ペナトピ・Deracine版

雑記帳 / 193

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晩御飯 2023/07/10 (月) 19:58:45 修正

野球との関わり(6年生・正規チーム編・最終回)

最上級生になったからといって、急に個々が上手くなるわけじゃなかったが、
X君(元リトルリーガー)の加入によって、チーム全体としては飛躍的に上達した。
彼はとにかくよく野球を知っていた。
内野の連携プレー、外野との中継プレー、ベースカバーやバックアップ。
いつ、誰が、どういうときに、どこへ動いて、何をしたらいいのか、僕らはX君から多くを学んだ。

僕個人はというと、もともと守備に苦手意識はなかったが、X君から学べることはあまりに多かった。
局面ごとの位置取り、打球への入り方、グラブの使い方、ベースへの入り方やタイミング。
聞けば何でも教えてくれたし、またその教え方も非常に上手だった。

打つほうが苦手だった僕は、やはりX君をお手本とした。

僕がK君(万能型キャプテン)や、O君(右の大砲)や、V君(常勝Vチームの元有望株)を真似ても意味なかった。
彼らは体格も良く、いかにもスラッガータイプ。
その点、X君は僕同様に比較的小柄で、鋭いライナー性の当たりを連発するヒットメーカー。
もし僕が目指すのであれば、それは明らかにX君タイプの打者だった。

僕がX君にアドバイスを求めると、「サードゴロが多すぎる」と指摘された。
「どうせ同じ内野ゴロなんだから、狙ってセカンドゴロを打て」と言われた。
当時の僕はその意味を理解できなかったが、とにかくX君の言うことなら何でもそのまま受け入れた。

ある日の練習試合、僕が痛烈な「ライトゴロ」を打ったことがあった。
ライトゴロ自体は、少年野球の中では「あるある」だったが、
そのときはあまりに打球が速すぎて、自分でも笑ってしまうほど余裕すぎるアウト。
(まだ1塁ベースまでの半分も走ってなかったんちゃうか?w)
チームメートも思わず爆笑していたが、X君だけはすごく褒めてくれたのを覚えている。
そうこうしてるうちに、5年生までは打てなかった「綺麗なセンター返し」を打てるようになっていった。

またチームにとってはV君の加入も大きく、さすがは元Vチームの有望株。
サードの名手といった感じだったが、チーム事情で外野も兼任してくれた。
さらにはエースのK君、純エースのX君に次ぐ「第三の投手」の役割りもV君が担ってくれたため、
「結局あの全員が受けさせられた投手テストは何だったんだ?」という嬉しい誤算も。

新チーム発足当初は唯一の投手経験者だったK君に、新戦力のX君とV君が加わり投手3人制が確立。
打線も、X君(元リトルリーガー)&僕の1・2番コンビの後には、
K君(キャプテン)、O君(右の大砲)、V君(元Vチーム)のクリーンナップが完成。
さらにはS君(ウド)たち下位打線へと続く・・といった形で引退までの約一年間を戦った。

戦績は??
結局フタを開けてみたら、1コ上の先輩方と同じ。
40チーム参加の地区大会では毎度ベスト4止まり。
「俺たち、まぁまぁ強いほうだったよね。めちゃめちゃ強くはなかったけどww」
といった感じで、次の代へとバトンタッチしましたとさ。

(おわり)

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