ー俺も傭兵になってみたい
そんなコメントが見えた。今、僕は久々の晩酌配信でEFTをしている。最近疲れすぎて、動画更新を忘れていたからその動画の代わりとしてね。
「傭兵ねぇ~…正直言って、それなりのポテンシャルがないといけないよ?」
100mタスクのために、敵が来るのを待ちながら返答する。
「それなりの実戦経験も必要だし、なにより給料が安い。普通に働いてた方がいいまである」
ー白狼君はどうなの?傭兵としてやりがいとかって
「やりがいねぇ……」
上を向いて考える。先ほどまで回っていたアルコールがどこかに消えた気がした。
「結構あるけどね。傭兵としてのやりがいは」
ー実際傭兵っていう職種はどうなの?大変?
「大変だけど、うちの会社はほかの傭兵会社よりいいかな。当たり前のように福利厚生があるし、何だったら定時退社に有休もとれるからね。思った以上にホワイトだよ」
グビッ ごくごく
缶に余っているビールを飲み干す。これだけでも結構酔いがすごい。
ー収入っていくらぐらい
やっぱりそう来たか。ある程度予想はつくから答えやすいな。
「いつもは月収60万弱。それにプラスしてハンター業や配信者の収入もあるからな。それと作戦随伴時の追加ボーナス。一年で1000万は超えてるんじゃないかな?」
あいまいだけど僕も気にしたことがないからわからない。
ー高くない?
「僕が特殊なだけ。普通だと年収400~600万ぐらいだよ。まぁ、うちの会社は副業アリだからみんなこれ以上は稼いでるけどね」
ーなんで傭兵になったの?
「スカウト。訳あってその誘いを断れなくてねぇ~楽しいからいいけど…」
ーこれからの続けるつもり?
「うん。もう数十年はやりたいかな。ぶっちゃけ配信一本でも生きていけるけど、せっかくの軍での経験を活かしたいじゃん」
リスナーと談笑しながら僕はゲームをする。まだこれからだよ。僕の傭兵ライフは