続・野球との関わり(中学生・最終回)
僕が入った中学は、何かと特殊だった。
ごくごく凡庸な環境で育った僕から見たら、完全なる異世界。
まさにアナザーワールドの極みで、最初の頃は驚きの連続だった。
入寮した初日の晩にも、さっそく一発目のカルチャーショックを受けることとなった。
僕は4人部屋の同室となった3人の先輩方に挨拶を済ませると、それぞれから色々と聞かれた。
「どこから来たんだ?」と、まずは出身地を聞かれてそれに答える。
他にもあれこれ聞かれたはずだが、まだ緊張していたので、その内容はあまり覚えていない。
ただそんな中で、今でもキョーレツに覚えてるやり取りがひとつだけ。
先輩「お前、部活は何部に入るつもり?」
僕「野球部に入ります」
先輩「ウチに野球部は無いよ」
僕「・・・!!」
膝カック~ン!となりそうなくらい、その場でズッコケそうになった。
え、中学に野球部が無い?ウソでしょ?そんなことってある??
そもそも、この地上に「野球がない世界」なんてあったの??
単に僕がバカだっただけだが、当時は本当ぉーーに驚いた!
まぁ確かに当時、野球部のない中学や高校というのは珍しいほうではあったと思う。
ただ「一部にはそういう学校だってある」という想像力を、まだ12歳の僕は1ミリも持ち合わせていなかった。
「事前に知ってたら、絶対に早実に行ってたわ!」と思ったが、それを言っても完全に後の祭り(涙
仕方なく、僕は「スイングするのは似たようなもんだろ」という安易は発想から、
バットをラケットに持ち替え、野球とはまったく違う競技に打ち込むことに・・。
結果、野球との関わりは完全に絶たれ、
中学の3年間はたったの一度もバットやグローブに触れることなく過ごしましたとさ。
(おしまい)
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「おしまい」と書きつつ、さらに高校以降へと続いてしまったらゴメンなさい。
書くのは苦手
でも読むの大好きな私としては続行希望です。