「こちらアリゲーター5、前方に敵の戦車隊を発見! 交戦する!」
「こちらラット3、了解! 機関砲とTOWで援護を行う!」
「モスクワ8より全車へ、10時方向に敵部隊! 交戦しろ!」
「セヴァストポリ2了解。援護する!」
両者はどちらも航空支援を受けられないまま、
陸戦へと突入していった。
最初に射程に勝るチェコ側の120mm砲弾が、
続いてジナビア側の125mm砲弾が飛び交う。
接敵から僅か7秒でチェコは2両、ジナビア側は3両を喪失した。
「車輪隊形を組め! ここで食い止めろ!」
M1A1は後退しつつ、円陣を組んで防御態勢に入り始めた。
そこに向けジナビアの戦車隊は突撃していくが、
優秀な射撃精度の前に30秒足らずで戦車7両と歩兵戦闘車5両が撃破される。
だが数ではこちらが勝っていた。
鉄の津波のように、円陣を組むM1A1に向かって戦車隊が疾走する。
M1戦車も無傷と言うわけにはいかず、2両が撃破された。
そのまま戦車隊は円陣を文字通り追い越し、後方へとさらに突き進んでいく。
圧倒的な敵戦力の前には、いくら優れた戦車でも無意味だった。
だが、間髪入れずにチェコの予備部隊が到着した。
丘陵地帯を使った簡易防衛線を作り、再びジナビア軍を迎え撃つ。
「撃て!」
5両が撃破される。
「次!撃て!」
さらに14両が撃破される。
正確な射撃を行いながら、ジナビア軍を徐々に消耗させていく。
「こちらモスクワ8-1、損害甚大だが前進中!
予備戦車部隊の増援を求む!」
「こちら本部、敵の航空攻撃により予備部隊が移動できない!
増援は不可能! 繰り返す、増援は不可能だ!」
「畜生!」
「こちらチョーク8よりタンゴ7へ、降下する! 援護してくれ!」
「タンゴ7、了解!」
一方左翼では、機甲戦力を航空支援で撃破しつつ
ヘリボーンによる大規模攻撃が行われていた。
敵地の司令部や戦略拠点を制圧しながら、
部隊を大規模包囲するため「左フック」行動を行うために疾走する。
これに応じて、後方の地上部隊も移動を開始していた。