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『結構集まりましたね。さて、皆さん。約束通りゴミ拾いの後はバーベキューを行います。それまで砂浜で自由に遊んでいただいて構いませんよ。何か困ったことがあれば私かエーゴンさんにご相談ください。それとあの柵より向こうに行っては行けませんよ?分かりましたね』
「「「「はーい!」」」」
『皆さん、本当に良い子ですね。準備が出来たらお呼びします』
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『それで...、ルェンさん。お話があるとのことでしたが...』
「率直に言うが...、ここキューバ グアンタナモのアルゴン基地だろう」
『これは、よく分かりましたね』
「ここに来るまでの道中で、収容キャンプらしきものを見たからな」
『えぇ、今の時期ですとイラク辺りの方が多いのではないでしょうか。無論、子供たちに見せるには少々刺激が強いのでなるべく避けるルートを通っては来ましたが...』
『今度は私が質問しても?』
「...、内容による」
『そこまで難しいことではありませんよ。私が聞きたいのは、他の人ならざる者の皆様についてです』
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『こんばんは。ルェンさん』
「また水滴刑か」
『えぇ、ですが今回は少々条件が異なります』
『こちらをご覧下さい』ピッ
ウィーン...、ガゴンッ
「ルェンさん...」
「嫌だッ!」
「何で...」
「先生ッ!」
「クゥーン...」
「待て、まさか首につけているのは...」
『えぇ。ゴミ拾いの際に貴女に身につけていただいた爆薬付きのチョーカーです。貴女が大きく身動ぎする度に圧力センサが反応する、という点は変わりませんが、今回センサの先に繋がっているのはカウントの計測器ではなく子供たちとプフィに装着したチョーカーです』
『順番としてはクラウス、ハンナ、アデリナ、エーミール、プフィとなっております。計測時間は前回と変わりません』
「そんな...、私先生に憧れて...。勉強だって頑張って。いつか先生の研究を手伝えるような科学者になりたかったのに...」
『えぇ、アデリナ。貴女の頑張りはよく知っています。貴女が私を手伝っくれようとしていることも。本当に感謝しています』
『他の皆さんにつきましても。あなた達の献身を忘れることはありません』
「先生...?」
「怖い...いやだ......」
『さぁ、ルェンさん。始めましょう。事故防止の為に猿轡をはめさせていただきますね』
「待て」
『?なんでしょう』
「お前は最初、人外を調べる時に我々人類の恒久的な利益の為と言っていたな」
『はい。それが何か?』
「一つ言っておく。お前はまだ、自分が人間のつもりで、人外である私の精神性を物珍しそうにみているのかもしれないが...。お前の精神性も大概に化け物のソレだぞ」
『?おっしゃる意味について分かりかねます』
「もういい...」
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実験結果のまとめ:
やはり私の推測に狂いはなかったようです。行ったのは初歩的な対照実験ではありますが充分な結果を得ることができました。最初に『ルェンさんの精神のあり方』を探る上で『殺人へ対する抵抗感』について調べた際に『抵抗感を抱いた素振りが一切なかった』ことを踏まえ、それ以外の存在へ対する反応を見るためにプフィを連れてきましたが...、興味深い結果を得ることができました。子供たち4人のチョーカーが起動するタイミングは計測器の時と比較し10~20秒ほどのタイムラグがあったものの、おおよそ計測器の際と変わりませんでした。しかし、順番がプフィの番になるとタイムがあからさまに伸びるどころか、制限時間いっぱいまで耐え抜きました。このことから、ルェンさんには独自の『優先順位』があると思われ...「おい」
『はい、何でしょう。今日の実験については以上となります。お疲れ様でした。明日の予定としては「...れた」』
『はい』
「いい加減疲れた...。そろそろ帰してくれ」
『...他にも試してみたいことは色々あったのですが、またの機会としますか』