スヴャト「これは宣伝宰相殿、どちらへ?」
シュルヴィア「議長殿ですか。皇帝陛下へのご報告に参ったまでです」
スヴャト「そうですか…、中東への侵攻は確定路線で?」
シュルヴィア「…なんのことでしょう?」
スヴャト「…ATTOとの冷戦に向けて資源獲得のために他国を侵略する…とか」
シュルヴィア「随分と情報が回るのが早いようで?」
スヴャト「理由もなしに他国を侵略するのは周辺諸国の反発を招くはず。明らかに危険だ。そもそもECSCはヨーロッパ防衛をー」
シュルヴィア「同盟国と共に中東へ侵攻し、豊富な石油資源を確保。実質的に中東の一部をECSCの配下に治める。そしてアジア圏への進出の基地としても機能させる。大変素晴らしいことでは?」
スヴャト「皇帝陛下は黙っておらんぞ…」
シュルヴィア「皇帝陛下は心優しいお方だが…、帝国、ECSC同盟国に限らず民間人が犠牲となれば……、皇帝陛下も出兵に賛同せざるを得ないでしょう?例えば…、貨客船が中東側からのミサイル攻撃によって民間人諸共沈んだ…となれば。まぁ例え話ですよ」
スヴャト「…まさか自作自演でもする気か…?」
シュルヴィア「あそこは武装組織がいくつかあります。そこからミサイルが放たれ…、それが我々の船を標的として、であれば大規模な派兵の理由にもなり得るでしょう。商船の安全確保を名目に海軍、更には敵対勢力除去を目的に陸軍と空軍を…っと」
スヴャト「…もしや今日の報告というのは…?」
シュルヴィア「いいえ、
スヴャト
スヴャトスラーフ・ファッヂェーエヴィチ・コジェヴニコフ。帝国議会上院議長。
シュルヴィア
シュルヴィア・ニナ・エレオノーラ・アンナ=リーサ・ベールヴァルド。帝国宣伝宰相兼情報宰相。イサベラ家の血筋。
おやおや()私は構わん…(震え声)