…そこまで聞いたところで、曲が途切れた。
「おい、続きをかけろ。 退屈―――」
「もうすぐLZです。 やめといたほうがいいですよ。」
「…ったく。 分かったよ、曲はかけなくていい。」
「LZまで30秒」
その声を聴いて、輸送ヘリに乗っている兵士たちが持っている銃の安全装置を解除し始めた。
開けた地面が見えてくる。
「降下! 行け、行け、行け!」
銃をタップ撃ちしながら、矢継ぎ早にヘリから兵士たちが飛び降りていく。
しばらく発砲を続けたところで、1人の兵士が敵情を士官に報告した。
「少佐。敵は一切見えません。
「そうか。 …ここに敵はいない! 発砲止め!」
「君、無線機を貸してくれ。 上空のヘリに連絡する。」
「はい」
「ブラックベル2-1および2-2へ… 先行して、AFVを先に片付けといてくれ。
対応不可能な敵は航空機の空爆で片づける。」
「…だってよ。 どうする?」
「了解。 先行する。」
スロットルを上げ、友軍がいる場所まで急行する。
自警団は大丈夫だろうか…。
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