今から33年前(1984)に開園した「Japari Park」と言う巨大総合テーマパークが存在した。距離は大阪からフェリーや船で約50分。ヘリでは約30分だった。さほど日本列島から離れてなく,最も近い地方は関西だった。島には遊園地があったりサーキットがあったり動物の触れあいコーナーなどがあった。ある島には都市も存在して約数千人が住んでいた。
だが開園から20年後(2004)。3月の中旬頃にある暴動が起きた。それは「セルリアン」と名の未確認生物達の暴走である。自衛隊も暴動を沈めようと戦ったがそれを完全に沈めるには5日間かかった。もちろん多くの犠牲者も出してしまいパークの再経営も難しくなった。そしてその暴動の後に休園の発表が出たが再び開園する事はなかった。島に残された乗り物や建物は次第に自然へと帰り跡形を消していった。
閉園から10年後(2014)パーク創立者が亡くなり社長の代として変わった創立者の孫が「もう一度祖父が夢に見たテーマパークを再び開園させよう」と考えた。
次第にそれは叶う夢となり3年後(2017)に開園した。そのテーマパークの名は「Japari World」と名付けられた。
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2017年 7月下旬 太平洋上空
成富「なぁ?まだつかないの?」
翔大「あと多分もうちょいだろう。」
この二人の少年は田宮兄弟である。成富(なりと)が弟で翔大(しょうた)が兄である。2週間前彼らの元に親戚の早希からジャパリワールドのVIPチケットが届いた。そして二人はこの日を待ち望んでいたのだ。
現在パーク行きの旅客機に乗って向かっているところだ。
翔大「ついたらなにする?」
成富「う~ん···なにしようかな··」
翔大「あ,こう言うのはどうだ?」
成富「なになに?」
翔大「まず···昼飯を食ってから考えよう(ほのぼの)」
成富「あ···ああ···w」
成富は外の風景を見ながら言った。
成富「話かわるけど早希さん元気にしてるかな?本当久々に会うよね。」
翔大「俺達と会うのも親戚が集まる正月の時だけだもんな~。でもまぁ元気にしてるんじゃない?」
成富「だよね(笑」
しばらくすると大きな島が見えてきた。
成富「あれかな?」
翔大「多分あれがジャパリワールドじゃないかな?」
「ポン」アナウンスが後に流れてきた。
アナウンス「まもなく着陸体制にはいりますのでお客様はシートベルトを着用してください」
翔大「やっぱりあれだったな。」
成富「うん。」
二人はシートベルトをした。機体はどんどん下がっていき滑走路が見えて着陸した。機体は徐々に停車位置について空港関係車両が機体の回りに停車した。そして飛行機の扉が開き乗客はタラップ車を使って地上に降りた。それにつられるように田宮兄弟も降りた。
二人は歩いていると木々にフレンズが隠れていて成富が手を降るとそのフレンズも手を降ってくれた。成富はスマイル顔を浮かばせながら翔大と飛行場の外に出た。
飛行場前の道路はタクシーやバスなどで溢れていた。
成富「そういや前券といっしょにパークのマップやパンフレットも届いたよね。あれ持ってきてる?」
翔大「当たり前だろ。ま.まぁパンフレットだけは忘れたけど····。」
成富「ええ~w。」
翔大「でもどっかに置いてるだろうだからそれ貰ったら問題ないっしょ。」
成富「う.うん··。」
翔大「さてと.飯食いにどこか行きたいけどえっと~····」
成富「この観光エリアって所行けばあるんじゃない?」
翔大「そうだな。でも大分距離があるな····タクシーでも拾うか。」
成富「そうだね。」
道路を見ると丁度向こう側から3代目セルシオタクシーが走ってきていた。翔大は手を上げた。セルシオはそれに気づきハザードをつけて二人の前に止まった。
成富「うわーセルシオだw。」
翔大「今じゃもう見ないよなこのタクシー。」
「カパ!」後部座席のドアが開いた。二人は車内に座った。
タクシードライバー「目的地はどこまでですか?」
翔大「観光エリアまでお願いします。」
タクシードライバー「観光エリアのどっちの区ですか?」
翔大「え?区が有るんですか?」
タクシードライバー「西区.中央区.東区とあります。」
翔大「ここから近い区はどこですか?」
タクシードライバー「東区でございます。」
翔大「じゃあ東区でお願いします。」
タクシードライバー「かしこまいりました。」
セルシオは右ヴィンカーを点滅させて発進した。しばらく進むとセルシオはちょっとした橋を渡った。海は宝石のようにとても綺麗に輝いていた。
それから約20分後
タクシードライバー「到着しました。料金は200円です。」
翔大「はい.200円。」
タクシードライバー「ありがとうございます。最後に領収書です。」
翔大「あざーす。」
二人はセルシオから降りた。通りは人で賑わっている。
タクシードライバー「あ,良かったらこれどうぞ。」
貰ったのはタクシー料金が半額になるクーポンだった。
翔大「え,いいんですか?ありがとうございます。」
タクシードライバー「ではまたのご利用お待ちしています。」
そう言ってセルシオはヴィンカーを出して車の列に入っていった。
成富「あのタクシーの女性運転手さん綺麗だったね。」
翔大「そうだな//···あ,そうだそうだ飯探しに行かないとな。」
成富「そだね。」
二人は人の波に乗って飲食店を探した。
数分後
成富「中々良いところ見つからないね。」
翔大「そうだなw··」
キキキキ~!!遠くのほうからタイヤ音が聞こえた。それは徐々にこっちに近づいてくる。
翔大「なんだ?」
成富「向こうの方向からだね。」
翔大「ちょっと見てみる?」
成富「ああ、そうだね。」
二人は後ろを振り向いて音の正体が来るまで少し待った。その数秒後にその正体は姿を表した。
ブォン!(プシュー)ブォォオ~(キキキキー!!)ストリート仕様のAE86とER34がドリフトをしながら交差点に侵入してきた。
翔大「おおw!!」
成富「スゲェ··w」
ピピピー!!!ププー!プー!左右から来たアクア(初代)とフィット(2代目)がブレーキ音を響かせながら止まった。
通行人はざわめいていた。
翔大「あ.危ねぇな···」
成富「やっぱりこんなところでやる事じゃないよ···」
遠くのほうからパトカーのサイレンが近づいてくる。パトカーが姿を表すと本州の白黒パトカーとは異なっていた。パトランプは緑色のブーメラン型でサイドには大きく白文字で「JWPR」とかかれておりその下に「ジャパリワールドパトロール」と英語で書かれていた。現れたパトカーのベースはRX8とBRZだった。二台はサイレンを鳴らしながら去っていった。
翔大「···気をとりなおして飯探しに行くか。」
成富「うん···。」
それから50分後
翔大「いやー食った食った。結局Mフードで飯を食って時間を過ごす事になったなw。」
成富「まぁいつもどおり美味かったから良いんじゃんw。で,次はどこ行く?」
翔大「そーだなー····あ,この博物館とかどうだ?」
成富「お~じゃあそこで賛成。」
翔大「ここから少し歩いた所に有るみたいだな。以外と近いや。」
歩いて数分後
翔大「ここかな?」
成富「ここだね。以外と見た目は普通の建物みたいな感じなんだね。」
博物館の外観は四角い箱のような建物だった。大きさもさほど大きくも小さくもなく普通である。建物の看板には英語と漢字で博物館と書かれていた。
二人は博物館の中に入った。中も普通に広い。人はまぁまぁって言ったところぐらいの人数が居た。
成富「普通だね。」
翔大「うん。」
中央のカウンター辺りに行ってみると博物館のパンフレットがあった。それを取って館内になにが展示されているのか見た。中にはジャパリパークのコーナーやフレンズについてのコーナーなどもあった。
翔大「お?これ良いかもな···。」
翔大が注目したのは乗り物コーナー。歴代のパーク車両の歴史や役割を見れる場所だ。
翔大「おい.ここ行ってみないか?」
成富「おお,どれどれ···面白そうだな。」
翔大「だろ?」
成富「中々エリアも広そうだし行こうか。」
二人は他のコーナーを2つほど通ってお目当てのコーナーについた。
入り付近には360とミゼットがお出迎えのようかのように置かれていた。車の横には展示調が有った。
調には「初期のツアービークル」と書かれていた。さらに隣には初代ジムニーがあった。
成富「こんな古いジムニーも有ったんだね。」
翔大「当時は働き者だったんだろうな···」
その横には2代目のインタークーラーターボのピックアップ仕様があった。そしてまたその横にはランドクルーザー80があった。結構かなりの車両が展示されていた。
二人がそれを次々見学していると後ろで声がした。
「久々だね二人とも。」
成富「この声は···あ,早希さん!」
翔大「どうもご無沙汰しております。」
早希「二人とも相変わらず自動車が好きだね。どう?もう博物館内は全部回った?」
翔大「一通りは回りました。」
早希「そう。あ,そう言えばこれあげようと思っていたんだ。ちょうど2つチケットが余っちゃってるからね。」
渡したのはツアービークル乗車券だった。
成富「え?!いいんですか?ありがとうございます。」
早希「じゃあ私は仕事に戻るわね。なにか困った事があったりしたら電話して。」
翔大「はい,ありがとうございます。」
そう言って早希は去っていった。
成富「そういやまず乗車場ってどこだっけ?」
翔大「地図見れば分かるだろ。」
成富「あ,そうだね··w。」
翔大「とりあえず後で乗るか。」
数分後 ツアービークル乗車場
乗車場には沢山の人が並んでいた。太陽は暑く照って人々の体力を奪う。その中に田宮兄弟も居た。
成富「まだかな···暑い··」
翔大「そうだな····」
待ち時間のお知らせ看板を見ると約45分と書いていた。
翔大「待ち時間45分だ···」
成富「仕方ない···待つしかないね···」
それから30分後
スタッフ「次の方お待たせしました~。」
翔大「はい,どうも···」
そう言ってチケットを渡した。ツアービークルのほうを見ると2016年型のエクスプローラーだった。
成富「ベースはエクスプローラーなんだ···」
翔大「とりあえず中入ろう···」
車内に入った瞬間にエアコンの涼しい空気がした。そして椅子に座ると軽くため息を吐いた。
翔大「は~涼しい···生き返る··w」
成富「それな~··ふ~。」
そうしているとナビモニターにジャパリワールドのロゴが映ってその後にモニターが緑になった。
ラッキービースト「ようこそジャパリワールドへ。そして今日はツアーに参加してくれてありがとう。まずお名前を教えてね。」
成富「これってマイク機能かな?」
翔大「さぁ?」
成富「うーん···まぁ一回やってみるか。成富だよ。」
翔大「翔大だ。」
ラッキービースト「ナリトとショウタだね。間違いないかな?」
二人共「うん。ああ。」
ラッキービースト「登録完了。あと僕の名前はラッキービーストだよ。なにか気になる事などがあったら言ってね。」
翔大「ああ。宜しくなラッキー。」
成富「よろしく。」
ラッキービースト「それじゃあ出発しようか。」
ギュシュュ,ブロォン。エンジンがかかりエクスプローラーは乗車場を後にした。
しばらく走っていると成富はある事が気になった。
成富「ねぇ,この車ってハイブリッドなの?」
ラッキービースト「違うよ。普通のガソリン車だよ。だけど車内にエンジン音があまり聞こえないように改造されているからとても静かなんだよ。」
成富「へー。」
エクスプローラーはオフロード道を走って行く。
風景は広い平原へと変わった。平原には沢山の普通の動物が居た。
成富「うわ~沢山の動物が居るね。」
翔大「結構な数だな。数えれないや··w。」
ラッキービースト「この平原エリアには様々な草食動物が居るよ。肉食動物は別のエリアに居るけどフレンズだったらそんなの関係ないからフレンズ専用のエリアには草食も肉食も居るよ。」
成富「へえ~。早く会ってみたいな~!」
ラッキービースト「じゃあ次のエリア行こうか。」
·······
····
··
一方その頃ある施設では
早希はあるコンクリート塀の施設にやって来ていた。
早希「あ,そうだあの人呼んでみるか。」
自分のスマホを取り出して電話をかけた。数秒後,誰かがでた。
「もしもし?」
早希「早希よ。」
「なんだ。お前か。」
早希「ちょっと色々話したい事があるから例の施設まで来て。」
「分かったよ。今から行く。」
早希「了解。」
会話が終了した。
(唐突乱入)おっと,この若い女性の説明を忘れていたがこの人は「吉崎早希(よしざき·さき)」と言って元ジャパリパーク創立者だった「吉崎犬吉(よしざき·いときち)」の孫でもある。犬吉が2014年に亡くなった事で社長となり再びパークを開園させた者である。社長だがスタッフ,社員のように普通に博物館で働いている。
数分後(※物語に戻るゾ)
ブォオ,キィ···。施設の外で車が止まる音が聞こえた。外に出てみると電話をした男がF150(10代目)から降りてきている所だった。
早希「少し久しぶりだね那智。」
那智「ああ,そうだな。でもお前とあうのはたったの3週間かそれくらいだろ。」
早希「うふふ。そうだったかしらw?」
この若い男は「内藤那智(ないとう·なち)」である。役割はサバンナエリアでフレンズの飼育員である。子供の頃ジャパリパークに一度来た事がありそれがきっかけでジャパリワールドで職についた。
那智「で?話したいこ事って?」
早希「詳しい事は施設の中で話すわ。」
施設内
施設の中には透明なガラスごしで中を観察出来るような仕組みになっていた。早希は口を開いた。
早希「この前ここにあるフレンズを飼育しているって言ったでしょ?今回の話はそれが関係してくるのよ。」
那智「なるほど。でもまだどんなフレンズか教えてもらってないからまずそれを説明してほしい。」
早希「うん‚じゃあ今から話すね。あれは···」
早希が言うにはそのフレンズは2年前とある本州の実験室で誕生し最初は姉妹も居たらしいが突然の謎の病にかかって1ヶ月で亡くなってしまったらしい。それからそのフレンズだけ生き残り一人ぼっちで過ごしてきたらしい。今は大分成長して人間の13才頃くらいの慎重になっているらしい。元々このコンクリート塀の檻に入れる予定は無かったがある日他のフレンズと喧嘩をしてしまい相手のフレンズを札害してしまった為この檻に入れられたが札害の他に他のフレンズに怪我をさせたりしていたのも関連するようだ。
後から聞いた話だがこのフレンズはセルリアン系のフレンズの死骸から生み出したらしい。
那智「ほぅほぅ···ところでそのフレンズの名前は?」
早希「エクストラセーバル。」
那智「なるほど····死骸ってまさか···セーバルの··?」
早希「そうよ。」
那智「あの13年前に暴動を止めようと犠牲になったあのセーバル···?」
早希「ええ。死骸はとある森で発見したの。」
これは流石に那智もあきれた。
那智「なんでセーバルの死骸を使ったんだ?そんなの使ったら暴れるに決まってるだろ。」
早希「最初は私もそう思って拒否はしたの。だけどある社長が「最強のフレンズを作ったらセルリアンも倒せるし恐い者は無いだろう。だからもしこの件を引き受けるならパークの建設費をあげよう」っと言ってきたからつい····(もじもじ···)」
那智「つい···じゃねぇよ!お前人としてしてはいけない事も分からないのかよ。昔からそんな事が度々あったじゃねぇかお前は。大人になっても分からないのかよ···。」
早希「······ごめん····なさい····」
那智「今頃謝ってももう手遅れだけどね。こいつがもし脱走して暴れだしたりしたらこのパークは潰れるぞ。まぁそうなった時は社長のお前が責任を任されるからな。それだけは覚悟しておけよ。」
那智は少し怒り気味で早希に言った。
早希「·····」
早希は暗い表情になりながら施設のドアを開けて外に出た。そして停めていた愛車のインプレッサWRXワゴン(2代目)に乗った。一瞬ハンドルを掴んで目を閉じてかがみこんだ。頭の中でなにかが蘇ってきた。
·····
···
··
1993年7月中旬 ジャパリパーク オクナワ南東部
ブロロロ···確かあの時はお爺ちゃんと一緒にジムニーに乗って帰って居たんだっけ····記憶が溢れてくる···
犬吉「どうじゃ···学校は楽しいか··?」
早希「(首を横にふる)全然···」
犬吉「そうか···じゃがジャパリパークは楽しいじゃろ··?」
早希「うん!//」
確かあの時私はクラス上の関係で学校には全然行ってなかったんだよな·····だけどジャパリパークはとても楽しかった···
犬吉「ハハハ‚そりゃよかった。どうじゃもうフレンズとは友達になれたか?」
早希「もちろんだよお爺ちゃん!もう10人かそれくらい出来ちゃったよ!」
犬吉「凄いな~w。今度お爺ちゃんにもそのフレンズ紹介してくれんかのう(」
早希「うん!いいよ!」
犬吉「じゃあ楽しみにしておりますぞ//。」
早希「フフフ//。」
···
······
········
早希「あ····いけないいけない···ボーッとしていたら駄目だ····でもありがとう····お爺ちゃん····。」
涙を拭き取って鍵を射し込んだ。
シュドドド,ガォォン。エンジンがかかりアクセルを踏んでそのままオフロード道へと向かって走っていった。
13歳くらいの慎重→13歳くらいの身長ではないでしょうか?
あ,すんませんw···。間違ってるの気づかなかったですw。ありがとうございます。
一方那智は
那智「(少し言い過ぎたな····でも本当に駄目だぞ早希···)」
心の中で思い返して落ち込んでいた。
スタッフ1「あれー?おかしいな~?」
とあるスタッフがタブレットを持って何か言っていた。気になった那智は声をかけてみた。
那智「どうした?」
スタッフ1「いや‚その····実は檻の中に居るはずのエクストラセーバルの陽性反応がないんです。もしかしたら逃げたしたのかな··」
那智はなんとなく降りの中にある鉄で出来た大きなドアを見てみた。そこには無数の手形と傷がついていた。
那智「なあ?あの傷とかってドアに元々付いていたの?」
スタッフ1「あ!ホンマや,傷付いてますね。確かに前は付いてなかったような気がします。」
那智「一応確認しに行く?」
スタッフ1「もしエクストラセーバルおったらどうします?」
那智「だから念のために麻酔銃とか持っとけよ···」
スタッフ1「実は僕銃持ってないんですよ···だけどあの塀の上に居るスタッフなら持っています··。」
那智「じゃあ呼べば良いじゃん。そうか貸してもらうか···。」
スタッフ1「ちょっと試してみます。」
そう言ってスタッフ1は無線を取り出した。
スタッフ1「どうやら降りてくるみたいです。銃は慣れてる奴じゃないと危ないからと言われましたので···」
那智「分かった。」
数秒後,スタッフ2が中に入ってきた。
スタッフ2「じゃあ確認しに行きますか。」
二人「はい。うぃ。」
3人はガラス越し窓の左はしっこにある鉄で出来た扉を開けて小さい階段を降りた。そして問題のドアの前についた。傷の長さは近くで見ると相当長くて手形も大分上の方にあった。
スタッフ1「これは飛び越えて逃げたのですかね···?」
那智「さぁな····だけどかなり高い所に手形と傷がある···。」
スタッフ2「飛び越えたとしても警報がなるはずなのですが何故鳴らなかったのでしょう····もしかして故障しているのですかね···」
那智「とりあえず何メートルあるかとか計って調べようぜ。」
スタッフ1「了解です。」
3人は壁の傷を図る準備をした。
場所は変わってバイパス。多くの車が走っている。その中に早希が乗るインプの姿もあった。
早希は本部に居る知り合いと話そうとインカム型の通話機を方耳に付けて話した。
早希「もしもし卓也?早希だけど。」
卓也「ああ早希か。どうしたん?」
この「角三卓也(かどみつ·たくや)」という者は早希の知り合いでもあり本部の指令室で働く早希とは同い年の男である。実は2年前にジュラシックワールドに行った事がある。(この世界ではジュラシックパーク,ワールドが存在する設定)
早希「あのエクストラセーバルが居る檻についてだけど····」
卓也「あ···その檻についての事だけど今指令室がざわめいてるねん···。」
早希「なんで?」
卓也「檻の中に3人勝手にスタッフが入ってるねん···!さっきから無線で呼び掛けてるみたいやけど聞こえへんせいか気づいてないねん···。」
早希「···その中に緑色の飼育員のパーカー着た若い男って居る···?」
卓也「うーん···あ‚それっぽい奴が一人居るな。若干しか見えへんけど。」
早希「····施設に付いているメガホンで呼びかけて····早く··!!!」
オペレーターが慌ててメガホンのスイッチを押して呼びかけた。
「中に居るスタッフは急いで避難してください!繰り返します!急いで避難してください!!」
那智「もしかして中にエクストラセーバル居たのか?!」
スタッフ1「だとしたら急いで戻りますよ!!那智さん!!」
那智「おう!言われなくても分かってるぜ!」
3人は急いで入ってきた入り口に向かった。その時に「フフフフ···」と不気味な声が聞こえた。
あと少しで入り口につく距離で物影からエクストラセーバルが出てきて両手には尖った物を持っていた。それを見て3人は自分達が居た鉄の扉の方向に戻り走った。エクストラセーバルも後ろからついてきた。
無我夢中で走っていると後ろのほうで転ける音がした。那智は後ろを振り向いて見るとスタッフ2がなにかの物につまづいて転んでいた。
スタッフ2「お···お願いだから····頃さないで····頃さないで···!!」
エクストラセーバル「フフフフw。それは出来ないお願いだな~w。でも安心してw,すぐに楽にしてあげるからww。」
スタッフ2「いや·····いやーーーーー!!!」
グッサ!! 悲鳴と共にそんな感じの音がした。
スタッフ2「う····グファ·····(脂肪)」
エクストラセーバル「アハハハw!信じゃったww。やっぱりこの爽快がたまらない~wwこれだから頃す事を辞められないんだよww。アハハハハハww!!」
那智「(ヤベエ···あいつサイコパス過ぎるだろ·····でもアイツが一人言言っている間に急いで扉にだどりつこう!!)」
そしてようやく鉄の扉にたどりついた。スタッフ1はパスワードを入力するが焦ってるせいで何度も間違えてしまう。
そうしているうちにエクストラセーバルが気づいた。
エクストラセーバル「あれ?まだ廃棄物が2匹も居たのか···なら····頃す····。」
そう言ってエクストラセーバルは走ってきた。
那智「おい!なにやってるんだよ!!!」
スタッフ1「分かってます!!だけど手が震えて上手く打てないんですよ!!」
那智「ええい!俺に変われ!!で,パスワードは!!」
スタッフ1「1984です!」
那智「えっと,1984っと。開いた!」
ドアは徐々に開いていく。
那智「早く出るぞ!!!」
スタッフ1「はい!!」
二人は急いで外に出た。そして那智はすぐさまドアを閉じるボタンを押した。
その瞬間にエクストラセーバルが小ジャンプをした。
エクストラセーバル「まてぇぇぇ!!!(ゴッツーン!)」
間一髪で扉が閉まった。
那智「やったぜ!!」
言い忘れてましたが今回からちょいグロ,脂肪要素が出てきます。
檻の中
エクストラセーバル「痛ったー!!すごく痛い,マジ痛い,市ぬくらい痛い!!ぐぬぬ····あの人間ども目···ボクを怒らせたらどうなるか思い知らせてやる··!!」
檻の外
那智「俺はこの事故の事を本部に伝えに行くけどお前も来るか?」
スタッフ1「は,はい。やっぱり一人で居るのも怖いので···お言葉に甘えて僕も行きます···。」
那智「よし。分かった。じゃあ俺の車にノ」
ドジャーン!!····ドゴーン!!扉が揺れ始めた。
スタッフ1「な,なんですか··?」
那智「奴がドアを叩いているんだろう···。大丈夫だ早く乗れ。」
ガキ!ベッキ!扉の悲鳴が激しくなっていった。
那智「(ドアが今にでも壊れそうだなどうしようか····このまま車に乗って逃げたとしても追いつかれたら終わりだ····ここはやり過ごすしかないかな···。)どこかに隠れよう!このまま車に乗って逃げたとしても奴が来たらたまったもんじゃない!」
スタッフ1「で,でも隠れる場所なんてないじゃないですか···。」
那智は考えて辺りを見た。目に入ったのは一台の作業員用のプリウス(3代目)であった。
那智「じゃああの車の下に隠れとけ。言っておくが物音や息づかいは絶対たてるなよ。」
スタッフ1「りょ,了解です···!」
小走りでスタッフ1はプリウスのそばに行き下に隠れた。那智はF150の下に身を潜めた。
那智「(そろそろ壊れそうな音が聞こえる····来るぞ···)」
ドジャーンドゴン!···ガシャーン!!!ドアが遂に破壊され中からエクストラセーバルが出てきた。
エクストラセーバル「あれぇ~w?あの廃棄物どこ行ったんだろう~?」
那智「(出てきやがった···!)」
エクストラセーバルは徐々にスタッフ1が隠れているプリウスに近寄って行った。
スタッフ1「(来た····来た··!!どうか見つかりませんように···!!)」
するとエクストラセーバルがプリウスの下を覗こうとした。
那智「(ヤバい!!)」
覗いた瞬間スタッフ1は黒い帽子で顔を隠した。
エクストラセーバル「ここにも居ないか····。あれぇ?どこ行ったんだろう?」
スタッフ1「(危なかった····バレてないみたいだな···)」
と,思ったその時。プリウスが持ち上がってプリウスは木々に目掛けて吹っ飛ばされた。
エクストラセーバル「安心した~って思ったw?もう覗く前に匂いからしてバレバレだよw?さぁじゃあ·····氏のうか。」
スタッフ1「·····フフフ····那智さん····助けて····」
グチャ!!ベチャ~···。スタッフ1は腹辺りを思いっきり刺された。
スタッフ1「······」
エクストラセーバル「ねぇ?····そこにも居るんだよね?」
F150のほうを向いて言った。那智は完全にバレてるなと思った。那智がとった行動はオイルホースを切って体に塗りつけた。
そしてエクストラセーバルがF150の側にやって来て覗こうとした。だが
エクストラセーバル「ゲホゲホ!!なにこの匂い?!ゴッホゴッホ!駄目だ!これボク駄目な臭いだ!ゴッホ!ヤバいせき止まらない!クッソー!!!」
ぐちぐち言いながらそのままどこかへ逃げてしまった。
那智「助かった····あと助けられなくてゴメンな·····」
那智はF150に乗って鍵を刺した。エンジンはかからないと思ったがかかった。そしてそのまま出口に向かって走らせた。
数分後 バイパス 平原エリアトンネル付近
那智はF150をとばしていた。トンネルにさしかかり中に入ったとたんと同時にエンジンから嫌な音がした。
ギギギ···ギギギ···プシュ~~ しまいには煙が出てしまった。那智は左にヴィンカーを出してノロノロと路肩に寄せて止まった。エンジンを確認しようと思いハザードをつけて降りた。ボンネットを開けると凄い黒煙と焦げ臭い臭いがただよった。
那智「さっきオイル線切ったのが原因かな···でもどちみちこいつ15年くらいたっているからガタがきたんだな···」
実はこのF150はジャパリパークだった頃の物を再利用して放置されていたのを動かせるようにした物であった。しかも2017年時点でこのF150は16歳と言う老車だった為,故障する事が多かったが今回はエンジンが完全に真でしまった。
那智「まいったな~····ここから徒歩で近くのガイドセンターから車を借りれる距離でもないし···う~ん···」
道路を見ていると一台のクルーのタクシーが走ってきた。
するとクルーは路肩に寄せてF150の後ろに止まった。そしてタクシードライバーが降りてきた。
タクシードライバー「どうしたんですか?」
那智「いや~車壊れちゃって····」
タクシードライバー「あ,そうなんですか。車はどんな状態なんですか?」
那智「エンジンルームから焦げ臭い臭いがして完全にエンジンがイッちゃってます··。」
タクシードライバー「なるほど····これじゃあ治せないな····」
那智「治したり出来るんですか?」
タクシードライバー「ちょっとした故障とかだったら治せるんですけどここまで酷かったらね~·····」
那智「あの~····突然なんですが···ジャングルエリアのジャパリワールド本部まで連れていってくれませんか?」
タクシードライバー「あ,良いですよ。じゃあタクシーに乗ってください。」
那智「はい,ありがとうございます。」
後部座席のドアが開いて那智は座った。ドアが閉まるとクルーは右にヴィンカーをだして道路に戻った。
那智はスマホを取り出して島のレッカーサービスに電話をかけて故障したF150を回収してくれるように頼んだ。
それからおよそ28分後
ジャングルエリア ジャパリワールド本部前
タクシードライバー「料金は300円になります。」
那智「はい。どうもありがとうございました。」
タクシードライバー「では失礼します!」
そう言って去っていった。那智は少し落ちこぼれながら本部の中に入って正面エントランスを通りエレベーターに乗った。そして総司令室などがある3階についてエレベーターを降りた。少し一つため息をついて早希が居るだろうと思われる総司令室の扉を開けた。中には予想どおり早希が居た。
那智「奴の脱走で二人の従業員が市んだ。これ以上犠牲を出さない為には観光客に避難指示を発令すべきだ。」
早希「それは園長でもあり社長でもある私が決める事だ。犠牲をださない為には簡単な事じゃん。奴を捕まえて始末すればいいんだよ。だからさっきセルリアンハンター達をエクストラセーバルが居るところに送り込んだわ。」
那智「なに考えてんだお前,アイツを捕獲する事は不可能だ!いいか?今すぐ向かわせたセルリアンハンター達を引き返すように伝えるべきだ!」
早希「心配しないで。あの人達はセルリアンを捕まえるプロなんだわよ?失敗する事はないはずだわ。」
那智は小さくため息を吐いた。これ以上言っても無駄だと思った。
那智「そう···。まぁ好きにすればいい。」
そう言って背中を向けながら指令室を出ていった。
早希は少し落ち込んだ顔をして目をつぶった。そして口を開いた。
早希「パーク内にコード84を発令して。向かわせたセルリアンハンター達に緊急退避命令を。」
オペレーター全員「はい!!」
·····
アナウンス「園内のお客様にお知らせします。ただいま園内にて重大な事故が発生しました。各エリアにシェルターと避難場所を設けましたのですみやかに避難してください。繰り返しお知らせします。ただいま園内···」
·····
湖畔エリア 森林道
湖畔エリアにはセルリアンハンター達のランドクルーザープラドと改造ハイエースがエクストラセーバルのレーダー反応がある平原エリアへと向かっていた。すると,無線が入った。
無線「ザー····全ユニットに次ぐ····今すぐ····帰還せよ····ザー」
隊員1「隊長聴こえましたか今の?」
隊長「ああ。わずかだけど聞こえた。よし,無線を貸してくれ。」
隊員「はいただいま!」
隊長「全隊員に次ぐ。本部から帰還命令が出た為引き返す。」
プラドとハイエースはUターンをして来た道を戻って行った。
······
オペレーター「観光客に避難命令とセルリアンハンター部隊に退避命令の連絡が完了しました。」
早希「了解。」
一方,田宮兄弟 平原エリア ツアービークル観光区間
ラッキービースト「右に居るのはアミメキリンのフレンズだね。動物だった頃は長い首が特徴だったんだ。」
成富「フレンズ化すると結構変わるんだね~。」
翔大「あのフレンズなんか言ってね?」
成富「ん?」
二人は窓を開けて耳をすませた。
アミメキリン「私はヤギね私はヤギね私はヤギね私はヤギね私はヤギね」
成富「ねぇw?聞こえたw?」
翔大「ああw。なんか私はヤギね私はヤギねって連呼してるねw。怖いww。」
窓を閉めるとエクスプローラーは再び走り出した。
ラッキービースト「次のフレンズは, ビビビ!」
二人は??っと文字を表した。
「こちらはジャパリワールド本部です。ただいまパーク内にて重大な事故が発生認め全アトラクションの乗り物は緊急帰還となります。お客様にはご迷惑をおかけしましてまことに申し訳ありません。」
成富「重大な····事故?」
翔大「多分なにかあったんだな····。」
ラッキービースト「これより停車場に戻ります。運転が荒くなるかもしれないので必ずシートベルトをしてください。」
後ろを見ると他のエクスプローラーはUターンをして戻って行っていた。そして二人が乗るエクスプローラーもUターンしようと自動的に転回した。だが翔大が思いっきりハンドルを握っておまけにオートドライブを解除してマニュアルドライブに切り替えた。
成富「ちょっと?!なにしているの?!」
翔大「このまま大人しく帰ってもつまらないだろ?それに俺達はVIPなんだぜ。こんな事やっても警察にはつかまらないよ。」
成富「俺は知らないぞ····。」
バックギアに入れてバックして転回してまたアクセルギアに入れて先に進んで行った。
ブォォオ····エクスプローラーはどんどん平原エリアの奥に進んで行った。奥に進むにつれフレンズや動物の数が減っていきしまいには誰も居なくなってしまい気づくと二人のエクスプローラーはオフロード道を走っていた。次第にそのオフロード道を走っていくと左側が木でできた柵型のガードレールがあった。ガードレール側には森林が広がっていていい風景だった。
成富「このまま先進んで行って大丈夫なの?」
翔大「どーって事ねぇよ。安心しろ。別に何かが飛び出てくるって事もねぇしなw!」
成富「そ,そう····」
道が悪いため約20kmの速度で走っていた。タイヤはゴトゴトと石を踏む音がする。
成富「おい!あれ見てみ!」
成富が前方を指した。何かが居る。
翔大「なんだろうあれ?人?」
成富「人ならマズイね····」
翔大「いちかバチかで近づいてみるか。」
どんどん近づいていくと人形をしているが尻尾と耳が生えている。
翔大「あ,なんだ~フレンズか~w」
成富「フレンズなら大丈夫だね···あ~心臓に悪いw····」
また更に近づいていくとその姿がはっきり見えた。翔大はブレーキパッドを踏んだ。
成富「どうしたん?」
翔大「ちょっと待って···あのフレンズ体じゅう地みたいのが付いてる···。」
成富「え?!どれどれ?····本当だ····」
翔大「あとあいつ何か言ってんな···窓開けてみよう···」
窓を開けた。
タヌキ「ダメェ!!!こっちに来たらいけないよ!!!引き返してぇえ!!!(涙)」
翔大「ちょっと引き返そうか···この先ヤバいみたい····!」
成富「う,うん。」
翔大がそれを言ったとの同時にタヌキの横腹に緑色に尖ったなにが飛んできて刺さった。
タヌキ「キャァァアア!!!」
成富「ひ,ひぃー!!」
翔大は思いっきりブレーキギアのまんまんアクセルを踏んだ。そしてUターンしようと急いでおり返したら焦っていたせいかハンドルを取られ思いっきり戻そうとすると車体がスリップしてそのまま柵を突き破って森林の中に落ちた。少し段差になっていたため4秒くらい浮いて天井が地面について横転している感じになった。
翔大「痛てて·····俺とした事がハンドルをあやまってしまった····おい成富?」
成富「俺は元気だぞ。」
翔大「もうお前車から出ていたのか···。」
成富「助けるから手を出せ。」
翔大は手を出して成富に引っ張り出してもらった。
翔大「サンキューだ。お前怪我とかはしてないか?」
成富「してないよ。兄貴は?」
翔大「俺もしてない。なんか奇跡的だな。」
成富「これからどうする?」
翔大「歩いて観光エリアに戻るしかないな。」
成富「ええ~····」
翔大「仕方ねぇよw。車も壊れたし,降りてきた崖も登れないし。だとしたらこのままこの先を行くしかないよw。」
成富「分かった····w。」
二人は歩きだした。
数分後
成富「はぁはぁはぁ···喉··渇いた~···」
翔大「ほら,水···」
水が入ってるペットボトルを渡した。
成富「サンキュー~···(ゴクコグ)はぁ~生き返る~···」
翔大「長時間こんな森を歩いてると喉が渇くのも当たり前だな···」
成富「そうだな····ん?なんだあれ?」
成富が見た物は何故か放置されているアトラス(2代目)のパネルトラックだった。遠くからでもよく見える。
成富「なぁ,あんなところにトラックが放置されているで。」
翔大「行ってみようか。」
やがて近づいていくとガードレールらしき物があった。だがかなり昔の物らしく錆びていた。そのガードレールを乗り越えると地面には真ん中に白線と黄色の制限速度50の文字があった。
翔大「これは廃道かな?かなり年月が経っているような気がするが。」
成富「雑草とか道路にひび割れとか入ってるしね。」
気になったアトラスに近づいていって見るとボディーはかなり状態が酷かった。錆び錆びになり窓ガラスは割れてヘッドランプが片方割れていた。
成富「あ,これナンバープレート付いてるで!」
本州のライセンスプレート付きだったがかなり錆びていた。でも読めないくらいでは無かった。
翔大「大阪100い··67 か。なんでこんな所に大阪ナンバーのトラックが····」
廃道の先を見ると雑草だらけであまり見えないが車の屋根らしき物は見えた。
翔大「この先にもまだ何台か放置されているらしいな。」
成富「見に行ってみる?」
翔大「ああ。」
二人は雑草を手で避けながら奥に進んでいった。
奥には16台くらいの車が放置されていて中には車オタクなら誰もが知ってるR33スカイラインやFC3SやFTOなど有名なスポーツカー達も列の中に隠れていた。状態はどれも最悪だが綺麗かったら恐らく高い値段が付いただろう···。
翔大「全部の廃車がだいたい2000年初期くらいの物だな。どの車も状態が酷いや。この初代ステップワゴンだって錆びだらけだ。もう車内には草とかコケとか生えちゃってるし。」
成富「そう言えばここに放置されてる車もナンバープレート付いてるよね。中には錆びて読めないライセンスもあるけどやっぱりなんで付いたまま放置されてるのか気になるな~····」
翔大「それ俺も思っていたw。」
成富はある物に目をそらした。それは170系のクラウンパトカーと5代目チェイサーのJPPR(ジャパリパークパトロール)だった。勿論二台とも錆び錆びだが検問の跡らしき物が残っていた。
成富「なんだこれ。クラウンのパトカーとチェイサーのパトカー?」
翔大「そうみたいだな。クラウンにはにわかだけど大阪とボディーに書いてるから多分大阪府警じゃないかな。チェイサーは····よく分からんな(」
成富「パトランプが色あせているけど恐らく緑色だったのかな?ボディーも若干だけど黄色い所が残っているね。」
翔大「さっきから気になっていたけど鉄のバリケードとトレーラーハウスが一つあるけどやっぱりなんかやっていたのかな。」
成富「もしかしたらだけど検問張っていたんじゃね?」
翔大「その可能性はあるな·····ん?あの看板なんだ?」
看板には「ガイドセンターキョウシュウ ここから0.3km」との内容が書いていた。
翔大「この先に建物とか有るのかな?」
成富「う~ん,有ったとしても中に入れないんじゃないかな?」
翔大「とりあえず行ってみるだけ行こうか···。」
成富「おう。」
数分後 旧ガイドセンターキョウシュウ跡 南駐車場ゲート
入り口ゲートには少し錆びて「ガイドセンターキョウシュウへいらっしゃいませ」と書かれていた。
翔大「ここかな?看板はあるけど先には木々と雑草しか見えない。」
成富「かなりの月日が経ってるね。自然に帰りつつあるな。」
翔大「この草はさっきの草むらのとは長さが違うからこういう所にダニとかハブとか居たら嫌だな~····」
成富「ハブ居たらオワル。」
翔大「ソレナ。」
二人はゆっくり草むらに足を入れて手でかき分けながら進んだ。
翔大「クソっ····本当に全然前が見えねぇ。」
成富「俺は身長低いからもっと見ぇねぇ···。」
そんな事を話ながら歩いていると,草むらの中に一台のプレーリージョイ(2代目)が放置されていた。こちらも本州のライセンスプレート付きだった。何故かあまり錆びてなくてボディーが干からびた状態になっているだけだった。
成富「お,プレーリージョイだ。もうこれも今じゃレア車だよね。」
翔大「このプレーリージョイあんまり錆びてないぞ。ただワックス塗ってなくて干からびた状態みたいになっているな。」
成富「そうだね。あ,こいつもライセンス付だ。鹿児島52ね23-78だって。2桁だから結構古いかも。」
翔大「鹿児島ナンバーか。ますます謎が深まるな···(頭がごちゃ混ぜになる~·····)」
成富は地面を見るとうっすらだがオレンジ線みたいのが見えた。そのオレンジ線はよくスーパーやショッピングモールの駐車場にしかれている線とよく似ていた。
成富「ねぇ,ここもしかしたら元々は駐車場だったんじゃない?このプレーリージョイが放置されているのもきっちりこのオレンジの線の中に収まっているし。」
翔大「本当だ。確かに収まっている····それにこの線の触感,よくスーパーとかにしかれている線と同じだ。」
成富「プレーリージョイはもしかしたら駐車されたままなにかしらの理由で放置された····のかもしれないと考えが浮かんでくる···。」
しばらくしたら二人はまた草を避けて奥え奥えと進んだ。それから3分後。
翔大「ふぅ···ふぅ····はぁ···これが···これがカイドセンターキョウシュウ···。」
成富「やっとだね···疲れた···。」
ガイドセンターキョウシュウ跡が遂に姿を表した。入り口の自動ドアのガラスは完全に割れていてその他の窓のガラスも割れていた。中は真っ暗でよく見えない。
成富「また廃車だ。これは···ラングラーサハラ??」
入り口の目の前に傾いて横転した状態で破棄されていた初代ラングラーサハラがあった。ボンネットとドアにはJAPARI PARKのロゴが入っていた。恐らくパーク関係の車両だったのだろう。よく見るとジュラッシックパークの仕様とそっくりだ。
翔大「すんげぇ体勢になって破棄されているけど何があったんだ···。」
成富「まず中暗いね····奥見えないw···」
翔大「そんなのスマホのフラッシュライトを当てれば簡単だ!·····あれ?」
成富「どうしたの?」
翔大「スマホどこかで落とした·····」
成富「·····ツラいね····」
翔大「辛いです!·····w。」
成富「だが神の恵みはある!」
そう言って取り出したのはマッチ箱だった。
翔大「これが···神の恵み···w。マッチと名の贈り物···w。」
成富「と,ボケるのはそこまでにしてと、はいこれ。」
翔大「あ,ああ。サンキュー··。」
成富「一応予備でこっそり持ってきていたんだ。まさか使うとは思っていなかった。」
翔大「本当にありがとうな。次は松明の代わりになる物だな。なんかねぇか?」
成富「う~ん····あ,これとこれで良いんじゃない?」
持ってきたのは子供用の傘の骨組みとその辺に落ちていたサーバルとサバンナ地方の風景が載っていたポスターであった。
翔大「おお。これなら出来るな。」
骨組みにポスターを巻いた。そしてマッチ棒を取り出して火をつけた。辺りがだんだん見えてくる。
成富「見えた見えた~。松明すげぇや。」
奥にはカウンターが見えていて天井に「案内所」と書かれていた。二人はそのカウンターに近づいて行くと色々資料とか写真とか置かれていた。
翔大「誰だろうこれ?」
写真には一人の少年とサーバルとカラカルがニッコリ笑って撮られていた物だった。場所はどうやらこのガイドセンターの前で撮られた物らしい。3人の後ろにはラングラーサハラが置かれていた。恐らく横転していたラングラーサハラがこの写真の物と同一するのではないだろうか。写真の右はしっこには「1993 5/16」と記されていた。
翔大「20年くらい前の写真だ···。建物もまだ綺麗だ···。」
カウンターを後にして奥に進んでみようとしたが,行ってはいけない気がしたのできりかえした。
成富「ちょっとまって,奥気持ち悪い···。·····は?!は?!!今なんか聞こえたよね?!」
翔大「いや?全く···。」
成富「ちょっと待ってちょっと待って···奥行くの本当に辞めよ。駄目だ本当に寒気する···。」
翔大「(あ,そう言えばこいつ霊感持っていたんだよな···さほどちょい少しくらいの低さだけど···)分かった。じゃあ他の所探そう。」
成富「ありがとう···。」
それからしばらくもたたないうちに翔大が何かを見つけた。
翔大「なぁ,階段あったぞ。」
成富「あ,本当だ。これは下に伸びているから地下に続いているのかな··?」
翔大「とりあえず行ってみるか。」
明かりをともしながら階段を降りていった。降りていくとドアがあって閉まっていた。翔大はドアを開けようとすると長年放置されていたせいか上手く開かなくなっていてなんとか体重をかけたら開いた。成富に持たせていた松明を返してもらって明かりを灯すと驚いた。
翔大「なんだこれ?!すげぇ!!」
成富「凄く綺麗···!状態も良い···ナイスボディースタイル····。」
二人が見た物はジムニーのインタークーラーターボのピックアップとバンと初代エクスプローラーと6代目チェイサーのJPPRとヤングSSなど多くの車両があった。どれも綺麗に駐車線に停められていた。
翔大「なぁ,こいつら使えそうだな··!」
成富「ああ!錆びもねぇし痛んでもいない。タイヤもパンクしていないのがほとんどだしこれは動くんじゃないかな?!」
翔大「じゃあどれか一台選んで乗って脱出しよう。」
成富「ああ。····じゃああのジムニーで。」
翔大「前輪の空気が抜けてるぞ。」
成富「大丈夫!これを使えばOKOK!」
そう言って足で踏んで空気を入れる道具を持ってきた。
今から15分程前 ジャングルエリア ジャパリワールド本部
指令室はバタバタして大忙しだった。早希も色々な事をしていた。そんな時ある一人のオペレーターが早希に声をかけた。
オペレーター「園長!ツアービークルが一台行方不明になったとの電話が先ほどありました!」
早希「行方不明?」
オペレーター「その7号車の乗車の登録は「ナリト」「ショウタ」と言う名だそうです。」
早希「ナリトとショウタ·····まさかあの子達?!」
オペレーター「園長?」
早希「最後に信号が途切れたのはどこ?!どこなの?!」
オペレーター「へ,平原エリアの立ち入り禁止区域の一番奥です。ちょうどエリアの分岐点です。」
早希「ちょっと行ってくるわ!」
オペレーター「で,でも園長···外にはエクストラセーバルがうろついt」
早希「だからなに?だから行かないほうが良いって?そうだったらあの子達を見頃しにしてるのと一緒だわよ!!」
オペレーター「え,園長!!····あ~行っちゃった····」
早希は急いでエレベーターに乗り地下の駐車場まで降りてそこで担当人にパジェロショート(4代目)を借りた。車両専用のエレベーターを使って地上に出てみると入り口付近で那智がベンチに座って何か考えていた。
早希はやっぱり一人で行くのは怖いと思った。だから那智に声をかけた。
那智「ん···?なんだお前か···。こんな混乱中にどこに行くつもりだ···。」
早希「親戚の子がどうやら行方不明になったらしいの。だから助けに行こうと思って出掛けようとしていたの。」
那智「そうか····それは気の毒に····。」
早希「だから手伝ってほしいの!お願いついてきて!」
那智「そんな唐突に言われても困るけど···まぁレディ一人で物騒な中行くって言うのは危険だし人の命も掛かっている事だし,分かった。行くよ。」
そう言ってドアを開けて乗り込んできた。早希は少し嬉しかった。そしてアクセルを踏んでパジェロは森の中へと入っていった。
数分後 平原エリア立ち入り禁止区域 森林エリア付近オフロード道
パジェロはエクスプローラーが走ってきた同じ道を走ってやがてエクスプローラーが落っこちた周辺にやって来た。
那智「ここの道はガタガタだな。」
早希「ずいぶんと使われてないからね。ほとんど関係者の車はここを通らないわ。だけどまだ新しいタイヤ跡らしき物があるわ。」
やがてエクスプローラーが落下した所まで来た。柵で出来たガードレールは一ヶ所だけ折れていた。
那智「ここ柵が折れているな。」
早希「一度降りてみましょ。」
パジェロから降りた。
那智「ここかな~····?あ?!おい!あったぞ!!」
エクスプローラーが横転しているのが見えた。
早希「え?!もう見つけたの?!よかった~//。二人は居る??」
那智「う~ん····居なさそうだ!」
早希「だとしたらマズイわね····どうかエクストラセーバルに見つかってない事を願う···。」
「たす····けて···」
近くで声がして二人はその声の方向に向いた。タヌキが横腹を押さえながらゆっくり歩いて来た。
那智「おい!大丈夫か?!」
早希「貴方は···!」
タヌキ「えへへ····早希さん····お久しぶり···ゲッホゲッホ!!··です···。」
早希「どうしてこんな事になっちゃったの··?!」
タヌキ「それは···ですね··」
50分前 平原エリアのとある森
アカキツネ「タヌキちゃんタヌキちゃん!今日はなにしようか!」
タヌキ「う~ん····かくれんぼとか?」
アカキツネ「それ昨日もやったよね···。」
タヌキ「そうだったかなw····。」
アカキツネ「そうだったよ!」
「ゲアァアア!!」遠くから悲鳴が聞こえた。
タヌキ「な,なに··?」
アカキツネ「分からない····。」
声がした方向から一人のエリマキトカゲが走ってきた。服には赤いなにかがついていた。
エリマキトカゲ「二人とも早く逃げて!!」
タヌキ「え?!なにから?」
エリマキトカゲ「セルリアンからだよ!フレンズ形をしてとても狂暴なんだ!!」
アカキツネ「ええ?!!」
エリマキトカゲ「とりあえずあの高い木まで走ろう!!」
3人は木まで走った。
エリマキトカゲとアカキツネは木に登ってタヌキは登るのが苦手立ったため丁度木の下にあったトンネルになっている木の中に隠れた。
アカキツネ「ここで大丈夫かな··?」
エリマキトカゲ「大丈夫なはずだ···。」
タヌキ「(怖い怖い怖い····)ガタガタガタ··」
しばらくすると足音が聞こえた。それはこっちに徐々にやって来る。ゆっくりゆっくりやって来て木下まできた。
エリマキトカゲ「来た···(小声)」
アカキツネ「ひぇ···(小声)」
すると声がした。
「匂う····匂う!!餌の匂い···!どこに居るんだw??大人しく出てきなよww!!アハハw!」
アカキツネ「セルリアンが喋った!?(小声)」
エリマキトカゲ「知らないけど喋れるんだよアイツ(小声)」
タヌキ「(ひ,ひぃ~!!!)ガタガタガタガタ···」
木の下から正体が見えた。物体は緑色に光っていて尖った何かを持っていた。
「あれぇ??匂うのに居ないな~。····この木の上とかかなw?!(クルっ)」
エリマキトカゲ「······ど,どうしよ···。」
アカキツネ「·····(ブルブルブルブル···)」
シャキーン!!何かを切り裂く音がした。それと同時にタヌキが隠れている丸太の上に赤い何かが降ってきた。
タヌキ「う··!な,なにこれ··?!?」
間から赤い何かはタヌキの服について染み込んだ。そして入り口にアカキツネが降ってきた。口からは赤い液体が垂れていた。
タヌキ「アカキツネェ!!!」
アカキツネ「私の事は····ほっといて·····逃げて·····早く·····」
タヌキ「そ,そんな···!君を見捨てていけないよ···!!」
アカキツネ「私はもう···歩けない···し····もうじき····市ぬ···。」
タヌキ「そんな····そんな···!!!うう~·····アカキツネェ~···!(泣)」
アカキツネ「ほら····早く行かないと····セルリアンが····お·····そ·······(ガク)」
タヌキ「アカキツネ?!アカキツネ···!!」
丸太から出てみるとアカキツネの人体は見苦しい姿になっていた。下半身と左の手首が無い。
タヌキ「ひぃぃい!!(ドサッ!)」
驚いて尻餅をついてしまった。何も言葉が出ない。
エリマキトカゲ「離せ!離して~!!」
「ほぅ,なら離してやるよ。お前の首ごとなw!」
ブジャァ!!凄くグロテスクな音が木から聞こえた。タヌキはそれを聞いたとの同時に一目散に逃げ走った。
無我夢中で走っていて気がつくと森を抜けていていつの間にか広い草原に出ていた。すると車の音が近づいてくるのが聞こえて先にあるオフロード道で警告していたところに緑色の尖った物体が飛んできたらしい。
······
····
··
タヌキ「そういう·····事····です···ゲッホゲッホ···」
那智「エクストラセーバルの野郎····許さないぞ···。」
早希「後は私達に任せて。必ず貴方のお友達を頃したエクストラセーバルを退治するわ。」
タヌキ「本当···です····か···?」
早希「うん。任せて。」
タヌキ「ありがとう····ございます····。私は·····そろそろ····限界の···ようです·····」
早希「そんな····。」
タヌキ「最後までありがとう····早希さん·····お元気で····(ガク)」
早希「タヌキ?タヌキ!!ねぇ···!返事してよ···!」
那智「····早希諦めろ····必ずエクストラセーバルをぶっ倒すぞ···。」
早希「うう···(涙)」
二人はタヌキの死骸に手を合わせた。
どーでも良いですが垢作りました(。
おめでとう🎉🎉🎉
おめおめ🎊🎉
数分後 那智と早希はパジェロのヴィンチにロープを付けてそのロープを使ってエクスプローラーが落ちた林に降りた。エクスプローラーの天井は落下の衝撃でダメージが酷くほぼペチャンコになっていた。
早希「状態が酷いわね····この僅かなスペースだけであの子達はよく脱出出来たわね···。」
那智「車内をさっき調べたけどこれが見つかったぞ。」
それは黒のiPhone6だった。
早希「あ,これ···翔大の··!!」
那智「多分彼はスマホを落とした事に気づいてなかったんだろう。会ったら渡してあげたら。」
早希「うん。ありがとう。」
那智「それともう一つ見つけた事があるんだが,靴の跡が林の奥へと続いている。」
早希「本当だ。····確かあの方角は·····あ!」
那智「なにか思いだしたのか?」
早希「13年前の事故以来放置されている廃道があったわ!確か名前は···まほろば···そう,まほろばストリートだったわ!」
那智「よし。じゃあ早速行こうぜ。」
二人は足跡をたどって目的のまほろばストリート廃道へ歩きだした。
それから約10分後。翔大と成富も見たアトラスの廃車が見えた。
那智「見ろ,ガードレールとトラックだ。多分あそこがそうだろ。」
早希「廃車にガードレール···間違いないわ。」
ガードレールが途切れている所から廃道に入った。
那智「足跡が見えねえな。それに雑草が酷い···。」
早希「もしかしたらこの先にあるガイドセンターの廃墟に居るかもしれないからそこを目指して行きましょ。」
那智「了解だ。(雑草めんどくせぇ····)」
那智と早希は廃車の列と検問跡を抜けて歩き続けるとガイドセンター跡の駐車場の入り口の看板が姿を表した。
那智「ここか。」
早希「ええ。」
那智「雑草がさっきより多いのと背が高くてなにも見えないじゃん···。」
早希「サバイバルナイフとか持ってないの?」
那智「持ってるよ。」
早希「じゃあそれで雑草を切ったら?」
那智「なるほど。試してみよう。」
草が切れて道が現れた。
那智「おお。じゃあこのペースで前に進んで行くか。」
早希「おお~。」
(ここから翔大,成富の話しと合流します)
一方地下保管個に居る二人は
成富「···よし。これでタイヤはOK。」
翔大「4本とも全部やったな?」
成富「ああ。」
翔大「分かった。じゃあ乗れよ。」
成富「鍵は見つけたの?」
翔大「ダッシュボードの上にそのまんま置いていた。とても分かりやすかったw。」
成富「そうか···でもエンジン掛かるの?」
翔大「さぁ?まぁ物は試しだってよく言うし掛けてみるか!」
(カチッ)シュトトトトトトトト,プスン。シュトトトトトトト,プスン。
翔大「掛からない···w。」
成富「もう一回やろうぜ。」
翔大「うん,」
シュトトトトトトト,シュルシュルシュル
翔大「起きろ!起きてくれ!!」
シュルシュルシュルシュルシュル,ブォーン···カラカラカラ
エンジンが掛かった。マフラーからは白煙が凄く出ていた。
成富「やったー!掛かったな!!」
翔大「ああ!じゃあ早速観光エリアに向けて出発しよう!」
成富「おー!!」
ジムニーは白煙を撒き散らしながらも出口に向かった。出口はシャッターでびっしり閉じられていた。
成富「シャッター!」
翔大「掴まっとけよ!」
バァァン!!凄い音と共にシャッターを突き破った。ジムニーのフロントは少し破損したが走行には全然問題ない。
成富「やったぜ!」
翔大「一応シートベルトしとけよ。」
やがてジムニーは本線(まほろばストリート跡)に合流して走り去った。