概要∶真核生物動物界に属すると想定される生物群の総称。「界」以下が定義されていないのは、発見された多くが海洋から発見され、海洋生物に似た姿をしていることから(魚やタコなど)。どこから分岐したのか不明な点が多いため帝国の研究機関は分類に苦労している。
特徴∶大きさは数ミリから数十メートルまで多様。「エーギル」に分類された生物に共通する特徴として、驚異的な環境適応能力が挙げられる。普通の生物が数世代かけて行う進化をエーギルは一世代のみで完結させる。「能力」と呼ばれるものも、その過程で発生したものに過ぎない。半エーギルと呼ばれる個体は不完全故か、急激な環境適応能力はない。
生態∶エーギルは「種の存続」という分野において非常に優れている…と言われている。ツガイや行為は必要なく単為生殖、あるいは分裂による増殖で種を増やす。エーギルは捕食した生物の有している形質を獲得する。そうしてエーギルは進化し、何らかの要因で死んだ際は自身を同類または別の種に取り込ませることで種、遺伝を拡大する。エーギルの細胞を捕食ないし埋め込んだりして取り込んだ者は、いずれエーギルになる(この現象を同化と呼ぶ)。
同化∶同化の手順は、①摂取→②増殖→③置換(同化)となる。捕食者に体の欠損があった場合、エーギルの細胞は異常に増殖し欠損部を補う。その後徐々に捕食者の元の細胞をエーギルの細胞に置き換えていき、最終的にエーギルになる。2000年代にガストル博士の研究により抑制剤が発明され、同化の抑制を可能としたが完全に同化の進行を止めることはできない。
能力∶エーギルの細胞を取り込んだことで本来人間が発揮することのできない形質、力などを「能力」と呼称している(シナノの雷鳴者、リューディアの共鳴者など)。能力はそれぞれ「〜者」や「〜するもの」といった名前を付けられる。
欠点∶エーギルは性質上、エネルギーを消耗しやすい。それ故に外部から常にエネルギーを補給しなくてはならず、過度なエネルギー不足は「仮死状態」や「休眠状態」を引き起こす。エネルギーにするのは動物や植物、同じエーギルなど。
進化∶「同類などを幾度も捕食することで形質と栄養を蓄積した個体」、「高度な知能を有する生物を摂食、あるいは同化することによって生理構造の形質を獲得、あるいは形成した個体」が稀に出現する。そういった個体を「シーボーン」と呼ぶ。