今から33年前(1984)に開園した「Japari Park」と言う巨大総合テーマパークが存在した。距離は大阪からフェリーや船で約50分。ヘリでは約30分だった。さほど日本列島から離れてなく,最も近い地方は関西だった。島には遊園地があったりサーキットがあったり動物の触れあいコーナーなどがあった。ある島には都市も存在して約数千人が住んでいた。
だが開園から20年後(2004)。3月の中旬頃にある暴動が起きた。それは「セルリアン」と名の未確認生物達の暴走である。自衛隊も暴動を沈めようと戦ったがそれを完全に沈めるには5日間かかった。もちろん多くの犠牲者も出してしまいパークの再経営も難しくなった。そしてその暴動の後に休園の発表が出たが再び開園する事はなかった。島に残された乗り物や建物は次第に自然へと帰り跡形を消していった。
閉園から10年後(2014)パーク創立者が亡くなり社長の代として変わった創立者の孫が「もう一度祖父が夢に見たテーマパークを再び開園させよう」と考えた。
次第にそれは叶う夢となり3年後(2017)に開園した。そのテーマパークの名は「Japari World」と名付けられた。
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その頃那智と早希はようやくガイドセンター跡の玄関前についた。
那智「さっき車の音が聞こえたよな。」
早希「ええ。もしかしたらあの子達が···」
那智「だとしたら駐車場か保管個はどこにあるんだ?」
早希「えっと···確か···地下よ地下!」
那智「ここか?ゴッホ!古いガソリンの臭いがする。」
二人は地下に通じる階段を降りて車両保管個に出た。出口を見ると大きくシャッターが破壊されていた。そしてジムニーが停めていた所にはオイルが落ちていた。
那智「このオイル····まだ落ちてからそう経ってないな。やっぱり子供達がここに来てなにかしらをして車を動かしたと言う感じかな。」
早希「そうとしか考えられないわ。」
那智「多分子供達は観光エリアの方面に向かったのだろう。俺達も追いつかないと。」
早希「そうね。だけどここにある車で動くかしら?」
那智「状態が良いから動くと思うんだけどな。」
そう話して歩いていると那智は一台の車に目をつけた。
那智「···こいつに決めた。」
それは初代エクスプローラーXLTだった。仕様はジュラッシックパークとそのまんまだった。全体的に黄色のボディーカラーにグリルガード,大型サンルーフが目立っていた。車体番号はJP5だった。
那智「ガキの頃,よくこいつの後ろに乗ったもんだ。いやー懐つい。」
早希「そう言えば那智はジャパリパークに10回くらい行った事があるって前に話していたよね。」
那智「ああ。小学生だった頃は結構行ったもんだよ。そして毎回こいつの後ろに座っていたというね。」
ボンネットを開けて色々しながら那智は話した。
那智「バッテリーはいけそうだし,掛かるかな。」
早希「どうだろ····。」
那智「掛けてみる。」
(ガッチ)キューシュシュシュ,ボロォォ···ボボボボ
一発で掛かった。エクスプローラーもマフラーから白煙が出ていた。
那智「掛かった···!」
ボロォン!ボロォン!ボロォン!
那智「あ~このV6の音だ···懐かしい···。あ,早く乗れよ。」
早希「わ,分かったわ!」
那智は急いで降りてボンネットを閉めた。
那智「じゃあ出発。シートベルトしとけよ~。」
キキキキ~!!アクセルを思いっきり踏んだせいでタイヤがホイルスピンした。そして出口の破壊されたシャッターを通ってまほろばストリート跡に合流した。曲がろうとハンドルをきるとハンドリングの調子が悪いみたいで放置されていた初代Aクラスの再度とエクスプローラーのバンパーが擦って走っていった。
早希「ちょっと大丈夫?」
那智「ハンドルが言うこと聴いてくれねぇ。どうしても大回りしちまう。」
早希「気おつけてよ?!」
那智「ああ。こんな寂れた所で事故るとかはごめんだ。」
ヴィーン····ヴィーン··· 早希のスマホが鳴った。どうやら電話が来てるらしい。
早希「もしもし?」
卓也「俺や。卓也や。」
早希「あ,うん。で、どうしたの卓也?」
卓也「早急政府から自衛隊を送ると連絡がきたんやけど,どうやら軍曹さんが那智さんと話したいんやって。あと自衛隊はこっちに上陸するまで30分くらいやって。」
早希「え?!····う,うんとりあえず後で那智には言っておくわ···。」
卓也「軍曹さんは実際に会って那智さんと話したいらしいやから場所も言っとくわな。波止場近くの自衛隊テント前,でその軍曹さんは待ってはるらしいから。」
早希「OK。ありがとう卓也。」
卓也「またなにかあったら連絡するわ。」
会話が終了した。
早希「今,島に自衛隊が向かっているらしいけど軍曹さんが那智と直接会って話したいんだって。」
那智「俺と直接会って話す?何の為にだよ。」
早希「それは私にも分からないわ。とりあえず波止場近くに自衛隊のテントをはるみたいだからそのテントの前で軍曹さんは待っているらしい。」
那智「了解。時間は?」
早希「あ·····聞くの忘れた····。」
那智「おいおいw···」
しばらく走らせていると大きなフェンスが見えた。那智はブレーキをかけた。
那智「これは····どう行けばいいのだろうか···。」
早希は右側の少しだけ遠いフェンスを見た。一つ破壊されている。
早希「ねぇあそこ。ほら見えるでしょ?」
那智「んー?····あれは破壊されているのかな?」
エクスプローラーはフェンスをたどりながらデコボコした雑草だらけのオフロードに入っていった。やっぱりフェンスは破壊されていた。
那智「これも子供達がやったのかな。」
早希「さぁ?」
那智「まぁこれだと簡単には通れるな。」
ハンドルを曲げて左折しながらフェンスを通り越した。通り越すときにフェンスが当たってしまって左側に少し傷が入ってしまった。
フェンスを通り抜けると少し坂になっている獣道が現れた。地面にはタイヤの跡が残っていた。
那智「やっぱり子供達だな。」
そう一言呟くとまたアクセルペダルを踏んで獣道を下って行った。
獣道を7分程下っているとアスファルト舗装が見えた。よく見るとそこのフェンスも破壊されていた。
早希「ここはちょっと峠になっている作業員用の道路だわね。あ,ここもフェンスが···。」
那智「子供達は無事のようだな。」
エクスプローラーはアスファルトに乗り上げると更に加速した。そしてコーナリングではブレーキ音を響かせながら曲がった。
······
····
···
その頃 翔大と成富は
成富「ようやく観光エリアに帰ってこれたね。」
翔大「ああ。一時はどうなるかと思ったけどよかった···。」
成富「次からは勝手な行動をしない事だね。」
翔大「はい···反省してやす···(しょぼん)」
二人は観光エリア中央区のとある道路を走っていた。通行人は二人のジムニーが珍しい事か写真をとる者や見る者も居た。
翔大「そういやお腹すいたな····」
成富「じゃあ見えてきているそこのロー●ンでなにか買う?」
翔大「お,良いね。じゃあ左折して入るか。」
左にヴィンカーを出しながらロー●ンの駐車場に入った。駐車向きはバックして前向きに停めた。二人はジムニーから降りた。翔大がジムニーの鍵を閉めてなんとなくロー●ンの前にある店を見てみた。
翔大「なぁ,あれってカフェだよな?」
成富「カフェだな。」
翔大「ちょっとケーキと紅茶が飲みたくなってきたな···//」
成富「じゃあカフェ行く?」
翔大「おう。」
二人は車の流れを見て道路を横断してカフェのドアの前についた。そしてカフェのドアを開けた。
二人「おお~。」
店員「いらっしゃいませ。」
二人は奥から3番目のちょうどロー●ンと車道が見える席に座った。数秒も経たないうちに翔大はメニュー表を取った。
翔大「う~ん···どれにしようかな~···」
成富「もう食うのかよw。どれにしようかなって言っていたけど早急「レモンティーとシュークリームが食べたい」とか言っていたじゃんw。」
翔大「まずレモンティーとシュークリームじゃないぞ。紅茶とケーキだ。」
成富「あ····悔しいです!!」
翔大「何故に?!」
成富「それより俺もう決まったわ。」
翔大「早っw?!」
成富「兄貴は決まったの?」
翔大「俺は·····チョコケーキと紅茶かな···。」
成富「じゃあ店員呼ぶね。」
翔大「ああ。」
成富「すいませーん。」
呼ぶと店員がメモ帳とペンを持って席の前に立った。
店員「ご注文は?」
成富「チョコケーキ一つと紅茶二つとパフェ一つください。」
店員「はい,かしこまいりました。では最後に確認しますね。チョコケーキがお一つ。パフェがお一つ。紅茶がお二つで間違いないでしょうか?」
成富「はい。」
店員「ではしばらくお待ちください。」
店員はカウンターの奥に行ってしまった。二人は待っているのが暇だったので外を見ていた。
成富「あ,MR2だ。」
翔大「お,本当だ!スゲェスゲエ!」
MR2(2代目後期)は結構なスピードで去っていった。
翔大「MR2見たの久々だな~。もう最近見ないからな~···」
成富「そうだな~。···ん?」
早急走り去っていったMR2が物凄いスピードで戻って来た。そして成富は一瞬だけMR2のリアスポイラーに何かが居るのを見た。
翔大「どうしたんだ?」
成富「いやさっき走り去ったMR2通ったじゃん,だけど何故か凄いスピードでこっちに戻って来たんだよね···。」
翔大「危ねぇな···。」
成富「だな···。」
その会話が終わった直後に外で悲鳴が聞こえた。外を見てみると通行人が沢山逃げている。車もかなりのスピードで逃げている。
翔大「な,なんだ?!」
成富「わ,分からない···。」
ウーウーウー!!サイレンを鳴らしながらJWPRの180系クラウンとスイフト(3代目)とキャンターの武装パネルバン型とレンジローバーが走り去っていった。キャンターの武装パネルバンには英語で「セルリアンハンター」と書かれていた。
成富「どうする?!」
翔大「カフェの中に居れば安心だろ···」
キキキ~!!ブォーン!音を響かせながらコンビニに止まっていたフィット(初代前期)がバックをした。だが明らかに勢いがつきすぎている。
翔大「逃げろー!!!」
二人は席を急いで立ってその場から離れた。
悲鳴が聞こえたとの同時にガッシャーン!!!バリン!!と言う凄い音がしてフィットがリアからカフェの中に突っ込んだ。
成富「あわわわ····」
翔大「あともう少し遅かったら···」
成富「と,とりあえず外に出よう!そしてジムニーに乗ってこの付近から脱出しよう!!」
翔大「OK。」
カフェのドアを開けて外に出た。外では悲鳴と車の盗難防止装置の音や空には黒い煙が浮かんでいたりまるでこの世が終わるのではないかと思うくらい酷かった。
翔大「さっきより外の風陰気が変わっちまったな···。」
成富「そうだな···ってとりあえず早くジムニーに!!」
二人は走って道路を横断してジムニーを停めてある駐車場にやってきて急いで鍵を開けて乗り込んだ。
成富「フレンズが人を襲ってる?!」
翔大「あまり見るなよ!」
鍵を差し込んで回した。だが調子が悪いのか掛からない。
翔大「クソ!こんな時に!」
もう一回したが掛からない。
成富「フレンズが3匹こっちに寄ってきてる···!?」
翔大「クソッタレめ··!!掛かれって言ってんだよ!!!」
キュトトトトト,シュル,ブロォーン!!」
翔大「おっしゃ!!!」
バン!天井に何かが乗った音がした。
成富「上に何か乗ったー!!!!早く早く!」
翔大は素早く1速に入れてアクセルを思いっきり踏んだ。
ギャギャキャ~!!タイヤは悲鳴を響かせながらホイルスピンして発進したとの同時に何かが落っこちる感じがした。でも成富は後ろを見なかった。近づいて来たフレンズは左右に回避した。そのままジムニーは道路に出て走り去った。
走っていると色々燃えていたり襲われていたりしている風景が沢山目に入った。
翔大「なんでフレンズが暴れてるんだ···。フレンズは人に危害を加えたりしないはずだぞ···。」
成富「さぁ····なんでだろうね···。」
翔大「とりあえずどうする··?」
成富「東エリアに早希が居る博物館があったよな。そこに逃げよう。もしかしたら早希さんが助けてくれるかもしれない。」
翔大「OKだ。」
二人は東エリアの方面に向かった。
一方その頃那智と早希は
早希「次のカーブを曲がったら信号機がついている交差点が見えてくるはずだわ。」
那智「分かった。」
早希「そう言えばこの車のラジオって使えるのかな?」
那智「いや,使えないだろ···。」
ラジオをONにした。するとザーザーとなっているがかすかになにかが聞こえる。」
早希「なんか微かに聞こえるわ。」
那智「なんって言ってんだ?」
早希は耳をすましてみた。
「ザーザー,緊急····ほうです···ザーザー··フレンズが暴走···ザーザー···ますのでお車を···ザーザーザー···建物の中に·····ザーザーザーザーくれてください····ザーザー,繰り返しお伝え····ザーザー···ザーザーーーー」
早希「またなにかあったみたい。もしかしたらフレンズが暴走しているのかな。雑音が酷くて上手く聞き取れないわ。」
那智「だとしたら子供達は····。」
早希「はぁー?!····ヤバいわね···」
那智「少し飛ばすぜ。掴まってなよー。」
エクスプローラーはカーブを凄いスピードで曲がって直線の下り坂に出た。少し離れた正面には交差点があり横断歩道を通行人が沢山渡っていた。
早希「人人!!交差点に人!」
那智「····(ガコッ)」
思いっきりアクセルを踏んでさらに加速した。エンジン音に気づいた通行人は急いで渡りきった。そして通行禁止の看板とパイロンをなぎだおして交差点に侵入した。すると左と右からクラクション音と共にスリップとブレーキ音が聞こえた。
早希「後少し遅かったら事故ってたわよ?!」
那智「ああ,すまん。」
キュキュキュキュ~~!!エクスプローラーは少しドリフトしながらT字の交差点に突入した。それに気づいた後ろに走っていたエルフ(6代目)が急ブレーキをかけて止まったところ後ろから来たリーフ(初代)に軽く追突された。
しばらく走っていると4車線の大通りに出た。那智はドライビングテクニックを生かしてどんどん抜かして先を急いだ。
15分後 観光エリア中央区
中央区についたのは良いが,辺りが凄く荒れ果てていた。車や店は燃えてるは,店に車が突っ込んだりしてるは,フレンズが捕らえられたりしてるは,赤いなにかが壁や道路などに付いてるなどここが本当に観光エリアなのかかと疑問に思うくらい酷い有り様になっていた。
早希「なにここ····これが····これがあの中央区····。」
那智「かなり酷いな·····」
二人はエクスプローラーから降りた。空は煙で真っ黒になっていた。
早希「フレンズが暴走したとかラジオで流れていたけど····どんな感じだったんだろう····」
那智「さぁな····。」
そう話していると前方からJWPRのキャラバンが走ってきた。そしてゆっくりと目の前で止まった。そして隊員二人が降りてきた。
隊員1「園長!お疲れ様です!(ビシッ!)」
隊員2「フレンズの暴動は静まりましたがまだ確保してない暴走フレンズがあちこちに数体居るので見つけては確保しているところです!(ビシッ!)」
早希「二人ともありがとう。ところで今回起こったフレンズの暴動はなにが原因だったの?」
隊員1「それが···我々にも分からないのです··。」
隊員2「襲われた負傷者の観光客に聞いてみるとフレンズの目が緑だったのと何者かに操られてるような言葉を吐いていたとか言っていました···。」
早希「なるほど···ありがとう二人とも。」
隊員1「お役人立ててなによりです!」
隊員2「では我々はこれで失礼します!」
隊員はキャラバンに乗って反対側に進んでいった。
早希「あの子達····大丈夫かしら···」
那智「大丈夫なはずだ。無事にこの区から脱出してるだろ。」
早希「だと良いんだけど····だけどどこの区に逃げたか分からないわ····」
那智「それなら簡単だろ。東区にあるお前の博物館とか···。」
早希「そこよ!!!じ今すぐ向かって!」
那智「分かったよ(。」
二人はエクスプローラーに乗り込んで一度バックして切り替えて東区の方面に出発した。
10分後 観光エリア東区 博物館付近
早希「そこを左折したら博物館につくわ。」
エクスプローラーは左折した。博物館が見えた。
那智「あ,あのジムニー···。」
ジャパリパークのロゴが入ったジムニーが入り口真ん前に停められていた。
早希「私達も降りて行きましょ!」
那智「ああ!」
ジムニーの横に停めてエクスプローラーから降りた。そして少し小走りで博物館の中へ入った。中は静まり返っていた。博物館のスタッフも居ない。
早希「翔大ー!成富ー!どこに居るのー?!」
大声で呼び掛けたが返答がない。
そして色々コーナーを回って呼びかけた。だけど声は帰って来なかった。一周してきて歴代パーク車両が展示されているコーナーにやって来た。
早希「おかしいな····どこに行ったのだろう····」
那智「展示車の下とかは?」
早希「もしかしたらそうかも····」
一台一台の下を見ていった。
早希「翔大ー?成富ー?」
「早希さーん!!」
声がした方向を見ると別のコーナーから成富と翔大が走ってきた。
成富「早希さーん!」
早希「成富!翔大!!!」
二人は早希に走ってきて早希のほうからハグをした。
早希「二人とも無事で····よかった··!(泣)」
翔大「ごめんなさい早希さん····泣」
成富「早希さんも無事でよかったです···!」
那智は少し微笑んでそれを見ていた。
成富「そう言えばこの人は誰ですか早希さん?」
早希「この人は那智さんだよ。私の職場の仲間。フレンズの飼育員なんだ。」
那智「どうもはじめまして,翔大君と成富君。」
翔大「今回は本当にご迷惑おかけしました····。」
那智「どーってことないよ,気にするな。」
二人は那智と握手をした。
成富「ねぇねぇ!那智さんってどんなフレンズを飼育しているの!」
那智「ネコ科のフレンズとか色々だよ。」
成富「すっごーい!!!」
早希もその会話を見ていて微笑んだ。
それから15分の時間が過ぎた。
早希「あ,那智!ちょっとこっち来て!」
那智「はいはい!」
早希のもとに走った。
早希「自衛隊無事についたみたいだよ。もしかしたらもう軍曹さんが待っているかも。」
那智「そうだな···。ボチボチ行くとしよう。」
翔大「どこか行くのですか那智さん?」
那智「ちょいとヤボ用がね。だからちょっくら行ってくる。」
翔大「はい···せいぜい事故にはおきお気けて···」
那智「サンキュー。」
博物館から出てエクスプローラーに乗った。エンジンを掛けて一旦バックして出口に出て右折した。
それから17分後 波止場
波止場につくと多くの隊員と自衛隊車両があっちこっちに行ったりして忙しそうだった。入り口付近にはゲートがあった。
ゲート係「関係者しか立ち入り出来ません。転回してください。」
那智「あの~,俺軍曹さんに呼ばれて来たのですが····」
ゲート係「もしかして内藤那智さんですか?」
那智「はいそうです。」
証明の園内の飼育員専用のカードを見せた。
ゲート係「なるほど···通っていいですよ。集合テントはこの直線にそって真ん中です。」
那智「どうもありがとうございます。」
ゲートバーが開いてエクスプローラーは中に進んでいった。そして真ん中辺りに沢山のテント群があった。そのテント群の前には軍曹らしき服装の人物が立っていた。那智はエクスプローラーを手前で停めて声をかけた。
那智「軍曹さんですか?」
軍曹「はい。内藤那智さんでしょうか?」
那智「そうです。」
軍曹「お忙しいところ呼び出して申し訳ないです。話は奥のテントで話しますのでついてきてください。」
軍曹に言われるままテントまでついていった。テントについて中に入ると無線機などの機械があり,まるで秘密基地のようだった。
那智「確か作戦でしたっけ···?どんな感じの作戦なんですか?」
軍曹「そうです作戦です。内容はエクストラセーバルを傷つけないで確保する事です。」
那智「傷つけないで確保出来るのですか?!」
軍曹「ただし··。」
那智「ただし??」
軍曹「この作戦には貴方の飼育しているフレンズの協力が必要です。」
那智「え?!···そんなの···事冊行為ですよ··!私は反対です!」
軍曹「···そうですか。じゃあこのままエクストラセーバルがパーク中のフレンズや人を毛すまで暴れまわっていていいのですね?」
那智はキレた。
那智「···貴方達自衛隊はエクストラセーバルを仕留めて暴走を止める事が任務ですよね!!なんでわざわざ奴を生かす為に他のフレンズを餌食にしようとするのですか··!!」
軍曹「別に餌食にしようとはしていないですよ。貴方のフレンズがエクストラセーバルと交渉して暴走を止める,これが目的です。」
那智「どっちにしろ奴になにを言っても無駄ですよ。逆にフレンズが頃されるだけです。それでもまだ分からないのですか?」
軍曹「····分かった,分かりましたよ···交渉の提案は辞めて隊員に特別の捕獲用防具ネットを持たせて確保します。もしなにかあったら貴女のフレンズでエクストラセーバルを倒してもらいます。」
那智「····もしこの提案を断ったらどうなるんですか?」
軍曹「この提案はまず断る事は出来ません。もし無理に断ったら処罰になりますよ。」
那智「·····分かりました。」
軍曹「じゃあ今すぐフレンズを取ってきてください。タイムリミットは5:30分になります。もし逃げたりしたらその時は····どうなるか分かりますよね。」
那智「分かりました分かりました。とりあえず行ってきますね。」
エクスプローラーに乗ってゲートを過ぎてサバンナエリアに向かった。
軍曹「フン。ややこしい小僧だ。エクストラセーバルを生かして政府に渡して報酬を山盛り貰うだけで良いんだよ。フレンズの命?知るか。」
······
····
··
40分後 サバンナエリア
エクスプローラーは砂ぼこりを上げながらサーバル達が居るだろうと思う区間にやってきた。
那智「·····自衛隊ってなんなんだ····なんなんだよ···!!····フレンズの事を全然考えてないじゃないか!島に取り残されてる観光客や俺達業務員もそうだ!····本当に最低な軍隊だ··。」
そう愚痴を吐いていると左側の遠くのほうの木にサーバルとカラカルが居た。那智はゆっくりアクセルを踏みながら二人側に止まった。
サーバル「あ,那智!」
カラカル「誰かと思ったら那智だったのね。てか車変えたのね。」
那智「ああ。この前の車は壊れちゃってね···。」
サーバル「ねぇねぇ!これなんて書いてあるの」
那智「それは「ジャパリパーク」って書いてるんだ。」
サーバル「あ!知ってる知ってる!!ジャパリワールドの前の名前だよね!」
カラカル「だけど那智がなんでこんな車に乗っているの?」
那智「ちょっと訳があってね···w。」
カラカル「それより那智。またサーバルったら私のジャパリ饅食べたのよ。」
サーバル「もー!食べてないよって!!」
那智「本当に食べてないのサーバル?」
サーバル「う····食べました···。」
カラカル「あなたって子は···!(メラメラメラ)」
サーバル「ごめんなさい···すいませんでした····」
那智「まぁカラカルも今回は許してやったらいいじゃないか。」
カラカル「つ,次やったら本当にお仕置きするからね··。」
サーバル「ありがとうカラカルー!!」
那智「サーバルも盗み食いするなよ。」
サーバル「はい····」
那智は少し黙り混んで口を開いた。
那智「ちょっと二人ともお願いしてもいいか····。」
サーバル·カラカル「??」
話終了後
カラカル「なるほど,今パーク内で札人フレンズ形セルリアンが暴走しているのね。」
サーバル「任せて!そんなセルリアン私とカラカルの最強コンビでやっつけちゃうよ!」
那智「二人とも····ありがとう···。」
そう小さな声で言うとエクスプローラーに乗った。
那智「ほら,行くぞ···。」
サーバル·カラカル「うん!!」
二人も乗り込みエクスプローラーはゲートへと向かった。
サバンエリアのゲートを抜けてジャングルエリアに入った。地面は舗装されてない砂利道が続く。
サーバル「ところで私達はどうすれば良いの?」
那智「自衛隊が特別な防具ネットでエクストラセーバルを捕まえる予定だけどもし失敗して逃げたりとかしたらお前達でエクストラセーバルを潰すっと言う計画らしい。正直俺は反対したんだけど,断ったら処罰するって言うから逆らえなかった···。」
カラカル「その軍曹さん最低だわね。私達を餌食にするつもりなのかしら。」
那智「それ俺も思った····。」
エクスプローラーを走らせて30分後
那智は波止場の自衛隊のテントに戻った。
那智「軍曹さん。戻りましたよ。」
軍曹「フレンズは連れてきましたか?」
那智「はい··。サーバルとカラカルを連れてきました···。」
軍曹「ほぅ。よろしい。ではあちらの装甲車の中でお待ちになっておいてください。」
那智「はい,分かりました。」
装甲車の後部ドアを開けて乗り込んだ。
那智「なんだよあの軍曹さん。さっきからすんげえにらみつけて偉そうに言うじゃねぇか。」
サーバル「本当に最低だね。」
カラカル「それにしてもこの中熱いわ·····扱いが酷いわ····」
那智「それな···はぁー····」
窓から除いてみると隊員が装備の準備などをしていた。
数分後
軍曹「よーし!皆車両に乗れー!!」
そうスピーカーで合図したとの同時に那智の乗っている装甲車にも続々乗ってきた。手にはライフルを持っていた。
しばらくして車両は列を作って発車した。
しばらくすると西区のトンネルを通過して海が見える湾岸を走った。海は夕焼けの光で輝いていた。那智は明日もこの夕陽を見れるだろうかと心の中で呟いた。反対車線はパーク関係の車両ばかりすれ違う。普通の車とすれ違う事は少なかった。
それから約15分後,車両は右折して舗装されてないオフロード道に入った。地面はデコボコだった。
隊長「どうだ?反応はあるか?」
隊員「分からないです。色々と確認しているのですが陽性反応はまだ出てないです。」
隊長「たく,どこに居やがるんだよ····。」
5分もたたないうちにある隊員が隊長を呼んだ。
隊員「隊長!見つけました!」
隊長「おおー?!どこに居るんだ?」
隊員「ここから南に行ったところにある廃墟です!」
隊長「よくやったぞ!よーし,お前達!進路を変えて南に向かうぞ!!」
それから数分後
南にある廃墟に到着した。廃墟はどうやら研究所だったらしい。建物の横にはピックアップ形の古いサファリと30年前くらいのUDコンドルの武装型とS12シルビアが放置されいた。3台とも相当昔に放置されたらしく草のツルが巻き付いていた。何故かライセンスは全部取られていた。
隊員達は車両からすばやく降りてゆっくりと廃墟の中に入っていった。
那智とサーバルとカラカルは外で待っていた。那智はスマホをいじったりして暇を潰していた。
「居たぞ!!!」ダダダダ!!
建物の中から銃声と声が響いた。しばらくすると悲鳴も聞こえた。
「逃げた!外に逃げたぞ!!!」
エクストラセーバルはどうやら裏口の窓から逃げ出したようだ。
サーバル「よーし!狩りごっこの始まりだ~!!!」
一目散にサーバルは林の中に走って行った。
那智「お,おい!!ちょっと待て!!」
カラカル「しょうがないわね···私達も行くよ那智。」
那智とカラカルはサーバルの後を追った。
那智「あいつ相変わらず足が速いな····。追いつけねぇや···。」
カラカル「全く,あの子ったら···なんでも思いついた事をすぐに行動にうつしちゃうんだから··はぁ。」
「うぎゃあー!!」林の奥から声が聞こえた。
那智「今の声?!」
カラカル「サーバルだわ!!」
那智「急ごう!!」
二人は走った。草を掻き分けて奥に進むとサーバルが倒れていた。
カラカル「サーバル?!大丈夫なの!?」
サーバル「ほぇ~··(クルクルクル)」
カラカルがサーバルを少し抱き抱えた。サーバルの目は回って混乱状態になっていた(よく漫画やアニメでもある目が回る現象)
近くには大きい丸太が転がっていた。サーバルのおでこを見るとその丸太に当たったような後がある。
那智「なんだw。ただよそ見して丸太に当たっただけかw。」
カラカル「もー,おっちょこちょいなんだから···。」
「君達は本当にそうだと思っているのか?」
木の上から声がした。
カラカル「誰?!」
「正体が知りたいか?なら降りてきてやろう···。」
那智「カラカル,サーバルを連れて少し離れるんだ。」
カラカル「え?!なんで?」
那智「いいから早く!!」
カラカルはサーバルを引きずって離れた。
ドスン!!正体が降りてきた。
那智「また会ったな,この札腎機目が。」
エクストラセーバル「お前はあの時の廃棄物じゃねぇか。まだ生きていたのか。」
那智「俺はお前を頃すまで市なねぇよ。」
エクストラセーバル「フフフ···フハハハァw!なに言ってるのw?大丈夫かw?お前にこのボクは倒せないよ」
那智「いや,維持がなんでも地獄に送ってやる。」
エクストラセーバル「ほぉ?中々維持をはって言うね。だけどあの世に先に行くのはお前だ。」
那智「く···セルリアンのくせして偉そうにペラペラ喋りやがって!!」
エクストラセーバル「あと一つ言っておく事があるけど,今気絶中のその黄色い奴はお前の仲間かな?催眠をつけておいたから目が覚めたらお前を潰しにかかるだろうね。まぁ,楽しみにしておきな。」
那智「テメェー!!(右手をグーにして殴ろうとする)」
するとエクストラセーバルが消えた。
那智「クソクソっ!!逃げやがった!!」
カラカル「あ!那智!サーバルが目を覚ましたわよ。」
那智「そりゃよかっ····じゃなくて,カラカル。急いで離れろ!」
カラカル「へ?」
那智「早く!!」
カラカル「わ,分かったわ···。」
そうカラカルがサーバルのもとを離れようとした。
「行かないで···。」
カラカル「え?」
バコーン!!
カラカル「キャアー!!(ドサッ)」
サーバルがカラカルの顔を思いっきり目掛けて殴った。カラカルは少し浮いて倒れた。
那智「カラカル!!!」
カラカル「わ···私は平気よ··。」
カラカルは立ち上がろうと起き上がった。するとサーバルがカラカルに目掛けて走ってきてカラカルの背中にキックをした。
カラカル「ゲッホ!!」
那智「やめろサーバル!!!目を覚ますんだ!!!」
サーバル「·····」
またサーバルはカラカルのもとに近づいて行こうとした。手には木の棒を持っていた。那智はそれを見た瞬間走ってサーバルの持っている木の棒を取り上げようとした。
那智「こんなもの捨てろ!サーバル!!」
サーバル「······」
そうしていると隊員達が来た。
隊員1「居たぞ!!····ってあれは違う奴だ···」
隊員2「でも···なんか変じゃねぇか····?」
そう言っているとサーバルが木の棒を捨てて隊員達に目掛けて飛びかかった。着地したとの同時に目の前に居た隊員達を刺した。
カラカル「サーバル····!お願いだから目を覚まして···!」
凄いスピードで全員の隊員達を切り刻んで片付けた。地面は真っ赤で染まった。
那智「カラカル立てるか?!逃げるぞ!!」
カラカル「立て····ない···。」
那智「分かった!今すぐ行くからな!!」
カラカルに向かって走っていると横からサーバルが押しかかってきた。那智は倒れた。そしてサーバルも倒れた。サーバルは先に起き上がると那智の服の首本を掴んで持ち上げた。
那智「(駄目だ···俺はサーバルに頃されるんだ···)」
那智は目を閉じた。
サーバル「····だよ···」
那智「??!」
サーバル「嫌だよ····頃したくない···頃したくないよ···!!」
服を掴んでいた手は離れてサーバルは座りこんで泣いた。どうやら催眠が解けたらしい。
那智「大丈夫か?サーバル?」
サーバル「う,うん····私今まで何をしていたんだろう····」
那智「エクストラセーバルに催眠をかけられていたんだよ。」
サーバル「そうだったんだ·····この肢体も私が頃しちゃったの····(プルプル··)」
那智「····うん····あとカラカルにも酷いことしていたから謝ったほうが良いよ···。」
サーバル「·····私って最低なフレンズだね······大切な友達を傷つけたり,無差別に人を頃したりして····」
那智「だけどそれは全部アイツのせいでなった事だ··。たから最低なのはサーバルじゃない···。自分を攻めちゃ駄目だ···。」
サーバル「うん····ありがとう·····那智····うううう···(号泣)」
サーバルの目からは沢山の涙が溢れていた。那智は軽くサーバルの頭を撫でた。
カラカルは自力でようやくなんとか立てて那智の横に居た。
カラカル「(エクストラセーバルは必ず倒すわ···。)」そう心に誓った。
それから数分経った。
カラカル「ねぇ,那智。エクストラセーバルの居場所はどうやって探るの?」
那智「早急からその事考えているんだけど本当にどうしようかな····」
そう言うとカラカルが肢体が散らばっている所に行ってタブレットのような機械を持ってきた。
カラカル「移動中に隊員がこの機械を触っていたわよね。で,エクストラセーバルの居場所とかなんたらこんたら言っていたわよね。」
那智「もしかしてこれを使ったら奴の居場所も分かるはずって事?」
カラカル「そう言う事(ヴィンク)」
那智「ナイスカラカル。じゃあ早速起動してみるか。」
電源ボタンを探した。ボタンは横に付いていてそれを押した。電源がついて画面にメニューが出てきた。全部英語で表示されていて戸惑った。
那智「全部英語w····うーん···これかな?」
適当にタップした。するとジャパリワールドの地図が表示された。観光エリア西区の一番真ん中で赤い点が点滅していた。
那智「お,開いた。これはジャパリワールド全体の地図か。で,この赤い点はエクストラセーバルかな?」
カラカル「だとしたら早くしないとわね!また犠牲者が増えてしまうわ!」
那智「自衛隊達が乗ってきたパジェロをちょっと借りて向かうぞ。」
サーバル「···うん!!」
3人は走って林を抜けて廃研究所まで戻ってきた。エンジンが掛けっぱなしにされている自衛隊専用のパジェロに乗って来た道を逆そうして森を抜け,海岸線に戻ってきた。そして西区に向かって走り出した。
しばらく走らせていると西区を分ける区間トンネルが見えた。そのトンネルを入ろうとした時,那智のスマホが鳴った。片手で取って通話ボタンを押した。
那智「もしもし?」
早希「那智無事なの?!よかった!」
那智「俺達は無事だけど自衛隊の奴が犠牲になった。」
早希「エクストラセーバルに遣られて?」
那智「ああ。」
早希「実は電話をかけたのはその自衛隊の事なの。」
那智「??」
トンネルを抜けてパジェロを路肩に寄せて止めた。
早希「あの自衛隊,本当の自衛隊じゃなかったみたいなの。」
那智「え?!どういう事だよ?」
早希「自衛隊に変装していた密売業者達だわよ。怪しまれない為に車両や服装など装備品を全部自衛隊から盗難していたらしいわね。」
那智「じゃあ····本物の自衛隊は···?」
早希「まだこの島には向かっていないって事。だから島で他の変装した密売人に遭遇したら気おつけてね。彼らは那智を札害してでも邪魔者する奴は排除する気だから。」
那智「大丈夫だ。その時はカラカルとサーバルとでなんとかする。」
早希「そう····。あとそう言えばもう観光客は全員避難したみたいだわ。明日朝一にフェリーと飛行機が到着する予定だわ。」
那智「分かった。ありがとうな早希。エクストラセーバルと決着をつけてくる。」
早希「絶対戻ってきてよね?あとあまり無茶はしないで···。」
那智「安心しろ。必ず戻る。」
早希「本当に?」
那智「ああ。絶対だ。」
早希「約束だよ···。」
那智「うん。」
なんだか心の中が懐かしくなった。
那智「じゃあな···。」
電話をきって通話を終了した。那智はハンドルを両手で握って軽くため息を吐いた。そして口を開いた。
那智「なぁ二人とも。·····行くぞ。」
二人「うん!!」
パジェロはハンドルを軽くきって道路に戻った。目の前にはもう西区に入る看板が見えている。
西区に突入した。車は一台も走っていなくて信号機も黄色点滅になっている。建物の灯りもなく,ただ街灯だけが照らしているだけであった。
しばらく進んで中央のビル街辺りに行くと建物の灯りはごく僅かに点灯していて車は路駐されていた。そのまま走っていると道の真ん中に一台のパネルトラックが横転していた。奥に進むと今度はマーチ(4代目後期)とプリウス(4代目)とアストンDBSカブレオが建物につき刺さっていた。
那智「さっきから車が横転したりしているけどきっとエクストラセーバルの仕業だな。」
カラカル「この先を進んで行ったら居るのかしら。」
那智「さぁな。」
ドスン!!!近くで大きな音がした。
那智は音がした方向にパジェロを走らせた。その場所に行くと沢山の車が横転したり突き刺さっていたりしていた。
那智「なんだここ···」
「おやおや,またおもちゃが一つ増えたかな?」
那智「この声は···エクストラセーバル!」
エクストラセーバルがビルの上からジャンプしてプリウスワゴンをクッションにして地面に舞い降りた。
那智達はパジェロから降りた。
エクストラセーバル「また会ったな廃棄物。信でないのかよ。」
那智「あんな事をしてくたばる俺じゃないぜ。それよりいつまでこう言う事を続ける気だ。」
エクストラセーバル「島に居るフレンズと人を全て居なくなるまでさ。」
カラカル「貴方いい加減にしてよね···。こんなバカな事をしてもくだらないわ!逆に悲しむだけだわ!命の大切さが分からないの?」
エクストラセーバル「うるさいな····!お前は引っ込んでろ!」
那智「カラカルの言うとおりだ。もうこんなつまんねぇ事辞めようぜ。」
エクストラセーバル「ボクは辞めたくない。」
カラカル「···この狂セルリアンが。」
エクストラセーバル「なぁ君。さっきから一々うるさいんだけど?」
カラカル「うるさいのはアンタのほうだわよ!」
エクストラセーバル「······フフフ····フハハハハww!!」
サーバル「な,なにコイツ····。」
エクストラセーバル「(ゼーゼー)ボw、ボクのほうがうるさいだってw?君面白い事言うなwww!だけど」
ガシッ!エクストラセーバルがカラカルの首もとを掴んで持ち上げた。
カラカル「ぐ?!は···なせ··!」
エクストラセーバル「フフフ···w」
次の瞬間カラカルが投げ飛ばされた。そしてそのまま路駐していたRCZに目掛けて背中から思いっきりいった。RCZはフェンダーにかけて右が大きく大破した。カラカルの頭からは赤いのが垂れ下がって出てきていた。
それを見た那智とサーバルは急いでカラカルのもとに行った。
サーバル「カラカル!?カラカルー!!」
那智「おい!しっかりしろよ!」
カラカル「ゲッホゲッホ···ペェ!···ハァハァ····も,もう····私は····駄目みたい····イタタ··!!·····地の両も····見て分かるだろ····?ハァハァハァ····」
那智「安心しろ!今すぐ病院に連れていくからな!!」
カラカル「駄目···!!」
那智「な,なんでだよ!!」
カラカル「私の事は良いから····エクストラセーバルに勝って····!····必ずだからね····」
那智「俺は勝負よりお前の命のほうが大切だ!!3年間我が子のように育ててきたお前をこんな風には市なせたくない!!」
カラカル「?!····我が子のよう///·····うふふ···ありがとう那智····でももう意識が··遠ざかっていくような気が····さっきよりも速くなっている·····ような気が····する····わ······サーバル·····」
サーバル「みゃ?」
カラカル「私が居なくなっても·····ちゃんと···友達作って····大事にして·····仲良くするんだ····わよ·····時には···喧嘩もあるだろうと·····思うけど····ジャパリ饅頭を分けて····仲直り···するんだわよ·····」
サーバル「カ,カラカル····(涙)」
カラカル「アンタは····まるで妹みたいな·····存在で·····毎日が楽しかったよ······ありがとう·····(涙)」
サーバル「グスっ·····そんな···そんな悲し事····悲しい事言わないでよ····!·····うう~(涙)」
カラカル「じゃあね·····二人とも·······お元気で······」
カラカルの息が止まった。那智は悲しそうな顔をして目を閉じて下をむいた。サーバルは顔を隠して号泣した。
エクストラセーバル「あらららららww!!ついにくたばっちゃったよwww。いやーよかったよかったww!」
「黙れ。」
エクストラセーバル「えー?」
サーバルが顔を下に向きながら言った。
サーバル「カラカルを返せ···他のフレンズを返せ·····亡くなった皆を返せ!!!!」
サーバルの眼メラメラ燃えていた。野生解放モードだった。
エクストラセーバル「ほぅ···お前がボクを倒そうというのか。話になんねぇがこいよ····ほらほら?」
サーバルはジャンプ力をスピードに変えて思いっきりエクストラセーバルに襲いかかろうとした。
だがそれは見事かわされた。
エクストラセーバル「ほらほら?どうしたどうした?こいよこいよ?」
サーバル「みやぁぁぁあー!!!」
今度は爪を尖らせて同じ事をした。だがまたかわされた。
エクストラセーバル「ヘタッピ~wwww雑魚いってヤンノw」
挑発されながらもサーバルは集中的に狙った。
サーバル「なんでえ·····なんでぇ····早く···早く消えてよ!!!(涙)」
エクストラセーバル「おっと~スキ有りィっとwww」
後ろからサーバルは背中を思いっきり蹴られて吹っ飛んだ。そのままとある飲食店の壁を突き破り中まで飛ばされた。
サーバルはなんとか起き上がろうとするが右足を痛めて起き上がれない状態になっていた。エクストラセーバルはゆっくりゆっくりサーバルのもとに近づいていった。
エクストラセーバル「どうしたー?もう終わり~ww?」
サーバル「(フーフーフー)いや,これからだよ!!イタッ··!」
エクストラセーバル「口はまだまだ元気なようだが体は駄目のようだなww。残念だが君はここで`ゲームオーバー,だ!!!」
そう言ってサーバルの首もとを掴んた。
サーバル「んぐ,苦しい····!」
エクストラセーバル「アハハハww!!ほら!もっと苦しめ!!!」
ズダダダダダン!!!エクストラセーバルの背中に5発くらいの弾が刺さった。
エクストラセーバル「ひゃ?!!」
「遂に見つけたぞ‚エクストラセーバル!」
ウーウー!!外では凄い数のJWPR車両が止まっていた。エクストラセーバルの背中に撃ったのはセルリアンハンターのヒグマであった。
エクストラセーバル「ぐ~お前らぁ····!!」
エクストラセーバルが尖った物体を両手に生やしてヒグマ達に襲いかかろうとしてきた。
ヒグマ「サーバル!隠れろ!!」
ズダダダダタン!ズダダダダタ!!!弾が飛び交う音が凄く聞こえる。サーバルは机の下に隠れていた。
そしてエクストラセーバルはあと少しのところで倒れて寝そべりになった。
エクストラセーバル「くっ····あぅ···!ち,チクショー···!」
ガチャ,ヒグマがエクストラセーバルの背中に左足を乗っけてピストルを頭に突き立てた。
ヒグマ「エクストラセーバル。パークを危険にさらした事で処罰する。最後に言い残す言葉は。」
エクストラセーバル「クソッタレめが···お前ら全員クタバレ!!!」
ズドーン!!パッかーん!!撃たれた後にエクストラセーバルは破裂して粉々になった。
ヒグマ「よし!コード25だ。これにて解決。」
サーバル「那智~!!!」
那智「よく頑張った!悪魔の時間は終わった!!」
他のJWPRの隊員は車両に戻ったり後片付けをしたりしていた。
サーバル「それとヒグマありがとう!」
ヒグマ「私は当然の事をしただけだ。ただ通報があったから駆けつけてみるとお前が首もとを掴まれていたからちょっとヤバイなとは思ったけどな。まぁ間に合ってよかった。」
サーバル「え?通報···?通報って誰が····」
那智「はい。俺です(」
サーバル「那智?!ううう····わーい!!」
サーバルは那智に飛び抱きついた。
那智「うぉっと?!ちょっちょっとサーバル///」
サーバル「大大大好きー!!那智~!!」
ヒグマ「じ,じゃあ私はこれで失礼。」
那智「おう,ご苦労様。」
ヒグマは去っていった。
それから数分後には早希も来た。那智とサーバルは早希のインプワゴンSTIに乗せてもらって車内で色々出来事を話した。
翌日 観光エリア東区 ガイドセンター
早希「荷物は全部持った?忘れ物ない?」
翔大「はい,バッチリです。」
成富「多分ないと思います。」
早希「自分の鞄の中身をチェックした?」
翔大「自分はしました。」
成富「あ,俺してないやw。」
急いで中身を確認すると忘れ物があったらしく施設に走って戻った。
翔大「アイツは相変わらずドジだな····」
早希「まぁ気づいて良かったじゃん。」
そう話していると那智がやって来た。
那智「どこに行くん?」
早希「飛行場まで二人を送って行ってくるわ。」
那智「俺もついていって良いか?」
早希「ええ,良いわよ。」
成富が帰ってきた。
成富「待たせてしまってすいません。あれ?那智さんも来るのですか?」
那智「ちょっと見送りたいと思ってな。」
成富「やったー!!」
早希「さぁ皆、出発するわよ~。」
3人はインプワゴンに乗った。エンジンが掛かって駐車場を抜けて一般道に出た。交通量はかなり少なかった。しばらく走っているとテレビ局のヘリコプターと自衛隊のヘリコプターが飛んでいるのが見えた。
那智「テレビ局と本物の自衛隊も遂に来たのかな。」
早希「ええ。島中では至るところにマスコミやテレビ局の関係者が取材してるわ。あと自衛隊も早急到着したみたい。今数万人で密輸グループの関係者を確保して拘束している最中みたいだわ。」
那智「本物の自衛隊が来て良かった···。」
数分後
早希「到着~。駐車場の空き探すだけでも結構かかったわねw。」
那智「普段はこんなに埋まっている事ないからな···w。」
立体駐車場の屋上階にインプワゴンを停めて2階まで降りて飛行場と繋がっている連絡道を歩いて中に入った。かなりの人の数で飛行場はざわざわしている。
那智「すげぇ人の数···」
早希「二人とも,渡したチケットは持っているわよね?」
翔大「はい。一応成富の分も自分が持っています。」
ちなみに翔大が持ってるチケットは関空(関西空港)行きの便である。
早希「分かったわ。あ,忘れてそうになっていたけどこれ。忘れ物。」
翔大「あ!俺のiPhone6!!ありがとう早希さん!」
早希「実は見つけたのは私じゃなくて···那智なんだよね~//(少し照れながら頭をかく)」
翔大「え?!そうだったのですか。那智さんありがとうございます!」
那智「いや,どーってことないさ//(照れながら頭をかく)」
成富「·······(那智さんと早希さん·····気が合いすぎるだろ···(マジやばくね)」
アナウンス「まもなく関西空港行きが出発します。ご搭乗のお客様は急いでD乗り場まで来てください。」
翔大「ヤベ!あ!とりあえず那智さん早希さん!僕達はここで失礼します!ありがとうございました!」
成富「またどこかで会いましょう那智さん!」
那智「おう!また会おうぜ!!」
成富は手を降って別れを告げた。翔大は少し遠くから二人に軽く礼をして成富の後を行った。
早希「行っちゃったわね····。」
那智「ああ···色々楽しかったぜ···。」
早希「そう,なら少し嬉しいわ//」
那智「帰るか。」
二人は飛行場を後にした。
2日後政府は親会社でもある神戸吉崎カンパニーにジャパリワールドの経営停止と処分を下した。そのあと神戸吉崎カンパニーは大赤字になり破産,倒産した。
その後早希は閉園から一年後の2018年に大阪市内のとあるビルを借りてフレンズ保護を目的とする団体「Friends Protection Group(略:FPG)」を立ち上げた。
一方那智はどこかの別の仕事についたようだ。
そして廃墟となった島では今日もフレンズ達が幸せに楽しく暮らしているとさ。
END····?
原作:けものフレンズプロジェクト
参考作:映画ジュラッシックワールド
提供:様々な自動車企業様,その他の企業様
企画:もやしまる.SAVANNA氏
作:もやしまる
ありがとうございました~。
これ本にして出しても良いレベル(
流石!とても良い作品でした!
あの軍....何だっけ?あの偉そうな人を那智が殴るシーン見たかった(
あなたは小説が得意なフレンズなんだね!(NGワードはしっかりエスコートしてるのがよかったwお疲れ様!)
ありがトゥース(謎)
サバンナsの図鑑もあり、楽しく読むことができました。投稿お疲れ様です。
You are idiots