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雑記帳

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野球のこと、野球以外のこと。
私的なこと、公的なこと。
大切なこと、どーでもいいこと。
何でもありの、自由きままな雑記スレ。

留守がちな放置民
作成: 2023/05/14 (日) 20:15:00
最終更新: 2023/05/26 (金) 14:00:19
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165
晩御飯 2023/07/05 (水) 12:10:23 修正

野球との関わり(小学4年)

クラス替え。よって平日放課後の草チームも再編されることになった。
通っていた小学校の同学年の中で、一番野球の上手いK君と同じクラスになった。
K君とは同じ正規チーム所属だったため、既に気心が知れていた。

彼とはその後、4・5・6年生の3年間、放課後の草チームでも、
週末の正規チームでも、常に一緒にプレーすることになる。

3年時の草チームではファーストを守っていた僕。
「捕球が上手い(内野手からの送球を後ろに逸らさない)」という単純な理由から。
しかし4年チームでは「やっぱりファーストはでかい奴だろ」という話になり、
クラスで一番背の高い子にファーストは任せ、僕はセカンドを担当するようになった。

この頃から自分の特性がハッキリし始めた。
スポーツは全般的に何でも得意なほうだったが、小柄でパワーがなかった。
そのぶん、すばしっこくて器用。

バスケならポイントガード?ラグビーならスクラムハーフ?バレーボールならセッター?
つまり野球だと「ザ・2番セカンド」タイプw
ちょうど時期を同じくして、週末の正規チームでも、
セカンドやショートの位置でノックを受けるよう指示されることが増えていった。

しかし打つほうはまだ、正規チームの6年生(一部5年生)に混じって公式戦に出場できるレベルにはなかった。
そんな中、どういう訳か4年生のときに一度だけ打席に立つ機会が訪れた。

40チームくらいが参加するトーナメント式大会の一回戦。
相手チームは超有名投手を擁するダントツの優勝候補。
当時の我が6年生チームは弱かったので、あえなくボロ負けした。
その試合の中で、なぜか僕にも1打席が与えられたのだ。

忘れもしない公式戦初打席。
放課後の同学年だけでやってる草野球とはレベルが違う。
ましてや相手は大会屈指の豪腕投手。

打席に立つ。
ビックリした!
デカイ!投手がデカすぎる!!
マウンドが異常に近く感じた。
「本当に小学生?どう見ても中学2~3年生だろ」と思った。

初球。見逃しストライク。
はやっ!ていうか怖っ!!
大げさではなく、ボールが唸りをあげていた。
またボールの大きさがソフトボールくらいに感じた。
キャッチャーミットに収まる音も、聞いたことないくらい「ズドン」と野太かった。

2球目。振ってみたがもちろん空振り。
当たってもないのに「重い!」と感じた。

3球目。もう怖くて振れなかった。
見逃しストライクであえなく三球三振。

大人になってからバッティングセンターで140kmの打席に立ったことがあるが、
そのとき思ったのが、「小4初打席のときの投手のほうが、絶対に速かったわ!」だった。

166
晩御飯 2023/07/05 (水) 14:57:52

なんか個人ブログみたいになってきたなw

でも「何でもあり」とのことなので、
空気読まずに「気まま」に続けまーす😁

167
イリーガル 2023/07/05 (水) 22:34:19 >> 166

楽しく読んでますよ。
そうですね、
「何でもあり」の「どーでもいい」投稿がメインのレスですもんね。
どんどん行きましょ!
再生したグローブ。
奥様とキャッチボールでも?
ボークや夢の話まで付き合ってくれる方なら、、

168
晩御飯 2023/07/06 (木) 08:19:26 修正 >> 167

ちょうど昨日、実家に用事があって電話したついでに、
「あのグローブどうなった?」と聞いてみたんです。
そしたら、いま小学3年の甥(実家から見たら孫)が遊びで使ってるそうです。

いやいや、令和の子供にはビンテージ過ぎやろ!w
新しいの買ってやれと言ったんですが、さほど野球に興味ないらしく、
それで十分なんだそうです(笑

169
晩御飯 2023/07/06 (木) 16:03:26

野球との関わり(小学5年)

またクラス替え。
卒業までの2年間を過ごした「我が5組」の草チームは異様に強かった。
他クラスのチームに負けた記憶がない。
対戦こそ無かったが、もし5年生時に6年生チームと対戦しても勝てたと思う。
そのくらい充実したメンバーがひとつのクラスに集結していた。
(詳しくは次回「6年生編」で触れようと思う)

さて、正規の少年野球チームのほうだが、
5年生に進級したタイミングで僕の背番号が「32」から「17」に変更となった。
本来であれば4年生になるときに20番台になるはずだったが、
「32のままでいい」と僕が主張したため据え置きとなっていた。
5年生になるときも同様に「32のままで」と主張したが、今度は却下されたので、
仕方なくたまたま空いてた「17」を背負うこととなった。

背番号も変わったが、チーム内での立場も変わった。
いよいよ「戦力」として見なされるようになり、セカンドのレギュラーの座を「ほぼほぼゲット」した。
「ほぼほぼ」というのは、スタメン起用はされるものの、
試合終盤に僕の打席が回ってくると代打を送られ、ベンチに引っ込められるケースが多かったから。
ちなみに打順は7番あたりで、たま~に2番といった感じだった。

相変わらず非力で打つほうはパッとしなかったものの、
新6年生チームの中にあって、5年生でスタメン出場していたのは僕とK君だけだったので、
ほんの少しだけ誇らしく感じていたのは覚えてる。

ただ、僕とK君は同列ではなく、明らかにレベルが違った。

K君。
3年生から同じ正規チームに入団し、4年生からはクラスメートにもなり草チームも一緒。
その後のクラス替えでもまた同じクラスになり、5~6年生時の草チームも一緒。
とにかくK君のプレーを「これでもか!」っていうほど見せつけられたが、彼は本当にスゴかった。
もちろん運動神経そのものが抜群なんだけど、こと野球に関しては天才的。
学区内の同学年の中では明らかに一番野球が上手く、とにかくセンスの塊みたいな奴だった。
(今でもたまに坂本勇人のプレーなんかを見て「おぉ~、K君みたいだ」と思うことがあるw)

6年生チームの中にあって、K君はすでに中心選手だった。
どこでも守れたが基本的にはサード兼ピッチャー。
打ってはクリーンナップを任されていた(主に3番)。
だから「5年でレギュラーは俺とK君だけ」みたいなことは、恥ずかしくてとても口に出せなかった。

また、この年から我がチームは「少し強いチーム」へと成長した。
というより前年までの6年生が下手だった?
前年までは40チームほどが参加する地区大会に出ても、大抵1~2回戦で姿を消すようなチームだった。
それがこの年からは、ベスト4には残れるくらいの戦力が整っていた。

野球は勝っても負けても楽しいが、やはり勝ったほうが何倍も楽しい。
クラスの草チームも学内では最強だったし、いよいよ野球にのめり込んでいった。

170

晩御飯さん、
楽しく読ませてもらってますよ😊

私もまた折を見て、思い出でも書こうかなぁ。
中学、高校と学生時代に夢中になってたソフトボールは
ケガで辛かった思い出しかないけど。。

この前久しぶりにストレス発散のために
バッティングセンターに行きましたが、
びっくりするぐらい、ストレートについていけなくなってた😂

172
晩御飯 2023/07/07 (金) 08:27:03 修正 >> 170

僕も去年、友達に誘われて久々にバッティングセンターに行きました。
身体のあちこちが痛くて、全力で振れませんでした(汗

結局100km程度の球に軽く合わせてミートする感触を味わっただけでしたが、
それでも翌日ものすごい筋肉痛にww

171
放置民 2023/07/06 (木) 19:21:35

私は中学高校と野球部でした。
いずれも弱小チームでした。
私は一応外野手だったけど弱小チームなのに補欠でした😅
先輩方がとても意地悪で楽しかったのかどうか…。

でも大人になってから草野球の助っ人としてたびたび呼ばれるようになった時期があり
それはすごく楽しかったかな。
助っ人といっても戦力補強ではなく
人数が足りないとき等😂

173
晩御飯 2023/07/07 (金) 09:19:59

思い出を綴れば綴るほど、忘れかけてた古い記憶が次々と掘り起こされてくる。
6年生編、長なりそやな~(汗
「草チーム編」と「正規チーム編」に分けよかなw
ここ数日、完全に脳内が小学生時代にタイムスリップしてる。

174
晩御飯 2023/07/07 (金) 13:08:37 修正

野球との関わり(小学6年・草チーム編・その1)

5~6年生時の「我が5組」は無敵だった。
まず、どこかの正規チームに所属してるメンツだけで9人揃えることができた。
それだけじゃなく、その顔ぶれがかなり豪華だった。

子供が徒歩またはチャリで通える少年野球チームは、学区内に2つ、隣接する学区に2つで、計4チームあった。
どこに入団するかは自由で、より高いレベルを求め、あえて隣の学区を本拠地とするチームに入る奴も結構いた。

学区内にEチームとHチーム。隣の学区にVチームとFチーム。
僕とK君は学区内のEチーム所属だった。

各チームの実力は?
例えば40チームほどが参加する地区大会の戦績で表すと、
Vチーム(優勝。最強の常勝軍団)
Eチーム(ベスト4)
Fチーム(ベスト8)
Hチーム(ベスト16)
こんな感じだったと記憶している。

「我が5組」には、いずれかのチームに所属してる子が9人いて、その内訳は、
Vチーム(H君、M君、W君)
Eチーム(K君、O君、S君、僕)
Fチーム(I君)
Hチーム(T君)

以下、僕らが最高学年(6年生)になったときの、各チーム内におけるそれぞれのポジション。

〔Vチーム〕
H君・・左投げ左打ちの一塁手&投手。中学生並みの体格で荒々しい飛ばし屋。投げては長身を生かしての剛速球左腕。
M君・・ややぽっちゃり体型の捕手&三塁手。やわらかいバッティングが特徴的なアベレージ型の中距離ヒッター。
W君・・右投げ左打ちの外野手。常にやる気なさげな態度だが、ちゃっかり攻守で活躍する意外性のクセ者。

〔Eチーム〕
K君・・万能型3番打者。投手&三塁手。チームのエースでキャプテン。投げて良し・打って良し・走って良し・守って良し。
O君・・ミート力とパワーを兼ね備えた右の大砲。いかにも4番打者といった風格。守備はポンコツ気味でレフト担当。
S君・・学校で一番の長身。アダ名は「ウド」。一塁手&右翼手。当たるとデカいが、あまり当たらないので下位打線。
僕・・非力な二遊間型の内野手。Eチームでも草チームでも「2番セカンド」がほぼ定位置。俊敏さと器用さだけが売り。

〔Fチーム〕
I君・・Fチームのエース。シュアなバッティングが光る中距離ヒッター。三遊間の守備も難なくこなすK君に次ぐ万能型。

〔Hチーム〕
T君・・Hチームのエースでキャプテン。小柄だがパンチ力があり超俊足。投げてはキレ味抜群。強肩にて捕手や遊撃手も。

他のクラスにも正規チームに所属してる子はゴロゴロいたが、
何せ「我が5組」には全4チームのエース格や中軸選手ががズラリ揃ってるもんだから、そりゃあ強い強い!
他のクラスの奴らには度々「5組ずるくない?オールスターみたいじゃねーか!」と言われてたし、
僕たち自身、「このメンツで負けるわけない」という意識はハッキリと持っていた。

と、ここまでは前フリw
次回「小学6年・草チーム編・その2」で本当に書きたかった内容に入りたい。
小学生男子コミュニティの良さとか、草野球の楽しさ等々・・。

175
晩御飯 2023/07/07 (金) 14:51:18

野球との関わり(小学6年・草チーム編・その2)

ぶっちゃけ正規チームでやる野球より、クラス対抗の草野球のほうが断然楽しかった。
正規チームでやるのは「競技」としての野球。
放課後の草野球は「遊び」としての野球。
この違いは、まだ子供だった僕らにとって非常に大きかったと思う。

そのことは、特にVチーム所属の連中が言ってた。
Vチームの指導はかなり厳しく、練習もスパルタ方式だった模様。
負けることなど許されない常勝軍団。
広域から有力な選手をかき集めているマンモスチームで、
6年生チームだけでも「2軍落ち」なんてことがあると聞かされていた。

僕らの地元を代表して、都大会やら関東大会に勝ち進むことを宿命づけられていたVチーム。
そこに所属していた連中にとっての草野球は、純粋に「楽しむだけ」の野球だったに違いない。

僕が所属するEチームのK君(野球センスの塊)も、Vチームからスカウトされたことがあったらしい。
でも断ったと言っていた。
「何で?」と聞いたら、「だって、Eチームくらいが丁度よくない?」と笑っていた。
彼はエンジョイ・ベースボール派だった。

そんなK君だからこそ、草野球の仕切りも非常に上手だった。
クラスの草チームでも自然とリーダーになり、参加する全員が楽しめるよう、いつも目配り・気配りしていた。
彼は3つの方式を段階的に使い分けて草野球を盛り上げてくれた。
1.型を作ってベタに楽しませる
2.型を崩してもれなく楽しませる
3.シャッフルしてみんなを楽しませる

(つづく)

176
晩御飯 2023/07/07 (金) 16:19:09 修正

野球との関わり(6年生・草チーム編・その3)

K君発案の3段方式
1.型を作ってベタに楽しませる

彼はまず「5組のベストオーダー」というのを作った。
1(遊)T君 Hチーム 強肩・俊足
2(二)僕  Eチーム 俊敏・器用
3(投)K君 Eチーム 野球センスの塊
4(一)H君 Vチーム 左の飛ばし屋
5(左)O君 Eチーム 右の大砲
6(三)I君 Fチーム K君に次ぐ万能型
7(捕)M君 Vチーム ぼっちゃり好打者
8(右)S君 Eチーム 当たればでかいウド
9(中)W君 Vチーム 意外性のクセ者

誰からも異論が出ない、最もしっくりくる型だった。
投手は正規チームのエース格が4人もいるので、ローテーションを組んで、必要に応じて守備位置を入れ替えた。
この布陣で戦うと、とにかく強くて他クラスのチームを圧倒するだけだった。

ときどきK君と話した。
「5組のほうが、俺たちEチームより強くね?w」
「いや全然強いでしょ!ww」

Eチームだって弱くはなかった。
40チーム参加の地区大会でベスト4の実力。
さすがに常勝Vチームには歯が立たなかったが、それでも一般的な少年野球チームの上位1割には入ってた。
しかし、それより5組の草チームのほうが明らかに強かった。
クラスのリーダーK君は、まずその「強さ」をベストオーダーを組むことで楽しませてくれた。

2.型を崩してもれなく楽しませる

放課後の草野球に参加していたのは、なにも正規チームに所属してる子ばかりではなかった。
少なくて3人くらい、多いときは5~6人の野球をやってないクラスメートが来ていた。
中にはそこそこ上手い奴もいたが、上手い・下手は関係なかった。
「クラスのみんなで野球をやるのが楽しい」ただそれだけ。
クラスで最も運動の苦手なタイプの子も頻繁に参加していた。

試合の冒頭はベストの布陣を組むことに、彼らは理解を示してくれていた。
一方で、K君はそんな彼らを絶対に放ってはおかなかった。
例えば7イニング制でやるなら、4回くらいからはどんどん彼らを代打に起用して、そのまま守備につかせた。
僕ら正規チーム所属組は、ひとり、またひとりと引っ込んで、審判をやったり応援に回ったりした。

また5イニングのダブルヘッダーをやる場合などは、1試合目のみベストの布陣。
2試合目は最初から「非所属組」を主役に配置し、僕ら所属組はフォロー役、盛り立て役に徹した。
K君はそういう采配がとても上手だったし、他の連中もK君の意図を理解し快く応じた。

(つづく・・次回で草チーム編は最終回)

177

それにしても、
晩御飯さん、記憶力すごくないですか??
めちゃくちゃ細かいところまで記憶されてるのがすごいですね😮

178
晩御飯 2023/07/07 (金) 17:59:26 修正

野球との関わり(6年生・草チーム編・最終回)

K君発案の3段方式
3.シャッフルしてみんなを楽しませる

小学3年から定着した放課後のクラス対抗草野球。
以降、慣習的にずっと「クラス対抗」という形式で続けてきたが、5~6年生のときだけ多少の無理が生じていた。
他クラスがちょっと引いてしまうくらい「我が5組」が強すぎたからだ。

勝っても負けても楽しいのが野球だが、さすがに一方的にやられ続けるのは面白くない。
そこでK君は、相手クラスのことも考えた。
陽の長い時期などはダブルヘッダーが当たり前だったので、
あまりに実力差が激しい場合は「2試合目はシャッフルしてしまおう」と。
これが非常に流行った!

例えば今日は3組vs5組(3組は学年で一番弱いチーム)
1試合目・・最初だけベストメンバーで試合を始め、打順ふた回り目からはさっさと「非所属組」に交代していく。
2試合目・・5組のエースK君と、4番打者H君がそれぞれキャプテンとなり、3組&5組の混成チームを2つ作って対戦する。

ちなみに、どうやってチームを分けるかというと、子供の考えることは時に残酷で、なんと「ドラフト制」w
両キャプテンが最初にジャンケンして、勝ったほうが先に「欲しい選手」を指名。
あとはひたすら交互に指名していき、最後の一人まで続ける(怖っw)

男の子社会ってのは露骨なまでに序列がハッキリしていて、
例えば頭のいい順、ケンカが強い順、野球が上手い順なんかを自然とみんなが共有してる。
各ジャンルの序列の中で、自分がどのあたりに位置しているのかも各々が把握してる。
しかし、必ずしも弱肉強食ではなく、集団の中で弱い者を守ろうとする意識も男の子社会では作用する。

ドラフト開始。
もちろん最初は野球の上手い子の取り合いとなる。
O君(右の大砲)や、T君(俊足・強肩の投手兼内野手)なんかは真っ先に消える。
しかし、途中から指名順が序列から外れていく。
弱い者(この場合、野球の下手な子)を辱しめないために。

ああいうのって、よくできてるな~と、大人になった今、子供時代の自分たちを振り返り感心する。
事前に両キャプテンが申し合わせをしてる訳でもなし。
あ・うんの呼吸。子供たち社会の暗黙の了解。

ドラフト終盤になると、モロに野球が下手な子たちの取り合いが始まる。
彼らが絶対に最後まで残らないように。
両キャプテンは「こいつは何気に足が速いから」とか、「こいつは当たると飛ぶんだよな」とか、
何やかんやと理屈をつけて、本来であれば最後まで残ってしまうであろう子たちを先に指名する。

で、結局最後の指名を受ける「残り者」は、非所属組の中では上手な子であったり、
僕のような軽薄なタイプであったり、W君(やる気なさげなクセ者)だったりする。
要は、突出して野球が上手いわけでもなく、かと言って下手なわけでもなく、
加えて一番重要な「残り者になっても1ミリも傷つかなさそう」な性格や技量の持ち主が「生け贄」となる仕組みw

ドラフトも盛り上がったし、普段は同じクラスの味方を敵に回す混成チーム同士の戦いも、めちゃめちゃ盛り上がった。
子供っていいな。
男の子っていいな。
草野球って楽しいな。

長々と小学校時代を振り返ってみて、つくづく感じたのはそういう類いのことだった。

179
晩御飯 2023/07/07 (金) 18:20:33

>> 177
いえいえ、半分くらい完全に忘れかけてましたよ(汗
ただ、ひとつ思い出すと、まるで数珠つなぎのように、次々と記憶が蘇ってきました。

そんな中、最後の最後までなかなか思い出せなかったのがO君(右の大砲)の存在。
「5組には正規チーム所属のメンツだけで9人いたはずだ」という記憶だけはあるものの、
どうしても8人しか思い出せなくてw(O君ゴメン)

2年間同じクラス。4年間同じ少年野球チームにいたのに思い出せないって・・(汗
しかも彼は主軸w
O君は性格がおとなしくて、普段は目立たないタイプだったんですよねー(なんか大山とかぶるw)

180
放置民 2023/07/07 (金) 20:11:59

私はすっかりK君ファンです。
私もその5組で野球をしたかった。
ベストメンバーに入れなくてもいいです。
ドラフト最下位でも全然平気です。

181
放置民 2023/07/07 (金) 21:10:19 修正

以下妄想失礼します。
もし私が5組の一員だったら。
ダメ元でベストメンバー目指すとします。

私は外野手でした。
ライバルは3人ですね。

レフトのO君は確実性と飛距離を併せ持つスラッガー。
私では到底太刀打ちできません。
センターのW君はやる気なくても活躍してしまう野球脳の優れたタイプ?
私の野球脳の偏差値は40以下なので太刀打ちできません。

残るライトのS君。
当たれば飛ぶけど確率の悪いノッポさん?
親近感を感じます。
私の身長は平均より少し高いくらいですが
全体的にごつくて力だけはかなり強いほうでした。
当たれば飛ぶんですけどね。
何せ不器用で当たらない。

ベストメンバーの座をS君から奪えるように日々精進します。
どーでもいい妄想でした。

182
晩御飯 2023/07/08 (土) 13:58:39 >> 181

S君には楽勝でしょう。
なんせアダ名が「ウド」ですよ?
もうその時点でお察しw

もちろん由来は「ウド鈴木に似てるから」とかではありません。
だってウド鈴木さんが芸人デビューするよりずっと昔の話ですから。

そもそも5組のウドの本職は一塁手でした。
ただ5組には常勝Vチームでも主軸を打つようなH君(左の飛ばし屋)がいたもんで。
ポジションがかぶるという理由からウドがライトに押し出される格好でした。

放置民さんの本職が外野手だったのならば楽勝ですねー。

183
晩御飯 2023/07/08 (土) 14:32:03

せっかくredさんに記憶力を褒めてもらったのに、
正規チームのメンバーは半分も思いだせん(汗

やっぱり草チームのほうは、クラスメートだから覚えてるんやろなぁ。
僕が所蔵してたEチーム、メンバーの半分は他の小学校の連中だったし、
クラスの連中と比較したら、一緒に過ごした時間の長さや濃さが全然違う。

ただ、そんな中でも、隣地区の小学校に転校してきた彼のことだけは強烈に覚えてる。
彼・・。ものすごいインパクトある存在だった。
が、しかし、名前がどーしても思い出せん!

仕方ないのでX君としよう。

そう、あれは忘れもしない。
6年生に進級する直前の春休みの出来事。
見知らぬ少年X君が、我がEチームにやって来たのであった・・。

よし、次のどーでもいい話はこれでいこう。

184
晩御飯 2023/07/08 (土) 16:35:16 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その1)

1コ上の先輩たちが小学校を卒業するとともに退団。
Eチームは僕やK君を最高学年とする新チームになった。

K君「俺たち、弱くね?w」
僕「うん、確実に弱いだろうねw」
戦力ダウンは明らかだった。

もともと僕が入団した頃のEチームは弱小だったが、1コ上の代だけ何故かいい選手が揃っていて、そこそこ強かった。
1コ上には左右合わせて3人の投手がいた。
そこに当時5年生だったK君も加わり投手4人制。
この4人が投打にわたってチームを牽引していた。
ところが学年が代替わりしたことで、投手をできるのがK君しかいない状態に陥った。

打つほうも頼れるのは、K君とO君(右の大砲)だけ。
脇を固めるのが僕やS君(ウド)ではあまりに心もとなかった。

仮に打つほうは何とかなったとしても、投手が一人しかいないというのは問題だった。
大会に出場すると、一日に2試合消化とかも当たり前にあった。
で、確か「連投は禁止」とかいうルールがあったんだと思う(おぼろげな記憶)。
だから投手は最低でも二人は必要だったはず。
ところが新チームには、K君以外に投手経験者はいなかった。
そう、X君がやってくるまでは・・。

(つづく)

185
晩御飯 2023/07/08 (土) 17:45:59

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その2)

新チームになって、まず最初に変わるのが背番号。
僕ら新6年生は念願の(?)ひと桁の背番号をつけることが許された。

K君はチームの顔であり、当然のごとくエースナンバー「1」を背負うことになった。
O君(右の大砲)の「3」も、その風貌と相まってとてもよく似合っていた。
S君(ウド)は・・、何番だったか忘れたw

そして僕はというと、先述したとおり「大きい番号のほうがカッコイイ」という謎の美意識を持っていて、
5年生からつけていた「17」を、そのまま退団するまで背負うことが決まった。

さて、背番号の次はポジション決め。
とにかく投手がK君しかいないという、この大問題の解決が急がれた。

監督は、5・6年生の全員に「投手テスト」を受けさせた。
監督自らがキャッチャーとなり、一人ひとりにマウンドから10球ずつくらい投げさせるというもの。
僕の順番が回ってきた。

僕はEチームどころか、クラスの草チームですらピッチャーをやったことがなかった。
しかし、ストライクを投じる自信はあった。
というのも、小学校の低学年の頃から暇さえあれば兄を座らせ、遊びで投球練習をしていたから。
器用さだけが取り柄だった僕は、高学年になる頃にはすでに、
オーバースロー、スリークォーター、サイドスロー、アンダースローと、
どの投げ方でもストライクを投じることができるようになっていた。
別に投手になることを目指していたわけではなく、単純に「遊び」でやっていた。

テストでは最もコントロールに自信のあるサイドスローで投げた。
監督は「お、さすがセカンド。横からか」と言った。
5球くらい投げたあと、監督が「上から投げてみろ」と言うので従った。
オーバースローで5~6球投げると、監督は「はい合格。お前、速いな」と言った。
監督の後ろに立って見ていたK君も「すげーじゃん。ビシビシ決まってたよ」と言ってくれた。

しかし、実際に僕がEチームでマウンドに上がることは、退団するまで一度もなかった。
ただ監督の中で「思ってたより肩が強いんだな」とイメージが変わったらしく、
僕はセカンドからショートにコンバートされることが決まった。

そうこうしてるうちに、段々と新チームの形も見え始めてきた。
3番ピッチャーK君と、4番レフトO君は最初からテッパンだったが、それ以外もぼちぼち決まってきた。
僕には「1番ショート」のレギュラーの座が約束された。
そう、X君がやってくるまでは・・。

(明日以降につづく)

186
放置民 2023/07/08 (土) 21:51:05

新展開。
X君とは何者?
漫画「キャプテン」を読んでるみたいな気分になってきました。

187
晩御飯 2023/07/09 (日) 12:10:38 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その3)

もうすぐ新6年生として一学期を迎えようとしていた春休み。
僕らEチームはいつものように、ランニング、キャッチボール、守備練習といったルーティンをこなしていた。
するとグラウンドに、見慣れない少年が父親とおぼしき人に連れられて姿を現した。

ちょっとダサめの私服を着た少年はグラウンドの隅に立って、僕らが練習する光景を長時間に渡って眺めていた。
「誰だろ」「見たことある?」「ない」「5年生くらい?」
僕らは練習の合間に少年の姿を盗み見て、コソコソと話していた。

Eチームは、隣接する3つの小学校に通う子供たちによって構成されていたが、
どの学校の連中に聞いても、その少年を知る者はいなかった。
それは下級生たちに聞いても同じだった。

練習が昼休憩に入る直前、監督は選手全員をホームベース付近に集合させると、
その少年に向かって手招きをし、近くに来るよう促した。
そして少年を僕らに紹介した。
「次の練習日から参加してくれることになった、新メンバーのX君。今度から6年生だ」
続けて監督は、X君に自己紹介するよう促した。

見るからに大人しそうなX君だったが、意外にもハキハキとした口調で、
「○○小学校に転校することになったXです。よろしくお願いします」と言って、ペコリと頭を下げた。
僕らもそれにつられて「よろしくお願いしまーす!」と声を合わせ、帽子をとってペコリと頭を下げた。

紹介が終わると昼休憩に入り、X君は帰っていった。
僕らはそれぞれが持参したおにぎりをかじりながら、X君についてあれこれ話した。
「6年生だって」「少し小さいね。5年かと思った」
「野球できるのかな」「スポーツやる感じには見えないね」
「なんか頭のテッペン、キューピーちゃんみたいだったぞ?」
「白衣着て実験室にいそうなタイプだよね」「図書室とか放送室にもいそう」

好き勝手なことを言いながら、僕らはX君のキャラクターイメージを膨らませていった。
「でも、いい奴っぽかったよね」「それは言える。挨拶とかもちゃんとしてたし」
総じて好印象を抱かせたX君ではあったが、かもし出す雰囲気が野球をプレーする姿と結びつかなかった。

「初心者かもしれないから、ちゃんと面倒見てあげようぜ」
そんな感じで会話を終え、僕らは午後の練習に入っていった。

そして次の練習日。
真新しいEチームのユニホームを身にまとったX君が、バットとグローブを手にグラウンドにやって来た。

(つづく)

188
晩御飯 2023/07/09 (日) 15:02:10

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その4)

いつものように軽いランニングから練習が始まった。
途中加入で初練習のX君が緊張していたら可哀想だと思い、僕は彼と並走する格好で色々と話しかけた。

僕「○○小学校だって?Eチームは△△小学校の奴が多いんだよね。俺もそう」
X君「へぇー、そうなんだ」
僕「そっちの学区だったら、Fチームがあるんだけど知ってる?」
X君「あ、そうなの?全然知らなかった。そっちのほうが近かったのかなぁ」
僕「Fチームのエース、逆にこっちの学区で俺と同じクラスなんだー」
X君「へぇー」
僕「そいつとも放課後は一緒に野球やってるんだよー。クラスでチーム作って」
X君「へぇー、楽しそうだね!」

・・とまぁ、そんな感じの、どーでもいい会話をしたんだと思う。
X君は特別に緊張した様子もなく、ニコニコ笑顔で応じてくれた。

ランニングが終わり、キャッチボールを始めようとしたとき、監督がX君とキャプテンのK君を呼んだ。
そして僕らがキャッチボール終えるまで、監督・K君・X君の3人はずっと何やら話し込んでいた。

僕らが守備練習に入る頃、ようやく3人の会話は終わり、K君とX君は少し離れたところで軽いキャッチボールを始めた。
そして間もなく2人は、すでに始まっていた内野ノックの輪に入ってきた。
サードの位置に入るK君が、ショートの位置にいた僕に言った。
「お前、ショートじゃなくて、やっぱりセカンドかもよw」
X君は僕と同じショートの位置に入り、僕と交互にノックを受ける形となった。

え?マジか!ウソでしょ?うまっ!うますぎ!!

衝撃だった。
僕はX君ほど内野守備の上手な小学生を、それまで見たことがなかった。
常勝Vチームの内野陣にも、X君ほどの子はいなかった。
というより比べ物にならなかった。

どんな難しい打球も涼しい顔で華麗にさばき、ファーストへは糸を引くような強くて正確な送球。
「君はいったい何者なんだ!」
思わずそう叫びたくなるくらい、彼の守備力には感動させられた。

この日の昼休憩、僕はX君を質問攻めにしたのを覚えてる。
そこで僕は初めてX君の球歴を知ることとなった。

(つづく)

189
晩御飯 2023/07/09 (日) 16:54:53 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その5)

昼休憩、僕はX君を質問攻めにした。

X君の父親はプロではなかったものの、かつては実業団か何かの選手だったらしい。
それでX君も幼少期から、父親からみっちりと野球を仕込まれて育った・・とのことだった。
そして小学3年頃からはチームに入り、本格的に始めたというのだが、
質問すればするほどに、僕らとはまったく違う環境で彼が野球をしてきたことを知らされることとなった。

X君は転校してくる直前まで、リトルリーグに所属していた。
「リトルリーガー!」
今でいうところの、まるで「メジャーリーガー」のような響きとして、当時の僕らの耳には聞こえた。

僕らの住んでる地域にリトルリーグのチームは無かった。
もちろん、親がクルマで送り迎えしてくれるほど熱心であれば、どこかのチームには入れたのかもしれない。
しかし僕らの地元は「ザ・下町」で、当時の親たちは子供たちなんて放ったらかし・・みたいな環境だった。
親がかりで野球に取り組むなんて想像もできなかったし、
たとえばEチームの親たちも、誰ひとり、たったの一度ですら試合の応援に来ることはなかった。

僕「すごいね!硬球でやってたんだ!リトルリーグなんて漫画でしか知らない世界だよ」
X君「前の家がたまたまチームに近かっただけだよw」
僕「練習とか、やっぱりキツいの?」
X君「キツかったよー。すごい厳しかった」
僕「じゃあさ、この前俺らの練習の見学に来てたけど、遊んでるようにしか見えなかったんじゃない?」
X君「いやいやww 普通に楽しそうでいいなー、って思ったよ」

僕が質問攻めにしてると、そこへキャプテンのK君も加わってきた。
K君「さっき監督に聞かされたんだけど、X君、5年生のときからショートのレギュラーだったんだぜー」
僕「マジか!リトルリーグで5年生からレギュラー?それハンパじゃないよ!」
K君「しかも、ピッチャーもキャッチャーもやってたらしいよ」
X君「いやいやw やってたは大げさ。ほんの少しだけやらされることもあった程度だから」
僕「スゴイな~。なんでEチームなんかに入ってきちゃったの?もったいないよ!せめてVチームに入れば良かったのに・・」

そんな感じの話をしていると、監督が僕らのところにやって来た。
監督「今日の午後の練習試合なんだけどさー、X君、どこのポジションで出る?」
X君「どこでも。空いてるところがあれば」
僕「いやいや、ショートで出なよ!本職でしょ?」
監督「じゃあお前、セカンドでいいの?」
僕「もちろん、もちろん!」
監督「じゃあX君は1番ショートな。あとリリーフで投げてもらうと思うから、軽く投球練習しといてね」

そんな訳で、この日の練習試合は1番ショートX君、2番セカンド僕という形で挑み、
以降も「1番ショート」の座を約束されていたはずの僕は、その席をそっくりそのままX君に譲る格好となった。

また、彼が上手いのは守備だけじゃなかった。
打っては鋭いライナー性の安打を量産し、投げては小気味よくキレッキレ!
本人は「ピッチャーはやらされたことがあった程度」と謙遜してたものの、僕らから見たら十分すぎる力量だった。

こうしてEチームは、K君のワンマンチームから、K君&X君の二大看板チームへと生まれ変わり、
いよいよ新チームとして始動することになるのであった。

(つづく・・。次回、最後の救世主「落ちこぼれ君」現る)

190
放置民 2023/07/09 (日) 19:41:06

X君
ギャップ萌え😍

191
晩御飯 2023/07/09 (日) 23:54:30 >> 190

まさに!すごいギャップでしたよー。
その後、僕はめちゃめちゃX君に野球を教えてもらいました。
それなのに、どーしても名前が思い出せない(汗

名前が思い出せないといえば、次回登場予定の「落ちこぼれ君」も、
顔やプレーは思い出せるんですが、名前が出てこない・・。
老化現象ですねー(汗
43年前の話なんで、仕方ないですけどねw

192
晩御飯 2023/07/10 (月) 17:37:32 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・その6)

X君の加入があまりにインパクト強すぎて、その影に隠れてしまったもう一人の新加入6年生がいた。
いや、単に僕個人の記憶がX君に偏っているだけなのかもしれない。
僕は先に決まっていたポジションも打順もX君に譲った立場だったし、
その後も彼とは二遊間コンビ、1・2番コンビを組んだ間柄だったから、より深く印象に刻まれていたとしても当然だ。

ただ、上記の要素を差し引いても「もう一人の彼」の印象は薄かった。
戦力としては、X君に負けず劣らずの技量の持ち主だったにも関わらずだ。
いや、X君の影に隠れていたというよりも、彼自身が「どこか影のある存在」だったんだと思う。

その「もう一人の彼」が新たに加わったのは、たぶんX君が加入した1~2週間後。
彼はもともと、常勝Vチームの有望選手だった。
だから、彼が初めてEチームの練習に来たときに「あれ?こいつ、どこかで見たことあるなぁ」と思った記憶がある。
彼曰く、5年生の秋までVチームに所属してたが辞めてしまい、半年ほど野球から離れていた・・とのことだった。
元Vチームの有望株ということで、名前は「V君」としておこう。

V君は体が大きく、声変わりも進んでいて(チ○毛なんかもしっかり生えていてw)パッと見はすでに中学生だった。
ただ性格は大人しいというか、控えめというか、あまり自分のことをペラペラ話すようなところがなかった。
だから彼がVチームを辞めた理由や、半年を経てEチームに「移籍」したいきさつも、僕らはしばらく知らずにいた。

ところがV君が移籍加入してから3ヶ月くらい経った頃だっただろうか。
ある日の昼休憩のときに、彼はまるで重い口を開くかのようなテンションで僕に対して語り始めたことがあった。

V君「Vチームの練習がキツいのは知ってるだろ?」
僕「うん。かなりスパルタらしいね」
V君「監督に怒鳴られるのは当たり前だし、殴られることもあるんだぜ」
僕「そうらしいね。俺たちEチームじゃ考えられないけど・・」
V君「俺がVチームをやめたのはね、その厳しい指導や練習についていけなくなったからなんだ」
僕「そうかぁ・・。もし俺もVチームに入ってたら、ついていけなかったかもな~」
V君「だから俺はきっと、Vチームから『落ちこぼれ』だと思われてるんだよ」
僕「落ちこぼれ?Eチームからしたら救世主だけどね。V君とX君が入って来なかったら、かなり俺たち弱かったぞw」
V君「でもね、本当は違うんだ・・」
僕「・・・・」
V君「ま、今となってはどーでもいい話だけどね」
僕「うん。Vチームほどは強くないけど、Eチームだって悪くないだろ?」
V君「悪くないね。むしろ最高でしょ。イジメもないし・・。何よりユニホームがカッコイイw」
僕「ww。どう見ても、阪急ブレーブスのビジター用のパクリだけどねw」

そこでこの会話は終わり、別の話題に移った記憶がある。

「本当は違う」と彼が言ったときに、もう僕は察していた。
だから会話の途中で「やめた本当の理由は?」と聞くこともなかったし、
ましてや「Vチームではイジメられてたの?」などと聞いて、この話題を続けようともしなかった。
何故なら子供ながらにV君の自尊心を傷つけてはいけないと思ったし、
うっかり傷口を広げてはいけないと思ったからだ。

V君にそういう背景があったことが関係していたのかは分からないが、
Eチームの中ではあまり目立たず、印象に残りづらいキャラクターだった。
ただそれは、あくまでプレー以外の部分での話。
さすがに常勝Vチームの有望株だっただけあって、野球はめちゃめちゃ上手かった!

(次回、正規チーム編も最終回)

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晩御飯 2023/07/10 (月) 19:58:45 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・最終回)

最上級生になったからといって、急に個々が上手くなるわけじゃなかったが、
X君(元リトルリーガー)の加入によって、チーム全体としては飛躍的に上達した。
彼はとにかくよく野球を知っていた。
内野の連携プレー、外野との中継プレー、ベースカバーやバックアップ。
いつ、誰が、どういうときに、どこへ動いて、何をしたらいいのか、僕らはX君から多くを学んだ。

僕個人はというと、もともと守備に苦手意識はなかったが、X君から学べることはあまりに多かった。
局面ごとの位置取り、打球への入り方、グラブの使い方、ベースへの入り方やタイミング。
聞けば何でも教えてくれたし、またその教え方も非常に上手だった。

打つほうが苦手だった僕は、やはりX君をお手本とした。

僕がK君(万能型キャプテン)や、O君(右の大砲)や、V君(常勝Vチームの元有望株)を真似ても意味なかった。
彼らは体格も良く、いかにもスラッガータイプ。
その点、X君は僕同様に比較的小柄で、鋭いライナー性の当たりを連発するヒットメーカー。
もし僕が目指すのであれば、それは明らかにX君タイプの打者だった。

僕がX君にアドバイスを求めると、「サードゴロが多すぎる」と指摘された。
「どうせ同じ内野ゴロなんだから、狙ってセカンドゴロを打て」と言われた。
当時の僕はその意味を理解できなかったが、とにかくX君の言うことなら何でもそのまま受け入れた。

ある日の練習試合、僕が痛烈な「ライトゴロ」を打ったことがあった。
ライトゴロ自体は、少年野球の中では「あるある」だったが、
そのときはあまりに打球が速すぎて、自分でも笑ってしまうほど余裕すぎるアウト。
(まだ1塁ベースまでの半分も走ってなかったんちゃうか?w)
チームメートも思わず爆笑していたが、X君だけはすごく褒めてくれたのを覚えている。
そうこうしてるうちに、5年生までは打てなかった「綺麗なセンター返し」を打てるようになっていった。

またチームにとってはV君の加入も大きく、さすがは元Vチームの有望株。
サードの名手といった感じだったが、チーム事情で外野も兼任してくれた。
さらにはエースのK君、純エースのX君に次ぐ「第三の投手」の役割りもV君が担ってくれたため、
「結局あの全員が受けさせられた投手テストは何だったんだ?」という嬉しい誤算も。

新チーム発足当初は唯一の投手経験者だったK君に、新戦力のX君とV君が加わり投手3人制が確立。
打線も、X君(元リトルリーガー)&僕の1・2番コンビの後には、
K君(キャプテン)、O君(右の大砲)、V君(元Vチーム)のクリーンナップが完成。
さらにはS君(ウド)たち下位打線へと続く・・といった形で引退までの約一年間を戦った。

戦績は??
結局フタを開けてみたら、1コ上の先輩方と同じ。
40チーム参加の地区大会では毎度ベスト4止まり。
「俺たち、まぁまぁ強いほうだったよね。めちゃめちゃ強くはなかったけどww」
といった感じで、次の代へとバトンタッチしましたとさ。

(おわり)

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放置民 2023/07/10 (月) 20:47:07

私的には素晴らしい読後感。
思わず一年生から通しで読み返してしまいました。
これで終わってしまうのが淋しいくらい。
続きを読みたくなりますが野球経験者ではないと以前書かれてた。
中学以降はやらなかったということでしょうか。