ルビコニアンデスモル
補助魚 46cf543500
2024/02/12 (月) 23:00:26
シナノ「…はい。えぇ、軍務宰相から連絡がありました。私も賛成です、とお伝えしましたが…」
革製の椅子に腰を掛けて、如何にも古そうな受話器を耳に当て話す外務宰相を前に私はコーヒーの準備をしている。
シナノ「まぁ、提案は私ですがね…。ある程度兵器も売れて、彼らの戦力も少しくらいは削げたでしょうか。潮時ですし、トラストから引き上げましょう」
シナノ「…えぇ、このあとファントム政府の高官の方々との会談がありますので…。失礼します」
電話の相手は…、察するに大宰相か宣伝宰相か…。
と考えているうちに外務宰相は受話器を置いていた。そこから机の上に重なった紙束をバラして事務仕事に入ったようだ。
イェルド「コーヒーです。ブラックでよろしかったですか?」
シナノ「あぁ、結構。有り難く頂こう…。酒ならもっと…」
イェルド「…今は勤務中では?」
シナノ「…君はしっかりしているようだ」
外務宰相は不満そうな顔をして、カップ一杯の冷えたコーヒーを一気飲みした。相当忙しいのだろうか…
シナノ「あぁそうだ、君暇だろ?私はこれから会談の準備がある。忙しくなるから…えっと…、この資料を…っと、副外務宰相へ届けてくれ。頼んだ」
イェルド「…了解しました…」
腕にどっとのしかかる紙の束…。
一応私はヴァルハラ小隊に所属する護衛要員なのだが…、っと思ってしまったがそんな不満を漏らす暇もなく外務宰相は必要な荷物を纏めて執務室を飛び出していってしまった。
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