まだ考えない人
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2023/10/12 (木) 21:45:08
「…敵の警備部隊だ。 軽車両1両、歩兵が4名。」
「どうする?」
「…ま、無視するのが賢明だな。」
「…僕、来週チェコで結婚するんですよ。 早く結婚しようって彼女が…」
「んな自慢話どうでもいいから、とっとと運転しろ。
敵はいつ来るかわからないんだぞ?」
…そんなたわいもない話をしながら、小規模な警備部隊は彼らから離れていった。
直後にすぐ近くの監視兵が射殺されることも知らずに。
監視兵を数秒のうちに射殺した後、
ガスターとバンパーはワイヤーを使って警備塔に登り、そのまま侵入する。
塔の上からは収容所の全体が見える。
いくつかの建物には「camp.β NO.X」と書いてある…が、2人は全くそのことに気付いていない。
「…こちらガスター、警備塔に潜入した。 これよりセキュリティールームに向かう。」
「了解。」
「ここからまっすぐ進むとセキュリティールームだ。
いいか、バレないうちにとっとと片付けるぞ。」
音を消しながらゆっくり扉の前に近づき、
そのまま消音機付きの拳銃で部屋の中にいた数名の兵をあっさりと片付ける。
「よし、計画の第一段階は成功だな…。 おいバンパー、カメラの映像に仁はいるか?」
「待て、今調べてる…
いた!「camp.β NO.X」ってところだ!」
「そうか、分かった。
…装甲車チームへ。仁の居場所を特定した。」
「了解!…あ、突入準備はできてるぞ。
どうする? もう突入するか?」
「まだいい。もうちょっと調べてからだ。」
「了解。 幸運を祈る。」
通報 ...
「あー… バンパー。俺がこっちから指示を出すから、
お前は電力室に行ってこい。 計画の第二段階だ。」
「了解。 …ところで、直接仁を救出には行けないのか?」
「無理だ。 警備が硬すぎる…。」
「そうか。 それじゃ、おとなしく計画通りにやるよ。」
「えーと…今部屋の外だ。 どうすればいい?」
「…よし、到着したな。 巡回兵が1名いる。 無視していい、このまま壁の向こうに行け。」
「了解。」
「壁の後ろに来たぞ。 いくつか物資が置いてある… どうする?」
「巡回兵がまた1人… 駄目だ、その兵は無視できん。ナイフで対処しろ。」
「了解、対処する。」
そのまま、巡回していた兵士はナイフで後ろから音もなく殺された。
無論気づいていたものは誰もいない。
「…よし。 電力室まであともう少しだ。」
「どうだ? 部屋の中に敵兵はいるか?」
「ああ。 数人いる…」
「そうか。 強行突破するか?」
「いや… まずそこにある発電機の後ろに敵兵がいるから、そいつをーーー」
…その時。セキュリティールーム内に、大声が響いた。
「おい! そこで何やってる!?」
「…リバティニア兵!?」
「何やってると言ってるんだ!」
「おい、どうした!?」
「敵にバレた! 多分そっちにも敵が来る!」