「弾薬切れだ! 誰かマカジンを!」
「衛生兵はまだか!?」
墜落現場は大量の敵兵に包囲されつつあったが…幸いにもスピードが功を奏した。
「おい、大丈夫か!?」
全ての火器を乱射しながら、装甲車部隊が到着した。
大音量で繰り広げられる銃撃戦の中、お互いの部隊の指揮官が大声で会話する。
「何人生き残ってる!?」
「着陸はうまくいった!
ほぼ全員いる!」
「そうか!」
装甲車の中から兵員が飛び出し、
援護射撃を行いながらすぐさま友軍と共に装甲車に向かって撤退する。
負傷兵判定されているものは戦場救急車に積み込み、
無事だった兵は装甲車の中に押し込んだ。
各々が窓や銃座から撃ちまくって弾幕を貼り、
Uターンして本部へと戻っていく。
「戦車隊が来るまでの辛抱だ!
勝手にやられるんじゃないぞ!」
⓶敵と接敵、もしくは発見時には自動車部隊を撤収。
その後、後方に行いてきた戦車部隊を前線に。第一戦はV-1GRやV-2GRによる機甲部隊。
こちらの機甲部隊も「V-マルス」を搭載
→・戦車隊は道が狭すぎたこととRPG-7による物量攻撃、
そして随伴歩兵がいなかったことにより壊滅
その時、戦車部隊は友軍を救出するべく町へと突撃していた。
出せる最大の速度を出しながら、敵に向かって勇敢」に突っ込んでいく。
その光景を、チェコ軍の兵士は遠くからスコープ越しに眺めていた。
「…戦車だけだ。歩兵はいない」
「そうか… まるでイスラエル・タルだな」
「第四次中東戦争のオールタンク・ドクトリンか…
自殺行為だな」
…オールタンク・ドクトリン。
イスラエルのイスラエル"タリク"・タル将軍が考案したドクトリンで、
視界の開けた砂漠では、戦車の脅威となる物の隠蔽が困難であり、
さらに第三次中東戦争での「アラブの兵士は弱い」という認識があったため
「空軍の支援のもと、機甲(戦車)部隊は単独で突破戦力としての任務を十分に遂行できる」というもの。
このドクトリンは第四次中東戦争の緒戦において、
対戦車ミサイルを始めとする多種多様な対戦車火器によって粉砕された。
…そして、彼らはイスラエルの戦車部隊と全く同じ光景を見た。
大量のRPG-7が、先ほどと同じように車両に向かって文字通り突っ込んでくる。