一方その頃那智と早希は
早希「次のカーブを曲がったら信号機がついている交差点が見えてくるはずだわ。」
那智「分かった。」
早希「そう言えばこの車のラジオって使えるのかな?」
那智「いや,使えないだろ···。」
ラジオをONにした。するとザーザーとなっているがかすかになにかが聞こえる。」
早希「なんか微かに聞こえるわ。」
那智「なんって言ってんだ?」
早希は耳をすましてみた。
「ザーザー,緊急····ほうです···ザーザー··フレンズが暴走···ザーザー···ますのでお車を···ザーザーザー···建物の中に·····ザーザーザーザーくれてください····ザーザー,繰り返しお伝え····ザーザー···ザーザーーーー」
早希「またなにかあったみたい。もしかしたらフレンズが暴走しているのかな。雑音が酷くて上手く聞き取れないわ。」
那智「だとしたら子供達は····。」
早希「はぁー?!····ヤバいわね···」
那智「少し飛ばすぜ。掴まってなよー。」
エクスプローラーはカーブを凄いスピードで曲がって直線の下り坂に出た。少し離れた正面には交差点があり横断歩道を通行人が沢山渡っていた。
早希「人人!!交差点に人!」
那智「····(ガコッ)」
思いっきりアクセルを踏んでさらに加速した。エンジン音に気づいた通行人は急いで渡りきった。そして通行禁止の看板とパイロンをなぎだおして交差点に侵入した。すると左と右からクラクション音と共にスリップとブレーキ音が聞こえた。
早希「後少し遅かったら事故ってたわよ?!」
那智「ああ,すまん。」
キュキュキュキュ~~!!エクスプローラーは少しドリフトしながらT字の交差点に突入した。それに気づいた後ろに走っていたエルフ(6代目)が急ブレーキをかけて止まったところ後ろから来たリーフ(初代)に軽く追突された。
しばらく走っていると4車線の大通りに出た。那智はドライビングテクニックを生かしてどんどん抜かして先を急いだ。
15分後 観光エリア中央区
中央区についたのは良いが,辺りが凄く荒れ果てていた。車や店は燃えてるは,店に車が突っ込んだりしてるは,フレンズが捕らえられたりしてるは,赤いなにかが壁や道路などに付いてるなどここが本当に観光エリアなのかかと疑問に思うくらい酷い有り様になっていた。
早希「なにここ····これが····これがあの中央区····。」
那智「かなり酷いな·····」
二人はエクスプローラーから降りた。空は煙で真っ黒になっていた。
早希「フレンズが暴走したとかラジオで流れていたけど····どんな感じだったんだろう····」
那智「さぁな····。」
そう話していると前方からJWPRのキャラバンが走ってきた。そしてゆっくりと目の前で止まった。そして隊員二人が降りてきた。