわち死のときだった。
夢みるプリンセス
「…以上です。わかりましたか?」
ドブネズミ
「なんだ…と?これは、わたしがよくみていた夢とそっくりの、いやそのものだ!これでハッキリわかった!ヤツもなぜかフレンズになっている!新しい姿を手に入れて生きているんだ!
それはそれとして…おまえ、そんなことが何故わかった?なぜこの記憶をもっている?わたしに何をさせたいんだ!」
夢みるプリンセス
「そうですよね、わたくしがここまでのことをする理由を知りたいと思っていらっしゃるのも無理はないでしょう。
訳を言います。ここ数日の間、皆さまの夢の世界が滅茶苦茶に荒らされているのです。木が生えていれば倒され、石が並んでいれば崩され、ボスと呼ばれるロボットは潰される…。夢で滅茶苦茶に物が壊されても現実には直接影響しませんが、殺風景になられてはわたくしが困ります。わたくしはこの夢の世界を護る使命を仰せつかっておりますが、わたくし一人の手には負えません。どうかその者を探し出し、止めては戴けませんでしょうか」
ドブネズミ
「頼み事か。引き受けてもいい。夢で暴れまわってるヤツは、恐らくもう一人のわたしのようなヤツだろう。同じドブネズミのフレンズがいるってんならわたしがもう一人いるようなものだ。その責任はわたしにあると言っても間違いじゃあない。
だが!」
夢みるプリンセス
「だが?なんでしょうか」
ドブネズミ
「この夢から覚める前におまえの正体、いや本体を教えてもらおう。一番はそれを求めている。交換条件だ」
夢みるプリンセス
「了解致しました。ですが、また一つ有益な情報をお教えしましょう。
あなた以外のスタンド使いのフレンズが現れたら、それはセルリアン全体にスタンド能力が浸透しているかもしれないということです。セルリアンというのは、何かを吸収し………」
のののののののののののののののののの
ドブネズミ
「…ってさ、誤魔化されたんだ。くそっ、あのときすぐ話せと言っていれば…
また寝たときあいつに会うのは、夢の世界にわたしを引きずり込もうとしない限りは無理だろうな」
アフリカゾウ
「そうだったの。私なら、出会えただけいいって思うなー。そのおかげで、どこかにその本体さん?もいることがわかったわけじゃん」
ドブネズミ
「そうだ……な」
アフリカゾウ
「あ!おーい!ハブちゃん!ヤンバルクイナちゃん!」
ハブ
「ん?また会ったな」
ヤンバルクイナ
「何かごようですか〜?」
アフリカゾウ
「私たちもじゃぱりまん持ってなくてお腹空いててさ。ボスがいないと死んじゃうよ」
ヤンバルクイナ
「ボスのじゃぱりまんなら、いまさっきハブちゃんがぜんぶ食べちゃいました〜」
ハブ
「へ?あれで全部なのか?」
ドブネズミ
「は?」
耳を疑いながらハブを見ると腹が明らかに膨れていた。
巨大な卵でも飲み込んだかという形状のハブの腹を刺すように見つめ、『ラット』を発現させたドブネズミは…
ヤンバルクイナ
「待って待って!」
ラッキービースト
「あわわわわ…わわわ…あ…
スタンド発動確認…SVVS(Stand's Visions Visualization System、スタンド像可視化システム)起動…」
ヤンバルクイナが立ち塞がり、アフリカゾウも『ラット』を見てドブネズミの前に出たことで、思い留まった。
アフリカゾウ
「今のドブネズミちゃん、なんだか怖いよ…
また探せばきっとボスは見つかるよ!それまではドブネズミちゃんが先に食べていいから!」
ヤンバルクイナ
「うんうん」
ラッキービースト
「わわわ…」
ドブネズミ
「ふん。食べ物の恨みはなんとやら、だ。次にボスを見つけるまで何も食えないわたしの身にもなって……」
グゥ〜〜〜〜〜〜〜!!
腹の鳴る音がドブネズミから響き渡り、それを聞いたハブは予備にと隠し持っていた最後の一つを渡す。
ハブ
「……一つだけど、"よび"がある。すまなかったな」
ドブネズミ
「……わたしこそ、済まなかった。意地になってもいいこたあねー」
ヤンバルクイナ
「大ごとにならなくてよかった〜」
あわや凄惨な状況になるところだったが危機は回避された。
そこを観て、「平和は皆の気遣いによってもたらされるものですよ」という『夢みるプリンセス』の説教がドブネズミに届いていたのが要因の一つだと、言った本人は精神の深層から関心していた。
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の の の の
の の の
???
「回収シニキタ…」
夢みるプリンセス
「どなたですか?あなたをこの世界にご招待した覚えは存じませんが…」
???
「オマエニハ消エテモラウ。オマエヲ仕留メル」
夢みるプリンセス
「なッ!?」
←to be continued…/\┃
18話>> 644
次回は(恐らく)外部のみへの投稿となります
そのときはリンク埋め込みなどにより誘導します
今後も何回かこのような回があるかもしれませんがなるべく直接投稿できるようにしていきますので宜しくお願い致します
👍
ありがとうございます!