yuta(辰年ver)
kemofure_suki
2023/11/28 (火) 22:49:33
【第十七話】
「フレンズ用ノジャパマンモアルヨ」
頭の上にカゴを乗せたラッキービーストが現れた
カゴの中には人間用の食料やじゃぱまんが積み重なって入れてある
ジョフはその中からじゃぱまんを2つと、人間用の食料である菓子パンを手に取った
「おお、ラッキーさん!丁度おなかがぺこぺこだったでちな。一ついただくでち。ほら、あんたも食べるんでちよ。腹が減ってはなんとやらでち。コヨちゃんも。」
パークガイド・キノ「・・・私はいい。食欲がないわ。」
パークガイドは床に体育座りをしたまま首を横に振りうつ向いた
ジョフとコヨーテはじゃぱまんを一口かじる
「thank you....もぐもぐ・・・ラッキーさんがしゃべってる」
パークガイド・キノ「一般的には人間相手じゃないと喋らないようになってるのよ。パークの設備自体はまだ生きているところが結構あるのね。」
パークの中の設備は基本、人間がいて初めて機能するシステムが殆どだ
人間が管理する施設なのだから当たり前のことであるが、アニマルガールが自分たちで
使える設備はかなり少ないと言える
(そうだ、パークガイドさんなら、パークの中のもの 色々使えるね。それなら・・・)
コヨーテはある事を思いつき、急いで食べかけのじゃぱまんを食べきり
パークガイドの手をつかんで立ち上がらせた
「モグモグ・・・ごっくん。ガイドさん、ちょっとこっちにきて!」
パークガイド・キノ「ちょ、ちょっと 何するのよ!」
通報 ...
コヨーテはパークガイドの手を引き施設内を歩いてあるものを探した
パークガイド・キノ「どこに行くつもりよ!私に何をさせる気!?」
大声で怒鳴るパークガイドをしり目になおも施設内を探し回る
ジョフもコヨーテが何を探しているのかわからなかったが、とりあえず一緒について歩いた
「これだけ大きい建物なら多分・・・あった!」
小さな窓の明かりが差し込むその部屋には、車が3台止められていた
↑これ
シャッターがついており、ガレージのような構造になっている
部屋自体は荒廃が見受けられるが、室内保管されたスタッフカーはまだ動きそうだ
「ガイドさん、これ うごかせる?」
パークガイド・キノ「スタッフカーか・・・どうだろう、ホコリはすごいけど ちょっとどいて」
パークガイドはポケットをごそごそと弄り、カードを取り出す
カードをスタッフカーのハンドルの横にあるパネルのホコリを手で磨き取り、パネルの上に
カードをかざすと、メーターに灯火が光りヘッドライトが部屋を明るく照らした
パークガイド・キノ「・・・ケホケホ これならまだ動きそうだわ」
「おお、イカす車でちな!車の運転ならジョフにお任せでち!」
「パークガイドさん、これ お借りします。」
そう、コヨーテがここまで乗ってきたオートバイは転倒で大破してしまった
彼女は移動手段として車が欲しかったのだ
パークガイド・キノ「・・・お借りしますって・・・あなたたちまさか、ここを出ていくつもり!?なんでそこまでして・・・」
「コヨ達の仲間がまだ、パークのどこかできっと困っているね。どこかでコヨ達の助けを待ってるフレンズもいる。だから、私たちは行かないといけない。どこまでできるか、わからないけど。」
コヨーテはそう言うとぴょんと助手席に飛び乗った
ジョフは運転席側まで歩く途中、先程突き返された菓子パンをパークガイドの手に無理やり持たせる
「ほれ、腹は減っては・・・ってことでちな。しっかり食うんでちよ👍」
パークガイド・キノ「・・・・」
ジョフの手のぬくもりが少し残るパンを握る手に少し力が入る
なんの躊躇もなく車に乗り込む二人の姿をみて、なんだか少し目頭が熱くなった
パークガイド・キノ「・・・待って!あなたたち、コレを持って行って💳」
「これ・・・ガイドさんの大切なものじゃない?」
パークガイド・キノ「スペアがあるから大丈夫。それがあればあなたたちでも少しはパークの設備を有効に使えるはずだわ。いいから持ってって、多分私よりあなたたちにこそ必要なものよ・・・」
「thank you...大切にします。」
シャッターがガシャガシャと音を立ててゆっくり開いていくと、部屋に少しづつ光が入ってくる
しだいに部屋の中は日の光ですっかり明るくなった
「コヨちゃん、シートベルトを締めるでち。さあ、いくぞー!」🚙💨