ISAF あーねむ
2024/04/01 (月) 22:48:11
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生暖かい風が頬を撫で付け、鉛色の空を見上げる。
イラクでは晴れていると聞いた。今日の戦闘は上手くいっているだろうか?
「そんな事よりも、考えるべき事案があるはずです。」
彼女、部下のアイリスがC派、つまり『敵』であると言う事。彼女は数ヶ月前、同じくC派であるシュガート委員長ととあるカフェで面会していた。そして評議会メンバーとの通信ログも発見された。間違いはないだろう。
「去年のバーベキューは楽しかったですねぇ…」
彼女が私にむけていた笑顔。それは嘘だったのだろうか?あの笑顔で、数億人が犠牲になる計画に協力していたとは、とても考えられない。
「ですがこれは仕事。財団は黒いですねぇ。」
自分で請け負ったのに、覚悟が足りない自覚がある。だがもう、後には戻れない。世界の戦争被害を最小限に、「均衡」を保つことが、我々『財団』の責務であり、存在意義。狂った猟犬は始末する必要がある。 水滴が、頬を伝う。
「いけませんね。『雨』が降ってきました。」
執務室に戻る。
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